著者 : 早見和真
まったく新しい高校野球小説が、開幕する。 秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には関東一円からスカウトが来ていたが、選び取ったのはとある大阪の新興校だった。声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て。息子とともに、菜々子もまた大阪に拠点を移すことを決意する。不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子。果たしてふたりの夢は叶うのか!? 補欠球児の青春を描いたデビュー作『ひゃくはち』から15年。主人公は選手から母親に変わっても、描かれるのは生きることの屈託と大いなる人生賛歌! かつて誰も読んだことのない著者渾身の高校野球小説が開幕する。 【編集担当からのおすすめ情報】 「この物語に救われる球児の母親がどれだけいることか。全母親が落涙必至」 吉田伸子さん(書評家) など、事前に読んでくださった全国の書店員さんからも熱いメッセージが寄せられています。
2020年本屋大賞にノミネートされ、本を愛する人々を興奮と感動に巻き込み累計30万部突破。今なお売れ続けている『店長がバカすぎて』、熱望の第2幕。今を懸命に生きる私たちの特別な物語。とにかく文句なしに面白い!!店長、ますますパワーアップ。
愛媛県伊予市。越智エリカは海に面したこの街から「いつか必ず出ていきたい」と願っていた。しかしその機会が訪れようとするたび、スナックを経営する母・美智子が目の前に立ち塞がった。そして、自らも予期せず最愛の娘を授かるがー。うだるような暑さだった八月。あの日、あの団地の一室で何が起きたのか。執着、嫉妬、怒り、焦り…。人間の内に秘められた負の感情が一気にむき出しになっていく。強烈な愛と憎しみで結ばれた母と娘の長く狂おしい物語。ここにあるのは、かつて見たことのない絶望か、希望かー。
四国・松山の名門校に通う二人の男がいた。後に代議士となった男は、周囲を魅了する輝きを放っていた。秘書となったもう一人の男は、彼を若き官房長官へと押し上げた。「この政治家が、もしも誰かの操り人形だとしたら?」最初のインタビューでそう感じた女性記者は、隠された過去に迫る。
「ぼくだけはしっかりしていなければ」。父の事故をきっかけに、両親は別々の神さまを信じはじめ、家族には“当たり前”がなくなった。信じられるのは、一足先に大人になってしまった親友の龍之介だけ。妹のミッコを守ることでなんとか心のバランスを取るけれど、ますます家族は壊れていく。ぼくは自分の“武器”を見つけ、立ち向かうことにしたがー。
父を亡くし、心に穴があいた税理士の栗須は、ビギナーズラックで当てた馬券のせいで、我が道を行くワンマン社長、山王の秘書になった。想像もできない光と影の世界が、待ち受けているとも知らずにー。徹底的な取材による圧倒的なリアリティと手に汗にぎる驚異のリーダビリティが織りなす至上の読書体験。
小説をめぐる熱き物語、ドラマ化! 大手出版社の文芸編集者・俊太郎と、華々しいデビューを飾ったものの鳴かず飛ばずの作家・豊隆は幼馴染みだった。いつか仕事を。そう約束していたが、編集長の交代で、企画すら具体的にならないまま時間だけが過ぎていく。やがて、俊太郎の所属する文芸誌は、社の経営状態から存続を危ぶまれ、豊隆は生活すら危うい状況に追い込まれる。そんな逆境の最中、三流編集者と売れない作家が、出版界にしかけた壮大なケンカの行方は!? 小説の役割は終わったのか? 物語に生かされたことはあるか? 単行本刊行時、作家・編集者・書店員の方々など業界の内外をざわつかせた問題作が、ついに文庫化。 『イノセント・デイズ』で大注目の作家が放つ、小説をめぐる、男たちの熱きドラマ!! 【編集担当からのおすすめ情報】 解説は、作家の森絵都さんです!! 4月22日から、フジテレビ系にて連続ドラマ化決定!!! 出演は、白濱亜嵐 小柳友 桜庭ななみ
1995年、渋谷。平凡な高校生だった秋久は、縁のなかった4人の同級生から突然カフェに呼ばれ、強制的にグループへ仲間入りされられる。他校生との対立、ミステリアスな女の子との出会い…秋久の経験したことのない刺激的な毎日が待っていた。だがある日、リーダー的存在だった翔が何者かに襲撃されてしまう。秋久は真犯人を捜すため立ち上がったー。激動の時代を駆け抜けた少年たちの心の叫びがほとばしる、熱烈青春ストーリー。
田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪により、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人など彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がるマスコミ報道の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士は再審を求めて奔走するが、彼女は……筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。
ないものねだりの又八、座右の銘マニアのジン、天ぷら屋の心優しい跡取りジャンボ。幼馴染の三人は高校卒業後、別々の道を進む。-俺らこのまま終わっちゃっていいのかよ!?失敗し続けた“高校デビュー”のラストチャンス、少年たちはオンボロ車に乗って“奇跡”探しの旅に出る!卒業前の三十九時間、新宿から瀬戸内海の小島まで青春の衝動で突っ走るロードノベル。
仕事はある,恋人もいる。でも足りない。同じ報われない時代を生きているのに、ヤツらは満ちて見える。どうして僕だけー。そのむなしさを、カッコ悪さを、自分のせいだと認められるか?就職、結婚、再会、嫉妬、劣等感。東京に生きる男女の転換点を鋭く描く短編集。あがけ若者、あがけ私。ひれ伏せ時代!
東京六大学野球。野球が何よりも好きで、一心に打ち込んできた学生たち最後の舞台。甲子園の優勝ピッチャー・星隼人が選んだのは早稲田大学野球部だった。彼が四年生の秋、東大の補欠選手、法政のマネージャー、明治の就活生、ミス立教を目指す女子学生、慶應の野球部員の母親、それぞれの人生が交錯するー。野球に関わる人たちの選択や葛藤、不安などを見事に描いたリアルで切ない青春小説!
敬千宗の大本山・長穏寺に2人の若き僧侶が上山した。北陸の古寺の跡取り、小平広也。バンドでプロを目指すも挫折し、「安定」を求めて仏門を叩いた水原隆春。対照的な2人は、厳しい修行を通じてさまざまな現実に直面する。いまだ続く世襲制、先輩僧侶たちのイジメ、欲にまみれた夜遊び…。やがて彼らはある決意を胸に行動を起こす。そして待ち受ける衝撃の結末とは。生きる意味を問いかける、熱き男たちの青春パンク小説!
放火によって奪われたのは、元恋人の妻とまだ1歳の双子の命。確定死刑囚、田中幸乃の人生は、「不運」と「悪意」が支配していた。「暴力」と「裏切り」も加勢する。だから、なのか?ひとりの男だけが、味方であり続ける。なぜ彼は、彼女を最後まで信じようとしたのか?「整形シンデレラ」とよばれた鬼女。彼女が犯した「罪」、その死刑囚が犯した最大の罪とは?衝撃指数極大値。先入観を紛砕する圧倒的長編。
幼馴染みの僕たちは、もうすぐ高校を卒業する。華々しい高校デビューを企むも、敗れ続けた3年間。-このまま適当に終わっちゃっていいのかよ?人生最高の別れを迎えるために、僕らはサンダーボルト号に乗り込んだ!!