小説むすび | 著者 : 大岡昇平

著者 : 大岡昇平

群像短篇名作選 1946〜1969群像短篇名作選 1946〜1969

雑誌『群像』は1946年10月号を創刊号とし、2016年10月号で創刊70年を迎えました。これを記念し、永久保存版と銘打って発売された号には戦後を代表する短篇として54作品が収録され、大きな話題を呼びました。このたびそれを文庫三分冊とし、さらに多くの読者にお届けいたします。 1946年10月号を創刊号とし、2016年10月号で創刊70年を迎えた文芸誌「群像」。 創刊70周年記念に永久保存版と銘打って発売された号には戦後を代表する短篇として54作品が収録され大きな話題を呼び、即完売となった。このたびそれを文庫三分冊とし、さらに多くの読者にお届けいたします。第一弾は敗戦直後から60年安保、高度成長期にいたる時期の18篇を収録。 岬にての物語    三島由紀夫 トカトントン      太宰治 鎮魂歌        原民喜 ユー・アー・ヘヴィ  大岡昇平 悪い仲間       安岡章太郎 プールサイド小景  庄野潤三 焔の中        吉行淳之介 家のいのち      円地文子 火の魚        室生犀星 離脱          島尾敏雄 囚人          倉橋由美子 リー兄さん      正宗白鳥 水           佐多稲子 気違ひマリア    森茉莉 妖術的過去     深沢七郎 懐中時計       小沼丹 骨の肉        河野多惠子 蘭を焼く       瀬戸内晴美

無罪無罪

出版社

小学館

発売日

2016年4月6日 発売

裁判小説の傑作が甦る! 17歳の若い娘アデイラは20歳以上年上の富裕な商人エドウィン・バートレットと結婚した。二人は仲睦まじく暮らしたが、アデイラが27歳の美しく成熟した女になった頃、夫に紹介された美男の牧師ダイスン師と愛し合うようになる。ある日、エドウィンが急死するという事件が起こる。検視の結果、死因はなんと「クロロホルム」によるものと判明した。被告となったアデイラは容疑者として裁判にかけられる。この裁判はクロロホルムが殺人に用いられた最初の事件として世間の注目を集めることになった。事件の発生から捜査、起訴、法廷、陪審制による判決までを克明に追及し、背後に潜む人間ドラマまでを描いた表題作「無罪」。 イギリスの著名な裁判を題材にした表題作など11篇のほかに、「シェイクスピアとは誰か」という世界文学史上最大の謎にいどむ「シェイクスピア・ミステリ」とアメリカ裁判史上最大の冤罪事件を再現し、つぶさに考察する「サッコとヴァンゼッティ」を収める。 *本書は新潮文庫で1982年に刊行されたが長らく絶版。小学館文庫は『大岡昇平全集』(筑摩書房刊)を底本にした完全版である。 ●装丁/平野甲賀

花影花影

出版社

講談社

発売日

2006年5月10日 発売

女の盛りを過ぎようとしていたホステス葉子は、大学教師松崎との愛人生活に終止符を打ち、古巣の銀座のバーに戻った。無垢なこころを持ちながら、遊戯のように次々と空しい恋愛を繰り返し、やがて睡眠薬自殺を遂げる。その桜花の幻のようにはかない生に捧げられた鎮魂の曲。実在の人物をモデルとして、抑制の効いた筆致によって、純粋なロマネスクの結構に仕立てた現代文学屈指の名作。 花の哀れに託した女の一生。 女の盛りを過ぎようとしていたホステス葉子は、大学教師松崎との愛人生活に終止符を打ち、古巣の銀座のバーに戻った。無垢なこころを持ちながら、遊戯のように次々と空しい恋愛を繰り返し、やがて睡眠薬自殺を遂げる。その桜花の幻のようにはかない生に捧げられた鎮魂の曲。実在の人物をモデルとして、抑制の効いた筆致によって、純粋なロマネスクの結構に仕立てた現代文学屈指の名作。 小谷野 敦 葉子が最後に死ぬことは、エピグラフによって暗示され、作品全体は、あたかも夢幻能における死者の語りのように描かれているのである。『花影』を日本の文学伝統のなかに位置づけるなら、それは一見花柳文学だが、実は鬘能の系譜に連なるものなのである。能楽は、徳川時代、武家の武楽であった。つまり武士的精神を枠組として女の色恋を描こうとすれば、死者となった女の語りという形式をとるほかないのである。--<「解説」より>

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