ジャンル : ミステリー・サスペンス
大学講師の母と高校生の娘、動いて喋る骸骨シドの三名が暮らすサッカリー家。娘マディソンが所属する演劇部の舞台に、シドも(頭蓋骨だけ)出演することになった。ところがある日、彼女はうっかりシドの頭を学校に忘れてしまう。翌日、回収されたシドは意外なことを言いだした。夜に講堂で殺人事件が起きたというのだ。母ジョージアはシドのため事件を調べることに……。母娘と骸骨の絆、デコボコ捜査が楽しい、痛快ミステリ第2弾。
地方領民の蜂起、自治区との小競り合い、新たな反乱魔導士組織の噂…。内乱から10年経ったラバルタの政情は、不安定さを増していた。その頃、レオンの元をかつての弟弟子が訪ねてきた。そしてその日からレオンは姿を消してしまう。一方レオンの親友ガトーは、“鉄の砦”の魔導士から奇妙な相談を受けていた。全ての謎を解く鍵はレオンの師が研究していた禁術に。感動の最終巻。
突然の兇行、横たわる死体、立ちはだかる大きな謎。もはや解決不能と思える難事件を、明晰な頭脳で鮮やかに解き明かしていく名探偵たちの推理を、とくとご堪能あれ。歴史ある日本推理作家協会賞を受賞し、ミステリー界が誇る作家六名が生み出した名探偵たちの活躍を収録した珠玉作短編集シリーズ第六弾。
組織人としての苦悩を抱えながらも、ひとたび事件が起これば、矜持を胸に執念深く犯人を追い詰めていく。そんな名刑事たちの物語を、たっぷりお楽しみあれ。歴史ある日本推理作家協会賞を受賞し、ミステリー界が誇る作家六名が生み出した名刑事たちの活躍を収録した珠玉作短編集シリーズ第七弾。
〈黒後家蜘蛛の会〉の会員たちは、毎月〈ミラノ・レストラン〉での晩餐会を楽しんでいた。毎回ゲストが持ちこむ謎を解決するため、会員は知恵と知識を総動員して推理する。だが、真相を言い当てるのは、決まって給仕のヘンリーだった! 知の巨人アシモフがミステリへの敬意と愛着を込めた連作短編集。第2巻には著者自身がモデルのゲストが登場する「追われてもいないのに」、ホームズ譚に挑戦する「終局的犯罪」ほか全12編を収録。
大学の夏休みに、洋介は2年ぶりに小笠原へ帰省した。難病に苦しむ初恋の女性に会うのに忍びなく、帰りにくかったのだ。竹芝からフェリーで26時間、平和で退屈なはずの島では、かつての同級生がストーキングされていると噂が立ち、島一番の秀才は不可思議な言葉を呟く。やがて続けざまに起こった二つの事件。常夏の島を舞台に、伸びやかに描いた青春ミステリを大幅改稿で贈る。
平安の都は盗賊や付け火が横行し、乱れはじめていた。紫式部は『源氏物語』の人気に困惑気味の日々。そんななか訪れたお屋敷で、栄華を極める藤原道長が、瑠璃という姫をひそかに住まわせているのを知る。式部はこの瑠璃姫と道長になぞらえて物語を書きはじめるが……。瑠璃姫は何者なのか? 式部が道長に仕掛けた雅な意趣返しとは? 平安王朝推理絵巻その三。著者あとがき=森谷明子/解説=荻原規子
違法捜査の数々で交番勤務に配置換えされていた公安警察の来栖惟臣は、警備部長の厚川から呼び出しを受ける。対立が激化している米中両国の動向を探ってほしいという。調査を始めた来栖は、一連の事件の背後に、違法ドラッグで荒稼ぎをしている横浜の半グレ組織の存在があることに気付く。一方、“マトリの疫病”と呼ばれる女性麻薬取締官もまた、組織を摘発するため内情を探っていたー。
秋葉原FMの人気パーソナリティの西園寺沙也加が殺された。彼女に最後に会ったのは、ラジオディレクターで沙也加の恋人でもある矢嶋直弥だった。死体の首には、矢嶋が沙也加から貰ったものと同じネクタイが巻かれており、警察は矢嶋を疑う。矢嶋は否定するも、泥酔して記憶がない。さらに殺害トリックを暴けない警察からは「お前が作った密室現場の謎を解け!」と迫られ…。
マークスの原理主義者であるグレク336は、テラナーが精神世界にのめりこむことを阻止するのが自分の使命と思いこんでいる。マークス種族を分裂させる原因となった“非物質化・精神化”のすべてを憎んでいるためだ。そこでテラ政府はグレク336に対処するには影マークスへの進化のきっかけを探る必要があると考え、マークスが556年前に住んでいた使節惑星マーコラにガルブレイス・デイトンひきいる調査隊を送った!
