出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
誰からも望まれないのなら、 私は独りで、この子を産む。 フィオナは凶暴な父から逃れるべく、遠くを目指して家出した。 道中、湖で沐浴していると背後から声をかけられ、振り返った瞬間、 相手を見て驚愕するーー1年前まで相思相愛だったブランドン! よりにもよって、ここが彼の領地だったなんて……。 かつて二人は双方の父親に交際を反対され、逢い引きを重ねたが、 不幸にも氏族間で争いが起き、秘密の恋は終わったのだった。 フィオナのせいで氏族に犠牲が出たと考えるブランドンは今、 瞳に怒りの炎を燃やしてこちらを鋭く見据えている。 そのとき、フィオナが地面に置いておいた布包みから赤ん坊の声が響き、 彼女は告げた。「ブランドン、あなたの息子を紹介するわ」 美しい赤ん坊にほほ笑みかけられたブランドンは思わずほほ笑み返しますが、はたと、これは罠ではないかとフィオナの意図を勘繰ります。けれども、赤ん坊の腕にはブランドンや彼の兄と同じピンク色の卵形の痣があり、この子は確かに自分の息子だと悟るのでした。
路地裏で伯爵が見つけたのは、 薄汚れた少年の姿をした真珠だったーー 伯爵アダムはある日、ロンドンの路地裏で時計を盗られ、 スリを働いた相手を捕まえてみると、小柄な少年だった。 エドと名乗った少年は意外にも聡明そうで、誇り高さすら感じられた。 少年に同情し、路地裏生活から救い出してやろうと考えていた矢先、 アダムはその少年が何者かに殴られて路上に倒れているのを発見した。 急いで知人の館へ運びこむと、そこで驚きの事実が判明する。 少年はなんと、エドウィナという名の麗しき18歳の娘だったのだ! だがそのときのアダムはまだ知らなかったーー エドウィナが本当はさる男爵家の令嬢であることも、 アダムの横顔を見ただけで胸の高鳴りを抑えられずにいることも。 父を亡くした男爵令嬢エドウィナは、後見人に決められた不気味な老伯爵との縁談を嫌い、少年に扮して家出を決行。けれども所持金をすべて盗まれたうえ、悪党につけこまれて路地裏でスリを働かされていたとき伯爵に拾われたのでした。不遇な令嬢の恋の行方は?
ベスト作品コンテスト受賞作が甦る! 涙の作家シャロン・サラが描く最高のヒーロー。 ある日、ホリーは恋人がたくらむ悪事の計画を立ち聞きした。 恐ろしくなって逃げ出そうとしたところ、 気づかれて無理やり飛行機に乗せられてしまった! このまま殺されて空の塵になるものと覚悟したが、 運よくパラシュートで脱出し、頭を負傷しながらも着地に成功した。 やっとのことで一軒のキャビンにたどり着くと、 そこにはセクシーで魅力的な男性がいて、ホリーは思わず息をのんだ。 だが相手はこちらに銃口を向け、名を名乗るよう鋭く命令してきた。 いったい……私は誰? なんと、彼女はすべての記憶を失っていた! 男が言った。「記憶喪失なんてへたな言い訳が通用すると思うな」 癒やしの作家シャロン・サラの記憶喪失ロマンスの名作! 本作は2000年上半期にベストヒーロー賞第3位に選ばれました。ヒーローはヒロインの傷の手当てをし、世話をするうちに……。
虐げられた元聖女と呪われた元天才魔術師ーー 溺愛甘々同居生活スタート!? 元聖女を助けたのは、 呪われた魔術師で──!? 治癒魔法が使えたことで聖女として子爵家の養女となったファティアだけど、なぜか力が使えなくなって屋敷から追い出されてしまう。行くあてもなく彷徨っていたファティアは、謎の美青年に助けられる。なんと彼は、元天才魔術師! ファティアは彼の家で住み込みの弟子となることに。元聖女と元天才魔術師の甘?い同居生活の行方は!?
