出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
胸に抱えた重い秘密が、 彼を愛する私の心を苛んでいく……。 クリスタルはナニーとして働くため、砂漠の国エル・ザフィールを訪れた。 不格好な眼鏡、だぼだぼな服、引っつめ髪で変装をして。 ナニーの絶対条件は、なぜか“不美人であること”。 現れた逞しい黒髪の雇い主、第2王子ファリークは聡明な彼女を気に入り、 クリスタルも彼に心惹かれていった。 ある日、遠乗りに出かけた二人は、激しい砂嵐で帰れなくなり、 一夜を過ごしたテントの中で熱いキスを交わす。 偽りの姿でいることは心苦しいけれど、 高額な母の手術代を工面するには仕方ない。彼女はそう思っていた。 ファリークが、どんな嘘も許さないと知るまでは。 様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、大人気のナニーがヒロインの物語をお楽しみください。堂々たる体躯のセクシーなシークはなぜ不美人のナニーを雇ったのでしょうか?
ストックホルムとコペンハーゲンで相次ぎ猟奇殺人が発生。片方の被害者は内臓を抜かれ、もう一方は斧でメッタ斬りにされていた。容疑者は法の隙間をすり抜け自由を謳歌していた2人の連続殺人鬼。だが、スウェーデン国家刑事警察のファビアン・リスクとデンマークの女性刑旨ドゥニヤは事件の核心に迫るにつれ、どこか違和感を覚え始めるー。あなたはこの罠を見破れるか!?戦慄のミステリー。
銃撃され、血まみれで川岸を這いずっていたデイビーは青年ケイデンに救出される。人を殺す遺伝子が自分にあると知った日を境に17歳の少女の人生は一変した。更生施設とは名ばかりの収容所で強制的に人殺しをさせられ、命懸けで脱出したのだー逃げ場のない孤独なデイビーをケイデンは守ると誓うが、悪夢は醒めない。手負いのデイビーは病室を襲撃され、メスで滅多刺しにしてまた人を殺してしまう…
ひそかに憧れていた男性の婚約パーティーに出席することは ソフィーにとって、まさに拷問だった。 だからクールな上司ガイに会場から連れ出されたときも ソフィーは逆らわず、家まで送ってもらった。 これまでガイがソフィーに興味を示すことはなかったが、 今日はいつもの彼とは違う。 成り行きとはいえ、秘書であるソフィーの寝室にまで入りこみ、 迫ってきたのだーーこんなときは、慰め合うべきだと言って。 ソフィーは催眠術にかかったようにうっとりとして目を閉じ、 彼のキスに応えてしまい……。 〈強引なあなた〉と銘打ちお贈りする企画第2弾は、2000年に世界中のファンや作家仲間に惜しまれつつこの世を去った偉大なロマンス小説家シャーロット・ラムの作品です。日本で刊行された作品は100冊以上を超え、今も読み継がれています。
フェリシアは会社勤めの平凡なイギリス人女性だが、中東からの留学生に一方的に熱愛され、求婚された。実は彼は故国屈指の大財閥の息子で、二人の結婚には、家長である叔父のラシッドの許しを得なければならないという。ひょんなことからフェリシアは一人で彼の地に赴き、ラシッドに許可を求めなければならなくなったが、着くなり彼から“金目当ての女”と罵倒される。圧倒的なカリスマ性で一族の尊敬を集めるラシッドが、何故かフェリシアにだけはつらく当たる。そればかりか、侮辱の言葉を浴びせながら、彼女の唇を熱く塞いだのだ!
