著者 : 長田乃莉子
「君はぼくのタイプじゃない」 ハンサムで尊大な隣人に心を弄ばれーー。 世界を股にかけて活躍する、敏腕社長マッカラムーー 数カ月前に彼の秘書になったマデリンは、 不在ばかりの社長の顔を、実はまだ見たことすらない。 それでも仕事にやりがいを感じ、忙しく過ごしていたある日、 隣の家にカルという男が住みはじめた。 長身でハンサムなカルは獅子を思わせる威圧感を漂わせ、 初対面から、マデリンが自分を誘惑したがっていると決めつける。 とんだ言いがかりに憤慨し、彼を避けようとするマデリンだが……。 出す作品すべてがヒット作! 希代のベストセラー作家ダイアナ・パーマーが描く、一度読んだら虜になってしまう傲慢なヒーロー像とうぶなヒロイン像は今作でも健在。振り回される恋をご堪能あれ!
遠ざかった夫を惹きつけるため、 私は名もなき愛人となったーー 想いを寄せる許婚の伯爵エイドリアンと結婚したエミリー。 新婚生活に期待をふくらませたのもつかの間、 夫はロンドンに行ったきり戻ってこなくなった。 3年の月日が流れたある日、強欲な親戚が屋敷に乗りこんできて、 跡継ぎが生まれないなら爵位と所領を奪うと言われ、 彼女は思わず口走った。「私のおなかには、伯爵の子がいます」 かくして一刻も早く跡継ぎをもうける必要に迫られたエミリーは、 歓迎されないことを承知で夫のいるロンドンへ向かった。 だがそこには、ほぼ視力を失い、彼女を妻と気づかない夫がいた! 愛を取り戻すため、エミリーは正体を隠したまま彼の愛人となり……。 華やかなりし19世紀の英国を舞台にしたリージェンシー・ロマンスを得意とするクリスティン・メリルの大ヒット作です! 大スター作家アニー・バロウズに勝るとも劣らぬ実力派で、圧巻の発想力を持つスター作家が贈る、夫に献身的な愛を捧げる妻の感動物語です。
ああ、自分の名字すら思い出せない。わたしはいったい誰なの?記憶を失ったリギアがたどり着いたのは、荒れ野にぽつんと立つ屋敷。当主のエイブリーは医師で、親切に面倒を見てくれたが、近くに住む彼の従兄弟ロバートははなから彼女を疑ってかかる。記憶喪失と偽って財産を狙う女狐め!ロバートは意地悪な秘書とともにリギアに冷たく当たった。つらい、もうここにはいられない…。リギアがいたたまれない思いをしていたある日、ロバートの愛犬を助けたことで、彼の態度が和らいだ。そして雨宿りで寄った彼の家で、ついに記憶の扉が…。
子爵の花嫁のふりをする私ーー ベールを脱げば、ただの灰かぶり。 マーサは幼い頃、上流階級にのし上がりたい父方の祖父から “不義の子”の烙印を押され、邪魔とばかりに屋敷を追い出された。 今は農場でかいがいしく羊の世話をする毎日を送っている。 そんなある日、祖父の手元に残された異母妹が、 さる子爵と政略結婚させられそうになっていることを知る。 だが妹には別に恋人がいて、子どもまで身ごもっているらしい。 姉妹は外見がそっくりなので、婚約披露の舞踏会から結婚式までの1週間、 マーサに時間稼ぎをしてもらっている間に駆け落ちしたいと妹は言う。 妹の幸せを願い、マーサは身代わり花嫁として祖父の屋敷へ向かったーー 新郎の子爵ザカリーと会い、一目で激しく心を揺さぶられるとも思わずに。 姉妹の違いは髪の色だけ。赤毛のマーサは妹と同じ濃い褐色に髪を染めると、妹のメイドを伴って一路祖父の屋敷へ。婚約者ザカリーはまるでヴァイキングのようにたくましく聡明な男性でした。こんなにすてきな人がなぜ、評判のよくない成り上がり者の孫娘などと結婚しようとしているのか不思議に思うマーサでしたが……。
