著者 : 羽田詩津子
クリスマス間近のある夜、湖畔の町で若い司書のジェニファーが殺された。容疑者は交際相手のトラヴィスで、犯行を認めていた。彼をよく知る地元弁護士のヴィクトリアは、犯行を信じられず、友人の大学教授キャメロンに無実を証明してほしいと調査を依頼する。
大規模な詐欺事件を調査していたキャスターが、不可解な事故で死んだ。〈木曜殺人クラブ〉は、事故の裏に何かあると直感し、捜査を始める。一方、メンバーのひとりであるエリザベスは、友人のジョイスを殺されたくなければ元KGB大佐を殺すようにと脅迫され……。
世界各国で激賞相次ぐ“木曜殺人クラブ”が帰ってきた!スパイとマフィアが絡む大事件に、老人探偵たちが挑む!老人探偵グループ“木曜殺人クラブ”メンバーのエリザベスが、死んだはずの因縁ある英国の諜報員から手紙を受け取った。彼は2千万ポンド相当のダイヤを盗んだ疑いを掛けられて米国のマフィアから狙われており、協力を求めてきたのだ。そしてクラブのメンバーたちは消えたダイヤとスパイ、凶悪な犯罪者たちにまつわる国際的な大事件に巻き込まれる。果たして彼らは解決することができるのか?豊かなユーモアに、ときにほろ苦い哀愁を織り交ぜた、傑作謎解きミステリ。待望の第2弾登場。
引退者用の高級施設、クーパーズ・チェイス。ここでは新たな開発を進めようとする経営者陣に住人達が反発していた。施設には、元警官の入居者が持ち込んだ捜査ファイルをもとに未解決事件の調査を趣味とする老人グループがあった。その名は“木曜殺人クラブ”。経歴不詳の謎めいたエリザベスを筆頭に一癖も二癖もあるメンバーたちは、施設の共同経営者の一人が何者かに殺されたのをきっかけに、事件の真相究明に乗り出すがー新人離れした圧倒的完成度でイギリスで激賞を浴び、大ヒットとなった傑作謎解きミステリ。
少年を誘う不気味な古書店主、呪われた聖書台の因果、年代物の時祷書に隠された秘密、ジョン・ディーの魔術書の怪…ケンブリッジ大学図書館フェロー、英国書誌学会長を務めた特異な経歴の作家による、全14篇の比類なき書物愛に満ちた異色の古書怪談集!
修道院から元夫が行方をくらましたことが判明した。もしかしたらアガサと離婚した理由も嘘だったのかも?すっかり男性というものに失望したアガサは、村に若い副牧師が赴任してきたというのに珍しく無関心でいた。いっぽうで天使のようなイケメンの副牧師を村の女性たちが放っておくわけがなく、日曜の教会は超満員に。そんな副牧師からじきじきにディナーへ招かれたアガサはすっかり自尊心をくすぐられ、いつもの調子を取り戻した。しかしお酒が進むにつれて、聖職者らしからぬ彼の腹黒さが見え隠れするように。そして翌朝、牧師館の書斎で彼が遺体となって発見され…!?
インドで両親を亡くし、イギリスに住む親戚に引き取られたメアリ。広い屋敷のなかで一人ぼっちの彼女は、庭を散策するうちに、閉ざされた庭園を見つける。ひょんなことから鍵を手に入れ、世話係のマーサの弟、ディコンと一緒に、その庭の手入れを始めることに。さらに、屋敷内で存在が隠されていたいとこのコリンも加わり、庭の再生に熱中していく。3人が体験した奇跡とはー。世界中で愛される、児童文学の最高傑作。
これまで数々の冒険をともにしてきた夫ばかりか、友人のチャールズまでがアガサの元から去っていき、残されたのは二匹の猫だけ。その猫たちも、餌が欲しいときしか寄ってこない。孤独に打ちひしがれながらも、新たな人生を歩もうと決意したそのとき、奇妙な事件に出くわした。大雨で増水した川を、ウェディングドレス姿の遺体が流されていったのだ。どうやら独身最後の夜を同僚女性たちと祝ったあと、行方不明になっていたらしい。事件性があるとにらんだアガサはさっそく、手がかりを握る同僚女性たちへ聞きこみをすることに。ところが揃いも揃って、アガサが舌を巻くほど嫌な女ばかりで…!?成り行きで一緒に捜査をすることになった、アガサとイケメン小説家の新コンビにも要注目!