仕事ひとすじの生き方に疲れ果て、マロリーはポルトガルのリスボンにやってきた。そこで出会ったのは、ラファエル・ダフォンソという男性。王家の血を引く名門貴族で、この国でも指折りの実業家だという。ラファエルの妻は出産後すぐに亡くなり、以来10年、彼は一人娘アポロニアのみに愛情を注いできた。ふとした偶然でその娘の命を救ったことがきっかけとなり、マロリーは彼から強引に結婚を申し込まれる。だが彼女に求められているのは妻の役目ではなく、娘の養育係としての務めだけだった。
15歳の頃から恋い慕う親友の兄アントニオ皇太子と婚約したクリスティーナ。しかし4年も無関心を決め込まれ放置されたことで、この婚約はきっと解消されると覚悟していた。周囲から密かに“醜いあひるの子”とあだ名されてきた私だから…。ところが、ようやく結婚式が盛大に挙げられることになったー彼の妹に降って湧いた醜聞から衆目をそらすためだけに。(『名目だけの花嫁』)。絶世の美男ジェレドと知り合い、強く惹かれたケイは純潔を捧げた。だが、一夜で新しい命を身ごもったことを、著名人の彼に知らせる術はなかった。やむなく独りで子を産み育て、6年が過ぎたある日、片時も忘れたことのなかったジェレドが現れ、ケイの心は愛と戸惑いのはざまで揺れるー我が子の存在を偶然知った彼が、息子を奪うつもりでいるとも知らずに。(『プレイボーイの真実』)。エミリーは結婚して3年経った今も大富豪の夫フィンに夢中。だが彼は前妻といまだに親しく、毎晩帰宅も遅いので、結婚生活は不安に満ちていた。今日は3度目の結婚記念日。腕によりをかけて作った食事は食べる人もないまま冷めてしまった…。とうとう彼女は思い余って夫の会社に乗り込んだ。そこには、一緒にシャンパンを飲む夫と前妻の睦まじい姿があった。(『悲しい嫉妬』)。
小さな骨董品の店を営むハリエットに、縁談が舞い込んだ。相手はなんと、ローマの億万長者マルコ・カルヴァーニ。おそろしくハンサムだが、冷酷な皮肉屋と悪名高い彼は、大企業経営者としての立場上、形だけの妻を求めているという。見返りは、経営難の彼女の店に対する金銭的援助だ。結婚に希望を抱けないハリエットにとって悪くない話だったが、マルコは、地味な彼女を一瞥して冷笑を浮かべるような男だった。ところが、周囲に勧められて化粧や服を一新すると、美しく変身したハリエットを見る彼のまなざしが変わった。冷たい態度は崩さないまま、夜のデートに彼女を誘い…。
古典ロマンス史上に燦然と輝く最後のレジェンド、 キャスリーン・E・ウッディウィス未刊の名作がついに登場! 天涯孤独のレイリンは港で売られていたところをジェフ・バーミンガムという ハンサムな男性に救われる。彼は海運会社や製材所を所有し、広大なプランテ ーションに立つ屋敷に住む富豪の実業家だった。ジェフはレイリンを高額で買 い、「世間体を保つため」と求婚。出会いから1時間もせぬうちに、巷で最も 人気の高い独身男性の妻となったレイリンだったが、二人が初夜を迎えること はなかった。ジェフの元使用人だという娘が現れ、彼に妊娠させられたと訴え たのだ。疑心にかられたレイリンは、夫とベッドをともにすることを拒み……。
情熱的な夫は、本当に使用人を孕ませた上に殺したのか。 身重の体を抱えた幼な妻は、愛と疑念の狭間で揺れ…… 不義の疑念は消えなくとも高まる想いには抗えず、レイリンは夫の求愛に屈し た。夜ごと愛され、レイリンは子を宿したが、それは新たな試練の幕開けでも あった。ジェフの子を産んだと言い張る使用人の娘が殺された夜、遺体の傍ら にいたのは、ナイフを手に立ち尽くす夫と、その血まみれの姿を目撃したレイ リンだったのだ。愛する夫は殺人鬼なのかーー混乱のあまり、レイリンは家を 飛び出す。着の身着のまま、身重の体で……。日本中のウッディウィス・ファ ンが長らく待ち望んだバーミンガム家最後の物語、満を持してここに初刊行!
セクシーすぎる隣人と過ごす、甘く刺激的な朝と夜……。 大人気作家ローリー・フォスター、待望の新シリーズ! オハイオ州の小さな町に、単身やってきたオナー。家族の愛情に恵まれなかっ た彼女にとって、今日は憧れつづけたマイホームを手にする記念すべき日だ。 修理の必要なぼろぼろの一軒家も、荒れ果てた裏庭も、すべて想定の範囲内。 ありあまるほどのフェロモンを発散するセクシーな黒髪の隣人ーージェイソ ン・ガスリーと出会うこと以外は。彼は一人暮らしの身を心配し、何かにつけ 世話を焼こうとするが、オナーは手助けを頑なに拒みつづける。彼女には明か すことのできないある事情があり……。〈ネクストドア・ブラザーズ〉第1弾!
