出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
セージはある夜、暴漢に襲われたところをケイレブに救われた。ハンサムで凛々しいスーツ姿の彼は正義感溢れる弁護士で、強く惹かれたセージは、家に送り届けてくれた彼と自然に結ばれた。だが翌朝、ある誤解がもとでケイレブは激怒し、去ってしまった。セージのおなかに、小さな命を残して…。3カ月後、二人は意外な形で再会することになる。セージの子を自分の孫だと勘違いした老富豪が、なんとかその子を引き取りたいと、ケイレブに相談を持ちかけたのだ。運命のいたずらによって愛する人にまたも誤解され、セージは打ちのめされた。この子は、あなたの子なのに…。
「かつてぼくが所有していたものを取り戻す」 この世でもっとも非情な男の言葉に、ケイラは打ちのめされた。 いったいどれほど私を苦しめれば気がすむの……。 元夫デュアルドに会社を乗っ取られた父は失意の中、亡くなった。 二度と会うつもりはなかったのに、弟が借金の取り立てで襲われ、 大けがをしては大富豪デュアルドの助けにすがるほかない。 冷たく冴えた目でデュアルドは借金の清算を承諾するが、 ただし、見返りはケイラとの復縁だというのだ。 それは妻として、ベッドの中でも彼を満足させることだった。
雪舞うその日、ピッパは車が故障して困っていたところを、 ロスコーという、彫りの深い、精悍な容貌の実業家に助けられる。 ピッパの美しさに惹かれたと臆面もなく言うロスコーは、 “窮地にいる弟を誘惑してほしい”という奇妙な依頼をする。 強引な彼に戸惑いながらも、ピッパは拒めない。なぜなら ピッパこそロスコーに惹かれ、気持ちを抑えられなかったから。 だがピッパには、一方的に恋人に裏切られた過去があった。 いまも心が癒えないピッパにとって、その傷のせいで、 ロスコーへの愛を認めることがどうしてもできない……。
緑色の瞳のすぐ下と鼻の頭に飛び散る、憎らしいそばかす。赤い髪の冴えない17歳、ローリの小さなコンプレックス。幼いころに両親を亡くし、つましくはあるが大切に育てられ、いまは叔母が社長秘書を務める会社で働いている。そんなローリは、ある朝、運転の練習中に車をぶつけてしまう。あろうことか勤め先のハンサムな社長、ブレアの車に…。社長は車から出てくるなり、目障りだとでもいうように、「注意力散漫だな。子供はこれだから」と、ジロリと睨んだ。瞬間、恥ずかしさのあまりローリの頬が薔薇色に染まった。
現れた男の姿を見るなり、オータムはその場に凍りついた。ヨーク・レインー世界的に有名な航空会社の社長。19歳のときにオータムが結婚した、自尊心の強い億万長者だ。若かったオータムは彼が属する上流社会の華々しさになじめず、結局、短い結婚生活は破綻し、ロンドンの家を逃げ出した。いったいなぜ、そのヨークがここにいるの?戸惑うオータムに、ヨークは酷な提案を無遠慮にも突きつけた。急遽妻が必要になったから、4カ月だけ戻ってこい。そうすれば離婚に応じよう、と。
もう自分を愛していない夫に、離婚を切り出した直後だった。 トラックがイーデンたちの車に突っ込んできたのは覚えている。 目覚めると、夫は重体で、記憶の全てを失っているという。 すぐにも駆けつけたかったが、流産しかかっていたイーデンは 病室に拘束されて、3日間、夫のもとに行けなかった。 すると夫のアリスティドはイーデンを悪妻と信じ込んだのだ。 ところが退院し、家に戻ると夫は腕を回して彼女を引き寄せた。 私に興味がないはずなのになぜ? 戸惑うイーデンに唇を重ね、 夫は欲望に濡れた瞳で求めてきた。「妻なら当然の役目だろう」