焦げた朝食に、ピンク色に染まった洗濯物…。アガサが家事下手なことは承知で結婚したはずなのに、夫のジェームズは不満たらたら。妻の厚化粧やファッションセンスにもケチをつけはじめ、早くも二人の結婚生活は暗礁に乗りあげる。それでもアガサはいじらしく尽くしていたのに、ある日突然、ジェームズが失踪してしまった!残されたアガサが耳にしたのは、彼が重大な秘密を隠していたこと、そして殺人犯として警察に追われていること…。いったいどうなっているの?ずっと思い描いていた甘い新婚生活とはかけ離れた悪夢のような展開に、愕然とするアガサ。必死に涙をこらえて真相をさぐろうとするものの、調べれば調べるほど、自分の夫のことがわからなくなっていき!?
セラピストのジェイクと弁護士のアリスは、友人知人に祝福されながら結婚式を挙げた。その式に招待した実業家夫妻が、奇妙な結婚祝いを贈ってくる。それは“協定”と書かれた箱におさまった契約書とマニュアルだった。やがて、ハネムーンを終えた二人のもとに使者がやってくる。“協定”とは結婚を永続させるための組織だった。気軽に“協定”に同意した二人は平穏な結婚生活を送るかに見えたが…奇抜な設定によるスリラー。
どんな夫婦にもあることだが、ジェイクとアリスの結婚生活にもさまざまな軋轢が発生する。弁護士の仕事に追われるアリスとのすれ違いが重なったとき“協定”はその真の姿を見せ、牙を剥いた。些細な規則違反をとがめることから徐々にエスカレートする“協定”の刑罰。なんとか“協定”から逃れようとするジェイクとアリスだが…結婚とは何か?夫婦の絆とは?幸福とは?すべての男女に問いかける、結婚サスペンス。
アガサは愛しい人への未練を断ち切るため、やけくそで地図の上にピンを刺し、適当に引っ越し先を決めた。ところがそこは、とんでもなく閉鎖的な田舎の村だった。すぐに村人から、引っ越しの理由をあれこれ詮索されるはめに。「男に捨てられた可哀そうな女」と見られるのが嫌でアガサはつい、探偵小説を書くためにやってきたのだと見栄を張ってしまう。そして嘘にならないよう、どうにか村のお屋敷をモデルに描きはじめた矢先、なんと彼女の描いた手口どおりに、お屋敷の主人が殺されてしまった!退屈しのぎにやってきたチャールズとともにアガサは事件を調べ始めるものの、警察からは最重要容疑者として目をつけられてしまい…!?駆け出し時代の若きアガサを描いた短篇「アガサ・レーズンの初めての事件」も特別収録!
ちいさな村に待望の春がきた。ラッキーは親友ソフィーの結婚式の準備に大忙し。ソフィーの結婚相手はラッキーの営むスープ店のシェフ。常連客をはじめ村じゅうの誰もが若い二人を祝福していた。そんななか、夜の森で行われた春の訪れを祝う集会で、女性がハーブで香り付けしたワインを飲んで急死してしまう。しかもこのハーブを用意したのはラッキーの祖父だった。さらにソフィーの実家近くの川で遺体が発見される。身元がわからなかったが、長年交流のなかったソフィーの兄かもしれない可能性が出てきた。自分のせいで人が死んでしまったのではないかと思い悩む祖父、家族を思って不安定になるソフィー。ラッキーはそんな二人を元気づけ、なんの心配もなく結婚式を挙げられることを目指すが!?
動物園内の森林エリアで、息子のリンカーンを遊ばせていたジョーン。閉園時刻が迫り、2人で出入口へ足を運んでいたとき、破裂音を耳にする。辺りを見回すと、池の周囲に数体の死体が転がっていた。その先には、銃を持った男の姿。恐怖に駆られた彼女は、慌てて園内に身を隠すが、さらに窮地に追い込まれることに!犯人の正体も警察の動きも不明なまま、4歳の息子を守ろうとする母親の息詰まる3時間を描いたサスペンス。
事件を解決に導いた代償として髪の毛を失ったアガサは、元通りに伸びるまでシーズンオフの観光地で心身ともに静養することにした。そこで耳にしたのは「魔女」と呼ばれる地元女性の評判。半信半疑で魔女の家を訪れたアガサは、法外な額をふっかけられたにもかかわらず、毛生え薬と、ついでに惚れ薬まで購入してしまう。ところがその直後、魔女が自宅で何者かに殺され、アガサが第一発見者に。惚れ薬を買ったことは恥ずかしくてどうしても警察の真相を明かせず、嘘に嘘を重ねるうち窮地に追い込まれていくアガサ。そしてとうとう、警部の飲み物に惚れ薬を入れるという暴挙に!すると、警部がみるみるうちに…!?