鉄道王の一人娘エレンは物憂い日々を送っていた。自分でも不器量だとわかっているのに、父親の財産目当てに求婚してくる男は後をたたず、辟易する毎日。そんなおり、父とともに避暑地を訪れたエレンは、長身痩躯でハンサムな牧場主ジョンに出会う。災難に見舞われて困っているところを彼に助けられ、エレンはジョンにほのかな想いを抱くように。この人は他の男性とは違うわーだがそう思ったのも束の間、父親の鉄道事業の支援が欲しいからとジョンに便宜結婚を申し込まれ…。D・パーマー『運命を紡ぐ花嫁』他収録、豪華短編集。
ある朝秘書のエリスが出社すると、社内の状況が一変していた。頼りにしていた上司は昇進争いに破れて左遷され、彼女の居場所はなくなっていたのだ。打ちひしがれるエリスに声をかけ、慰留する人物がいたー次期社長のマシュー・カニングだ。驚いたことに、彼は自分の秘書として働かないかと言う。自ら蹴落としたライバルの秘書を雇おうとするなんて、いったいどういうつもり?困惑しながらも、エリスは抗えない力に押されるように申し出を受け入れていた。
夫の事故死から半年後、ローワンの家に義弟ダリオが突然現れると、ぶしつけに尋ねた。「兄との間にできた息子はどこにいる?」いったいなんの話?ローワンには子供はいない。夫はイタリアの伯爵家の長男だが、父親からは勘当されていた。だがダリオと話しているうちに、子供が生まれたと嘘をつき、伯爵家から多額の養育費をせしめていた夫の裏の顔が見えてきた。ダリオから明らかな疑惑の目を向けられたローワンは狼狽した。違う!私は知らなかったのよ。有無を言わさず彼が冷たく告げた。「僕と一緒にローマに来て、父の前で弁明してもらおうか」
その夜、メイドのレイニーは強欲でわがままな伯爵夫人に従って、モナコの王族が主催する舞踏会にいた。そこで突然、世界的な億万長者カシウスからダンスに誘われる。気づいたとき、レイニーは彼のペントハウスにいた。「僕が君を喜びせられなかったら、1千万ドルやろう。だが喜びを味わえたなら、僕の子供を宿してもらう」カシウスの冷酷だが熱い誘惑に、無垢なレイニーはとまどった。バージンの身で彼に従ったのは、病弱な祖母と盲目の父にお金を送るため?それとも…彼が運命の男性だと信じたため?
冷徹なシークの口づけは、 泣きたくなるほど優しかった。 生き別れた弟が無実の罪を着せられて逮捕されたと知り、 アマリアは13年ぶりに母国カリージュの壮麗な宮殿を訪れた。 執務室に迷いこんだ彼女は、玉座のような椅子に座る男性の 琥珀色の瞳に射すくめられた。若き国王シーク・ゼインーー その威厳に満ちた貴族的な美貌と尊大な言葉に圧倒されながら、 アマリアはこれがゼインの花嫁選びの面接であることに気づく。 事情を話して窮状を訴え、弟のためなら国王を脅迫することも 辞さないという彼女に対し、ゼインは不快感もあらわに命じた。 「君に選択肢はない。期間限定で王妃の役を務めてもらおう」 それぞれに個性的でゴージャスなプレイボーイ富豪たちの魅力に思わずため息が出てしまう、〈四富豪の華麗なる醜聞〉の第3話をお届けします! 妃を娶る必要に迫られたシークと、窮地に陥った無垢な乙女の熱く切ないシンデレラストーリーをご堪能ください。
スペインの離島で、家政婦として働いていた孤児のロージーは、雇い主の遺言で島の半分の所有権を相続することになり、驚愕する。だがその遺言に彼女以上に驚き、不満をあらわにしたのは、島のもう半分を継いだ雇い主の甥で世界的なホテル王、ドン・シャヴィエル・デル・リオだった。しかも2年以内に後継ぎをもうけるという条件まで課された彼は、強引にリゾート開発を進めようとして、ロージーと激しく対立した。大好きなこの島と人々を守りたいー悩んだ末、ロージーは決めた。自らを犠牲にして差しだすのだ。彼の後継ぎを産む花嫁として。