第二次大戦末期、敗色濃厚のナチス親衛隊 は全力を結集して、ある作戦を実行に移す べく実験を繰り返していた。作戦名「ニー ベルンゲン作戦」。実行者に選ばれたのは、 “狙撃の名手”の異名をとるドイツ軍武装親 衛隊のレップ中佐だった。彼が標的として いるのは誰なのか? 作戦の存在を探りあ てたアメリカ陸軍戦略事務局のリーツ大尉 と英国陸軍特殊作戦局のアウスウェイス少 佐は、その全容を明らかにしようと奔走す るが……。巨匠ハンターの鮮烈なるデビュ ー作、ついに復刊!(解説・関口苑生) Stephen Hunter スティーヴン・ハンター 1946年ミズーリ州カンザスシティ生まれ。68年ノースウェスタン大学卒業。71年ボルティモアサン紙に入社。書評担当などを経て映画 批評担当になる。96年ワシントンポスト紙に転じ、映画批評部門のチーフとなる。2003年ピューリッツアー賞(批評部門)を受賞。 〈扶桑社ミステリーの スティーヴン・ハンター作品〉 『極大射程』(上・下) 『ダーティホワイトボーイズ』 『ブラックライト』(上・下) 『狩りのとき』(上・下) 『悪徳の都』(上・下) 『最も危険な場所』(上・下) 『ハバナの男たち』(上・下) 『四十七人目の男』(上・下) 『黄昏の狙撃手』(上・下) 『蘇えるスナイパー』(上・下) 『デッド・ゼロ 一撃必殺』(上・下) 『ソフト・ターゲット』(上・下) 『第三の銃弾』(上・下) 『スナイパーの誇り』(上・下) 『Gマン』(上・下) ------------------ 『さらば、カタロニア戦線』(上・下) 『我が名は切り裂きジャック』(上・下)
大西洋をイギリスに向かう豪華客船クイーン・ヴィクトリア号のなかでふたつの重大な盗難事件が、さらには奇怪な殺人事件が発生する。なくなったはずのエメラルドがいつの間にか持ち主の手にもどったり、死体が消えたあとに〈盲目の理髪師〉が柄に描かれた、血まみれの剃刀が残っていたり。すれ違いと酔っ払いのどんちゃん騒ぎに織り込まれる、不気味なサスペンスと意表を突くトリック。フェル博士が安楽椅子探偵を務める名長編!
「浜辺で踊る白い服の女の子を見た」そう話した翌日、女性はシェトランドのアンスト島で失踪し、ペレス警部たちが捜索を開始してまもなく死体で発見された。彼女はテレビ番組制作者で、親友の結婚式のため夫や友人と島を訪れていた最中の悲劇だった。彼女の見た“少女”と事件との関わりは……CWA最優秀長編賞の栄誉に輝いた現代英国本格ミステリの名シリーズ、新たなる傑作長編。解説=松浦正人
夫の字で「死後開封のこと」と書かれた封筒。その手紙を見つけたときから、セシリアの家庭に暗雲がたれこめ始める。そのころテスも、夫と従妹が愛し合っているとの告白に動顛していた。テスは息子を連れ実家へ帰るが、そこで出会ったのは殺された娘を忘れられない老婦人レイチェルだった。開けてはいけない「パンドラの箱」を開けてしまった女性たちを描くトリッキイなミステリ。
夫の秘密を知ってしまったセシリアは、普段どおりの生活を続けようと苦闘する。一方故郷へと帰ってきたテスは、夫や子供には言えない秘密を持つことになってしまった。そして老婦人レイチェルは、ついに最愛の娘の殺人犯と思われる男を示す新しい証拠を手に入れるが…。秘密を胸に、懸命に生きようとする三人の女をあざ笑うかのように、運命は衝撃の事件へと彼女たちを導く!
人生負け犬気味の男子高校生・直央の前に現れた、一分の隙もない謎のイケメン一色は“イメージ・コンサルタント”だというが……それって具体的には何をする仕事? 地方都市を舞台に、依頼人たちが関わってしまった事件を解決に導きながら、息苦しそうな彼らの毎日を少しでも過ごしやすいものにしてゆくイメコン一色と、常に厄介事に巻き込まれる直央を描く連作。『給食のおにいさん』の著者が描く、お仕事ミステリの新機軸!
アトーリス王国の秘密兵器の影響か、世界中が異常な天候に見舞われていた。敵国ギルデアもその兵器を奪おうと画策する中、王室の諜報員ステランは危機感を募らせる。内外から迫る脅威。立ち向かうすべは? ランドリアは覚悟を胸にギルデアに赴き、ウィルナーは激戦に身を投じる。一方、サラファーンの星の雫を預言の英雄に届ける途上、倒れたジョーは……。戦乱に翻弄されながらも、精一杯生きる人々を描く壮大な四部作ついに完結。