著者 : 篠田真由美
不思議な伝説を持つ架空の町「大神坐」を舞台に、リレー小説形式で人気作家たちが書き下ろしたオリジナル連作。過去から現代へいたる様々な事件とともに町は表情を変えながら、やがて驚きの真実があぶり出される。
生まれる前のわたくしたちは、互いに翼を連ねて飛ぶ鳥だったーヴィクトリア朝ロンドンを舞台に、天真瀾漫なレディと国際色豊かな使用人たちが謎に挑む傑作ミステリシリーズ。待望の書き下ろし新作!
誰しも、自分だけの隠しごとを心の奥底に秘めているものー。実力と人気を兼ね備えた11人の女性作家たちがSNS上で語り合い、「隠す」をテーマに挑んだエンターテインメントの傑作!多彩な物語全てに、共通の“なにか”が隠されています。(答え掲載の「あとがき」は、最後にお読みください)これが、本物の短編小説集。
“貴種”と呼ばれる吸血種たちを支配する上王。その宮廷で無事に伯爵位の襲爵式を終えたイオアンは、同時に公爵位を賜る。それは彼と従者ラウルにとり、宮廷内の羨望と嫉妬を浴びるだけでなく、恐ろしい陰謀に巻き込まれる始まりだった。しかも、その背後にいたのは、人間たちが信奉する教会の聖山を壊滅させた上王の叔父イリヤー異形の者と成り果てたーだった。混乱を起こし、都を蹂躙するイリヤを辛くも上王が倒し、平和が戻った矢先、彼は退位を宣言した。華麗なる新吸血鬼譚、最終巻!
あなたには、捨てたいモノ、ありますか? 9人の人気女性作家が豪華競作! 心揺さぶられる9つの物語。 連作ではなく、単発でしか描けない世界があるーー 9人の人気女性作家が、それぞれの持ち味を存分に発揮し、 今大変注目を集めている「捨てる」をテーマに豪華競作! 女性作家ならではの視点で、人の心の襞をすくいとり丁寧に紡がれた9篇は、 いずれも傑作ぞろい。 さまざまな女性たちの想いが交錯する珠玉の短編小説アンソロジー。 ミステリー、ファンタジー、恋愛、家族、ホラー・・・ ●小さな女の子がどうしても捨てられない宝物の中身 ●自殺した夫が愛した植物を、どのようにして捨てるか ●祖父が捨てきれずに遺したのは、拳銃!? ●母亡き後の実家を、女一人、どう捨て整理していくか ●ゴミ出しは午後11時59分までーー不思議なゴミ捨て場 ●捨てようと思いながら持ち続けたお守りを手放した途端… ●嵐の夜、トランプの罰ゲーム。次は誰がカードを捨てるのか… ●夢を捨てるのは簡単、でも現実は…。幸せな結婚生活のはずがーー ●近所の男が捨てようとした花には、ある秘密がーー
夜になると棺から出てさまよい歩くミイラ。その噂に好奇心を刺激されたレディ・シーモアだったが、所有者である伯爵との間には浅からぬ因縁があった。ミイラが安置された別荘でのパーティに招待されたレディは、曰くあり気な人物が集まる中、女性冒険家として名高いナポレオーネ・コルシと旧交を温めるのだが。19世紀イギリスを舞台に闘う女性たちを描く冒険物語の傑作。
1999年、世界は数々の怪奇現象に見舞われていた。東京直下大地震を生き延びた少年ヒカルは、ヴェネツィアに流れ着く。瀕死の彼を救ったのは、アラブ系らしい彫り深い顔立ちの執事と、菫色の眸を持つ美少年だった。だが、生まれつき不思議な力を持つヒカルは、謎めいた主のある秘密に気づいてしまう。折しも、過去の魔手がヒカルに迫ろうとしていたー。頽廃した水の都を舞台に、光と闇の熾烈な闘いを描く、壮大で美麗な物語。
はじめてのひとり暮らし、旅先、迷路、父か母か。そして、俺の人生を狂わせた、憎いあいつを殺してしまうか…。誰もがいつでも迷っている。迷うほどに、心を揺さぶる。短編の饗宴。最強の作家集団、四たび集結。全作品書き下ろし。
ミカドの持ち物だったと騙る「翡翠の香炉」詐欺。日本人村の火災と焼け跡から発見された死体。そして記憶喪失の日本人青年。日本に関わる三つの事件にレディ・シーモアとチーム・ヴィクトリアの面々が挑む。ヴィクトリア朝のロンドンを舞台に天真爛漫なレディと怜悧な男装の麗人、やんちゃな奉公人が活躍する極上の冒険物語。 第一章 ロンドンからの手紙 第二章 ジャポニスムの甘き罠 第三章 かの国に昔日の面影は遠く 第四章 ナイナイ国の長い午後 第五章 名無しのエトランゼ 第六章 死体がひとつ、またひとつ 第七章 ティティプーまでは何マイル? 第八章 日本の魔法の夜 第九章 夢の終わり、旅路の果て エピローグ/再会 あとがき 参考文献
考古学者のルカが姿を消した。ナチス・ドイツの研究機関アーネンエルベで、養父の父親の同僚だった男に招かれ、南ドイツの古城に出かけたという。ルカが勤めるトリノのエジプト博物館から助けを求められた夜刀は、単身城に乗りこむ。彼を迎えたのは人形のように生気がないルカと、おぞましい秘密を持つ住人たちだった…性格も見た目も正反対の“腐れ縁コンビ”が再びタッグを組む!多彩な館と謎ときが魅力のミステリ・ホラー。
