小説むすび | ジャンル : 外国の小説

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嫌いになれなくて嫌いになれなくて

わたしを誤解し、軽蔑している彼になんて もう二度と会いたくなかったのに。 大学生のテディは心を決めかねていた。親友のジェンナから、 この休暇に実家のカナダの牧場へまた遊びに来ないかと誘われている。 皮肉っぽい笑顔を見せるジェンナの兄で牧場主のキングを見ただけで、 女の子たちはぼうっとなるけれど、わたしはもう彼に会いたくない。 最初、彼に奇妙なほどじろじろと見つめられたとき、 まるでむき出しの肌を冷たい指で触れられたような気がしたから。 結局、親友の誘いを断りきれず牧場を訪れたテディに、 理不尽にもキングは辛辣な言葉を投げつけた。男たちに色目を使った、と。 なんてひどい人! 彼のおかげでいつも動揺させられてしまう。 彼は敵だ。そのことをけっして忘れてはだめ……。 様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、北米ロマンス界最重鎮D・パーマーの『よみがえる情熱』『初恋は秘めやかに』の関連作です。

【POD】見えないものたちの踊り【POD】見えないものたちの踊り

〜 今を生きる人々の92のストーリー / WEB連載「92の短い長編小説」の全編版!! 〜 ローマの、ごくごく普通の市井のひとたち。 その一癖も二癖もある、バラエティーに富んだたくさんの登場人物たちを磨きぬかれた言葉で削ぎ落して描かれたショート・ショートのような短いストーリー。 「誰もが幸せになる 1日3時間しか働かない国」、「罪のスガタ」の著者シルヴァーノ・アゴスティの話題作!! 「監修者あとがき」より 僕が(あとがきで今さら言われても、という声も承知で)あえて提案したいのは、 これら物語の「服用」を、一日最大一話にとどめることである。速読や斜め読みなんてもってのほか。スローに行こう。いくら気に入った話があっても次に期待して先を急がず、読み終えた内容を頭の中に入れたまま一日を過ごしてみてほしい。あるいは夜を越えてみてほしい。そのストーリーの成分がじんわりと浸透するかもしれないし、しないかもしれない。物語というものが僕たちの心の薬だとして、それが効く効かない、合う合わないは別として、一度に過剰摂取するのはよろしくないのではなかろうか。そんな調子で、この本をぜひ長めにそばに置いてみてほしい。

【POD】レモンの記憶【POD】レモンの記憶

〜 シチリアのレモンのような記憶の物語 〜 レモン… 黒い瞳 サルディーニャ人 純愛? 妄想・・・ 決して終わることのない錯綜する糸が休むことなく編み続けられ、 そして解かれながら、多くの運命、多くのエピソードが絡み合うストーリー。 そんなストーリーが、狡猾さと純真さを兼ね備えた、 生き生きとした登場人物たちにより展開される、愉快なイタリアン・コメディ! 1930年代、ファシズムが勝利を収めた穏やかな時代。 北イタリア、コモ湖畔の町ベッラーノ、カラビニエーレの分署では、ロカテッリ憲兵(ベルガモ人)の眼前で、マンヌ曹長(サルディーニャ人)とミスファッティ兵長(シチリア人)がお互いにライバル心を燃やしていた。 そこへ、「小柄で、ネズミ色のコートを着て、胃の辺りに絶えず両手でハンドバックを抱えた」独身老女が面会したいとやってきた。 彼女は、盗難を届けにきたのだ。 一銭の価値もない品物についての奇妙な捜査が開始されたが、この事件が、失踪した後に再び姿を見せた弟、銀行員、高利貸し、ファシスト政権、美女、司祭、密売人などが錯綜する過去を明るみに出すことになる・・・

【POD】狼がたまごを温めたら【POD】狼がたまごを温めたら

〜 何が生まれる!? 〜 3つのたまごを授かった、アヒルと狼の夫婦。 実践的になりたい狼は、妻(アヒル)の代わりに自分がたまごを温めると言い出す。 生まれてくるまでの「待つこと」をテーマにしたストーリー。 【帯コメント】 わたしたちはみな希望という名のたまごを温めている 大切なのは、未来を想像し温め続けること 今を信じて待ち続けること 作家・寒竹泉美 【装丁】 シャルロット井上 【作品解説】  この物語のテーマは「待つこと」である。  著者が提案しているのは、「待つこと」がもはやできない現代人に対して、「待つことはそう難しいことじゃないし、そう悪いことでもない」ということである。「待つこと」、それはすなわち、つまり一瞬だけでもいいから立ち止まってみようとすること、そして一瞬だけでもいいから周囲をじっと静かに見渡してみること、一瞬だけでもいいから自分の心に問いかけ対話してみることである。そのような目に見えないくらい本当に小さな個人的な変化が、信じられないかもしれないけれど、実際に世界を動かす大きな変化への一歩になるのだということを、この愛らしい登場人物たちが繰り広げるおとぎ話風の物語の変遷は語っている。  その可能性を信じるも、信じないも個人の自由。でも私たちはそろそろ、その小さな個人の変化が潜在的に持っている大きな世界への影響力を信じなければならない時代に来ているのかもしれない。と、そんなことをあれこれ思索したりするのも、本書でいう「待つこと」の一部なのだろう。 「訳者あとがき」より (『君はだぁれ?』の続編、ですが新展開ですので本作品のみでも楽しめます!)

