著者 : 歌野晶午
冬の八ヶ岳山麓の別荘で、猪狩家の令嬢・静香が逆さ吊り死体で発見された。凄惨な密室殺人は別荘を恐怖の渦に巻き込み、そして第二の被害者が出てしまう…。一冊の日記帳によって明らかになる猪狩家の悲しく暗い過去。事件解決に挑む青年探偵・信濃譲二は完全犯罪を暴けるのか!?傑作長編推理第二弾。
米国ニューメキシコ州にある長距離専門の陸上競技クラブNMAC。日本人が主宰するこのクラブの所属選手、エチオピア出身のジェシカ・エドルは、日本人選手アユミ・ハラダの異変に気づいた。アユミは夜ごと合宿所を抜け出し、呪殺の儀式を行っていたのだ。アユミがそこまで憎む相手とは誰なのか?彼女の口から明かされたのは、意外な人物の名前と衝撃の事実だった…。不可解な謎と巧妙な罠。驚天動地の傑作ミステリ。
消失死体が元にもどる!?鮮烈で大胆なデビュー作 消失死体がまた元に戻る!? 完璧の「密室」と「アリバイ」のもとで発生する、学生バンド“メイプル・リーフ”殺人劇ーー。「ミステリー史上に残ってしかるべき大胆なアイデア、ミステリーの原点」と島田荘司氏が激賛。この恐るべき謎を、あなたは解けるか? 大型新人として注目を浴びた鮮烈なデビュー作。
東京近郊で連続する誘拐殺人事件。事件が起きた町内に住む富樫修は、ある疑惑に取り憑かれる。小学六年生の息子・雄介が事件に関わりを持っているのではないか。そのとき父のとった行動は……衝撃の問題作。
「私を誘拐してください」。借金だらけの便利屋を訪れた美しい人妻。報酬は百万円。夫の愛を確かめるための狂言誘拐はシナリオ通りに進むが、身を隠していた女が殺されているのを見つけて……。
鬼に出くわしたら、もう逃げられない! 太平洋戦争中、疎開先で家出した梶原兵吾(かじわらへいご)少年は疲れ果て倒れたところをある屋敷に運び込まれる。その夜、少年は窓から忍び入る”鬼”に遭遇してしまう。翌日から、虎の像の口にくわえられた死体をはじめ、屋敷内には7人もの死体が残された。50年の時を経て、「直観」探偵・八神一彦が真相を解明する!
「私は断じて愉快犯ではない」-世間を恐怖に陥れている連続婦女誘拐殺人事件。少女惨殺の模様を克明に記した犯行声明が新聞社に届けられた。ところが、家族や捜査陣の混乱をよそに、殺されたはずのその少女は無事戻り、犯人とされた男は自殺、事件は終結したかに思われた。しかし、事件はまだ終わっていなかった。捜査を担当している佐原刑事の娘が誘拐されたのだ!しかも、犯人は衆人環視のなかで身代金を運べと要求する…。犯人の目的はいったい何なのか?刑事たちを待ち受ける驚天動地の結末とは!?偉才が放つ奇想のミステリ。
乱歩の未発表小説に隠された驚愕のトリック 乱歩と詩人朔太郎の名コンビが紀州白浜の首吊り自殺の謎に挑む! 乱歩の未発表作品が発見された!?「白骨記」というタイトルで雑誌に掲載されるや大反響を呼ぶーー南紀・白浜で女装の学生が首吊り自殺を遂げる。男は、毎夜月を見て泣いていたという。乱歩と詩人萩原朔太郎が事件の謎に挑む本格推理。実は、この作品には二重三重のカラクリが隠されていた。奇想の歌野ワールド! 自 序 白骨鬼(第一回) 断 崖 奇 譚 月に吠える 第一章 白骨鬼(第一回 承前) 天上縊死 幽 霊 第二章 白骨鬼(第二回) 朔太郎登場 双生児 人でなしの恋 疑 惑 屋根裏の散歩者 石塊の秘密 第三章 白骨鬼(最終回) ぺてん師と空気男 指 鬼 白髪鬼 大暗室 悪人志願 百面相役者 大団円CR+
ぼくには前世があるのです。チャーリー、それがぼくの名前でした。ある雨の晩、おなかをえぐられて、ぼくは死にました。--現世に蘇る前世でいちばん残酷な日。戦慄の殺人劇の謎を描く新本格ミステリ大作!
兵吾少年は奇妙な枡形の屋敷に住む老婆に助けられた。その夜、少年は窓から忍び入ろうとする鬼に出くわす。次々と起きる奇怪な事件。虎の彫像の口にくわえられた死体や、武者像の弓矢の先にぶら下げられた死体が発見される。真相は五十年の時を経て、「推理嫌いの探偵」の手により明らかとなる!本格超巨編。
七つの短編全てが読者への挑戦!周到極まりない殺人者の犯したたった一つの過ちとは?あるべき場所に死体がなかったのはなぜ?最有力容疑者を潔白であると探偵、信濃譲二はいうが?あらゆる角度から「推理小説」の醍醐味を味わってください。袋綴じの中に入った解答編を読むのは全ての謎を解いてから。
『白骨鬼』と題する江戸川乱歩の未発表小説が発見された。南紀・白浜で奇行を重ねていた学生・塚本直が異様な首吊り自殺を遂げた。だが、本当に自殺なのか。真相を追い、乱歩と詩人・萩原朔太郎が推理を展開するー。雑誌に連載され、好評を博す『白骨鬼』。しかし、そこには恐るべきカラクリが。本格推理の傑作と絶讃された奇想の長編、待望の文庫化。
江戸川乱歩の未発表小説が発見された。雑誌に連載されたその小説の題名は『白骨鬼』-その内容は次のようなものだった。ある理由で南紀・白浜を訪れた乱歩は、自殺の名所『三段壁』で起きた首吊り事件に遭遇する。首吊り自殺した学生・塚本直は、死の直前まで怪異な奇行を繰り返し、自殺した姿も異様なものであった。その奇行を知り、自殺に疑惑を抱いた乱歩と詩人・萩原朔太郎は、強烈な推理合戦を繰り広げるが。-だが、作者名のないこの連載小説には、恐るべきカラクリがあった。衝撃の大どんでん返し、大胆かつ精緻なトリックで虚と実を融合させた、新鋭が描く新本格推理の白眉。
あの信濃譲二が劇団〈神技〉に参加したとき、「殺人者」が緻密にそして大胆に作りあげた「仕掛け」はすでに作動していた。劇中で三人の命を奪うために用意されたナイフが、公演初日、本物の血を吸ったのだ!作中に巧妙に隠されたダイイングメッセージが信濃によって解読されたとき、読者は言葉を失うことだろう。
八ケ岳山麓にある猪狩家の別荘で不可解な惨劇が相ついだ。17歳の静香は密室でシャンデリアから逆さづりで殺され、母親は足跡ひとつない新雪の中、絞死体で発見された。静香の家庭教師・徹のSOSで駆けつけた名探偵・信濃がたどりついた無惨な真相とは?衝劇の処女作「長い家の殺人」に続く渾身の本格推理第2弾。