“親愛なるイーストン”と書いて、ペイトンは日記に突っ伏した。5年前、彼女は見知らぬ洗練された実業家にひと目で心を奪われた。彼から部屋に誘われたときは夢を見ているのかと疑ったけれど、裕福なお金持ちと田舎娘の関係が長続きするとは思えなかった。でもまさか、自分が双子の男の子を身ごもるとは。愚かで無責任だった母のせいで、子どもたちは父を知らずに育っている。いつか会えるというはかない希望を胸に、ペイトンは双子のことや自分の気持ちを日記に綴りつづけていた。ところが、千載一遇のチャンスが訪れてイーストンに再会できたとき、彼から子どもとの時間を奪った罪悪感で、ペイトンは怖じ気づいて…。
また会うことが許されるの? あなたと、そして……私の赤ちゃんに。 保育士のベラのもとにある日、大富豪ブレイクが訪ねてきた。 高級なスーツに身を包み、ベラの産んだ赤ん坊を抱いてーー。 9カ月前、ベラは代理母出産したのち、黙って彼のもとを去った。 子供の成長をともに見守る約束だったのに、出産後、 彼の妻から二度と現れないでと冷たく突き放されたから。 何も知らないブレイクは、瞳に非難の色をたたえて言った。 「妻と離婚した。さしあたってきみに、息子の面倒を見てほしい」 わたしがこの子のナニーに? もちろん、引き受けたくてたまらない。 ブレイクの育てる子供は、本当はわたしの血を分けた実の子ーー。 でも、それは絶対に知られてはならない秘密。いったいどうしたら……。 感動の涙が止まらない、大人気の代理出産がテーマの物語! 輝かしい受賞歴を誇るC・シールドが描きます。心優しく貧しいベラは運命のいたずらで、一度は手放した息子のナニーに。やがてベラが本当の母親と知った富豪に愛なき結婚を申し込まれますが……?
愛とは無関係ーーそれが王家の結婚だ。 きみが身ごもっていたら、結婚する。 まさか……ありえない! カリフが王子だなんて。 小学校教員のスターがイギリスからこの国を訪れたのは、 150年前、先祖がダイヤモンドを隠した部屋の鍵を探すためだった。 なのに、スターは王宮の展示室で知り合って意気投合したカリフと、 鍵が見つからないまま帰国する最後の日に一夜を共にした。 すると翌朝、スターはカリフから思いもよらないことを告げられる。 ぼくはこの国の王子で、昨夜、きみを妊娠させたかもしれない、と。 スターは帰国を禁じられ、正確な検査結果が得られるまで、 人目につかない宮殿へと連れていかれてしまう。 身ごもっているとわかれば、否応なくカリフの妻となる条件で……。 英国きっての名匠リン・グレアムの担当編集者から作家へと転身したピッパ・ロスコー。『百五十年秘めた愛』(I-2695)のヒロイン、スカイの上の妹スターが本作の主人公を務めます。囚われの身となったスターは、魅惑的なカリフ王子に心まで奪われて……。
身ごもった夜の出来事を、 すべて忘れてしまったなんて……。 考古学博士のエヴァは、一人旅の途中で事故に遭い、 目覚めたときには1週間分の記憶を失っていた。 そして2カ月後、自分が妊娠していることに気づいたーー 美しいドレスを着て舞踏会に出席した自分の写真以外、 小さな命を授かった一夜の手掛かりは何も残っていないというのに。 まったく自分らしくない行動とその結果に戸惑いながらも、 エヴァは子どもを独りで産み育てる決心をした。 そんなある日、エヴァが歴史ある子爵邸で発掘の指揮を執っていると、 実家に立ち寄ったというすばらしく魅惑的な男性ハリーが現れた。 彼はエヴァを見ると顔色を変え、傲慢ともいえる態度をとって……。 素知らぬ顔で挨拶したエヴァを、ただの尻軽女だったのだと軽蔑するハリー。しかし彼女が記憶を失い、さらには妊娠していると知り、なんとかして恋に落ちた夜の記憶を呼び覚まそうと試みますが……。せつなくもドラマチックなすれ違いロマンスをお楽しみください!