夫婦なのに夫婦のふりをするなんて、 奇妙で、陳腐で、そしてあまりに切ない。 多忙で妻を顧みない夫ドメニコから逃げだして4カ月後、 レイは彼の伯母の弔問のため、ヴェネチアの屋敷を訪れた。 なんて愚かなの? 出迎えた夫にうっかりときめくなんて……。 翌日、ドメニコの親代わりだった故人の遺言が読みあげられ、 レイは思わず耳を疑った。彼が屋敷を相続する条件として、 2回目の結婚記念日を妻と共に迎えることが必須だという。 「屋敷は絶対手放せない。半年間、夫婦円満のふりをしてくれ」 ドメニコの懇願に屈し、レイは渋々“従順な富豪の妻”に戻るが、 接触は頬へのキスまでというルールはすぐに破られて……。 夫の愛情を微塵も感じられない籠の鳥のような生活が虚しくなり、ウエイトレスをしながら夢への一歩を踏みだしたヒロイン。遺言書がきっかけで、再び夫婦として向き合うことになり……。期待の新作家ロージー・マクスウェルが描く、熱い夫婦再生ロマンス!
家族が幸せなら、愛なんかなくていい。 でもそれなら、なぜこんなにみじめなの? 「やめるんだ、今すぐに」礼拝堂に男性の声が響き渡り、 エミーはおなかのふくらみがめだつ不格好な花嫁衣装で振り向いた。 テオは数カ月前まで憧れのボスで、純潔を捧げたギリシア富豪だ。 だが彼が自分などを愛するわけがないと思い、 エミーは妊娠に気づくとなにも言わずに会社を辞めた。 そして近所の詮索から家族を守り、子供を育てるために、 父の友人との結婚を決意した。今日はその結婚式当日だった。 テオはかつての秘書の結婚に異議を唱えただけではなかった。 花婿を追い払い、自分が花婿としてエミーの唇を奪った! おなかの子の父親であるヒーローと結婚することになったヒロインは、“二度とベッドはともにしない”という条件を出します。彼は承知しますが、直後から初めて結ばれた夜を思い出させる熱い誘惑が始まってーー。R-3637『嵐の夜のクリスマスベビー』関連作。
身代わりの花嫁に求められたのは、 献身的な介護と後継ぎづくりだけ。 嘘でしょう? エンリコが交通事故で意識不明だなんて……。 矢も楯もたまらず、ジャンナはすぐに病院へ駆けつけた。 15歳で出会ったときから、ずっと彼に恋い焦がれてきた。 子ども扱いされ、相手にされないまま時が過ぎ、 今や富豪となったエンリコは美女と婚約したと聞く。 それでもジャンナは病床に付き添い、必死に祈り続けた。 5日後。奇跡が起き、エンリコの意識が戻った。 だが医者は冷たく宣告する──下半身に麻痺が残るというのだ。 婚約者は早々に見切って去り、呆然とするエンリコを前に、 ジャンナは誓った。たとえ愛されなくても彼を支え続けようと。 大スター作家リン・グレアムに次いで、ドラマティックなロマンスを数多く生みだしてきたスター作家ルーシー・モンロー。今作では、半身不随の初恋の人と愛なき結婚をしたヒロインの、切ない恋模様を描きます。ヒロインの献身は実を結ぶのでしょうか……?
彼を愛したりしないわ。けれど悪魔の囁きは、 いつしか愛の囁きに変わって……。 浪費三昧だった父が莫大な借金を残して亡くなり、 お金の工面に奔走するアントニア。 でもわずかな収入しかない彼女にとうてい返せる額ではなく、 途方にくれていたとき、何度か見かけたことのある長身の男性、 大物実業家レイフが借金返済の一部を肩代わりしていたと知る。 困惑するアントニアに、彼は青い目を光らせて言った。 「半年間、僕の愛人になれば、借金をすべて肩代わりしよう」 なんですって? あまりの屈辱にアントニアは即座に拒んだ。 だが父の横領疑惑が発覚し、どうしてもお金が必要になる。 アントニアは悩んだすえ、レイフとの愛人契約に甘んじるがーー。 ヒロインは亡父の潔白を信じ、冷酷と悪名高い富豪にやむなく身を捧げますが、まさか彼を愛してしまうとは……。大スター作家レベッカ・ウインターズ同様、ピュアなヒロイン像で人気を博すスター作家アニー・ウエストの愛人契約から始まる熱い恋物語!
