ジャンル : ミステリー・サスペンス
「事件を解決するのは警察だ。ぼくは話をつくるだけ」そう宣言しているミステリ作家のシャンクス。しかし実際は、彼はいくつもの謎や事件に遭遇し、推理を披露して見事解決に導いているのだ。取材を受けているときに犯罪の発生を見抜いたり、『マルタの鷹』初版本盗難事件に挑んだり、講演を依頼された大学で殺人事件に巻き込まれたり…。図書館司書の著者が贈る連作短編集!
目黒区の空き家で放火が発生。現場には犯人の遺留物と思しき、ダ・ヴィンチの作品を模写した天使の絵が残されていた。そしてそれを皮切りに、都内で同じ手口の放火事件が頻発。なぜ同じ絵が現場に必ず残されるのか?被害者たちの共通点とは?有能だが本心では炎の美しさに執着している火災調査官・東と、正義感あふれるポンプ車小隊長・白木が事件の謎を追う、渾身のミステリ。
調理師の実果は、念願の三ツ星レストランで働き始めた矢先にケガで失業、恋人にも逃げられてしまう。思いがけなく休みができた彼女は、瀬戸内海の小島に滞在することに。そこで待っていたのは、気まぐれで営業しているという風変わりな食堂。謎めいたお店との出会いをきっかけに、彼女にささやかな転機が訪れるー。豊かな自然と美味しい料理が癒してくれる、休日のような小説。
新米航空管制官の藤宮つばさは、優秀な管制官だった叔母の真紀子に憧れ、一人前の管制官となるべく日夜奮闘していた。同期の情報官・戸神大地とともに、鳥が原因のエンジントラブルや外国要人専用機の離陸失敗事故など、空港で発生する様々なトラブルを乗り越えていく。つばさは、叔母が口にした「管制官に一番必要なもの」を見出すことができるのか。空港を舞台にしたお仕事ミステリー!
警察庁から郷間班に来た捜査協力の依頼。新宿署の利根警部に暴力団から金銭を受け取っている疑いがあるため、調査してほしいという。利根と接触していた御坂組の黒川は、三日前に刺殺体で発見されており、同時に利根も姿を消していた。果たして利根が犯人なのか。郷間と班員たちは秘密裏に調査を開始するが、越権捜査の末、郷間は謹慎を命じられてしまうー。郷間彩香、最後の事件!?
アルマダ工廠とは、無限アルマダにおける共通技術を製造する施設であり、アルマダ工兵の作業場にほかならない。そのアルマダ工廠まで、複数の惑星をめぐって採鉱した資源を運搬するのが“アルマダ筏”と呼ばれる飛行物体だ。アルマダ筏の飛行ルートをたどればアルマダ工廠に行きついて、さまざまな謎が解けるのではないか。そう考えたペリー・ローダンは、ジェン・サリクひきいる軽巡洋艦“セダー”を偵察に出したが…
“彷徨える艦隊”の時代から時をさかのぼること数世紀…アルファル星系艦隊の退役士官ロバート・ギアリーは、新コロニー設立をめざす四千人の移民団に加わった。だが到着早々、近隣のスカザ星系の戦闘艇が現われ、この星系はスカザ星系の保護下にあると宣言し、保護料を要求する。たった20名の防衛部隊の隊長に任命されたギアリーは、救命服と殺傷力のない麻痺銃だけを武器に戦闘艇に立ち向かうが!?新シリーズ堂々開幕!
普段は頭の切れる理系の大学院生なのに、夢の中では不思議の国の間抜けな“蜥蜴のビル”になってしまう青年・井森は、ある日の夢の中で、なぜか砂漠を彷徨っていた。干からびる寸前の彼を救ったのは、案山子とブリキの樵とライオンを連れた、ドロシイと名乗る少女だった。オズの国に住む彼女たちは、不思議の国へ帰る方法を探すビルをひとまずエメラルドの都へと連れていく。だが、オズの国の支配者・オズマ女王の誕生パーティーで盛り上がる宮殿内で殺人事件が発生し、井森が暮らす現実世界でも相似形をなす死亡事故が起きる。狂気の王国で起きる死の連鎖の恐るべき真相とは?
凄腕の女性刑事弁護士アイゼンベルクは、ホームレスの少女から弁護を依頼される。友人のホームレスの男が、女性の殺害容疑で逮捕された件だという。驚いたことに、彼はアイゼンベルクの元恋人だった。物理学教授の彼がなぜホームレスになり、殺人の被疑者に?二転三転する事態と熾烈な裁判の果てに明らかになる、あまりに意外な真実。一気読み必至、ドイツ推理作家協会賞受賞作家が贈る傑作エンターテインメント!
