出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
赤ちゃんを待ちわびる彼女が知ったのは、 見ず知らずの父親の存在ーー 天涯孤独のリーザは、人工授精を受けた病院から驚愕の知らせを受けた。 お腹に宿した小さな命が、大富豪ジャレド・スティールの子だというのだ。 施術当日に会った、魅惑的な男性ジャレドーー結婚に興味がない彼は、 跡継ぎをもうけるため代理出産を依頼したと話していた。 しかし代理母が約束の時間になっても現れず、 たまたま予約時刻を変更していたリーザが人違いされたのだった。 ジャレドは大金を呈示して子供を渡すよう要求してきた。 無理よ、大切な私の赤ちゃんを渡せるわけがないわ。 でも、裁判になれば大富豪の彼に勝てる見込みなどない……。 ああ、いったいどうすればいいの? 赤ちゃんを巡る心温まるストーリーを描いてハーレクイン・イマージュで大人気のテレサ・カーペンター。今作では、珍しくドラマチックでホットな物語を書きました。思いがけない運命に翻弄される心優しきヒロインの一途な恋心に涙を誘われます。
「君はいったいだれだ?」掃除の仕事をしているエミリーは、派遣先で床磨きを終えたとき、突然現れた黒髪の男性に問いただされて狼狽した。仕事はいつも留守の間にすませるので、会ったことは一度もなかったが、この男性が雇い主ー裕福な銀行家ルーカス・テネントだろう。「あなたの家を掃除している者です」顔を赤らめながら答えたエミリーは、彼の顔色の悪さに気づいた。聞けばひどいインフルエンザにかかって早めに帰宅したのだという。熱と咳に苦しむルーカスに懇顧され、エミリーは彼の家に泊まりこんで看病をすることになった。
クレアは勤務先の病院に赴任してきた医師の姿に目をみはった。 間違いないーー10年前に別れた恋人、オリバー・ランキン! クレアは子どもが欲しかったのに、彼は望まなかった。 だから、二人は別々の道を歩むことに決めたのだ。 皮肉にも、そのときクレアは既に妊娠していたのだが、 オリバーの行方はつかめず、クレアはたった一人で娘を産んだ。 娘のことを知られるのは時間の問題だったが、 まさかオリバーにひどく責められることになるとはーー 「きみは子ども欲しさにぼくを捨て、別の男に走ったんだな!」 心ない言葉を浴びせられ茫然とするクレアに、彼は激しく口づけた。 愛した人が望まなかった子どもを、たった一人で育ててきたヒロイン。散々つらい思いをしてきた彼女に、誤解したヒーローは逆上してひどい言葉を投げつけます。熱いキスとともに。病院を舞台に描かれる、情熱的なシークレットベビーの物語です。
ギリシアの実業家で、大富豪のミコノスは マーサの愛する夫だが、二人はしばらく別居している。 娘が生まれたとき、夫は、マーサが不貞を働いたと罵った。 マーサの知人男性を名指しして、あの男の子どもだろう、と。 あまりの言いがかりに、マーサは赤ん坊と家を飛び出した。 夫が誤解を悔いて迎えに来てくれるのを待ったが、5年もの月日が流れ、 ついに夫が現れたとき、マーサの期待は残酷にも打ち砕かれた。 夫は娘を自分の子だと認めた一方で、ベビーシッターを雇い、 娘をマーサから引き離そうとしたのだ。いや、それとも、 マーサを娘から引き離し、妻を再び自分だけのものにするためか……。 ロマンスの大御所A・メイザーが70年代に執筆した、古典の雰囲気漂う夫婦元さやの物語です。富も愛も惜しみなく注いでくれていた夫は、なぜ突然あらぬ誤解をしてしまったのでしょう。ラスト、思わず絶句するような秘密と愛憎劇が明かされます。