ハーロウはある嵐の日、意識を失った男性を見つけ、その正体に驚く。それは4年前、故郷を捨てて億万長者になった初恋の人ナッシュだった!彼がフロリダへ発つ前夜、たった一度だけ結ばれたが、その後、彼は故郷に戻らず、いっさい連絡もなかった。やがてハーロウは新しい命を授かったことに気づいたものの、ナッシュの邪魔をしてはいけないと、彼の子とは誰にも言わなかった。それに、子供のこと以外にも、ナッシュに言えない秘密があった。あるとき彼の代理人が現れ、祖父に多額の借金を負わせた結果、母の形見の指輪まで売らざるをえなかったことを祖父に口止めされていた。ナッシュに人生を狂わされた。でも、瀕死の彼を放ってはおけない…。
子ども扱いされてきたシンデレラが今、 大富豪の目の前で蝶になるーー アラーナは大富豪ガイのことを心ひそかに“谷の領主”と呼んでいる。 彼は由緒ある家に生まれ、この地で最も成功した人物。 ずっと昔から憧れのヒーローだけれど、年上だし、 なにより貧しい家に生まれ育った私とは境遇が全然違う。 アラーナは自戒した。彼に恋なんかしてはだめ! 傷つくだけだもの。 一方、ガイのほうも、22歳のアラーナをいまだに子ども扱い。 ところがある夜、ガイの主催するパーティで ダンスに興じている最中に、彼が唐突に囁いた。 「きみがまぶしすぎて、ぼくにはほかの女性が見えない」 彼の真意を量りかねながらも、アラーナの心は舞い上がったが……。 名作家マーガレット・ウェイが2000年代に書いたシークレットベビーがテーマの大ヒット作『野の花が隠した小さな天使』(I-2785)と同時期に描かれ、初版当時、やはり飛ぶように売れた感動傑作です!
逆境に耐えて生きる娘に、 突然のプロポーズをしたのはーー ロンドンで見習い看護師をしていたフィーベは、 病気の叔母の面倒をみるためサフォーク州の村へやってきた。 口うるさく偏狭な叔母の世話は苦労つづきだったが、 主治医ジョージの温かな見守りと励ましのおかげもあり、 なんとか最期まで看取ることができた。 ところがその直後、フィーベに思わぬ災難が襲いかかる。 叔母が財産をすべて寄付したため、住む家を失ってしまったのだ! 看護の勉強をやめてまで来たのに、1ペニーも遺してくれないなんて……。 呆然とするフィーベに、ジョージが突然、驚くべき言葉をかけた。 「僕らが結婚するのがいちばんいいと思うんだ」 ろくに互いのことを知りもしないのに、いきなり結婚だなんて……。フィーベはジョージの申し出に戸惑い、こんなときに相談できる誰かがいたらと、天涯孤独の身を嘆きます。でも、時間をかけて幸せな夫婦になろうと言う彼を信じ、プロポーズを受けることにーー
ファンが選んだベスト作品をもう一度! 英国女王も認めた作家が描いた感動作。 幼い頃に実の母に捨てられたブライアナは、父の名前さえ知らない。 21歳になったある日、母が遺した一通の手紙が弁護士事務所から届く。 要領を得ない内容が気になった彼女は、 冷血弁護士として悪名高きネイサンのもとを訪れた。 ブライアナの母のことを知る彼は若いのに尊大で、 はぐらかしてばかりで何も教えてはくれない。 でも、彼の笑った顔は驚くほど魅力的だわ! 彼女はネイサンの協力を得ながら、実の父を捜し始めた。 ますます彼に惹かれていくブライアナはしかし、まだ知らなかったーー ネイサンと自分に、血のつながりがあるかもしれないことを! ハーレクイン日本上陸45周年記念の大好評企画《不朽のファン・セレクション》から、1999年上半期のベスト作品賞第2位に輝いた傑作をお届けします。英国の故エリザベス女王もお気に入りだった作家、キャロル・モーティマーの筆が冴える秀逸作をどうぞ!
