著者 : 竹本健治
武藤類子は明峰寺学園高校の二年生。剣道部のエースにして、学園の有名人だ。自身の才覚もさることながら、彼女は天才囲碁棋士・牧場智久の恋人であり、カリスマ的な人気を誇るミュージシャン・速水果月の想い人なのだ。そんな彼女が遭遇する三つの不思議な事件を、智久が鮮やかな推理で解き明かしてゆく。ユーモアと魅力的な謎に彩られた連作本格ミステリ!
洋館で行われたトランプゲームの最高峰、コントラクト・ブリッジの最中、女性が鍵のかかった部屋から消失。別の場所で屍体で見つかった。天才少年囲碁棋士・牧場智久らは、彼女が誰かに送った暗号を発見、解読にかかるが…。ゲーム三部作完結編は密室&暗号ミステリ!書下ろし短編「麻雀殺人事件」収録。
森に包まれた廃墟の洋館で次々と鬼に変化していく仲間たち。何故か見るだけで激しい恐怖に襲われるCM。想い人のストーカーを追及する男の狂気。大御所芸人の娘を狙った不可解な誘拐事件。浮かび現われては消える4つの物語は、異能の精神科医・天野の出現により誰も見たことのない局面へと変容していく。全ての謎を看破する超越的論理と幻想の融合で煌めく、めくるめく万華鏡を体感せよ!
謎々を拾った者が、次第に心を病み、墓地で死体を掘り返すー六本木界隈で、ある怪談が広まっていた。そんなとき静岡で大地震が発生、土砂崩れの中から二つの屍体が発見される。屍体と怪談との類似点に注目、調査を始めた天才少年棋士・牧場智久が到達する驚愕の真相とは?書下ろし短編「オセロ殺人事件」収録。
山梨で行われた囲碁タイトル戦・第七期棋幽戦第二局二日目、“碁の鬼”槇野九段が、近くの滝で首無し屍体で発見された。IQ208の天才少年棋士・牧場智久と大脳生理学者・須堂信一郎は事件に挑むが、犯人の魔の手は牧場少年にも襲いかかる。ゲーム三部作第一弾開幕!文庫特典:短編「チェス殺人事件」収録。
明治の傑物・黒岩涙香が残した最高難度の暗号に挑むのはIQ208の天才囲碁棋士・牧場智久!いろは四十八文字を一度ずつ、すべて使って作る日本語の技巧と遊戯性を極めた「いろは歌」四十八首が挑戦状。
推理小説マニアの大学生・曳間が、密室で殺害された。しかも仲間が書いている小説の予言通りに。現実と虚構の狭間に出現する5つの“さかさまの密室”とは?’78年、弱冠22歳の青年によって書かれたこの処女作は「新本格の原点」、「第4の奇書」と呼ばれる伝説の書となった。いまだ色褪せない未体験の読書を今こそ!
執筆者が、次に書いて欲しいお題と共にバトンを渡す相手をリクエスト。猫→コウモリ→芸人→スコッチ→蜻蛉→飛び石→一千万円→サクラ…。一見バラバラなお題と、それぞれが独立したストーリー。けれど、そこには想像もつかないような繋がりが生まれてー!?凄腕ミステリ作家たちの個性と想像力が炸裂する!不思議あり、黒い笑いあり、どんでん返しあり、ほっこりあり。予測不能で心躍る化学反応を、どうぞご堪能あれ。
いっぱいに涙を溜めた眼。救いを求める眼。そのとき僕は鬼の眼を見たのだ。闇に咲く光。記憶の底の人影。忌まわしい事件。暗い淵を見つめるそのまなざしの行方は?精神科医・天野不巳彦が遭遇した4つの怪しい物語。真相もまた深い淵の二重写しに…存在の不安を呼び覚ます、鬼才の恐怖譚。
アイドル好きのオタク大学生・乙島侑平は研究者の従兄から、美少女メイドロボット・キララのモニターを頼まれる。普段はどじっ娘メイドのキララだが、スイッチが入れば女王様キャラに大変身し頭脳も超明晰に。そんなキララが侑平の周辺で起る難事件をズバリ解決する。史上初の美少女メイドミステリー。
アイドル好きの童貞オタク大学生・乙島侑平は、研究者の従兄から新製品のモニターを頼まれた。ところが届いた新製品とは、美少女メイドロボット「キララ」。人間と見分けのつかない超美少女メイドにアレコレご奉仕されて、ドキドキしっぱなしの侑平。ご主人様のためなら、あんなコトもこんなコトも…!?ふだんは「どじっ娘」メイドのキララが、孤島で、謎の研究所で、怪しげな廃屋で、美少女アイドルたちと一緒に大活躍します。史上初!美少女メイド青春ミステリー第二弾。
ミステリ・マニアが密室で殺された。それは仲間の一人が書こうとしていた探偵小説を先取りしたかのような事件だった…。『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』に続く「第4の奇書」と呼ばれる本作品。綾辻行人氏との対談、作品論集、未公開の創作ノートを収録した永久保存版。
“智久は、「僕はどこにでもいるんだよ」と、謎めいた台詞を口にした-”インド古代遺跡での火災事故、六本木路上での殺人、巣鴨での質屋の女主人の失踪。まったく関連性が見えず、次々におこる事件に、若き天才囲碁棋士・牧場智久の影がちらつく。智久本人は大事な対局を控え、ほかのことを考える余裕はないはずなのに…。智久の姉・典子をも巻き込んだ、面妖な事件の真相は何処に?色とりどりの風車に囲まれた、長くゆるやかな坂を歩いた幼き日の記憶。それはいつしか白い壁に塗り込まれて…。
実在のミステリ作家らを襲う奇妙奇天烈な“うんこ事件”。竹本健治の連載ミステリに混入する眩暈と戦慄の物語。綾辻行人、小野不由美、笠井潔、新保博久、法月綸太郎、麻耶雄嵩、山口雅也が推理合戦を展開、小説ジャックまで強行される。世界は擾乱され朦朧胡乱の淵に転落した。
高校二年の武藤類子は、剣道部に在籍する、可愛い現代っ子だ。三年ぶりに偶然出会った先輩の高杉に連れられ、彼がマネージャーをしているというバンド“パルス・ギャップ”のメンバーや、スタジオ・ミュージシャンの速水果月に紹介された。数日後、すっかり親しくなった彼らが、一人暮らしを始める類子のため、引っ越しを手伝いにやって来ると、まだ誰にも番号を教えていないはずの電話のベルが鳴り始めた。
連日の異常気象、多発する少女誘拐未遂事件…と、不穏な空気が漂う東京都世田谷区。ある日、パソコン売場のモニターに「悪魔の警告」から始まる予告文めいた怪文書が現われた。翌日、若き天才囲碁棋士・牧場智久の対局相手・桃井四段が失踪。さらに、十二歳の少女たちが次々と殺されて。牧場智久&武藤類子コンビの推理やいかに。驚愕の本格推理。
あることで気落ちしていたあなたは、自らを励まそうと、幼馴染みの真澄に誘われるまま、怪奇幻想文学作家・故鳥飼征流の住んでいたベルギーの古城で、夏休みを過ごすことにした。しかし、楽しいはずの旅行も、いつしか異様な連続殺人という惨劇に擦り替わっていく。それは、あなたが謎の少女を目にした瞬間から始まったのだった…。古城にまつわる戦慄の秘密とは。鬼才が二人称で綴る、奇想推理長篇。