著者 : 高野裕美子
中国の最新鋭機が突然、ミサイル攻撃開始!?高度3万フィートの上空。日中のトップガンたちの熾烈なドッグファイトが始まった!尖閣諸島の油田をめぐる闘いの背後に、中国社会の複雑な闇と抗争が…。
中国初の有人宇宙衛星・神舟5号打ち上げ成功の裏で、世界が度肝を抜くナノテク兵器・携帯型ミサイル誘導装置が開発されていた。その名は「光矢」。この極秘兵器が強奪され、中国当局の必死の探索の網の目ぬって、なんと、日本の女子高生の手に渡ってしまう…。フィクションが現実を先取りするか!今や、西欧に互して宇宙開発の優位に立ち始めた中国が、虎視耽々と狙うスペース覇権をテーマに描くサスペンス長編の傑作。
多くの兵士の霊が眠る硫黄島が、いまふたたび流血の地と化そうとしていた。南硫黄島沖の深海から隆起した海底火山のカルデラで、中国の潜水艦〈海鳳〉が沈没。この事件に端を発し、日本の潜航調査船が爆破され、中国のものと思われる国籍不明機が日本領空内を侵犯するといった事件が続発する。はたして中国の目的は?調査にあたった海上自衛隊硫黄島航空基地隊と、航空自衛隊のファイター・パイロットたちは、一連の事件の真相に迫れるのか?マリン・スノーの舞う海底カルデラの謎をめぐって、硫黄島海域はいままさに一触即発の情勢となった-。
香港のビジネス界で、企業乗っ取り屋として名を馳せるマダム九龍ことナオミへ届いた脅迫メール。彼女が買収したテーマパークでのテロの予告だった。やがて、日本でも似た手口の事件が発生する-。真実を知ることが復讐への第一歩なのか。三十余年を経た白骨死体とともに明かされる真実とは?香港、ニューヨーク、日本を舞台に描く愛憎ドラマ。
ニューヨークのシチリア移民、フランク・バタリア。若き日にボクサーへの夢を断たれた彼は、タフガイを装おうと、マフィアの階段を駆け上がってゆく。長男バディがその浅薄な教育方針の犠牲となった後、華奢で気弱な次男ニッキーが期待を一身に集める。だが彼は、父と兄の恐ろしい秘密を知らずにいた…。“ほんものの男”にこだわる父と子の葛藤と悲劇に全米が唸った処女長編。
色彩を判別できない女性写真家ケイ。親友の男娼ティムが惨殺され、彼女は独り、真相を探りはじめる。犯行の手口は、15年前に発生した連続殺人に酷似していた。その犯人が凶行を再開したのか?あるいは模倣犯か?ケイは一枚の葉書に導かれ、ティムの過去を知る“魔術師”の元へと向かった…。霧深いシスコを舞台に猟奇と幻想の世界を描き、巨匠たちを唸らせた匿名作家の問題作。
貧しい生い立ちを憎み、出世ひとすじに生きてきた弁護士のジェームズ。奔放で美しい恋人のデイジー。愛しあう二人の前に、ジェームズのかつての依頼人オリヴァーが現われた日が悲劇の幕開けだった。犯罪歴がありながら独特の魅力を放つ彼に二人は心を奪われ、やがて三人に奇妙な友情が芽生えていく。だが11年後、一人が殺され、残る二人のどちらかが犯人ではないかとの疑いが…気鋭が紡ぎだす、華麗で残酷なサスペンス。