小さな天使の存在が、二人の関係を変えるーー シークレットベビー・アンソロジー! ロマンス界の頂点に君臨する大スター作家リン・グレアムと、稀代のストーリーテラーとしてヒット作を連発するタラ・T・クインによる、豪華シークレットベビー・アンソロジーです!
心やさしき秘書が決して言えない秘密。 一つは代理出産、もう一つはボスへの恋心。 ニュージャージー州の田舎町出身のモリーは念願のロンドン本社勤務 となり、忙しくも刺激的な毎日を送っていた。 それは社長兼CEOのイタリア富豪ジオに恋をしていたから。 あるとき、モリーはその憧れのボスから頼みごとをされた。 「余命わずかな祖父を喜ばせるため、婚約者のふりをしてほしい」と。 ジオの気持ちを思うと一も二もなく承知したかったが、 親友夫妻の代理母を引き受け、妊娠中の彼女は断るしかなかった。 ところがジオはあきらめず、結局モリーは婚約者役を引き受けた。 代理母と言えないまま、ほかの男性と子をなしたと誤解されたまま。 読者の予想を超える物語の展開に定評のある大スター作家D・コリンズ。恋いこがれるヒーローに本当のことが言えず、苦しい立場に置かれるヒロイン。そのうえ、代理母を依頼した親友夫妻が事故にあったという知らせが届き……。今作の関連作もお楽しみに。
運命はあまりにも残酷ーー愛する義兄に 別の男性との結婚を強いられるなんて。 婚約者に騙され、マティがスコットランドに引きこもって3年。 スペインから、亡き父の再婚相手の息子ハビエルがやってきた。 ハンサムなのにどこか謎めく義兄が黒い瞳を光らせる。 「一緒に帰るんだ。金目当てでない花婿を見つけてやる」 亡父の遺言どおりマティを25歳の誕生日までに結婚させるーー さもないと相続財産を失うのだ。マティはしぶしぶ帰国し、 義兄の選んだ花婿候補と次々会う。でも結婚なんてしたくない。 「私は競売にかけられる牛じゃないわ」それに…… 私が好きなのは、ハビエルーーあなたなのに! 期限までに花婿が決まらなければ義妹と結婚しなければならないヒーロー。義妹がやっと好意を示した男性を前にひと安心するはずが……? 『路地裏で拾われたプリンセス』『秘書は一夜のシンデレラ』が大好評を博したロレイン・ホールの義兄妹もの!
幼なじみのディランとアリサは、固い友情で結ばれていた。やがてそれは淡い恋心へと変わり、大学で再会した二人は、まるで運命であるように恋人としてつき合いはじめた。だが、幸せは一瞬で崩れ去るー泥酔したディランが別の女性とキスしているところを、偶然アリサが目撃してしまったのだ。彼女はディランを二度と信頼するまいと誓い、姿を消した。8年後、思わぬ形で二人は再会を果たす。事故で頭部を強打し、記憶を失くしたアリサを、富豪となったディランが引き取った。私を熱い目で見ながら冷たい態度をとるのはなぜ?彼に日ごと惹かれていくアリサは、ただ戸惑うばかりで…。
私の天使を奪った悪魔に、 まさか心まで奪われるなんて……。 亡き妹の遺児と暮らすアリーズは、弁護士から突然呼びだされた。 そこで子供の父親の兄、アレクシ・ステファーノスと対面し、 怒りに震えた。先日弟を亡くした彼は、弟に子供がいたことを 初めて知り、自分が赤ん坊を引き取って育てたいと言い張るのだ。 冗談でしょう? 身ごもっていた妹を手酷く捨てた男の身内に、 愛する甥を渡すなんて、絶対にできない。 だが巨万の富を誇る富豪アレクシが相手では勝ち目もなく、 追いつめられたアリーズに、彼は非情なひと言を放った。 「この子と離れたくないなら、僕と結婚するしかない」 形だけの結婚のはずが、やがて二人の関係は熱を帯びて……。 亡き妹の忘れ形見を守るため、苦渋の決断で傲慢な富豪ヒーローと契約結婚したヒロイン。反発しつつも彼の魅力に抗えず、ベッドを共にしてしまい……。大スター作家シャロン・ケンドリックを彷彿とさせる、スター作家ヘレン・ビアンチンの名作ロマンスです。