救急科の看護師ホリーは、クリスマスを間近に控え、そわそわと落ち着かない日々を送っていた。2カ月前に赴任してきた代診医のダニエルに一目で惹かれたが、彼はひとつの場所に定住せず、女性も次々と替えるという噂で、契約が終わり次第、外国へ旅立つということだった。接点がないまま迎えた病院のパーティの夜、思いがけずも二人きりになる機会が訪れ、ホリーは彼と熱い一夜を共にする。これは一度きりのこと?それとも…。胸に希望が芽生えるが、翌日の彼の態度はよそよそしく、ホリーは深く傷ついた。ところが、ダニエルはその後もやさしく誘いをかけてきて…。
エジンバラの高級ホテルに仕事の話で呼びだされたケイトリンは、豪華な部屋の広間にいる人物を見て愕然とした。砂漠の国の君主カディルーわたしの息子の父親がなぜここに?5年前、スコットランドで地所の購入を考えている彼と出会い、漆黒の瞳の誘惑に抗えず熱い一夜を過ごして純潔を捧げた。夜明け前に彼が忽然と姿を消すとは夢にも思わずに。やがて予想外の妊娠に気づいた彼女はカディルについて調べた末、その身分と不実を知り、子どものことは秘密にしようと決めたのだ。だが今、真相を知ったカディルの手に母子とも落ちるしかなく…。
レイチェルは18歳でドミニクと恋に落ち、結婚した。その若すぎる結婚は、妊娠が理由だったため、ドミニクが大学進学を延期して働き、ふたりで出産に備えた。ところが、赤ん坊を亡くす不幸に見舞われ、その日を境に、ふたりは未来も、希望も…愛さえもわからなくなってしまった。離婚後、レイチェルは看護師として自立し、今ようやく心の痛手を乗り越えて、再出発できそうだった。なのに、移り住んだロンドンで、しかも新たな勤め先の病院で、医師になったドミニクと再会するとは!とたんに、亡き息子と3人で撮った最後の写真の記憶が甦り…。
ホリーはフロリダの片田舎から単身ニューヨークへやってきた。不動産会社で働く弟のつてで会社のアパートメントをしばらく借り、仕事も生活も失敗続きの人生の再スタートを切るつもりだった。ところが、誰もいないはずの部屋には、長身のたくましい先客がー弟の会社の副社長イーサンがいて、ホリーを追い払おうとした。外はやみそうもない大雨だし、ホテルに泊まるお金なんてないのに!これまでのままならない人生が思い出され、思わず涙する彼女に、ついにイーサンが折れて、一晩だけふたりで過ごすことになった。でも、身の上話をするうち、彼から婚約者のふりを頼まれるとは、ましてや胸がこんなに高鳴るとは、思ってもみなかった…。
なぜこれほど親切にしてくれるの? 大富豪の彼とは身分違いのわたしに……。 ジニーはシカゴの高級レストランのバーで働いている。 この3年近く、毎晩カクテルを飲みに来るロバートは得意客だ。 小児専門の外科医で、大富豪ワイアット家の御曹司にもかかわらず、 彼はいつもひとりで来店し、冷ややかにお酒を飲んでいるだけ。 裕福でハンサムな独身男性として名高いのに、どうして? そんなある日、唯一の家族である姉が出産後に亡くなり、 ジニーは生まれたばかりの姪を引き取って途方に暮れていた。 すると、ロバートがジニーの住まいに突然現れ、決然と言い放った。 「ナニーでもメイドでも手配するから、早く仕事に戻ってくれ!」 わたしを助けに来てくれたの? 気づけば抑えてきた恋心が燃え……。 ジニーはロバートの厚意を断ろうとしますが、聞く耳を持たぬ彼にいきなりキスされ茫然とします。胸に秘めた想いをついに伝えようとした矢先、なぜか彼は一線を引いて……。栄光のRITA賞受賞作家、サラ・M・アンダーソンの珠玉のロマンスをお届けします。
高級紳士服店の裁縫師ハナは里子育ちで天涯孤独の身。副業もしながらぎりぎりの生活をしていたある日、見知らぬ弁護士が現れ、じつはハナは大富豪の孫娘で、唯一の遺産相続人だと聞かされる。3歳で一人親の母と死に別れ、出自不明だった彼女は驚いた。しかも、子どものいないハナが遺産を受け取るには、妊娠しなければならないという。今から半年のうちに。無理な話だとは思うが、かつて里親家庭をたらい回しにされ、いつか本物の家族がーわが子が欲しいと願っていた。ふと脳裏に、店の客である魅力的な実業家イェーガーがよぎり、ハナはありったけの勇気をかき集めて、彼に協力を仰いだ。すると、イェーガーは思いがけない“3つの条件”を提示してきて…。