ジュディは幼い娘を伴い、ロンドンの屋敷へ帰ってきていた。 二度とここへは戻ってこないつもりでいたのに。 誰よりも深く愛したロバートにつけられた傷が疼くから。 彼との別離に、傷ついた彼女を絶望の淵から引き上げ、 生きる意味を与えてくれたのは、夫ーーロバートの兄だった。 だが夫亡きいま、ロバートのいる婚家に戻るより術はなかった。 「ジュディ」声音の低さに、苦いものがありありとこもる。 振り返らなくてもわかる。忘れもしない声。 自分の娘を、兄の子だと思い込んでいる、かつての恋人……。
通い猫生活を相変わらず満喫しているアルフィー。ある日、海の向こう“日本”から新しい住人が町に越してきた!その家には珍しい毛並みの猫もいるようで、はじめての異国の友だちにアルフィーはわくわくが止まらない。でも猫はいっこうに家から出てこず、一家も何やら問題を抱えていそうな様子。それにアルフィーには最近、どうにも気がかりなことがあって…。ハートフル猫物語、涙の第5弾。
現役警察官が放った圧倒的リアリティに屈服せよ! かわいそうな猿… 死んだ姉の謎の言葉が意味するものはーー? ストックホルムの暗黒=アンダーグラウンドでうごめく、罪と性。 姉はなぜ死んだのかーーその答え を探るべく、アマンダは警察官に なった。麻薬依存とレイプ被害の 果てに、“猿”にまつわる不可解 な言葉と日記を遺して自殺した姉。 早急な調査打ち切りの裏には何 が? アマンダは素性を隠し、担 当捜査官マグヌスの愛人となる。 さらに、姉を悪の道に引き込んだ 元恋人アドナンに接近するも、そ こには想像を超える真相が……。 北欧最旬の作家が放つ警察小説!
30も半ばを過ぎたからには、世継ぎをもうけなければならぬ。黒い瞳の王オマールは世界中から才色兼備の女性20人を選び、パリの豪邸に招待した。愛の存在など信じていない彼は、義務のためだけの花嫁選びを慣習に従って行おうと決めたのだ。26歳でバージンのエリザベスは壮麗な舞踏場で愕然とした。たぐいまれな美貌や才能を誇る女性たちが居並んでいる。双子の姉の身代わりでこんな場所に来たけれど、似合わぬドレスを着た冴えない私が王の興味を引くわけないわ!だが恥辱に震える彼女を熱く見つめていのたはオマールで…。
いつかきっと夫に愛される日が来る。 妻は未来を信じて純潔を捧げた。 急死した親友の赤ん坊を引き取って育てることになったベスは、 無給休暇を取らざるをえなくなり、家計は火の車になっていた。 そこへ、思いがけず上流階級の舞踏会を手伝う仕事が舞いこむ。 だがそれは、赤ん坊の伯父にあたるイタリア富豪アレッシオが 仕組んだ罠だった。ベスに近づいて誘惑し、花嫁と後継ぎを 同時に手に入れようというのだ。抗い怯えるベスに彼が言った。 「血縁のないきみが子供と暮らすには、僕と結婚するしかない」 愛のある結婚が夢だった。でもこの子を手放したら後悔するわ。 ベスは決めた──美しくも非情な悪魔の花嫁になることを。 いきいきとした感情豊かなヒロインを描いて人気のミシェル・スマート。今作では、親友の赤ちゃんを守るため、名門一族の御曹司と結婚することになったヒロインの切ない心のうちを丁寧に紡ぎだしています。作家の新たな魅力が堪能できる意欲作です!
愛してると言える人がいること。 母に捨てられた私には、それさえ贅沢。 里子育ちのナオミに家はない。雇い主の家を転々としているから。 今回の住まいは、ニューヨークでも屈指の資産家一族の豪邸だ。 ナニーの彼女は一族の悪名高いプレイボーイ、エイブに誘惑され、 いつしか彼に夢中になるーー生まれて初めての恋だった。 しかも、粉雪の舞うクリスマスシーズンの街を案内されたあとは、 唇も盗まれてしまうーー生まれて初めてのキスだった。 エイブに美しい恋人がいると聞いたのは、そんなときだった。 彼は私をからかっただけなのだ。引っ込み思案で恋愛に無縁の、 バージンが珍しくて。なのに恋心は消えず、今も胸が苦しい……。 『花嫁は愛される夢を見る』の関連作をお届けします。派手な女性関係で有名な世慣れたヒーローに、初めての恋をする奥手なヒロイン。愛を求めるたび傷ついてきた彼女にクリスマスの奇跡は訪れるのでしょうか? C・モーティマーが好きな方はお読み逃しなく!