あなたは突然、私を捨てたーー 小さな命を私の中に残して。 ケイトはこれから2週間、地中海を巡る豪華ヨットに乗船し、 アシスタントドクターとして働く予定だ。独りで育てる幼い娘を連れて。 娘にあらゆるすばらしいものを見せ、体験させてやりたかった。 楽しい旅になると期待に胸を膨らませていた矢先、急患が発生する。 すばやく処置を施そうとしたケイトが周囲に協力を頼んだとき、 聞き覚えのある声がし、思いも寄らぬ男性が現れたーーデヴィッド! いいえ、それは偽名。彼の正体は、さる国の王子ダヴィアン・デ・ロロソ。 私に一般人と信じこませたあげく、ある日忽然と姿を消した不実な元恋人。 彼がいなくなった直後、身ごもったことに気づいたのだった……。 そのことを、娘と同じ黒髪に空色の瞳の彼に秘密にしておけるだろうか? 愛娘にすてきな思い出を作ってやりたかったのに、まさか今までそばにいなかった父親に会わせてしまうことになるとは! 家庭を捨てた父と苦労する母を見てきたケイトは、不誠実な男性とはもう関わりたくありませんでしたが、昔と同じ熱い想いが湧き上がり……。
身振り手振りと筆談が私の言葉ーー 声なき乙女が紡ぐ、愛の物語。 異国に滞在中、医師である両親が目の前で命を落とし、 ショックから口をきけなくなってしまったマンディ。 後見人に庇護されながらも孤独な少女時代を過ごしたが、 21歳になったとたんにその契約も打ち切られてしまい、 とうとう身寄りをなくした彼女は途方に暮れていた。 そんなときに慈善舞踏会で出逢ったのが、主催者のブライアンだった。 酔っ払いに絡まれたマンディを助けてくれた年上の紳士だ。 だが彼はマンディの境遇を知ると、考えこんだあとで申し出た。 「口答えしないなんて最高だ! 僕の屋敷で住みこみの秘書にならないか」 私が口がきけないからって、扱いやすくて従順だと思っているのね……。 本当は自立心旺盛なマンディは、ブライアンの思いこみにうんざりしますが、同時に彼に惹かれてしまい、彼の秘書になることに。やがて二人は結婚。けれど結婚から3日が過ぎても夫は指一本触れてくれず、マンディは彼に愛されないことに耐えきれず家を出て……。
7年が過ぎても、彼を思い出すーー 秘密の双子の父親である彼を。 17歳の春、タラは親友の若き義父ジェームズに恋をした。 叶うはずのない恋だったけれど、彼のそばにいられるだけで幸せだった。 だが、純潔を捧げたただ一度の関係で、タラの人生は急転。 妊娠がわかったときには、彼は何も言わず海外へ飛び立ったあとで、 拒絶されたことを理解したタラはひどく打ちのめされた。 世間は父親のいない子を産む女性を冷たい目で見ていて、 彼女の母親とて例外ではなく、おなかの子をあきらめるよう言われた。 それでもタラは学校を中退し、住む場所も変え、独りで双子を産んだ。 その子供たちも今は6歳になり、裕福でないながらも平穏に暮らしていた。 偶然再会した親友に誘われて訪れた別荘で、ジェームズに会うまでは! 大人のヒーローに恋するうら若きヒロインの心の機微を、リアルに、そして率直に綴って人気を博した名作家ペニー・ジョーダン。本作は大きな失恋に苦しみながら必死の思いで築き上げた平穏な日々が音をたてて崩れていくーーそんなシークレットベビー物語です!