著者 : 西村京太郎
東京駅構内で行われていた岡山物産即売会で、ミス岡山が射殺された。被害者は郷土の天才画家・竹久夢二を研究する大学生で、最近、夢二が描いたとされる新発見のスケッチブックを手に入れていた。本物なら一千万円の値もつく代物だが、彼女の死後、行方がわからなくなっていた。再開発問題に揺れる地元で、真相に迫る十津川警部に突きつけられる苦渋の選択とは?長編推理小説。
十津川警部は三上刑事部長の特命を受け、警視庁を退職した岡部道夫の事故死を捜査するため、亀井刑事と岡山に向かった。捜査を進めると、岡部が退職後も秘かに追っていた事件の真相がしたためられていた手帳の存在が判明した。その手帳から、警察幹部が関与したある事件の全容が浮かび上がってきた…。
放火された東京の古いアパートから他殺体として発見された奥田は、青森へ帰郷する日を切望していた。なじみのスナックのママ・明子が、奥田の遺骨を携え彼の乗るはずだった東北新幹線「はやて」に乗ると、その予約席には見知らぬ女が座っていたー。悲劇を引き起こし続ける闇の欲望と利権構造の存在を、十津川警部が抉り出す!
昭和精密機械の技術者、早川啓介が、東尋坊から死体で発見された。警察は自殺と断定したが、人型ロボット開発の中心人物として仕事は充実しており、公私とも悩んでいる様子はなかった。父親の雄介は息子の死に疑問を抱き、会社を辞め自ら調べ始める。ついで、浅草で若い女性の死体が見つかる。亡くなった北川愛は、啓介の人型ロボットのデザインを担当しており、遺書めいたメモには早川の名前が残されていた。調べを進める十津川警部のもとに、啓介の父親が謎の解明につながる人物を発見したと知らせてきた。果たして、二人の死にまつわる真相とは何なのか。
栃木県の那須で開催されるゴルフのビッグトーナメント直前に、「この大会中に、あいつを殺してやる」という脅迫状が舞い込む。競技委員の吉田は十津川に警備を依頼するが、その夜、ひき逃げ事故で死亡。そして、大会最終日、小銃狙撃による殺人事件が起きる。姿を見せない殺人者の狙いは?十津川の推理は!?巻末企画・特別連載「寝台特急トワイライトエクスプレスを爆破せよ」。スペシャル・インタビュー。都道府県別データ。わが故郷の駅弁自慢。
新興の不動産会社社長・岡本敬一郎のマンションで、銀座のママが殺された。その数時間後、寝台特急「サンライズ出雲」の個室寝台が爆破されるが、狙われた男は直前に途中下車し、姿を消していた。さらに、岡本が狙撃されるという事件が発生。狙撃は失敗に終わるが、犯人は警察の追跡を巧みに躱す。殺人と列車爆破と狙撃事件。三つの謎を追う十津川警部の前に、驚愕の事実が…!
平安時代に活躍した小野篁。現世と霊界とを自由に行き来したという彼の予言書には京都に災いが起こると記されていた。その予言書の持ち主が十津川を訪れ、忌まわしい来歴について語り調査を依頼すると、行方を絶った。京都で次々と起こる怪事件。予言書との関連は何か?悲劇をくい止めるべく、十津川は京都へ向かった!
東京の府中刑務所から、一週間後に刑期満了で出所する筈だった受刑者・鹿島源太が脱走した。模範囚である彼は、刑務所長を殴り倒し、実弾の入った拳銃を奪い、行方をくらました。十津川警部は、東京駅から新幹線で郷里の博多に向かったのではないかと推察し、逃走経路を追い始める。そんな折、かつて鹿島と親交のあった情報屋・田所文雄が殺されているのが発見された。鹿島の逃走と関係があるのか…?脱走した理由を追い求めて、十津川は鹿島が逮捕されるにいたった7年前の事件を調べ直してみると、原発用地買収問題にぶちあたり…。高原鉄道を舞台に、愛と哀しみの幕があがる!!