ルーシーは取引先の重役から執拗な誘いを受けているところを、 居合わせたアメリカ人男性、シンクレアに救われた。 激しく惹かれ合った二人はその夜のうちに愛を交わしたが、 行きずりの関係など持ったことのないルーシーは、 ひどくうろたえ、さよならも言わずに部屋から逃げ出した。 その夢のひとときで、彼の子を宿したとは思いもせずに……。 数日後、ルーシーはいとも簡単にシンクレアに見つかってしまう。 驚いたことに、彼はルーシーの勤め先を傘下に持つ経営者だった。 昇進のためにぼくを誘惑したんだろうと決めつけられても、 ルーシーは、震えながら吐き気をこらえることしかできずにいた。 HQロマンスを代表する作家キャロル・モーティマーが描く、ゴージャスなオフィス・ラブです。本当はシンクレアも、彼の腕をすり抜けていった美女を忘れられなかったのですが、富豪のさがで「はめられた!」と思い込んでしまったのでした。
18歳でクラリッサは、心から慕っていたロブと結婚した。 でも一回り近くも年上のロブが優しすぎて、ときどき不安になる。 富豪の夫は幼いクラリッサを愛しているわけではなく、 兄と父を亡くした彼女と母を救っただけではないか。 厳しい親に躾けられて、寝室の行為もほとんど無知に等しかった。 だからきっと彼を失望させているはずだと……。 妊娠が発覚した夜のこと、クラリッサの予感は的中する。 自分の母親とロブが熱く抱擁している姿を見てしまったのだ。 動揺した彼女は「私でごめんなさい」と謝り、すぐさま逃げた。
モルウェンナは、父カースレイク卿と兄を一時に失うと、爵位も領地もすべてを父の従弟に剥奪された。一文無しの彼女を親族は煙たがり、藁にもすがる想いで、亡き母がこよなく愛した故郷、トレヴェンノン一族が住む崖の館をモルウェンナは訪ねるのだった。ところが母の娘だと告げると、出てきた館の後継者ドミニクは、美しい唇を皮肉に歪ませ、何をしに来たと言い放ったのだ。モルウェンナはまだ知らなかった。この荒涼たる地で、母が禍を起こし、ドミニクから蔑まれているということを。
ケイトは、ある結婚式で、今や社長となったジョスと再会した。 16歳だったケイトは21歳の青年ジョスと出会い、恋に落ちた。 光あふれる日々。切ないほどに甘い至福の思い出ーー それが甘美であればあるほど、あとに続く絶望は底が見えない。 ある人物から彼に妻子がいると聞かされ、愛は地に堕ちたのだ。 なにもかも忘れたはずだった。それなのに長い時を経て、 彼と再会してからというもの、ケイトは恋しくてたまらない。 彼に会いたくてたまらない。だから、必死に消そうとした。 この罪深い想いも。ふたりの間に娘がいることも。
弟が危篤状態だからイタリアへ来てほしい……。 レインのもとに、イタリアの銀行頭取ザーレから電話があった。 どうやらレインを弟の恋人と勘違いしているらしい。 お金がないことを理由に断ると、今度はザーレ本人が現れ、 レインをさらうようにして、イタリアへ連れ去ったのだ。 だが、屋敷に彼の弟の姿は見当たらない。不審に思う彼女を見て、 ザーレは完璧な美貌に黒い瞳を煌めかせながら、言い放った。 「残念だが、まだ弟は君と戯れるまで回復してないんだ」 そして、あっという間に唇は彼のものになっていた。
第五代ウィンダム男爵ジュリアン・アシュトン・カーライル。忘れもしない、ケイトの最初で最後の恋人だ。18歳だった。純粋な愛はすぐに二人を引き裂く悪意に巻き込まれ、身分違いだと思い知らされたケイトは、血を吐く思いで諦めた。きっと彼はもう伯爵令嬢と結婚し、子供もいるにちがいない…。つきまとう過去の痛みを、時は決して癒やしてくれない。ある朝、出社したケイトは言葉を失う。新しい顧客を紹介され、目の前に立っていたのはージュリアンだった。彼は屈託のない笑みを浮かべ、「はじめまして」と囁いた。
スペインの病院で目覚めたとき、アラベルは記憶を失っていた。見舞いに来たコルテスに夫だと言われても、何も思い出せない。それどころか、地元の名士だという尊大そうな夫の顔は、アラベルをひどく落ち着かない気持ちにさせるのだ。だれかほかに愛した人がいたような気がして…。連れて帰られた豪奢な屋敷で、コルテスに執拗に体を求められて、否応なく甘美な夢を与えられるけれど、なぜかむなしさが募る。ある日、夫の愛人と名乗る女性に、金の籠に入った鳥を見せられ、アラベルは思わず悲鳴を呑み込んだ。もしかしてこれが私なの?