19世紀ロンドン。ヴィクトリア女王の御世にロンドンへメイドとして働きに来たローズ・ガース。彼女がお仕えするお屋敷は、何もかもが型破り。目新しい生活に全力でとりかかるローズ。彼女には、どうしてもロンドンに来たい理由があった。それは姿を消した兄を捜し出すことなのだが。 19世紀ロンドン。ヴィクトリア女王の御世にロンドンへメイドとして働きに来たローズ・ガース。彼女がお仕えするお屋敷は、何もかもが型破り。明るいメイド仲間、物語の王子様のようなページ・ボーイ、中国人の料理人、スマートな執事、そして氷のような美貌のレディズメイド。目新しい生活に全力でとりかかるローズ。彼女には、どうしてもロンドンに来たい理由があった。それは姿を消した兄を捜し出すことなのだが。 第一章 ローズ、ロンドンへ! 第二章 とっても長い最初の一日 第三章 そうしてまずは一週間 第四章 初めての外出日の冒険 第五章 不思議の国のローズ 第六章 メイドの秘密、奥様の秘密 第七章 亡き子爵の面影 第八章 緑服の男と金色の令嬢 第九章 美しき《悪魔》 エピローグ/終わり良ければ あとがき 参考文献
『僕はーヒトゴロシ』。謎の詩を残して姿を消した桜井京介は、久遠アレクセイの名に戻り、14歳まで育った屋敷にいた。神代宗の話を聞いた蒼は、京介を捜し歩き、20年前の忌まわしき事件を知る。久遠家のルーツが明らかになった時、父グレゴリの狂気が京介を襲う!「建築ミステリ」の金字塔、ついに完結!
世界中で愛読される『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』をテーマに、人気ミステリー作家・有栖川有栖、宮部みゆき、篠田真由美、柄刀一、山口雅也、北原尚彦が紡ぐ6つの物語。事件から事件へ、現実と異世界を自在に行き来する、ユーモアと不思議が溢れるアリスの世界へようこそ。
奇妙な外観の埃及屋敷に、心霊科学実験のため集まった4人の男女。戦時中、密かに持ち込まれたエジプト遺物がひしめく地下で、館の主は首無し死体で発見されたという。本人たち曰く“腐れ縁”で結ばれたトリノのエジプト博物館学芸員のルカと、比較宗教学者の御子柴は、館に渦巻く不穏な空気と、不可思議な現象に立ち向かう。だが、それは忌まわしい悲劇の始まりにすぎなかった……謎と恐怖が織りなす美麗な館ミステリ・ホラー。
ヴィクトリア朝ロンドン、チェルシーに暮らす自由闊達なレディ・シーモア。その使用人たちは、いずれおとらず個性的。なかでもレディーズ・メイドのシレーヌは、有能で美貌、洞察力にもすぐれているが、この上なく無愛想。愛すべき登場人物たちが、世紀末のロンドンを舞台にのびやかに闊歩する! パーティーの最中、子爵令嬢の耳元から消えた「エトワール」と呼ばれるダイヤの耳飾り。その行方を知るため伯爵家からの使いとしてレディ・シーモアを訪ねた老メイド・パメラは、風変りな女主人に目を瞠る。アラブ風の白い寛衣に身を包んだ少女のようなレディは、まるで魔法のように耳飾り喪失事件を言い当てるのだが……。 第一章 チェルシーの妖精女王 第二章 消えたダイヤモンド 第三章 お向かいは謎だらけ 第四章 見えないファントム・レディ 第五章 我が主に仇なす者は 第六章 ロイヤル・アルバート・ホールの悪意 第七章 地獄の火倶楽部再臨 エピローグ/ロンドンへ! あとがき 参考文献
一九八〇年秋、突然の義父の死。神代宗は傷ついた心を埋めるため訪れた北の町で、殺人の罪を着せられてしまう。そして、疑惑が晴れぬまま土地を支配する久遠家の「館」に軟禁され、血塗られた過去を目撃する。謎の美少年・アレクセイが悲劇の真相を語りはじめたとき、銃声が轟いた!大人気シリーズ第14弾。
スクールカウンセラーを勤める薬師寺香澄は、天才的な頭脳をもつ美貌の男性・桜井京介と共に下町にある大学教授の自宅に寄宿している。彼らの元に持ち込まれる謎と少年たちの苦悩。小さき者への慈愛をこめて描かれる傑作短編集。 桜井京介と《日常の謎》 柘榴の実、三粒 誰がカインを殺したか コックリさんと喫煙と十四歳の研究 謝辞(作中のネタバレを含みますので、読了後にお目通し下さい)
“貴種”と呼ばれる吸血鬼たちが人間を支配する世界。隣国の急襲に遭って落城し、そこから逃げのびたシェミハザ伯爵の嗣子イオアン。侍者ラウルとともに襲爵のため、上王のいる都へ向かった。その途中で人間たちが信奉する教会の聖山がある都に立ち寄る。そこへ彼らの追っ手でもあるマステマ伯爵の軍勢が攻め込み、おまけに聖山の外に住む下層民たちが叛乱を起こした。すべての騒乱は、前上王の弟イリヤが、異能な力を使って仕掛けたことだった。イオアンたちの住む大陸とは海を隔てた島、女王ゼノビアが治めるアルビオンから来た少女アイーシャたちの手助けもあり、イリヤを撃退したが…。書下し長篇第五弾!