恋の深みにはまってしまった。 悪名高き伯爵の真実を知らぬ間に。 エッタはクリスマス前のチャリティパーティに出席していた。 名前しかわからない実の親のことを知りたいと願う子どもたちのために、 調査を手伝う彼女だが、自身の実の親については何も知らない。 そんな彼女に、颯爽とタキシードを着こなした美男が声をかけてくる。 未来の公爵にして数多の女性と浮き名を流す、いわくつきの伯爵ゲイブだ。 公爵家の古い家系図を修復してほしいと頼まれ、エッタは舞い上がる。 彼は婚約寸前の恋人を手ひどく捨てたと噂される人だから、 いくら魅力的でも惹かれちゃだめ! そう頭ではわかっているけれど……。 いずれ従順な貴族令嬢を妻に迎えたいという伯爵の望みも知らず、 エッタのときめきは止まらなくてーー 大好評『白鳥になれない妹』のヒロイン、コーラの兄であるゲイブと身分違いの恋に落ちるエッタの物語。愛など欲しくもないと思って生きてきたゲイブですが、やがて彼の都合でエッタと恋人同士のふりをしながら、クリスマスのウィーンを旅することになり……。
王子様は私と赤ちゃんを否定した。 二人にとっての一生の宝物を。 だぶだぶの服でも、これ以上は妊娠を隠せない。 クリスマスが近い冬の日、ノエミは一人で悩んでいた。 それでも、マックスと過ごした一夜を思うとほほえみがこぼれた。 あの神秘的な目に惹かれ、身も心も奪われたことは後悔していない。 ただし、マックスは姓や連絡先さえ教えてくれなかったけれどーー。 あるとき、転びかけたノエミは自分を助けてくれた相手に我が目を疑う。 その相手とはマックスで、しかも、彼はさる王国の皇太子だった! 再会を喜ばれて、ノエミは思いきってあの夜に妊娠したと告白する。 するとマックスは急に態度を変え、自分の前から消えろと言い放った。 ノエミはわけがわからず、涙をこらえて立ち去るしかなかった。 ミニシリーズ〈カッターネオ家のクリスマス〉2作目は、1作目『摩天楼のシンデレラ』にも登場する、ノエミがヒロインです。眠れぬ夜が明けたあと、彼女は皇太子のマックスに妊娠も愛も信じられない事情があるのを知り、彼の国に行く決心をしますが……。
あなたに身も心も捧げたのは、 寂しさを埋めるためじゃない……。 姉から預かっている生後半年の甥テディをかわいがるフィービー。 ある日、彼女が管理するコテージに、大企業の重役レオが静養に訪れる。 権力で人を従わせることに慣れた堂々たる態度の、容姿端麗な男性だ。 ひょんなことから彼と一つ屋根の下で過ごすことになり、 身の上話やクリスマスの飾りつけを一緒にするうち、打ち解けていく。 そんななか、フィービーは赤ちゃん用の木馬のオーナメントを見て、 3年前にお腹の子を亡くしたつらい記憶が甦り、思わず涙をこぼした。 レオの慰めに救われた彼女は、そのまま身も心もゆだねるのだった。 ところが翌日、気まぐれに現れた姉がテディを連れて帰ってしまい、 フィービーはふたたび喪失感にさいなまれて……。 ベストセラー作家J・メイナードが綴る本作は、『大富豪と偽りのシンデレラ』のヒーロー、ルックの兄レオが主人公。フィービーが生きる意味を問い直すためこのコテージに住むようになったと語る一方、レオはここへやってきた本当の理由を隠しているのでした。
子供の頃から病を抱えるイザボーは、母と施設暮らしをした苦労人。周囲に迷惑をかけまいと心に決めて生きる日々だったが、彼女は今、大富豪トリスタン・ミケルソンに胸をときめかせていた。たくましく最高にセクシーだけれど、無骨で口数が少ない。そんなトリスタンが1カ月限定で仕事の手伝いを必要としていたため、イザボーはそのあいだ彼のそばで働くことになったのだ。母の不幸な結婚のせいで、男性との関わり方もわからない彼女に、トリスタンは衝動的なまでに激しく甘い誘惑を仕掛けてくる。仕事、病ー拒む理由はいくつもあるのに、気づけばイザボーは彼に身を任せ、お腹に小さな命を宿していて…。
