著者 : 大沢在昌
逃走するロシア人が抱えていた一枚の絵。大塚は、それがロシアの教会で百年にわたり封印されていたイコンであることを突き止める。イコンに描かれた聖人カシアンにまつわる伝説とは? 渾身の黙示録的サスペンス!
この国が行き着く姿とは…。スラム化した東側と西側とに二極化した東京。ネットワークというテレビ組織に多くの産業が吸収されてしまう一方、映画産業は東京湾の人工島で独自の発展を遂げる。折しも、ネットワークを通じた連続予告殺人に、番組は高視聴率を獲得。私立探偵ヨヨギ・ケンが事件の真相に迫るべく、人工島へと潜りこむ!日本の近未来図を壮大なスケールで描くエンタテインメント大作。
ひき逃げに遭って病院に運ばれたオークラ製薬の青年営業マン長生太郎は、強烈な違和感に目を覚ます。自社の研究室で全身の血液を新開発の薬品に置き換えられ、痛みを感じない「生きている死体」として蘇ったのだった。新薬を開発した大学教授の失踪に危険を察したオークラ製薬は、太郎を東京に逃がす。平凡な毎日から一転、危険のただ中に放り出された太郎だったが、恋人の麻美を思う気持ちがさらなる危険に向かわせる…。
若いうちに読んでおけ!男のバイブル 男を磨く大沢スペシャル シブい ヤバい カッコいいーーこの男たちの、生き様を見ろ。 ●新宿署警部「鮫島」 ●失踪人探しのプロ「佐久間公」 ●17歳のアルバイト探偵「冴木隆」 ●元傭兵のトラブルシューター「ジョーカー」
秋本治と日本推理作家協会、夢のコラボ企画!人気推理作家7人が「こち亀」を小説化する!「新宿鮫」や「池袋ウエストゲートパーク」と「こち亀」の共演も実現。ギャグあり人情ありハードボイルド(?)もあり、の豪華アンソロジー。描きおろしイラストも多数掲載。
自らの特殊能力ー男をひと目で見抜くーを生かし、東京で女ひとり闇のコンサルタントとして、裏社会を生き抜く女性・水原。その能力は、「地獄島」での彼女の壮絶な経験から得たものだった。だが、清算したはずの悪夢「地獄島」の過去が、再び、水原に襲い掛かる。水原の「生きる」ための戦いが始まった。
自らの誇りのためだけに闘う男たち 元外人部隊の兵士で、今は東京で仮面ノンフィクション作家である圭介のもとに、ある老作家のボディガードの仕事の依頼が舞い込んだ……。誇り高い男の闘いを描くハードボイルド傑作長編小説。
誤配された一通の封筒が若き総会屋・井田を事件に巻き込んだ。配達人は殺され、本来の受取人は謎の自殺を遂げていた。友人と共に封筒を開くと、凶弾に倒れた世界的ミュージシャンの歌が録音されたテープが。そして綾乃と名乗る女が現れ…。傑作ハードボイルド長篇。
地獄を覗かされ、日本を捨てた国際犯罪者・仙田。外国人犯罪を撲滅するため、限界を超えようとするエリート警官・香田。どん底からすべてを手に入れようとする不法滞在の中国人女性・明蘭。自ら退路を断ち突き進む男女の思惑と野望が一気に発火点に到達した時、孤高の刑事・鮫島が選ばざるを得ない「究極の決断」とは?理想と現実、信念と絶望、個人と社会、正義の意味、そしてこの国のありようが、骨太かつスピーディな物語に溶解していく。ターニングポイントとなるシリーズ最大の問題傑作、光文社初のハードカバーで登場。
『新宿鮫』の原点 冷血な男がこの街にいるーー 「もっと、もっとあったかくして……」 私立探偵・緒方洸三が調査する先で、次々と関わった若者たちが殺害されていく。最も弱い部分を突かれ非業の死を迎える彼らは、やくざすら自在に操る冷血漢に支配されていた。緒方は六本木の街でひとり、暗黒に心を支配された男と対峙し、正体に迫るーー。『新宿鮫』へとつながる大沢ハードボイルドの原点。
都会のしがらみから離れ、海辺の街で愛犬と静かな生活を送っていた松原龍。ある日、龍は浜辺で一人の見知らぬ女と出会う。しかしこの出会いが、龍の静かな生活を激変させた……!
つかの間の時間を過ごしただけなのに、また、彼女の隠された素性を知ってもなお、どうしようもなく彼女に惹かれる龍。彼女を追って軽井沢、石垣島と、静かなる男の激しい戦いが始まるーー
「殺しは仕事にしたことがない。殺しをしなかったとはいわないが」。あらゆるトラブルを請け負う男、ジョーカー。着手金は百万円、唯一の連絡場所は六本木のバー。噂を聞いた男と女が今宵も厄介事を持ち込んでくる。ジョーカーを動かすのはプライドだけー。待望のハードボイルド新シリーズ第一弾の連作短編。
暴力団組長の子供ばかりを狙った猟奇殺人が発生。捜査を任されたのは、かつて未成年の容疑者を射殺して警察を追われた〈狂犬〉と恐れられる元刑事だった。大沢ハードボイルドの新たなる代表作。
新宿に厳戒令。中国人マフィアと暴力団の全面戦争が始まった!殺された組長の子供は、口に携帯電話を押し込まれていた。中国人の仕業だと暴走した暴力団員、血染めの応酬をする中国人マフィア、緊急配備につく機動隊…。ついに警察庁の女性キャリア刑事は、<狂犬>に禁じ手の拳銃の使用を許可した。…神よ、あなたは一体何人死ねば許すのか?
やばい「客」を追手の手が届かない闇の先に逃がすーそれが「逃がし屋」葛原の仕事だ。「極秘入国した隣国の最重要人物を捕えて逃がせ」。依頼はよりによって警察庁幹部からだった。断れば殺人犯として追われる。大阪に向かった葛原を待ち受けるのは、暗殺を狙う隣国の工作員たち。壮絶なチェイスが始まった。
忽然と消えた「客」の背後にはもう一人の「逃がし屋」の影が…。跡を追って東京に戻った葛原を迎えたのは、工作員、在団特務、ヤクザ、公安が入り乱れる「戦争」だった。誰が裏切り者で、誰が囮なのか?殺し合いに大義はあるのか?権力をめぐる謀略と死闘が渦巻く中で、はたして「客」は逃げ切れるのかー。