出版社 : サンリオ
アマンダは父の遺産のゲストハウスを売り払うために、ウィスコンシンのジュネーブ湖を訪れた。田舎なんか大嫌い。早いところ売り払ってワシントンに戻りたい。彼女は「売り家」の立て礼をにらみながらゲストハウスの扉を開けた。しかし出迎えたのは、管理人でも掃除婦でもなく、洗いざらしのジーンズに白いニットシャツを着た肩幅の広いセクシーな男だった。男の名はリチャード。アーティストにして詩人、そして恋の達人と本人は言うけれど…。
極秘の任務を終えてコーザンに着いたドロゴはロープをつたって家を抜け出そうとしている娘、セクラを手助けすることになった。そして一緒に町に出かけるが、暴動に巻き込まれ、ドロゴはセクラを家に連れ帰った。一夜明け、革命が起きたことを知ったセクラは絶対に家に帰れないと言う。セクラはコーザンの王女だったのだ。
田舎とは聞いていたけれどこれほどとは!夜道はレスリーの心をうつすかのように暗く淋しかった。息子の親権を確保するための便宜上の結婚。しかも相手は手紙のみで一度も会ったことのない男。これから行くオクラホマの牧場ではいったいどんな生活が待っているのだろう。ああ、もし…。
彼女があのシェリーなのか?豊かな赤毛、キュートな女性に成長したシェリー。十余年ぶりに帰ってきた故郷の田舎町での思わぬ再会にタイラーは驚く。いっぽう彼女の方も、野性的な魅力をもつタイラーに惹かれ、かつての憧れの気持ちは恋の炎となって燃えあがる。だが彼はシェリーの土地に工業団地をつくろうとしているのだ。この土地は私のもの、絶対に渡せないわ!でも彼は素敵…困ってしまうシェリーだった。
シアは夢見る18歳のプリンセス。いつかきっとハンサムな王子が現れて恋をするのだと、ロマンチックな憧れを抱いていた。ところが、父王から言い渡されたのは隣国の年取った王との縁組だった。このままでは、父の思いどおりにさせられてします。そこで、シアは愛馬マーキュリーに乗り、自由な大地を目指して城を逃げ出すが、森の中で一心に絵筆を走らせる男性に出くわした。
死んだと思っていたはずの妻が生きていた!アシュトンは馬車の事故で助けた女がリアリンだと知り、驚喜する。女は記憶を失い、自分がどこの誰であるのかもわからないまま、アシュトンの愛を受け入れる。だが、幸せな日々もつかの間、リアリンの双子の姉レノーラの夫だと名のるマルコムが現われ、その女はレノーラだと執拗に迫ってくる。アシュトンへの愛に目覚めながら真相を求めてマルコムのもとへ赴く女。そのあとを追って、アシュトンも船でミシシッピを下るのだった。
1830年、「川の魔女号」はミシシッピ川をナチェズに向かって処女航海をしていた。船主アシュトンと結婚したばかりのリアリンは、深いエメラルド・グリーンの瞳に溢れるばかりの幸福感をたたえ、夫を見つめるのだった。これから二人は、リアリンの父と姉に結婚の報告に行くところだった。そんな静寂をうち破るように船首が騒がしくなった。海賊の急襲だ。激しい応酬のなか、アシュトンはライフルで撃たれてくず折れ、リアリンも船べりに追いつめられ川に転落していく。水面に浮かび、意識が遠のくなか、リアリンは夫の死を覚悟するのだった。
「すごいわ…」アスレチックジムの受付で、パットはとまどっていた。豪華な設備…。ふだんのつつましやかな生活が嘘のようである。オロオロしているパットに、ステキな男性が近づいた。彼の名は、マイク・テイラー。その彼が実は、このジムのオーナーで、有名なオリンピックの選手だったとは…。パットの中で、ときめきの胸さわぎがはじまった。
18世紀、霧のロンドン。最高の贅沢を身につけた誇り高いレディ、シャナは、今、窮地に陥っていた。21歳の誕生日までに結婚相手を見つけなければ、父にどんな男を押しつけられるかわからない。一代で豪商に成り上がり、今やカリブ海のロス・カメロス島の領主となった父の野望は、シャナを名門に嫁がせ、由緒ある名前を手にすることだった。約束の日は迫る。あせったシャナは、ある日、死刑囚との偽りの結婚で父を欺くことを思いついた。「あとは、悲しみにくれる未亡人のふりをすればいいわ」選んだ男はルアーク。彼は、傲慢にも一夜を共にすることを条件に、シャナのプロポーズを受け入れた。
死んだはずのルアークが生きていた!父を欺くため、偽りの結婚を遂げたシャナの夫。死刑囚だった彼は今、奴隷としてロス・カメロス島に送りこまれてきたのだ。不安にかられるシャナ。が、心は次第に彼に魅せられていく。あげくのはて、ルアークに言い寄るミリーへの嫉妬から、シャナは彼を島から追放してしまった。その騒ぎの中、シャナは海賊の島、メアズヘッドに掠奪される。「逃げ出さなくては…」海賊たちの目は欲望にぎらついている。穴の底に落とされ、弄ばれ、もうこれまでという時、目の前に差し出された男の手は、あろうことかルアーク、その人だった。
時は、1066年。イギリスは今まさに、ノルマン軍の手中に落ちようとしていた。ダーケンウォルドの領主の一人娘、エイスリンもまた、血なまぐさい戦乱に巻きこまれた。父や部下たちは目前で惨殺され、自分は母と共に奴隷という屈辱の身の上である。傷ついた心のエイスリンは、はげしい憎しみと愛の中に身を投じていくのだった。
エイスリンは、いつしかウルフガーに魅かれていった。父の領土を略奪した狼の騎士、自分を奴隷としてひざまずかせる男なのに、ふたりの魂は、複雑にからみあい、運命の糸をおりあげていく。はげしい生きざまを闘わせる騎士たち、愛にゆれる美しい女たち-壮大なヒストリカル・ロマンスが今、再び!!