著者 : 鈴ノ助
従属国の証として大帝国の皇太子アランのもとへ嫁ぐことになったマリエットとアニエス。虐待を受けながらも心優しい王女に育ったマリエットは側妃として、一方、創生主の神子と崇められて育った気位の高いアニエスは正妃として。しばらくは白い結婚という形だが、美しい心を持つマリエットにアランは引かれ愛し合うようになる。しかしアニエスは彼女が稀有な魔力を持ち秘密にしていることを知り、自分の力だと偽り利用しようと企んで!?
侯爵とメイドの母の間に生まれ、平民として暮らすミルティ。ある日父から異母妹の代わりに「呪われ公爵」と有名なシグルドに嫁いでほしいと頼まれる。顔合わせしたシグルドは噂とは違い、超美形だったが不愛想で年の離れた異母弟エリックとの仲もぎくしゃくしていた。「王命だから結婚したが、跡取りは弟だ。爵位も継がないし、君とは仲睦まじい夫婦にもなれない」そう言ってミルティとも距離を取ろうとするシグルド。寂しそうなエリックの母代わりになろうと奮闘するミルティだったがーなぜかシグルドからも愛されるようになり!?
朱家のお転婆娘・美暁は、皇太子の妃選びのための後宮入りに立候補!実は美暁の狙いは、皇太子の父で現帝の雪龍!?美暁には、先の女帝であり雪龍の妻として生きた前世の記憶があった。前世の自分亡き後、皇帝として実直に国を支え続けた雪龍は現在三十五歳。その姿を一目見たいと後宮入りするも、いざ対面した彼は、今でも妻の死を引きずっていて…。譲位し自分は身を引くつもりのようですが、まだ人生終わってませんからね!?
オレと契約結婚しないか?-婚約破棄されてしまったエリザにそう持ちかけてきたのは、第二王子のエミリオ。白い結婚で自由を謳歌できるという言葉につられて彼との結婚を決めてしまう。実はエリザは読書が大好きで、某作家の大ファン。推し活に人生を捧げているのだ。推しへの愛を熱く語っても、彼は引くどころか笑顔で受け入れてくれる。なんていい人と思っていたけど、なんだか甘い態度で情熱的に見つめられているのは気のせいよね!?
大正十年。新聞記者の夫・片桐良平が取材のためロシアへ渡って四年、史乃は三歳になる一人娘の波瑠を育てながら、家を出たきり連絡のない夫の帰りを待っていた。だがある日突然、史乃は陸軍参謀本部へ呼び出され、エリート将校の清河誠吾少佐から、夫がニコラエフスクでおこった凄惨な事件に巻き込まれて殺されていたと、遺品を突きつけられる。さらに夫はテロリストと関わっていたと仄めかされ、史乃にも危険が及ぶかもしれないと清河の監視下に置かれてしまう。夫の死の衝撃も醒めぬまま、強引に清河邸に住まいを移されてしまう史乃親子だが、なぜか手厚い待遇で迎えられる。さらに清河は責任を持つと言って、史乃に結婚を迫ってきて…。
最後の舞踏会で復讐を遂げた公爵令嬢ディア。傍で見届けたノインに連れられファーシタルを後にした彼女は、物語の森にある屋敷で新たな生活を始めていた。人ならざる者の常識を学び、少しでもノインに相応しい存在になろうとするディア。一方、ノインもディアを伴侶とする未来のため、準備を進める。その一環としてファーシタルの民と因縁がある夏至祭の王のもとを訪れることになるのだが…?『長い夜の国と最後の舞踏会』の短編小説の他、リベルフィリアを舞台とする『来訪者』を収録。
辺境伯アルフレッドと期限付きの契約結婚をしたフローラ。秘密を共有したことで距離が縮まり、互いに惹かれ合っていく二人。アルフレッドが想いを伝えようと動き出したところ、魔獣が現れる。フローラの活躍により魔獣は無事討伐されるが、彼女はこの戦いで負傷してしまう。その姿を見たアルフレッドは、フローラの大切さを思い知り、彼女を溺愛するようになっていきー。
他国から出戻ってきた王女アメリアは、船旅の途中、再婚相手によって海に突き落とされてしまう。そんな彼女を助けて共に無人島に漂着したのは、国随一の魔剣士マクスウェル。「姫様のナイト役を精一杯務めさせていただきます!」やたらサバイバル適性のある彼は、食べ物や寝床、果ては温泉まで確保していき…気づけば無人島とは思えないほど至れり尽くせりな生活に!褒美に何が欲しいか聞くと、マクスウェルはアメリア自身を求めてきて!?
断罪された直後に時間が巻き戻り、前世の記憶が蘇った悪役令嬢のアリアリリー。しかも婚約者であるマルス王子も一緒!やり直しするなら、恋愛よりも気ままなお一人様ライフを目指したいんですが。しかし性悪のゲームヒロインに入れ込むハズのマルスが、なぜか自分にぐいぐい迫って溺愛してきてーあなた、そんなキャラでしたっけ!?予想外の事態に翻弄されながら、今度こそ処刑フラグを回避したい、稀代の悪女アリアリリーの大反撃!
