著者 : 泉鏡花
“世界に冠たる「きのこ文学」作家”泉鏡花の8作品を集成!『原色版 日本菌類図説』より190種以上のきのこ図版を収録!その魅力を説く「編者解説 きのこ文学者としての泉鏡花」付!
中学生、高校生のうちに一度は読んでおきたい 6人の文豪たちの最後の傑作 なぜ彼らが文豪と呼ばれるのかがわかる名作小説アンソロジー 《収録作品》 芥川 龍之介『歯車』 太宰 治『グッド・バイ』 梶井 基次郎『のんきな患者』 中島 敦『李陵』 夢野 久作『女抗主』 泉 鏡花『縷紅新草』 生涯を読み解く個人年表、代表作紹介、人物相関図、ゆかりの地など 文豪たちの仕事と人物像がわかるガイドも充実。
幽幻の魔鏡が映し出す艶やかな怪美と畏怖。 幼少期からの幻惑と、初春から梅雨、夏を経て秋、そして冬へと至る 四季の行事情景に沿いながら蒐められた作品群。 現代仮名遣いで読みやすい! オリジナル・アンソロジーで再発見。 === 【目次】 幼い頃の記憶 化鳥 絵本の春 雛がたり 凱旋祭 鎧 処方秘箋 外科室 紫陽花 くさびら 人魚の祠 星あかり ほたる 月夜 龍潭譚 夜釣 鮒の牲 雪霊記事 解説 玉だらけ疵だらけの完璧 幼い頃の記憶 化鳥 絵本の春 雛がたり 凱旋祭 鎧 処方秘箋 外科室 紫陽花 くさびら 人魚の祠 星あかり ほたる 月夜 龍潭譚 夜釣 鮒の牲 雪霊記事 解説 玉だらけ疵だらけの完璧
人気シリーズ「文豪怪異小品集」の最新作は今年生誕150年を迎える泉鏡花の第二弾。初期短篇「龍潭譚」の系譜を中心に、奔放猟奇な鏡花世界の真価をじっくり堪能できる一冊。
『おばけずき』に始まる平凡社ライブラリーの夏の定番“文豪怪異小品集”シリーズの記念すべき十冊目「特別篇」は、幻想童話ー文豪たちによるファンタジー名作集!泉鏡花「海戦の余波」、内田百〓「王様の背中」、宮沢賢治「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」のほかこの分野の創作に長けた名匠たちが決まって生涯に数作、あたかも示し合わせたかのように書き残した名作を厳選し、一巻に集成した、かつてないアンソロジー。
没後80年記念作第二弾!文豪の「観念・人世」の世界を、原文に忠実な、ストレス0の美しい現代語訳でー金沢学院大学学長・泉鏡花記念館館長が1文1文まで完全監修&解説をした、制作陣入魂の一冊!
澁澤龍彦生前に企画されながらも実現を見ずに終った幻の選集が、半世紀の歳月を経てついに刊行。 第3巻は草迷宮、戦国茶漬、照葉狂言、ななもと桜、化銀杏、夜行巡査、貴婦人、瓜の涙、全8篇を収める。あわせて、澁澤龍彦の名品「ランプの廻転」も収録。 草迷宮 戦国茶漬 照葉狂言 ななもと桜 化銀杏 夜行巡査 貴婦人 瓜の涙 「ランプの廻転」澁澤龍彦
異界を覗く愉悦と甘美な慄き! 言語のみを媒介として組み立てられた、 鏡花の自我の奥底にひそむドラマの構造が、 私の目にありありと映り、その超現実的な 言語体験を私もまた痛切に共有し得るという、 芸術作品の秘密は何であろうか。 澁澤龍彦 (『偏愛的作家論』より) 尾崎紅葉のもとで小説修業をし、作風は、川端康成、石川淳、三島由紀夫、澁澤龍彦らに多大な影響を与えた、泉鏡花の幽玄華麗な文体が煌めく名作短篇。 金沢の年間約2万人、開館以来、約40万人が訪れた、泉鏡花記念館で開催予定の「泉鏡花×金井田英津子『絵本の春』原画展」公式画本。 こちらが覗けば向こうからも、というわけで魔の小路を覗いた 少年は美しいあやかしに微かな毒意を秘めたいたずらをされます。 鏡花の少年は常に無垢で純粋な魂の標号のような存在ですが、 それが無惨なもの悪意あるものと対置されるとき、私にはちょうど 手で作った窓のような装置となって束の間の幻想を見せてくれるように 思われました。 -「あとがき」よりー