村の収穫祭を目前に、崖から1台の車が転落した。車のなかから発見された男の遺体には謎が多く、地元警察は身元を割り出すことができない。署長は7年前に起きた未解決事件との関連を疑うものの解決の糸口を見つけられず、ラッキーの営むスープ店で毎日頭を抱える日々。同じ頃、スープ店の大切な従業員、ジェニーの行く先々で待ち伏せする男が現れた。すっかりおびえるジェニーに追い打ちをかけるように、彼女の出生の秘密が明らかに。動揺したジェニーは家を飛び出してしまい…!?身元不明の遺体、7年前の未解決事件、そして若い恋人たちが犯した過ちー。それらを結ぶ手がかりをつかもうと奔走するラッキーだったが、多くの謎を残したまま収穫祭の幕は開き!?
ロンドンの高名な紳士・ジキル博士の中の人格・ハイド。ハイドは夜な夜な街を徘徊し、自分の欲求のままに、行動を起こしていく。原作では触れられなかったカルー卿殺人事件の背景、ジキルの人格に影響を及ぼした父親との関係など、ジキルとハイドの依存関係から最後へ至るまでの凄絶な展開が、ハイドの口から今明かされる!名著『ジキル博士とハイド氏』の最後の4日間を、ハイド視点で描いた、衝撃のサスペンス。ニューヨーク・タイムズ絶賛の話題作!!
亡くなった両親のスープ店を継いだばかりのラッキーは、夏のメニューに冷製スープやサラダを豊富に加えることに。おかげでお店の経営もどうにか軌道にのった。ところが母親代わりに慕っていた村長のエリザベスが忽然と姿を消してしまい、心穏やかではいられない。そもそもスキーリゾートであるこの村の夏は、いつもなら観光客が減ってとても静かで平和。なのに今年は事件が続きすぎている。村のど真ん中にできるという洗車場建設に対する激しい反対運動、当の建設現場から発見された古い人骨、そして反対住民の奇妙な死ー。エリザベスの失踪はこれらの事件に何か関係があるのだろうか?家に愛猫を残していなくなるなんて、彼女らしくない。村人たちと協力して消息を追うラッキーは、やがて意外な真相にたどりつく!
静かな田舎の村にこんこんと湧き出る泉。これに目をつけたのが、新進気鋭のミネラルウォーター会社だった。地元住民たちは村の暮らしが変わることに賛否両論まっぷたつ!平和な村に険悪な空気が漂いはじめるなか、決定票を投じるはずだった議長が問題の泉で不審な死を遂げる。事件の真相を知りたくてうずうずしていたアガサは、渦中のミネラルウォーター会社で広報の仕事を引き受けることに。これであわよくば、年下でイケメンの経営者と仲良くなれるかも!?俄然やる気のアガサは、頑固な村人たちを説得する秘策を練る。ところが、仕事に恋、そして殺人事件の捜査も、一筋縄ではいかないことを思い知る出来事が起き…!?英国ちいさな村の謎シリーズ7巻。
遙か遠い地中海の島キプロスに、一人降り立ったアガサ。結婚は破談となってしまったが、夫になるはずだったジェームズがこの島にいると知り、無我夢中で追いかけてきたのだ。皮肉にもここは、新婚旅行として来るはずだった島…。執念でどうにか彼の居場所を突き止めたものの、案の定、ジェームズは冷たい態度を崩さない。そんなとき、クルージングで知り合った女性観光客が何者かに刺殺され、現場に居合わせたアガサたちも島から出ることを警察に禁じられてしまう。いつもなら二人で事件の捜査をしてヨリを戻そうとするところだったが…。愛に悩むアガサの前に、以前の事件で知り合った準男爵が現れ、恋も事件も波乱の展開に!英国で大人気のロングセラーシリーズ!