キャロラインは富豪弁護士ジェイムズとお互い一目惚れで結婚したが、 気づけば、夫が留守がちな家でいつもひとりぼっち。 ジェイムズが彼女の友人を遠ざけ、主婦業に専念させたせいだ。 子供を望まない彼と妊娠をめぐって喧嘩になり、今は寝室も別。 なんとか話し合って解決しようと夫の職場を訪れたときなどは、 同僚女性を胸に抱く夫の後ろ姿を見てしまい、動揺するばかりだった。 そんなある日、昔の知人男性とでくわして思い出話に花が咲き、 キャロラインは久しぶりに声をあげて笑った。 それでも、また会わないかという誘いにすぐに返事ができなかったのは、 夫への罪悪感? いいえ、そうじゃない。彼女はふいに気づいたのだった。 目の前の魅力的な男性が霞むほど、私はまだ夫に焦がれている、と。 愛し合っているはずなのに、闇にのまれるように破綻していく夫婦。失いかけた愛を取り戻そうと懸命に闘うキャロラインの姿が、読む者の胸を突きます。ジェイムズが妻をひとりで家に置いておくのは、醜い独占欲か、愛の裏返しか。奇才C・ラムの話題作をご堪能あれ。
メアリスが目覚めると、見知らぬ男性がこちらを見つめていた。ここ数時間の記憶がない。マックと名乗る彼に、不思議と寄り添いたい衝動に駆られる。だが、二人が体を重ねたのか知りたいのなら答えはノーだ、と彼はにべもない。この人はいったい、何者なの?(『マッケンジーの娘』)。天真爛漫なケリと真面目な隣人ロックは、昔から兄妹のように過ごしてきた。ある日、雪道を走行中、事故で車が故障し、ケリが肩を負傷。ロックに軽々と抱き上げられたケリは、彼を男性として強く意識する。そして無人の小屋で、初めて一夜を過ごすことに…(『雪夜のハプニング』)。挙式寸前に婚約破棄されたブルック。クリスマスイヴの夜、吹雪の中で泣く幼い少女を発見し、自宅で保護する。警察に通報後、事情を聴きに来たたくましい保安官のヴァンスに思わずときめくが、彼は結婚寸前で破局した経験から生涯独身を決め込んでいて…(『イヴに天使が舞いおりて』)。「大変!どうしましょう!」デパートの販売員ジュリエットの乗るエレベーターが突然停止した。閉所恐怖症の彼女は、並外れた美貌の男性の前で取り乱す。すると彼は震える彼女を抱き、キスで黙らせたーそれが、オーナーである大富豪ロブとの出逢いだった(『クリスマスはあなたと』)。
ジェンマは幼い息子が入院する病院で、テイトに再会した。 2年前、パーティで出会った、男らしい魅力あふれる億万長者のテイト。 お互い一目惚れだったけれど、夢のような日々は長くは続かなかった。 わずか数週間後、ジェンマは身に覚えのない浮気を責められて、 ペントハウスを追い出され、熱烈な恋は無残に砕け散ったのだった。 その後妊娠に気づいたジェンマは、ひとりで赤ん坊を産んだ。 自分の子だと知ったら、親権を奪われてしまうかも……。 慌てて立ち去ろうとする彼女の動揺を、テイトは見逃さなかった。 「この子の父親は、ぼくだな?」赤ん坊をひと目見るなりそう言うと、 彼は、親権を奪うよりひどい提案をした。 なんとテイトはジェンマに「きみへの不信感は消えないが、息子のために結婚する」と言い放ったのでした。彼は自分の両親にもそう伝えたため、ジェンマのつらい新婚生活が始まります。誤解が解け、二人が再び愛を確かめられるまでの軌跡を丁寧に綴ります。
看護師のラーラは、ある風変わりな患者の“予言”を笑い飛ばした。自称占い師のその老女は、ラーラがクリスマスに求婚されると言うのだ。しかも相手は、とびきりハンサムでものすごくセクシーな人らしい。ろくに男性とつきあったこともないこの私が?たちの悪い冗談だわ。雑念を振り払いつつ救命室へ赴いた彼女を、ドクターが待ち構えていた。とびきり有能でハンサムでセクシーなクリスチャン。雲の上の人。ラーラはこれまで、彼に関してだけは欠点を見つけたことがなかった。ともに患者の治療にあたったあと、ラーラはひょんなことから、クリスチャンが離婚して子どもたちの世話に難儀していると知る。期限つきで住み込みの子守り役を買って出たラーラだったが…。