私の最高の彼氏とその彼女私の最高の彼氏とその彼女

『僕の狂ったフェミ彼女』著者がおくる、前人未踏の“共有”恋愛小説! 30代の女性・ミレは、彼女にとって最善の恋愛をずっと探している。 したいことを望み、嫌なことを拒みたい。 誰のものにもならず、自分のままでいたい。 結婚をゴールとしなくても、対等な関係を築きたい。 ミレのウィッシュリストはずっと満たされなかった。 ある時出会った“完璧な男性”シウォンは 「非独占恋愛(オープンリレーションシップ)」を実行していた。 ミレは戸惑いながら、最善のために一歩を踏み出す。 ◆推薦ーー宇垣美里(フリーアナウンサー/俳優) 最初に共感、次に反感と少しの羨望。 垣間見た新しい世界を受け入れられるのか、 受け入れられないならその理由は何か。 こびりついていた固定概念の奥にあるはずの 本当に自分の求めている恋愛の形について、 誰かと夜通し語り合いたくなった。 ◆推薦ーーアルテイシア(作家) 私自身はオープン・リレーションシップをするのは無理だと思うけど、主人公ミレの気持ちはよくわかる。 「君は俺のものだよ」と言われて喜べない。 誰の所有物にもなりたくない。誰にも支配されたくない。 パートナーと対等に尊重し合う関係を築きたい。 それだけのことが、なぜこんなに難しいのか? プロローグ 0.ロマンスこそ必要 1. いろいろな幻想、の中の君 2.なぜ私はあなたを共有するのか 3.大丈夫? 愛か?? 4.私が恋愛をやめられない(約)十の理由 5.優雅で計画的な共有恋愛 6.食べて、期待して、恋をして 7. あなたがデートしている間に 8.愛してるの言葉でも理解はできない 9. 君たちは感動だった 10.それは絶対私たちのせいじゃない 11. 最も普通の記念日 12. 嘘、みたいな時間 13. 一人で一緒にいる人たち 著者あとがき

私はとんでもない私はとんでもない

発売日

2023年10月10日 発売

ジャンル

「生まれて初めて、この〈私〉が分裂しているように思われた。」 父親と二人だけの自由奔放な生活に割り込んできた 母親代わりの女性を狡知な計画手段で死に追い遣る17歳の女性の物語は、 複雑に揺れ動く途轍もない小説だった! ===== 刊行から70年経った今でも読み継がれるテクストを精読して、 「悲しみよこんにちは」というタイトルの“ちぐはぐさ”の謎に迫る。 ======== 【目次】 はじめにー複雑に揺れ動く途轍もない小説 1 不在の母親ー物語の不可視な中心 2 「大きな子ども」、そして「何よりも可愛く、素晴らしい玩具」 3 「家族の知性」-「教育」に対する対立姿勢 4 セシルとアンヌの対立ーその根底深くにあるもの 5 もう一人の「私」-「二重性」の発見 6 反抗と同調の論理ーアンヌの平手打ち 7 反抗と妥協の論理ーセシルの喫煙 8 小説内演劇?-二重性溢れる演出 9 演技と本気ーお芝居と現実の狭間で 10 「悲しみ」とは何か? おわりに はじめにー複雑に揺れ動く途轍もない小説 1 不在の母親ー物語の不可視な中心 2 「大きな子ども」、そして「何よりも可愛く、素晴らしい玩具」 3 「家族の知性」-「教育」に対する対立姿勢 4 セシルとアンヌの対立ーその根底深くにあるもの 5 もう一人の「私」-「二重性」の発見 6 反抗と同調の論理ーアンヌの平手打ち 7 反抗と妥協の論理ーセシルの喫煙 8 小説内演劇?-二重性溢れる演出 9 演技と本気ーお芝居と現実の狭間で 10 「悲しみ」とは何か? おわりに

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