この身に小さな命が宿ったと知ったら、 彼の心は戻るのか、遠ざかるのか……。 幸せいっぱいだったアディソンの結婚はいま、岐路にあった。 情熱的な恋愛をへて結ばれたはずの夫ケイレブは、ここ数年、 莫大な財を築く一方で、家庭をないがしろにする仕事人間になり果てた。 思い悩んだすえ、彼女は結婚の存続をかけて旅行の計画を立てる。 南の島でゆっくり過ごし、愛がよみがえるか確かめるのだ。 はじめこそ反対して怒りを示していたケイレブだったが、 やがて美しい景色を背に息子と戯れる彼の姿に、アディソンは安堵した。 でも、問題はこれから。わたしのおなかには新しい命が宿っているーー そして、2人目の子供はいらないと明言する彼には伝えられずにいる。 息子の誕生に涙を流した在りし日の彼を、どうしたら取り戻せるの? 2部作〈愛しの億万長者〉の第2話で、前作『シンデレラの最後の恋』と同時進行する、結婚の危機を描いた物語です。心が離れた夫との離婚も脳裏をよぎるなか、妊娠に気づいたヒロイン。ベビーの存在は愛をつなぎとめるのか否か、ドキドキの展開から目が離せません。
幼すぎた結婚と別れが、 こんなにも苦しいなんて……。 「グレッグが戻ってきたの」母の言葉に、スーザンは耳を疑った。 19歳で結婚したものの1年もせずに別れた元夫が、 彼女の父と仕事をするために、この地へ帰ってきたのだ。 もともと厳格な両親と折り合いが悪かったスーザンは、 規範にとらわれないグレッグの奔放さに憧れて妻となったが、 最愛の兄を亡くして別人のように変わってしまった彼になじめず、 彼女から離婚を切りだしたのだ。それは、幼すぎた過ちだった。 6年経っても、彼の名を聞いただけでこんなにも心が乱れるというのに、 今さら笑顔で再会するなんてできない。 だが、動揺を隠せないスーザンに追い打ちをかけるように、 グレッグと“親しい”という女性が現れ……。 Y・ウィタルの稀少な未邦訳旧作をお贈りします。かつて別れた夫への思いが残っていた自分に驚き、心が千々に乱れるヒロイン。未練な気持ちを懸命にかき消そうとしても、心は嘘をつけなくて……。切ない展開のあと、物語終盤に驚きの結末が待ち受けています!
これからずっと、私は日の当たらぬ花。 妹のためにそう決めたはずなのに……。 社交界の華ともてはやされる妹と、それを陰ながら支える姉。 エイミー・サモナーが妹の引き立て役に甘んじているのには、 世に知られざる“サモナー家の秘密”が関係していた。 無口で品位漂うとされる妹はそのじつ、知的ハンデを負っているのだ。 母が亡くなり、幼い頃からずっと面倒をみてきたエイミーは、 みずからの結婚をあきらめ、生涯、陰ながら妹を助ける道を選んだ。 あるとき、名士である姉妹の父に近づこうとする野心家のベンが 妹に求婚する計画があると聞き、エイミーは警戒心を強める。 絵に描いたような美男子の彼は公爵の落胤と聞くが、謎の多い人物だ。 ありのままの妹を本気で愛してくれる人としか結婚はさせられないわ! だが、そう心に誓った彼女自身が、よもや彼の虜になろうとはーー つねに予想もつかない展開を編み出す人気作家C・メリルの作品をお届けします。助けを必要とする最愛の妹のため、みずからの婚期を犠牲にしているエイミー。妹の不埒な求婚者に対する複雑な思いに葛藤しますが、ベンのほうも彼女に惹かれたくない理由が……。