小さなレストランで忙しく立ち働くカットの前に場違いなほど洗練された男性が現れ、彼女は思わず息をのんだ。元恋人のザフィールが、いまや国王となった彼の外交訪問に国宝のダイヤを身につけて同行する仕事を依頼しに来たのだった。すでにモデルを辞めた私に、そんな大役を果たせるはずがない。でもその報酬で経営難のリハビリセンターを救えるとしたら…。かつて自分を絶望の淵から引きあげてくれた人たちに恩返しをしたい一人で、カットはザフィールの依頼を引き受けた。彼と別れた直後に片脚を失った事実を、精巧な義肢で覆い隠して。
おとぎ話のようにロマンチックな結婚を夢見るエミリーは、ひと月前、親友の結婚式で出会ったばかりの大富豪ルーカスと熱に浮かされたように激しく甘美な一夜を過ごした。そして今、すべて陽性の妊娠検査薬7本を前に途方に暮れている。恋に落ちたのは私だけ。彼は連絡先も教えてくれなかった…。そのとき突然、着信音が鳴り響いた。電話の主はルーカスだった。エミリーは事実を告げられないまま食事の誘いに応じるが、予定より早く迎えに来た彼に妊娠検査薬を見られてしまう。彼は超然とした態度で言った。「期間限定で結婚しよう」
目覚めた彼女のそばにいたのは、 完璧すぎる恋人。 家族を捨てて愛人と出奔した母を反面教師に、 ミーガンは女性らしい楽しみも恋愛も犠牲にして、 父の経営する会社で仕事だけに打ちこんできた。 そんな彼女に、父は突然非情な命令を下した。 大富豪ダリオ・デ・ロッシを誘惑し、身辺を探れですって? だがある慈善パーティで彼に会ったとたん、ミーガンの頭から 命令は消え、情熱の赴くまま、身も心も彼に捧げることに。 翌朝、激怒した父から暴行を受けて気を失ったミーガンは すべてを忘れてしまう──命を授かった夢の一夜も、その相手も。 ディザイアでも活躍中の作家、ハイディ・ライスのドラマティックなロマンスをお楽しみください。物語を紐解く鍵は、あまりにも悲しいヒロイン自身の出生の秘密。最後まで目が離せない展開です。
運命の伯爵がシンデレラに捧げたのは、 光り輝くガラスの靴ではなく……。 100万ポンドをわたしに? この人は本気で言っているの? ジャクリーンはイタリア人伯爵ヴィットリオの話が信じられなかった。 伯爵の父がまだ若かりし頃、彼女の亡父が賭で稼いだ大金を持ち去り、 酔って記憶が曖昧でそのままになっていたのを、彼が返しに来たという。 赤字続きの雑貨店を営み、貧苦のうちに逝った父を思うと胸が痛んだ。 店は人手に渡り、彼女はそこに住み込みで働かせてもらっているのだ。 伯爵の凛々しい瞳に心を奪われる一方、憤りもこみ上げた。 今さら何を言うの! 即座に受け取りを拒んだジャクリーンだったが、 ほどなく、思いがけない苦境に立たされることになるーー 彼女の決断に反対の店主に解雇され、路上に放り出されてしまったのだ! 世界で不動の人気を誇る作家ルーシー・ゴードンが描く、シンデレラ・ストーリーをお届けします! いきなり仕事も住む家も失ってしまったジャクリーンに手をさしのべたのは、なんと彼女が突っぱねたばかりの伯爵でした。一筋縄ではいかない恋の運命やいかに?
愛するがゆえの誤解が二人を遠ざける。 会いたくて会いたくて、たまらないのに。 キャリーは同僚医師のコナーと、幸せな結婚生活を送ってきた。 けれども長らく子宝に恵まれず、ようやく授かったと思ったら、 生まれる前に天国へ旅立ってしまい、深い喪失感に打ちひしがれた。 なんとか仕事に復帰し、立ち直ったかに見えたキャリーだったが、 ある日突然、彼女は短い置き手紙を残し、愛の巣を飛び出した。 〈ごめんなさい。離婚手続きを進めてください。どうかお幸せに〉 涙でにじんだメッセージを読み、夫のコナーはキャリーを捜すが、 ゆくえ知れずのまま、彼女が住み慣れた家に戻ってくることはなかった。 それもそのはず、キャリーは、コナーがもう別の女性を求めていると、 人づてに聞いて絶望の淵に落とされてしまったのだから……。 愛する夫を思うあまり、みずからが身を引くしかないと姿を消したキャリーの心中を考えると胸が締めつけられます。愛の試練と心の機微を巧妙に描く人気作家J・メトカーフが用意した結末とは……?
