著者 : 白石朗
スピルバーグ×キングでTV化の話題作 脱出不能の壁に閉じ込められ、独裁者の恐怖政治が敷かれた町。そこに迫る壮絶な破滅とは? 巨匠の超大作、圧倒的クライマックスへ。
臨時町民集会が目前に迫る。そこで反対勢力は死刑を宣告されるだろう。一方、子どもをはじめとする町民たちは不吉な夢を見始める。それは最後の災厄の予兆…。町は爆発の臨界に達した。浄めの炎が迫りくる。業火のハロウィンがやってくる!巨匠の筆力が描き出す未曾有の大破滅。あまりに圧倒的な大作、完結。
1973年、宗教弾圧と鎖国政策下の無神国家アルバニアで、正体不明の人物が勾留された。男は苛烈な拷問に屈することなく、驚くべき能力で官憲を出し抜き行方を晦ました。翌年、聖地エルサレムの医師メイヨーと警官メラルの周辺で、不審な事件や“奇跡”が続けて起きる。謎が謎を呼び事態が錯綜する中で浮かび上がる異形の真相とは。『エクソシスト』の鬼才による入魂の傑作ミステリ。
メイン州の小さな町チェスターズミル。人口およそ二〇〇〇人。その町は突如、透明の障壁に囲まれた。上方は高空に達し、下方は地下深くまで及ぶ。“ドーム”と呼ばれるようになった障壁は、わずかな空気と水と電波を通すのみ。パニックのなかで、命を落とす者が連続する。そこで動き出すのは町を牛耳る男ビッグ・ジム・レニー。警察力を掌握したビッグ・ジムは混乱に乗じて恐怖政治を開始した。“ドーム”のなかで一触即発の内圧が高まりはじめるー。アクセル踏みっぱなしの小説を書くーそう決意して、“恐怖の帝王”キングが、その才能と筆力のすべテを恐怖と緊迫のために叩き込み、全一四〇〇ページを一気に駆け抜ける。巨匠の新たなる代表作、誕生。
町はビッグ・ジムの手に落ちた。悪辣な陰謀が人々を陥れてゆく。煽動された暴動。演出された流血。罪なき者は踏みにじられ、焼き尽くされ、投獄される。法も秩序も良心も“ドーム”のなかに手を伸ばすことはできない。陰謀の総決算は臨時町民集会ーそこで反対勢力は弾劾され、死刑を宣告されるだろう。ビッグ・ジムへの反撃を目論む元兵士バービーと医師助手ラスティらは、天才少年ジョーと仲間たちが山奥で“ドーム”発生装置とおぼしき謎の機械を発見したことを知る。しかしビッグ・ジムの弾圧の手は容赦なく彼らに及び…。蓄積しきった圧力が解放されるときがきた。恐怖にうち克つのは生きとし生けるものの生命の尊厳。圧倒的な筆力とイメージで恐怖と怪異、その末の浄化を描いたあのキング、ここに復活。
悲しみに暮れる彼女のもとに突如かかってきた電話の主は…愛する者への思いを静かに綴る「ニューヨーク・タイムズを特別割引価格で」、ある医師を訪れた患者が語る鬼気迫る怪異譚「N」、猫を殺せと依頼された殺し屋を襲う恐怖の物語「魔性の猫」ほか全6篇を収録した最新短篇集。
不慮の事故で片腕を失ったエドガーは、ひとりフロリダの孤島デュマ・キーに移り住んだ。波と貝殻の囁きを聴きながら静かに暮らすエドガーは、ある日、絵を描く衝動にとりつかれた。かつて幾人もの芸術家を迎えたデュマ・キーに宿る何かが作用したのか?彼の意思と関わりなく手が描き出す少女と船の絵ーそれはいったい何なのか?屋敷に住まう老女の過去に何があったのか?じわり、じわりと怪異が迫る。島にひそむ悪しきものがひそやかに触手を伸ばす“恐怖の帝王”の本領発揮。圧倒的恐怖へ向けたジェットコースターが、高みをめざして昇りはじめる。
エドガーの絵は美術シーンに衝撃をもたらし、個展を開くことが決定した。それはエドガーの新たな人生の幕開けであり、崩壊していた家族との和解の場であり、最高の栄誉の瞬間でありー彼と彼の愛する者たちにとって最後の平穏な夜となった。ついに物語は臨界に達する。そっと時を待っていた死と破滅と邪悪が猛威をふるう。溺れ死んだ双子。黒い闇に沈む船。人形。赤いバスケット。そして邪悪なる“パーシー”。愛する者に迫る死を防がねばならない。邪悪なるものを斃さねばならない。これぞモダン・ホラー。これぞスティーヴン・キング。悲しみに満ちた浄化を描くラストへ突進する最新超大作。
愛娘を亡くした痛手を癒すべく島に移り住んだ女性を見舞った想像も絶する危機とは?平凡な女性の勇気と再生を圧倒的な緊迫感で描き出す「ジンジャーブレッド・ガール」、静かな鎮魂の祈りが胸を打つ「彼らが残したもの」など、切ない悲しみから不思議の物語まで、天才作家キングの多彩な手腕を大いに見せつける傑作短篇集。
チームメイトに“カモ”と呼ばれていた男がイタリア料理にオペラ、そして恋によって自分自身を取り戻すー。フットボールとイタリアへの愛に溢れたグリシャム快心のヒューマンドラマ。
奇妙な噂がささやかれる映画館で隣に座ったのは、体をのけぞらせ、ぎょろりと目を剥き、血まみれになった“あの女”だった。4年前『オズの魔法使い』上映中に19歳の少女を襲った出来事とは!?(『二十世紀の幽霊』)。そのほか、ある朝突然昆虫に変身する『蝗(いなご)の歌をきくがよい』、ダンボールでつくられた精密な要塞に迷い込む怪異を描く『自発的入院』など……。デビュー作ながら驚異の才能を見せつけて評論家の激賞を浴び、ブラム・ストーカー賞、英国幻想文学大賞、国際ホラー作家協会賞の3冠を受賞した怪奇幻想短篇小説集。
レイは故郷に戻ってきた。TV脚本家としての名声を捨て、生まれ育った団地の町に貢献するために。貧困と荒廃に覆われた町のハイスクールで、レイは講師をはじめる。少しずつ生徒たちとの交流も深まってきた頃ー何者かが彼の頭を殴打し、瀕死の重傷を負わせた。だがレイは警察に犯人の名を明かさない。捜査を担当することになった刑事ネリーズは、レイの幼なじみだった。献身的に町のために尽くしてきたレイは何を隠しているのか?ネリーズの捜査が、レイに関わった人びとそれぞれの物語を引き出してゆく…それはひとつひとつが悲しく、あるいは暖かく、そして何より彼らにとってかけがえのない物語だ。その果てに明かされる真相。善行をなそうとした男を見舞った悲劇の理由。スティーブン・キング、エルモア・レナードら、小説巧者たちが絶賛の声を惜しまない感動の大作。痛ましい現実に満ちた世界のなかで、しかし希望の光が最後に灯される。
リーガルサスペンスの巨匠ジョン・グリシャムが、ハート・ウォーミングなホームコメディーに挑んだ異色作。感謝祭直前、今年はクリスマスを海外ですごそうとした会計士が巻き起こす大騒動。この決断は町中に大きな波紋を投げかける。各種寄付金集め、恒例のパーティー、町内一丸のクリスマスデコレーション・コンテストなどなど。数々の嫌みや妨害をはねのけ、明日は出発というクリスマスイブの朝、事件が……。