著者 : 相場英雄
政界とマスコミに激震!小説でしか描けない政界の暗部とマスコミとの危険な癒着。大和新聞の社会部記者・片山芽衣は、唐突な解散後の衆議院選挙で、選挙報道センターに配属された。担当は激戦区の東京一区。そんなある日、片山は取材中に「ある都議会議員の不審死」を知ることにー。一方、国会議員の秘書歴十年の中村は、同じく民政党東京一区の新人・大学教授である若宮の事務所の応援に駆り出された。苦しい選挙戦のなか、若宮の女性スキャンダルがネットで拡散され…
21歳の理子は金銭面で厳しい生活を送ってきたが、ある女性と出会い、人生が好転する。彼女に誘われてラウンジで働き、高い評価を受け、新規の店を任されることになったのだ。充実した暮らしぶりをSNSに投稿する一方で、その飛躍を妬む者も増えていく。百貨店で閑職に追いやられ、しまいには墓穴を掘ってクビになった小島もその一人だ。そんななか、世間では無差別殺人事件が立て続けに起きる。模倣犯なのか。警視庁サイバー犯罪対策課の長峰は一連の事件の奇妙な共通点に気づく。折しも、小島の理子への嫉妬心は殺意に変わっていくー。虚弱体質。群れたくない。ITオタク。刑事らしくない男が社会の暗部を暴く。
心眼で人を観察しろ。本質だけが浮かび上がる。街頭に立ち、顔を見続け、指名手配犯を炙り出す“見当たり捜査班”。新米刑事・片桐は、犯人を見つけられないー。一方、ベテラン刑事・稲本は、圧倒的な結果を残す。新たに就任した捜査一課長は、ハイテク捜査を実施、「見当たり捜査班不要論」をぶち上げた。絶体絶命のピンチを、片桐は脱することができるのか?
高齢化が進んだ団地は、都心の限界集落といえる。ここで、介護施設経営者が殺害された。殺人事件を担当することになった警視庁の刑事、介護施設で働く男、被害者と会っていた美人投資家。事件をきっかけに、団地で育った3人の幼馴染が再会。容疑者となった旧友を救うため、刑事が駆ける。アフターコロナの介護業界の闇に迫る。社会派ミステリー。
米系大手広告代理店・オメガエージェントに勤務している矢吹蛍子は、バンクーバーに出張し、ケビン坂田という人物と会って欲しいという社命を受けた。クライアントが60億円ものフィーを支払う謎のデータサイエンティスト・ケビンは、無事来日し、高田馬場に仕事場を構えるが、担当の矢吹にも極秘プロジェクトの中味は知らされず…都知事選を目前に控えた東京。水面下ではあまりに危険な極秘プロジェクト「レッドネック」が始動していた。結末には、すべての読者が震撼する!
仙台の銀行に勤める女性が自殺する。月刊言論構想記者の池内は、かつての恋人が死を選んだ理由を探るうち、金融業界の末期的状況、さらにこの国の財政が直面する未曾有の危機を知る。そんな中、日銀内の不倫スキャンダル報道が、池内、メディア、金融業界、さらに政界をも巻き込んでいく。
秋田県能代市で、老人施設入居者85歳の死体が近隣の水路から発見された。雪荒ぶ現場に、容疑者として浮上したのは、施設で働くベトナム人アインである。外国人技能実習生のアインは、神戸の縫製工場で働きながら、僅かな収入を母国の家族へ送金する日々を送っていた。劣悪な労働条件に耐えかね、列島を転々として東北にたどり着いた。重篤なガンを患っていた入居者に請われて、自殺を幇助したとの自供を始める。これで解決か…。捜査官らは安堵したが、ひょんなことから捜査に加わった警視庁継続捜査班の田川信一は、死体の「手」に疑いを抱いた。捜査線上にあがったのは、流通業界の覇者として君臨する世界的IT企業サバンナだったー。
大和新聞の政治部で、官房長官のトップリーグとして活躍していた松岡直樹は、史上最年少で特別編集委員になっていた。一方、大手出版社の週刊誌でスクープを連発していた酒井祐治は、京都で小さな学習塾を開いていたが。そこに元同僚の大畑康恵が突然現れた。「五年前の酒井さんの仇討ちをします」-昭和の一大疑獄事件のさらなる深い闇とは!?「永田町」激震のノンストップ政治エンターテインメント。驚愕のラストが待っています!!