億万長者には、結婚も子供もビジネス。 彼はただ、わたしを征服したかっただけ。 カークと出会った夜、サリーは落ち込んでいた。 デートもせず仕事をしても、会社の会長である父の役には立てなかった。 父がわたしにはなにも言わず、合併を決めたのがそのいい証拠だ。 だからハンサムなカークに誘われるまま、一夜をともにしたのだろうか? しかし翌朝、サリーは仰天する。そのカークが父の会社に現れて、 「今後はぼくが経営の指揮をとる」と言い放ったからだ。 合併先の会長の娘と知っていて、カークはわたしに近づいたの? その目的はなに? 社内で、より有利な立場を手に入れたかったとか? サリーは彼を忘れようと必死に働くが、数週間後、会社で倒れてしまう。 しかもカークの目の前で、医師から妊娠を告げられて……。 母を亡くして以来、スピーチ恐怖症に苦しみながらも父の会社で努力してきたヒロイン。仕事一筋の彼女が恋を知り、ヒーローへの報われない思いに身を焦がす姿は胸に迫ります。実力派作家Y・リンゼイが得意とする波瀾万丈の物語を、どうぞお楽しみください!
エヴァは姉の結婚式準備のため、故郷に帰ってきた。4年前、恋人ジェレドの子を身ごもって父の逆鱗に触れ、町を出た。以来ひそかに赤ん坊を産み育ててきたとは、彼は知る由もない。店の試着室で花嫁付添人のドレスを新調していると、懐かしくも恐ろしい声に、彼女は凍りついた。相変わらずの魅力を漂わせたジェレドが目の前にいたー彼は億万長者となって、町にはいないと聞いていたのに!怒りに燃える目で凝視されたあと完全に無視され、いたたまれなくなってエヴァが帰ろうとしたとき、彼が憎しみの矢を放った。「相変わらず逃げるのが得意だな」
「ほんの数時間、ぼくを愛しているふりをする。それだけでいいんだ」 恋人だった元上司ガブリエルの提案に、ローラの心は揺らいだ。 しかも報酬は100万ドル。息子のロビーに苦労させずにすむ。 ガブリエルは失った父親の会社を以前から買い戻そうとしていた。 その会社がついに売りに出たのに、大きな問題があった。 売り手の大物実業家の婚約者がガブリエルのかつての恋人だというのだ。 彼は実業家の嫉妬を和らげて取引を成功させるため、 ローラにひと晩だけ恋人役を演じてくれと言っている。 でも、わたしは嘘をつき通すことができるだろうか。 ひとりで育ててきた、かわいい息子の父親であるガブリエルに……。 〈身分違いの恋〉と銘打ちお贈りする企画第2弾は、“ロマンスの新女王”、ジェニー・ルーカスが描く、大人気のシークレットベビーがテーマの作品。息子の存在を知る由もないヒーローは驚愕の真実を知って……。
ララの母と姉は夫に虐げられながらも、生活のために別れられない。 そんな二人を見てきたララの男性不信は根強かったが、 彼女は赤ちゃんがほしかった。それは叶わぬ夢のように思えた。 ある雪の夜、空港で足止めされたララは男性から声をかけられる。 見るからに裕福でセクシーな彼はスレイド・バロンと名乗り、 一夜の戯れにララを誘った。ある決心をして、彼女は受け入れたーー 1年半後、ララはかわいい坊やを産み、ひとりで育てていた。 幸せだったが、ほどなくして、選んだ相手が悪かったことを知る。 一夜では満足できなかったスレイドが富の力でララを捜しだし、 自分そっくりの男の子の存在を知ってしまったのだ! パワフルでワイルドな富豪ヒーローに定評のあるS・マートン。名家出身のスレイド・バロンはプレイボーイを絵に描いたような放蕩者でしたが、息子の存在を知ったとたんに変貌。男性不信のヒロインが、父性に目覚めたヒーローの激しい愛に翻弄されます。