著者 : 角川書店装丁室
親友との喧嘩や不良グループとの確執。中学二年のさくらの毎日は憂鬱。ある日人類を救う宇宙船を開発中の不思議な男性、智さんと出会い事件に巻き込まれる。揺れる少女の想いを描く、直球青春ストーリー!
海軍特別幹部練習生として入隊した少年の日記に綴られる、上官によるいじめ、同輩の衰弱死、特攻死への恐怖、そして原爆のキノコ雲……。著者の戦争体験を色濃く反映した表題作ほか五篇を収録。好評第四回配本。
琉球王家最後の姫君が名門・井伊家に嫁いだ事から始まった彦根の名物行事「ブクブク茶会」。その行事に沖縄から参加した式香桜里は、幼い頃から「神の子」と言われる不思議な能力を秘めていた。数日後、彦根において香桜里の素性を執拗に探っていた不審な男が、琉球王国の聖地・斎場御嶽で死体となって発見される。事件究明の依頼を受けた浅見光彦は、急遽、沖縄へ。神秘の国に封印された悲劇の連鎖。美しき霊能者が抱いた儚き恋の行方。名探偵・浅見をも惑わす驚愕の真相とは。
マリー見かけは普通の少女だが、実は天国から地上へ「研修」にやってきた落ちこぼれ天使。ポチー黒犬の姿をしているが、その正体は地獄から「成績不良」で叩き出された悪魔。本来は正反対のはずの天使と悪魔が、なぜか一緒に人間界を旅することになった。そんなマリとポチが遭遇したのは、「動物が自殺する」という不思議な事件。飼い犬、物動園の虎、公園のウサギ…たくさんの動物たちが人間の目の前で「自殺」してしまうのだがー?天使と悪魔の名コンビが活躍する冒険ロマン・ミステリー、シリーズ第6弾。
「我々は無駄なことはしない主義なのです」--冷静かつ迅速。そして捜査は完璧。セレブ御用達の調査機関〈探偵倶楽部〉が、不可解な難事件を鮮やかに解き明かす! 東野ミステリの隠れた傑作登場!!
比類なき戦争文学全集(全六巻)、第三回配本。東京裁判でA級戦犯として絞首刑を宣告された元総理・外相の広田弘毅は、開戦に反対の立場を貫きながら、なぜ処刑されたか。表題作のほか「幻の虎」を収録。
不動産会社部長の森田は、早期退職に応じ、新会社を起こして再起を図ろうとしていた。ところが退職当日、起業資金の半分と共に、家族が消える。仕事人間が人生を振り返り、仕事と家族を見つめ直すサラリーマン小説。
城山文学の到達点を示す戦争文学全集(全六巻)、第二回配本。海軍兵学校の同期生だった二人の青年将校は、くしくも最初と最後の特攻に散った。人間の尊厳を深く問いかける表題作ほか「友情 力あり」を収録。
警視庁OBの岡田は、山陰への旅の途中で宝石店に勤める北野という青年に出会う。翌日、北野の死体が城崎で発見された。事情聴取を受ける岡田の元へかつての後輩、十津川が現れる。東京で殺された女性の部屋に、北野の名刺が残っていたのだ。岡田が北野の足跡を辿ると、彼から宝石を買おうとしていた地元の名士が連続して不審死していたという事実が分かり…。山陰の温泉町での連続殺人に秘められた、哀しき愛の形とは。
奄美大島の海岸に流れ着いた一枚のフロッピー。そこに記されていたのは奇怪な日記だった。ある大学のサークル一行が古文書を元に、人魚や朱雀、仙人が現れるという伝説の島“沙留覇島”へ渡った調査記録だった。だが、日記の最後に記されていたのは、殺人事件を告げるSOS-フロッピーを拾った写真家の猫田は警察へ届け、大規模な捜索が行われるが、それと思しき島には誰一人いない。猫田は幻の島探しに乗り出すが…絶海の孤島を舞台にした、驚天動地の本格+ネイチャーミステリ。
脳死と判定されながら、月明かりの夜に限り話すことのできる少女・葉月。彼女が最期に望んだのは自らの臓器を、移植を必要とする人々に分け与えることだった。第22回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
太平洋戦争末期の激戦に散った一人の騎兵将校、開戦に反対の立場を貫きながらも、東京裁判でA級戦犯として絞首刑を宣告された元総理・外相の広田弘毅……城山文学の到達点を示す戦争文学全集、全6巻。
裏切り、嫉妬、権力への欲望。男は、粛清の名のもとに血を流し、女は、愛のために決断をする……各紙誌で絶賛され、第5回大藪春彦賞を受賞した、打海文三が真価を発揮した最高傑作!
イランで巨大融資案件がもちあがった。融資団主幹事を狙う大手邦銀ロンドン支店の今西の前に、米系投資銀行の龍花が立ちはだかる。弱肉強食の国際金融ビジネスを描ききった衝撃のデビュー作。
朽木元。中学三年生。五教科オール10で音楽と美術も9か10のちょっとした優等生。だけど、ぼくには左目がないー。世の中を冷めた目で見る少年が、突然、学校一の問題児と一緒に校則委員になるように、担任教師から指名されて…。クールで強烈な青春を描いた日本版『キャッチャー・イン・ザ・ライ』ともいうべき表題作に、単行本未収録短編「インステップ」ほか2本を収録。多くの少年たちに衝撃を与えた傑作が待望の文庫化。
十三・十四・十五歳。きらめく季節は静かに訪れ、ふいに終わる。シューマン、バッハ、サティ、三つのピアノ曲のやさしい調べにのせて、多感な少年少女の二度と戻らない「あのころ」を描く珠玉の短編集。