ブロードウェイで男たちを手玉に取りつづけてきた美しきマーガレット・オウデルが、密室で無残に殺害される。カナリアというあだ名のもと女優殺人事件の容疑者は、わずかに四人。矛盾だらけで不可解きわまりない犯罪に挑むのは、名探偵ファイロ・ヴァンス。彼は独創的な推理手法で、犯人を突き止めようとするがー。著者がその名声を確固たらしめたシリーズ第二弾、新訳で登場!
北欧ミステリの帝王ヘニング・マンケルが生んだ名物刑事、クルト・ヴァランダー。本書にはヴァランダーがまだ二十代でマルメ署にいた頃を描いた「ナイフの一突き」「裂け目」から、イースタ署に移って以降の事件「海辺の男」「写真家の死」を経て、『殺人者の顔』直前のエピソード「ピラミッド」に至る5つの中短篇を収録。ヴァランダーの知られざる過去を描いた、贅沢な作品集。
ペリー・ローダンとソールドックの宇宙マスターであるカーゼル・ブーンは、ついに流刑惑星マルシェンで七つの鍵を手に入れた。これを使えばハイパー通信システム“大いなる知覚”の作動が可能になる。宇宙の拍動と呼ばれるインパルスを送信してM-82じゅうにちらばる銀河系船団に呼びかけ、再集結させることができるかもしれない。ところがローダンとブーンを阻止しようと、多数のバーノンとチェルシーが立ちはだかる!
大日本帝国統治下のアメリカ西海岸の「日本合衆国」。軍人の両親を失ったゲーマー不二本誠は、皇国機甲軍の巨大ロボット「メカ」のパイロットをめざすも、士官学校入試に失敗する。絶望する彼だが、偶然からエリート同級生の範子とともにメカのタカ號でテロリストと戦うことになり、その功績により民間の警備メカパイロット訓練生に推薦されたー星雲賞受賞作『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』、待望の続篇!
メカパイロットになるための苛酷な訓練が続くなか、誠は旧友のドイツ人留学生グリゼルダと再会する。だが、アメリカ東海岸を支配するドイツと日本合衆国の関係は不安定で、それが彼女との仲に影を落とす。ドイツは遺伝子操作した生体組織由来の機体を操縦者と直結するバイオメカを開発し、皇国攻撃の機会を狙っていた。全面戦争の危機が迫るなか、誠はバイオメカと対決するはめに…。衝撃の改変歴史SF。
弁護士、暗号専門家、作家、化学者、画家、数学者の六人からなる〈黒後家蜘蛛の会〉と給仕一名は、月一回〈ミラノ・レストラン〉で晩餐会を開いていた。会では毎回のようにミステリじみた話題が出て、会員各自が素人探偵ぶりを発揮する。だが常に真相を言い当てるのは、物静かな給仕のヘンリーだった! SFの巨匠アシモフが著した、安楽椅子探偵ものの歴史に燦然と輝く連作推理短編集が、読みやすい新装版として隔月で刊行開始!
資産家が住まう洋館に届いた英文の脅迫状と、奇怪な密室殺人ー迷宮入になった十年以上前の事件を巡って四人の男が推理を競う傑作「完全犯罪」を始めとする、古典文学者・伊丹英典の華麗なる探偵譚。幻の推理作家・加田伶太郎=福永武彦が謎解きの粋を凝らした全八編を収める。精緻な論理と遊戯性を共存させて、日本推理小説史上に於いて記念碑的一冊に数えられる推理小説集。
とある地方都市でSNSコミュニティ、『現代詩人卵の会』のオフ会が開かれた。九人の参加者は別れ際に、今後も創作を続け、十年後に再会する約束を交わした。しかし当日集まったのは五人で、残りが自殺などの不審死を遂げていた。生きることと詩作の両立に悩む僕は、彼らの死にまつわる謎を探り始める。創作に取り憑かれた人々の生きた軌跡を辿り、孤独な探偵が見た光景とは?
アルマダ工兵ショヴクロドンは逃走中、鳥型種族ソールドックが住む四恒星帝国を発見した。ソールドックは超越知性体セト=アポフィスを崇拝しているが、現在はコンタクトがとだえ、それが原因で内乱が起きていた。ジョヴクロドンはこの状況を悪用して、テラナーの追跡を振りきろうと企む。そこでかれはセト=アポフイスの使者を名乗り、四恒星帝国に到着したローダンを罠にかけ、汚染された惑星マルシェンに送りこんだ!