中国領海の近くで、ビニール・バッグに詰められた3つの人間の首が浮かびあがった。捜索に向かった皇家香港警察隊のチャーリー・チャン警部は、中国側の沿岸警備兵とはげしくもめたすえ、バッグの回収に成功する。鑑定の結果、数日前に市内で見つかっていた、商業用肉挽き機でミンチにされた死体と一致することが判明、返還を600万秒-約70日-後にひかえた香港の街には戦慄が走る。チャンは捜査を開始するが、その続行に対して、本国であるはずの英国政府から、やがて不可解な圧力がくわわりはじめた。背後で不穏な動きを見せる香港マフィア「三合会」の存在、さらには、中国南部の大部分を影で支配する人民解放軍の将軍までも渦中に巻きこみ、急速に混沌の渡合いを増していく真相の行方。そして、その間も、英国支配の香港が消滅する、1997年7月1日午前零時までの残り時間を告げるカウントダウンの時計は、容赦なく時を刻みつづけていく…。
他人の心を読む超能力を植え込まれたベン。彼は義父のシンクレアが大金を横領し、前KGB議長オルロフと極秘に接触していたこと、そして地球を救うため「賢者たち」が企んでいるある計画を知らされる。だがその裏には恐るべき野望が隠されていたー。最終戦争へ向かう人類の危機を克明に描く大ドラマ。
CIA長官ハリソン・シンクレアが交通事故をよそおって殺された。元CIAのベン・エリソンはその一人娘モリーと結婚、いまは辣腕の弁護士となっているが、ある日上司から見知らぬ男を紹介され、数々の試練の後極秘の任務を言い渡される。それは世界を震撼させた大陰謀に係わる、危険極まる作戦だった。
テレビ・プロデューサーとブティック経営者ー精力的に活躍する二人の女性が、デヴォンに助けを求めてきた。二人から財産を欺しとった結婚詐欺師を捜しだしてくれという。調査の末、詐欺師の居所を突きとめたデヴォンは、自ら囮となって男に接近した。が、その直後に男が殺害され、デヴォンと依頼人たちに殺人の容疑が…。現代女性の心の隙をついた犯罪にからむ殺人事件を女探偵デヴォンが追う、注目のシリーズ第二弾。
ぼくが命を狙われはじめたのは、あの夜の記憶を取り戻してからだった。三十年前、空襲激しいベルリンで、ぼくは母が殺される現場を目撃していたのだ。が、犯人の顔がどうしても思い出せない。命を狙われるのは、あの夜の出来事が原因なのか?精神分析医の催眠療法で十歳の自分に戻ったぼくは、悪夢の渦巻く記憶の中へと踏み出すー。異色の心理サスペンス。
「魔女狩り」と恐れられたマッカーシズムの嵐の中、政府高官だった父は無実の罪で投獄された。その裏にはCIA幹部さえ未知の恐ろしい陰謀があったのだ。そしてその秘密が新生ロシアの管理体制を脅かしー。KGBが、GRUが、「神の館」が、「古の信者たち」が牙を剥く迫力満点大波瀾ストーリー。
毒殺されたと噂される革命の父レーニンはもう一通の遺書を書いていた。事情を知った者は今日も次々と殺されてゆく。若きCIAエージェント・チャーリーに、密命が下された。別れた美しい妻、大富豪レーマン、謎の女ソーニャ、豪華絢爛たる登場人物が事件に巻き込まれー。手に汗握る国際謀略小説。
今を時めく美貌のスーパースター、レイチェル・マロンは、何者かに命を狙われていた。彼女のボディガードを依頼されたのは、元シークレット・サービスのフランク・ファーマー。二人は仲違いしつつも、互いに魅かれるものを感じていく。しかし、黒い魔の手はひたひたと忍び寄り、アカデミー賞発表の晴れ舞台でまさに彼女に襲いかからんとしていたー。息詰まる展開のラブ・サスペンス。
提督はぴたりと足を止め、まじまじとジェイクを見つめた。口元にゆっくりと笑みが刻まれた。「わたしが思っていたとおりだ。きみはこの仕事に、まさにうってつけの人物だよ」米ソの軍拡競争を一挙に無意味にする新型ステルス=A-12開発にのびる、見えざる敵の触手に大佐グラフトンは敢然と立向かった。