著者 : 泉鏡花
“世界に冠たる「きのこ文学」作家”泉鏡花の8作品を集成!『原色版 日本菌類図説』より190種以上のきのこ図版を収録!その魅力を説く「編者解説 きのこ文学者としての泉鏡花」付!
数々の名作を遺した文豪たちの最後の傑作を読む!なぜ彼らが文豪と呼ばれるのかがわかる傑作小説アンソロジー。それぞれの生涯を読み解く年表/代表作紹介/人物相関図/ゆかりの地など。文豪の仕事と人間像がわかるガイド付き!
幽幻の魔鏡が映し出す艶やかな怪美と畏怖。 幼少期からの幻惑と、初春から梅雨、夏を経て秋、そして冬へと至る 四季の行事情景に沿いながら蒐められた作品群。 現代仮名遣いで読みやすい! オリジナル・アンソロジーで再発見。 === 【目次】 幼い頃の記憶 化鳥 絵本の春 雛がたり 凱旋祭 鎧 処方秘箋 外科室 紫陽花 くさびら 人魚の祠 星あかり ほたる 月夜 龍潭譚 夜釣 鮒の牲 雪霊記事 解説 玉だらけ疵だらけの完璧 幼い頃の記憶 化鳥 絵本の春 雛がたり 凱旋祭 鎧 処方秘箋 外科室 紫陽花 くさびら 人魚の祠 星あかり ほたる 月夜 龍潭譚 夜釣 鮒の牲 雪霊記事 解説 玉だらけ疵だらけの完璧
一個色白き裸体の婦人、薄青き布を以て腰の辺を蔽えるが、身動きもせで画像の如く馬に対してたたずみたるー。初期の傑作として名高い「龍潭譚」の系譜を中心に、「白鬼女物語」「飛縁魔物語」「蝙蝠物語」など、鏡花幻想文学の知られざる名小品二十四篇を厳選収録。二〇二三年に生誕百五十年を迎える泉鏡花の妖美な世界を深くじっくり堪能できる文豪怪異小品シリーズ、第十二弾。
『おばけずき』に始まる平凡社ライブラリーの夏の定番“文豪怪異小品集”シリーズの記念すべき十冊目「特別篇」は、幻想童話ー文豪たちによるファンタジー名作集!泉鏡花「海戦の余波」、内田百〓「王様の背中」、宮沢賢治「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」のほかこの分野の創作に長けた名匠たちが決まって生涯に数作、あたかも示し合わせたかのように書き残した名作を厳選し、一巻に集成した、かつてないアンソロジー。
没後80年記念作第二弾!文豪の「観念・人世」の世界を、原文に忠実な、ストレス0の美しい現代語訳でー金沢学院大学学長・泉鏡花記念館館長が1文1文まで完全監修&解説をした、制作陣入魂の一冊!
面白くてたまらない、そして妖しくも美しい、文豪「泉鏡花」の“怪異・幻想”の世界を、原文に忠実な、ストレス0の美しい現代語訳でー秋山稔氏(金沢学院大学学長・泉鏡花記念館館長)が1文1文まで完全監修&解説をした、制作陣入魂の一冊!
私はね…お仲間の按摩を一人殺しているんだ。-寒月冴えわたる桑名の夜、流しの若き旅芸人が酒をあおり語り始めたのは、芸へのおごりが招いたある悲劇。同刻、近くの旅宿では、二人の老客が薄幸な芸妓の身の上話に耳を傾ける。揺らめく町の行燈。交錯する二つの場の語り。それらが混然と融合した時、新たな世界が立ち現れる。
死、貧窮、病苦、差別ー明治期、日清戦争後の社会不安を背景に、人生の暗黒面を見据え描き出した「悲惨小説」「深刻小説」と称された一連の作品群があった。虐げられた者、弱き者への共感と社会批判に満ちたそれらの小説は、当時二十代だった文学者たちの若き志の発露であった。「自然主義への過渡期文学」という既成概念では計れない、熱気あふれる作品群を集成。
旅する修行僧が、飛騨の奥深い山中で出会った艶かしい婦人との、奇妙な怖い体験を語る(『高野聖』)。男に裏切られた婦人の、執念の恐ろしさを描く(『黒壁』)。幻想文学のパイオニア泉鏡花の怖い話。詳しい解説がついています。
泉鏡花晩年の傑作幻想長篇小説『山海評判記』の貴重な新聞初出テキストと、連載時に小村雪岱が描き下ろした面妖不可思議な三百点近い挿絵すべてを収めた豪華美麗本。別冊として、福永武彦と種村季弘の先駆的作品論、新発見の草稿原稿、詳細な解題等も収録。
飛騨から信州への道中、高野山の旅僧は危険な旧道を選んだ富山の薬売りを追うが、蛇や蛭に襲われ、やっとのことで山中の一軒家にたどり着く。一夜の宿を頼むと、その家の婦人は、汗を流せと僧を川に誘い自分も全裸になって妖艶な魅力でせまってきた。心乱れる僧であったが、実はその婦人にはある恐ろしい秘密があった…。耽美な魅力が際立つ表題作ほか「義血侠血」「夜行巡査」「外科室」「眉かくしの霊」を収録。
北陸敦賀の旅の夜、道連れの高野の旅僧が語りだしたのは、飛騨深山中で僧が経験した怪異陰惨な物語だった。自由奔放な幻想の中に唯美ロマンの極致をみごとに描きだした鏡花の最高傑作『高野聖』に、怪談的詩境を織りこんだ名品『眉かくしの霊』をそえておくる。