著者 : 澤村伊智
みんな死ぬよ 誰も帰れない ホラー映画撮影スタッフを襲う悪夢のような事件。 元アイドルのバスツアー参加者たちが語る戦慄の一夜。 保育士と母親の連絡日記から浮かび上がる歪んだ日常。 小学生時代の不穏な事件に隠された薄気味悪い符合。 穢れと禍いの最高到達点。 どこまでも不快で、どうしようもなく愉しい、暗黒奇譚集。
鬱蒼と暗い森の中に建つ合宿所。ある団体の“レクチャー”を受け洗脳されかけていたわたしは、火事により脱出する。男女五人で町へ逃げだそうとするが、不可解な森の中で迷ってしまう。翌朝、五人のうちのひとりの切断された頭部が発見される。頭部は、奇怪な装飾を施された古木の根元に、供物のように置かれていてー戦慄のノンストップ・ホラーミステリ!
「これは、わたしが小学校の、高学年だった頃の話です」--少女が雑誌に投稿した、ある家族を襲った不気味な怪異の記録。悪化していく一方の父の怪我、何者かに乗っ取られ不気味な笑い声をあげる妹。そして親類たちの死。霊能者“マツシタサヤ”によって怪異は鎮められ、記録は締めくくられる。だが、この投稿を皮切りに、マツシタサヤを巡る不可解な記録が世に溢れはじめ……(澤村伊智「サヤさん」)。 同窓会をきっかけに、故郷の実家に泊まることになった「私」。すでに実家には誰も住んでおらず、何も無い家に過ぎないはずなのに、「私」以外の何者かの気配が段々と濃くなっていく。鳥籠の中で邪悪な笑みをたたえた阿弥陀如来像、座敷の蒲団の中で蠢くモノ、そしてーー。忌まわしい記憶とともに、何かが迫ってくる(三津田信三「何も無い家」)。 ホラー界の巨星、三津田信三が、屈指のホラー小説の名手六人それぞれに相応しいテーマで「自分が最も怖いと思う怪談を」と依頼して編まれた戦慄のアンソロジー。 澤村伊智「サヤさん」 加門七海「貝田川」 名梁和泉「燃頭のいた町」 菊地秀行「旅の武士」 霜島ケイ「魔々」 福澤徹三「会社奇譚」 三津田信三「何も無い家」
東京から父の地元に引っ越してきて以来、悪夢に悩まされていた「僕」は、現実でもお腹に痣ができていることに気づく。僕だけでなく、父親の友人の子供たちもみな現実に干渉する悪夢に苦しめられていた。やがて、そのうちのひとりが謎の死を遂げる。夢に殺されたのか。次の死ぬのは誰か。なぜ、悪夢を見るのか。理由を探る中でオカルトライターの野崎と真琴からお守りをもらい、僕らの苦悩はいったん鎮まったかのように思われた。しかし、今度は不気味な黒ずくめの女に襲われる悪夢を見るようになる。「比嘉琴子」と名乗るその女は、夢の中で僕を殺そうとしてきてー。比嘉姉妹シリーズ待望の最新長編。
深夜の高速道路で始まる怪談会、子連れで散歩中に遭遇した呪いの物件、夕暮れの学校を彷徨う幽霊、断筆した先輩作家から預かった、語ってはいけない小説…。古今紡がれてきた「怪談」の数々を、ホラーとミステリ両界の旗手が、更なる戦慄へと塗り替える。精緻な技巧と無慈悲な想像力が現出させる、真なる恐怖を見よ!「小説」ならではの企みに満ちた、著者真髄の七篇。
わたしたちは知らなかった。間もなく或る家族が越してくること。そして彼らによって、わたしたちの幸福な日常が脅かされることを。新興宗教にハマった家族から囚われの少女を救い出すのはー?平凡なニュータウンで起きる異常な事件。