「トップリーグ」とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に食い込んだごく一部の記者を指すー大和新聞の松岡は、入社一五年目にして政治部へ異動、またたく間にトップリーグ入りを果たした。一方、松岡と同期入社だった酒井は週刊誌のエース記者として活躍している。そんな酒井が「都内の埋め立て地で発見された一億五千万円」の真相を追ううちに、昭和史に残る一大疑獄事件が浮かび上がってきて…。各紙誌で大絶賛され、続々重版された「官邸」の最大のタブーを抉る問題作、熱望の文庫化。
都内で発生した連続殺人事件。凶器が一致したものの被害者同士に接点がなく、捜査は難航する。警察への批判が高まる中、「ひまわり」と名乗る犯人がネットメディアに犯行声明を出したことにより、あらゆる人間を巻き込んで事件の熱狂は加速していくー。世界同時配信の「殺人リポート」に隠された犯人の真の目的とは。地道な捜査を続ける刑事たちの執念と、ネット社会に踏みにじられた人々の痛みが胸に迫る、傑作犯罪ミステリ。
警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、メモ魔の窓際刑事。同期の木幡祐治に依頼され、身元不明相談室に所蔵されている死者のリストに目を通すうち、自殺とされたナンバー903の男が他殺だったことを看破する。二年前に死体が発見された都内竹の塚団地を訪れた田川と木幡は、室内の浴槽と受け皿のわずかな隙間から『新城も』『780816』と書かれたメモを発見。903の男は、沖縄県宮古島出身の派遣労働者・仲野定文と判明した。仲野は福岡の高専を優秀な成績で卒業しながら派遣労働者となり、日本中を転々としていた…。大ヒット作『震える牛』続編!
二年前、都内団地の一室で自殺に偽装して殺害された沖縄県宮古島出身の非正規労働者・仲野定文。警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、仲野が勤務していた三重県亀山市、岐阜県美濃加茂市を訪れる。そこで田川が目にしたのは、国際競争に取り残され、島国で独自の進化を遂げる国内主要産業の実態だった。仲野は、過酷な労働環境の中でも常に明るく、ふさぎがちな仲間を励ましていたという。田川は仲野殺害の背景に、非正規の人材を部品扱いする大企業と人材派遣会社の欺瞞があることに気づく。現代日本の不都合な真実を暴き出す危険きわまりないミステリー!
大手電機企業が発表した巨額の「不適切会計」。捜査二課の小堀秀明は、背後に一人の金融コンサルタントの存在を掴む。男の名は、古賀遼。貧しい炭鉱街の暮らしから妹を救うため、体力頼みの場立ち要員として証券会社に就職。狂乱のバブルを己の才覚のみでのし上がった古賀は、ある事件をきっかけに復讐を始めるのだったー。欲望に踊らされた男たちの終わらない闘いを描く経済サスペンス。
江戸中期、勘定奉行の荻原重秀が財政立て直しに辣腕を振るった陰に、四人の猛者がいた。金の採掘量減少を受け、重秀が金の含有率を下げる御法度の貨幣改鋳を行うと、四人は十万両分の金を積む御用船を強奪。それは金の枯渇感を煽るための重秀公認の裏工作だったが…。日の目を見ることのない者が暗澹たる時代に光を灯す歴史エンタテインメント。
捜査において、痛恨のミスを犯した警視庁捜査二課の第三知能犯捜査係(三知)は解体され、捜査員はそれぞれ所轄署に異動となった。その一人、目白署に配属された西澤は、万引き犯の話から詐欺事件の手がかりをつかむ。捜査を進めると、別の犯罪の影が見えてきた。それは、あまりにも非道な犯罪だった…。警察小説「ナンバー」シリーズ初の長編。
警視庁捜査二課の警部補・西澤は、ある汚職事件を追っていた。捜査がやや行き詰まりを見せる中、上司から“土管”という捜査方法を教えられる。その“土管”を駆使し、捜査対象者に迫る西澤。だがその裏で、警察官を監視する監察が動いていた(「土管」)。-横領や詐欺を担当する捜査二課を舞台に、警察捜査と犯罪の真相を描いた「ナンバー」シリーズ第2弾。ラストの“ひねり”を読み逃すな。
大手電機企業・三田電機が発表した巨額の「不適切会計」。警視庁捜査二課の小堀秀明は、事件の背後に一人の金融コンサルタントの存在を掴む。男の名は、古賀遼。バブル直前に証券会社に入社し、激動の金融業界を生き延びた古賀が仕込んだ「不発弾」は、予想をはるかに超える規模でこの国を蝕んでいたー!リストラ、給与カット、超過労働…大企業のマネー・ゲームのツケで個人が犠牲になる、そんなことは絶対に許さない。若き警察キャリアが、いま立ち上がる!
とある日ー。広告代理店に勤める根本に、ベストセラー小説『永久の大地』を映画するよう社命が下る。映画が大好きな根本は喜び勇んで映画製作に邁進するが、トラブル続出。果たして映画は無事に完成するのだろうか。