この結婚は相続のためで、 愛はまったく存在しないはず……。 マリーサはリニューアル・オープンした高級ホテルで働いている。 母は病気で動くこともままならず、弟も事故で障害を負い、 マリーサが一家の大黒柱とならざるを得ない境遇だ。 そんな彼女の職場に、青く鋭い目の長身の男性客が現れた。 彼は無理難題とも言えるような要求を次々にしてきたが、 マリーサは一生懸命そのすべてに応えてみせた。 すると、マリーサは彼に呼ばれ、驚愕の事実を明かされる。 この人が偽名でホテルの偵察に来たオーナー一族の御曹司、キャメロン? 彼に見こまれたマリーサは、さらなる驚きに襲われる。 “遺産相続のため、1年だけ妻になってくれないか”と言われたから。 マリーサは家族への手厚い医療支援も申し出てくれたキャメロンの優しさに感動しながらも、契約ずくめの結婚にためらいをおぼえます。婚約者に捨てられた過去を持つマリーサ。すでに彼を好きになり始めていた彼女には、1年後の別離に耐える自信などなく……。
早くに両親を亡くしたメイジーは音楽大学に通いながら、学費を稼ぐために夜は清掃員として働く毎日。ある日いつものように掃除をしていると、真夜中のオフィスで一人ウィスキーグラスを傾ける、大富豪アントニオに出会った。今日は亡き弟の命日らしく、彼は悲しみから逃れるようにメイジーを誘惑し、二人はそのまま熱い夜を過ごす。でもきっとこれは一夜の過ち。彼は住む世界の違う人だもの…。そう自分に言い聞かせるメイジーだったが、数週間後、妊娠に気づき、意を決してアントニオに会いに行った。だが彼は冷たく告げたー君とは会ったこともない、と。
愛を忘れた伯爵との恋は、 幻で終わる切ない運命……。 マディは10カ月前からイタリアの湖畔に立つ古城で働いている。 あるとき、湖を半裸で泳ぐ男性にでくわした。 たくましい体に思わず目が釘づけになっていると、 それに気づいた相手から猛獣のごとく鋭い視線を向けられ、 まるで何もかも見透かされているような気持ちになった。 恥ずかしさでいっぱいの彼女にさらに追い打ちをかけるように、 湖から上がってきた彼は、「眺めを楽しんだか?」ときいてきた。 いたたまれなくなって城へ戻ったマディを、予期せぬ不運が襲うーー めったに帰館しない城主のファルコーネ伯爵として紹介されたのが、 あろうことか、湖で泳いでいたあの尊大な男性だったのだ! 一瞬にしてマディの心を奪った魅惑の城主は、5年前に妻を失った憂愁の伯爵でした。そんな彼にうるさく再婚を勧める姉をはぐらかすため、彼はマディに1週間だけ恋人役を演じろと言ってきます。けれど同時に、本物の愛に発展する可能性はないと釘を刺され……。
クリスマスツリーを買いに来た家族連れ。 わたしたちもそうなれたら……。 ロンドンの病院で働くエイプリルは、 数週間だけの予定で赴任してきた魅力的な医師のライリーを避けている。 がんで命を落とした双子の妹と同じ遺伝子を自分も持っているから、 男性に心を奪われ、ともに歩む未来を夢見てはいけないのだ。 それに、もうすぐ予防手術を受け、子どもを産めない体になる……。 ところが、ライリーの赴任期間が終わる日に驚くべき知らせが届いた。 元恋人の女性が事故で亡くなり、 別離後ひそかに出産して育てていた5歳の息子が遺されたという。 その場に居合わせていたエイプリルは愕然とするライリーに頼られ、 彼とその息子との新たな生活に深く関わっていくことになり……。 S・ウィルソンは胸が震える物語を次々に贈ってくれる作家です。魅力の塊のような医師ヒーローと、彼に心を奪われながらも頑なに距離を置こうとする理学療法士ヒロイン。はたして二人のロマンスのゆくえは? イギリスのクリスマスの雰囲気もご堪能ください。
1年だけの期限付きの結婚に、 愛など期待してはいけない。 イアン・マクニール! 莫大な富を誇る一家の次男がなぜここに? 高級リゾートホテルの改装の仕事でマイアミを訪れたリディアは、 関係者の会合の席に突然現れた彼を見て凍りついた。 1年前、リディアは仕事先のタヒチでイアンと出会って恋に落ち、 少しでもふたりきりになる時間があれば情熱のときを過ごした。 ところが、ある日、彼の不実の証拠を見つけて衝撃を受け、 数週間の濃密な関係に終止符を打ったのだった。 いま再びリディアの目の前に現れたイアンは、 調査の末に握った彼女の弱みを利用し、耳を疑うような提案をする。 「きみが12カ月間ぼくの妻でいてくれれば問題はすべて解決する」 『メールオーダー・ブライド』で数多くの受賞歴を誇る筆力を存分に示したジョアン・ロック。本作はその関連作で、前作で脇を固めていた富豪一家の次男イアンがヒーローを務めます。トロピカルなリゾート感あふれる契約結婚の物語をご堪能ください。