澁澤龍彦生前に企画されながらも実現を見ずに終った幻の選集が、半世紀の歳月を経てついに刊行。我が国最高の幻想作家・鏡花の膨大な作品から、澁澤ならではの鑑識眼が選び抜いた約50篇を4巻で構成。 第2巻は眉かくしの霊、海神別荘、黒百合、沼夫人、髯題目、幻往来、蠅を憎む記、龍潭譚、玄武朱雀、ささ蟹、薬草取の全11篇を収録。 至高の審美眼が選りすぐった 天上界の作家の神品の数々 谷崎潤一郎も川端康成も決して連れていってくれない一種澄みきった天上界、そこへ連れていってくれるのが泉鏡花の文学だということを、三島さんはしきりに強調していたが、まったく私もその通りだと思う。いくら鏡花文学の構造を論じ、基層を論じ、文体を論じても、鏡花の幻想の翼に身みずから乗せられて、この天上界の至福に一挙に参入しえないひとは、不幸な読者というほかあるまい。 --------澁澤龍彦 澁澤・種村没後の索漠たる世界となった現在、いま望まれるのは澁澤セレクトによる鏡花選集である。遺された澁澤リストを見れば、偏りが大きいこと以上に数多くの魅力的な謎を孕んでいるようにも思われる。いかにも澁澤好みと誰もが頷く作も多ければ、意外なマッチングの選択もあり、また何故これを澁澤がと不思議に感じられるものも少なくはない。「半世紀も昔のほんの下書きのリスト、何を書いたか忘れてしまったよ」と泉下の氏には苦笑されてしまいそうであるが、それでも鏡花と澁澤龍彦、相対する二者の魅惑は互いに響きあい、興趣は尽きない。おぼつかぬことながら謎の一端なりとも追っていければと思う。 ---------山尾悠子(「第I巻解説」より) ◎鏡花没後80年記念出版 ★澁澤龍彦の生前、1970年代前半に企画されながらも、惜しくも実現を見ずに終った幻の選集が、半世紀の歳月を経てついに刊行。 ★我が国における最高最大の幻想作家・泉鏡花の膨大多彩な作品群から、澁澤龍彦ならではの鑑識眼が選び抜いた、小説・戯曲約50篇を4巻で構成。 ★各巻の解説は、鏡花作品をこよなく愛し、2018年には泉鏡花文学賞を受賞した山尾悠子が担当。各巻に、解説者が特に選んだ一作品も増補追加する。 ★装釘は、名匠・小村雪岱の鏡花本をあたうかぎり再現した。表紙や本扉はもちろんのこと、見返しも雪岱描き下ろしの絵を用いた、美麗な豪華愛蔵版。 眉かくしの霊 海神別荘 黒百合 沼夫人 髯題目 幻往来 蠅を憎む記 龍潭譚 玄武朱雀 ささ蟹 【山尾追加作品】薬草取 解説 山尾悠子
至高の審美眼が選りすぐった 天上界の作家の神品の数々 谷崎潤一郎も川端康成も決して連れていってくれない一種澄みきった天上界、そこへ連れていってくれるのが泉鏡花の文学だということを、三島さんはしきりに強調していたが、まったく私もその通りだと思う。いくら鏡花文学の構造を論じ、基層を論じ、文体を論じても、鏡花の幻想の翼に身みずから乗せられて、この天上界の至福に一挙に参入しえないひとは、不幸な読者というほかあるまい。 --------澁澤龍彦 澁澤・種村没後の索漠たる世界となった現在、いま望まれるのは澁澤セレクトによる鏡花選集である。遺された澁澤リストを見れば、偏りが大きいこと以上に数多くの魅力的な謎を孕んでいるようにも思われる。いかにも澁澤好みと誰もが頷く作も多ければ、意外なマッチングの選択もあり、また何故これを澁澤がと不思議に感じられるものも少なくはない。「半世紀も昔のほんの下書きのリスト、何を書いたか忘れてしまったよ」と泉下の氏には苦笑されてしまいそうであるが、それでも鏡花と澁澤龍彦、相対する二者の魅惑は互いに響きあい、興趣は尽きない。おぼつかぬことながら謎の一端なりとも追っていければと思う。 ---------山尾悠子(「第1巻解説」より) ◎鏡花没後80年記念出版 ★澁澤龍彦の生前、1970年代前半に企画されながらも、惜しくも実現を見ずに終った幻の選集が、半世紀の歳月を経てついに刊行。 ★我が国における最高最大の幻想作家・泉鏡花の膨大多彩な作品群から、澁澤龍彦ならではの鑑識眼が選び抜いた、小説約50篇を4巻で構成。 ★各巻の解説は、鏡花作品をこよなく愛し、2018年には泉鏡花文学賞を受賞した山尾悠子が担当。各巻に、解説者が特に選んだ一作品も増補追加する。 ★装釘は、名匠・小村雪岱の鏡花本をあたうかぎり再現した。表紙や本扉はもちろんのこと、見返しも雪岱描き下ろしの絵を用いた、美麗な豪華愛蔵版。 ●第1巻 龍蜂集 春昼、春昼後刻、山吹、紅玉、海異記、貝の穴に河童の居る事、酸漿、お留守さま、 紫陽花、清心庵、星あかり、蛇くひ、X蟷螂鰒鉄道、夜釣、千鳥川、外科室、笈摺草紙、 裸蝋燭、名媛記、鶯花径 【山尾追加作品】山中哲学 「澁澤龍彦 泉鏡花セレクション」誕生秘話 桑原茂夫 解説 山尾悠子
面白くてたまらない、そして妖しくも美しい、文豪「泉鏡花」の“怪異・幻想”の世界を、原文に忠実な、ストレス0の美しい現代語訳でー秋山稔氏(金沢学院大学学長・泉鏡花記念館館長)が1文1文まで完全監修&解説をした、制作陣入魂の一冊!
私はね…お仲間の按摩を一人殺しているんだ。-寒月冴えわたる桑名の夜、流しの若き旅芸人が酒をあおり語り始めたのは、芸へのおごりが招いたある悲劇。同刻、近くの旅宿では、二人の老客が薄幸な芸妓の身の上話に耳を傾ける。揺らめく町の行燈。交錯する二つの場の語り。それらが混然と融合した時、新たな世界が立ち現れる。
死、貧窮、病苦、差別ーー明治期、日清戦争後の社会不安を背景に、人生の暗黒面を見据え描き出した「悲惨小説」「深刻小説」と称された一連の作品群があった。虐げられた者、弱き者への共感と社会批判に満ちたそれらの小説は、当時二十代だった文学者たちの若き志の発露であった。「自然主義への過渡期文学」という既成概念では計れない、熱気あふれる作品群を集成。 死、貧窮、病苦、差別ーー 明治期、日清戦争後の社会不安を背景に、人生の暗黒面を見据え描き出した「悲惨小説」「深刻小説」と称された一連の作品群があった。 虐げられた者、弱き者への共感と社会批判に満ちたそれらの小説は、当時二十代だった文学者たちの若き志の発露であった。 「自然主義への過渡期文学」という既成概念では計れない、熱気あふれる作品群を集成。 I 大さかずき 川上眉山 夜行巡査 泉 鏡花 II 蝗うり 前田曙山 断流 田山花袋 乳母 北田薄氷 III 亀さん 広津柳浪 藪こうじ 徳田秋声 寝白粉 小栗風葉 IV 女房殺し 江見水蔭 にごりえ 樋口一葉 解説 齋藤秀昭
旅する修行僧が、飛騨の奥深い山中で出会った艶かしい婦人との、奇妙な怖い体験を語る(『高野聖』)。男に裏切られた婦人の、執念の恐ろしさを描く(『黒壁』)。幻想文学のパイオニア泉鏡花の怖い話。詳しい解説がついています。
泉鏡花晩年の傑作幻想長篇小説『山海評判記』の貴重な新聞初出テキストと、連載時に小村雪岱が描き下ろした面妖不可思議な三百点近い挿絵すべてを収めた豪華美麗本。別冊として、福永武彦と種村季弘の先駆的作品論、新発見の草稿原稿、詳細な解題等も収録。
飛騨から信州へと向かう僧が、危険な旧道を経てようやくたどり着いた山中の一軒家。家の婦人に一夜の宿を請うが、彼女には恐ろしい秘密が。耽美な魅力に溢れる表題作など5編を収録。文字が読みやすい改版。
北陸敦賀の旅の夜、道連れの高野の旅僧が語りだしたのは、飛騨深山中で僧が経験した怪異陰惨な物語だった。自由奔放な幻想の中に唯美ロマンの極致をみごとに描きだした鏡花の最高傑作『高野聖』に、怪談的詩境を織りこんだ名品『眉かくしの霊』をそえておくる。