誘拐犯からの犯行予告に記された謎の言葉「空」「水」「アメリカ」「子供」「金」が指し示すのは、いったいどのSLなのか?探し当てなければ、人質の命が危ない。期限はあと2日!犯人が仕掛ける謎かけに、十津川警部は果たしてどう応える?そして運命の日、予想外の事件が発生。事態は一気に混迷を深める!!
警視庁捜査一課OBの岡田利夫と、特急『きのさき5号』で名刺交換した宝石外商員の北野敬が、城崎温泉で殺害された。一年前には、鳥取県の三朝温泉と島根県の玉造温泉で愛人のために北野から宝石を買おうとした地元の名士が不審死している。岡田とともに事件を追う十津川の前に立ちはだかる巨悪とは!?
1978年、十津川警部&亀井刑事の活躍を描き大ベストセラーとなった『寝台特急殺人事件』以来、ミステリー界を牽引してきた西村氏。しかし氏の膨大なミステリー作品群で活躍する刑事はじつに多彩だ。ベテラン、新人…警察機構の中で悪戦苦闘する警察官や刑事たちの姿を描いた警察小説傑作選!『若い愛の終り』は本書が初収録!
多摩川土手近くに立つ長屋で、老人の扼殺死体が発見された。殺された老人は、自ら世間との接触を断ち、ホームレスのような生活をしていたにもかかわらず、1000万円以上の預金を残していた。被害者が生前、知り合いに見せた写真の記憶を手がかりに、十津川警部は彼の故郷である岩手県遠野の先にある廃村を訪れる。孤独な老人の“無縁死”かと思われた事件だが、予想外の展開を見せる。十津川警部シリーズ、長編ミステリー。
群馬県の水上、草津、伊香保の温泉地で、三人の若い女性がほぼ同時期に行方不明になる。一方、新宿中央公園では少年達によるホームレス殺人事件が発生。何の接点もなさそうなふたつの事件が複雑に絡みあっていく。上層部の反対を押し切って真相に迫る十津川を待ち受けるものは!?
著書520作を超え、質・量ともに膨大な西村ワールドを築き上げた氏。あまたの短篇作品群から、函館・十和田湖・伊豆・京都等人気の観光地を舞台にした旅情ミステリーの選りすぐりを一冊に新編集。また、徳島・祖谷渓・与論島を舞台にした、本書が初めての収録となる短篇5作品をあらたに加えたファン待望の傑作集。
日下刑事は、叔父・黒田信行のマンションを訪ねる。娘の真紀から、父と連絡が取れないと相談されたからだ。だが、部屋には身元不明の男の射殺死体が。残された謎のメモを手掛かりに琵琶湖に飛んだ十津川たちを待ち受けていたのは、第二、第三の殺人事件だった。メモに隠された黒い陰謀に十津川が挑む!!巻末企画・特別連載「寝台特急トワイライトエクスプレスを爆破せよ」スペシャル・インタビュー、都道府県別データ、わが故郷の駅弁自慢。
能登と青森の観光地で、若い女性の惨殺死体が連続して発見された。捜査を開始した十津川は、一見、つながりがなさそうに見える二つの事件の背後に、摩訶不思議な「天の浮舟」伝説があると推理する。刑事たちは伝説を追い、四国・剣山へ飛ぶが、そこでも新たな死体が待ち受けていた…。古代ロマンに彩られた、日本全国の“聖地”で起こる連続殺人に、十津川が挑む!
大阪で探偵事務所を開業する元警視庁捜査一課刑事の田辺淳に若い未亡人と寝台特急「あかつき3号」で佐世保まで行ってほしいという依頼が舞い込む。だが、田辺を待っていたのは黒い罠。佐賀、東京で起きた殺人事件の被疑者にされたのだ。巧妙なトリックでピンチに陥った元部下を十津川は救い出せるか!?
暴走族あがりの集団SS会の男を揉合いのうちに刺殺してしまった青年は、ブルートレインに乗って、長崎へ向かった。復讐に燃えて追いかけるSS会の仲間たちと、十津川警部。果たして青年を捕まえるのはどちらか?大ベストセラー「寝台特急殺人事件」から25年を経て、新たに書き起こされた白熱のトレイン・ミステリー!