過労が祟って倒れてしまった会社員のみこは、意識を取り戻すなり目の前のイケメンに押し倒される羽目に。しかも次々と現れる美形男性たちに混乱しながらも話を聞けば、みこは“大聖女”として異世界に召喚されたうえに、穢れた魔力を浄化するため、後宮の男たちとエッチしまくらなくてはいけないらしく!?
伯爵令嬢クローディアは幼い頃血筋と財産目当ての子爵家に嫁ぎ、以来七年絶賛放置状態。こんなクズ、離婚だ!と日々自立の準備に励んでいると何故か公爵令息セオドリックが近づいてきた。「どうせなら派手に復讐してみないか?」って何ですか!?そこから一流の貴婦人となり夫一家を見返してやろうとの計画にのっとり社交界デビュー。それもセオドリックの想い人という設定でーえ、これお芝居よね?色んな意味でドキドキの離婚大作戦ただ今始動!
リベルフィリアから一夜明け、舞踏会の日。家族を奪った者達への復讐だけを抱えて生きてきたディアは、リベルフィリアで大好きな精霊ノインと過ごした時間を思い、確かな幸せを感じていた。ノインも優しく寄り添い、ディアのために食事やドレスを用意してくれる。久しぶりに温かな時間を過ごし、お腹も心も満たされるディア。しかし、そんな時間の中でもディアの復讐の意志は揺るがず、最後の舞踏会に向かう準備を整えていくー。そうして会場へ歩み始めるディアを迎えにきたのは、元婚約者の第一王子リカルドだった。彼はディアが家族の死の真相を知ったことに気付いていたようで、ディアの家族を殺す命令を下したのは自分だと告白する。静かなる復讐劇の先でディアとノイン、そして長い夜の国が迎える結末とはー?
幼い頃に家族を殺され、王宮に保護された公爵令嬢ディアは、第一王子の婚約者となるが、彼が他に愛する女性を得たことで婚約は解消。円満な婚約解消に見えたが、ディアは知っていた。数日後の舞踏会で自分が殺されること、家族を殺したのが王家だということも。全てを奪われてきたディアは、せめて最後に復讐しようと決意する。そんな彼女をずっと見ていた美しく残忍な精霊ノイン。ひとりぼっちなふたりは最後の舞踏会へ向け、歩み始めるー。
“魔性”の騎士・ユーグリークに溺愛されているエルマ。本当の家族にも出会い、幸せな日々が始まろうとしていた。しかし、従兄はエルマを家族と認めず、敵対心むき出し!?一方で従弟はなぜか、エルマに舞踏会のダンスを申し込み…独占欲の強いユーグリークは嫉妬心むき出し!!さらに、エルマに“加護戻し”の初仕事が舞い込むも、一筋縄ではいかない様子でー!?
ラビィ・ヒースフェンは、16歳のある日前世の記憶を取り戻した。今生きているのは、前世でプレイしていた乙女ゲームの世界。そして自分は、ヒロインのネルラをいじめまくった挙句、ゲームの途中であっさり処刑されてしまう悪役令嬢であることを。しかし、真の悪役はネルラの方だった。幼い頃にかけられた隷従の魔法によって、ラビィは長年、嫌われ者の「鶏ガラ令嬢」になるよう操られていたのだ。今ついにその魔法が解け、ラビィは自由の身となった。それをネルラに悟られることなく、処刑の運命を回避するために必要なのは「体力」-起死回生の作戦は、屋敷の厨房に忍び込み、「おかゆ」を作って食べることから始まった。毎晩おかゆを食べ続け、徐々に回復してきたラビィ。彼女を蔑んできた弟のフェルや、形だけの許嫁である第一皇子のバルド、バルドの命令でラビィの監視をしていたサイなど、周囲の目も変わり始めー!?
元婚約者である王太子・ルイスによって塔に監禁されたレイラ。彼女の心には、喧嘩別れになってしまった最愛の魔術師・リーンハルトの事が残り続けていた。そして、遂に訪れるルイスから提案された取引の回答期限。レイラが下す決断は果たしてー。複雑に絡み合う、歪な執愛の末に公爵令嬢がたどり着いたたった一つの恋の結末とは。
事故による2年もの昏睡から目覚めたその日、レイラは王太子との婚約が破棄された事を知った。彼はすでにレイラの妹のローゼと婚約し、彼女は御子まで身籠もっているという。全てを犠牲にし、厳しい令嬢教育に耐えてきた日々は何だったのか。たまらず公爵家を逃げ出したレイラを待っていたのは、伝説の魔術師からの求婚。そして婚約破棄したはずの王太子からの執愛でー?
異世界で魔術師となった元・女子高生の遙。男装し臨んだ戦場で、美貌の騎士・リカルドの命を救う。主従の契約を結び、その絆は確かなものに思えた。しかし“英雄”を貶めようとする卑劣な罠が容赦なく遙に襲い掛かる。そして遙はリカルドの前から姿を消したー。