出版社 : 新潮社
〔神君御免状〕をめぐる争いで、江戸・吉原を裏柳生の手から守り、惣名主となった松永誠一郎に、再び執拗な攻撃が迫る。襲い来る柳生義仙の隻腕の邪剣、吉原を取り潰すべく乱立する〔かくれさと〕、更に吉原勢に立ちはだかる柳生の守護神・荒木又右衛門の巨体。ついに全面対決の時は来た-。痛快無比、大型剣豪作家の最新長編!
夜の都会の片隅で、今日も男と女が酒に酔い、人生を語り、恋におちる。-妻が帰省中の男に恋愛ゲームを仕掛けてきた女が残したすき間風のような感触(「夜のうらない」)。やっと自分の店を構えた男の日常にふとすべりこんできた謎の美少女との淡い交流(「夜のグリコ」)。妻が雇った興信女の女探偵と、調査された男との皮肉な絡み合い(「夜の探偵」)等、ナイトピープルが綾なす九つの掌編。
21歳の奔放な社長令嬢淳子は、父の小切手を無断で使ってしまったために、北海道で謹慎生活を送ることになった。ある夜、3発の銃声が響き、一人の青年が逃げ込んで来る。淳子は何故かこの殺人犯を匿い、二人の間にはやがて奇妙な感情が芽生えていくのだが…。からまつの自然林に囲まれた別荘地を舞台に若い娘の揺れ動く複雑な心理を描き出した異色の長編サスペンス・ロマン。
漂着してきた男たちが暮らす南の島。その南の島の「夏の日海岸」に「生き甲斐海流」が運んできた小さな箱。箱の中から出てきたのは、木彫りの人形とプリズム、そして水を吸ってすっかり脹んだ1冊のノートだった。そのノートの中に書かれていた恐ろしい事実とは?表題作の「雨がやんだら」をはじめ不思議な味わいで描く椎名誠のスーパー・フィクション9編を収録。
「やさしい言葉を並べりゃいいのかよ。愛してるとかよ。俺は信じねえよ。つまらねえとも思う。俺の気持があって、おまえの気持がある。それだけだろう」髪の長い夜の女は「逃げて」と言った。いつも部屋にいる女は「なぜ?」と言った。昼は作業着、夜はセルッティのスーツに身を固める哲二の中で、獣は育つ。危険な作家・北方謙三が炸裂させる白熱の青春ハードボイルド長編。
3人の腐乱死体を乗せた飛行船が、海辺に不時着した。飛行船の目的が、450年前の秘宝を探すことにあったことを知ったダーク・ピットは、キューバ海域に沈んだその宝を自ら探す決意を固め、行動を開始する。いっぽう、アメリカの月面植民地計画を察知したソ連は、これを阻止すべく、武装した精鋭戦闘隊を月面に送り込む方針を決定。世界はスターウォーズの危機にさらされる…。
月面植民地計画を進めるアメリカのスタッフを相手に、月を血に染める銃撃戦を展開したソ連は、アメリカ寄りの姿勢を鮮明にしたキューバのカストロ首相兄弟の暗殺を計画。キューバの島に設けられたソ連の秘密軍事施設に対する破壊工作を試み、ラドラダの秘宝を追い求めていたピットは、世界の揺るがすこの陰謀を阻止するという任務を、期せずして担うことになったのだが…。
ユダヤ系の巨大財閥クラウネンゴールド家の養女として育てられたデボラ。一族の長サミュエルは、後継者たるべき息子レスリーの経営能力を疑い、この孫娘に莫大な遺産を相続させて銀行家として育てようと決意した。しかし、サミュエルの死後、レスリーの策略によって、デボラはその権利を奪われてしまう。怒りと悲しみに包まれたデボラは復讐に燃え、英国からニューヨークへ渡った。
生き馬の目を抜く大都会ニューヨークでの苦難を経て、金の投機で巨額の利益をあげるという幸運に恵まれたデボラは、保険会社を買収し、国際金融界への足がかりをつかんだ。アメリカ金融界の大物たちの策謀、ふたりの男との灼熱の恋ー。波乱は絶え間なくデボラを揺り動かすが、養父レスリーへの復讐は着実に成就へと向かっていた。そんな彼女に、ある日驚くべき事実が知らされる。
マンハッタンの一角に建つ老朽アパートに、取り壊しの危機が迫っていた。立ち退きを要求する地上げ屋の脅迫に、1人また1人と去っていく住民たち。だが、もうこれまでかと思われたとき、強力な助っ人があらわれた。屋上の鳩小屋に住みつき、アパートの壊れたところをかたっぱしから直してくれる小さな修理屋さんーそれは、お皿くらいのサイズしかない空飛ぶ円盤の夫婦だった!
医家の次男で法律を学びフェンシング部に所属する青年は、五年前に母親を失う。今や若い義母が家に君臨している。青年は彼女のいちいちの言動や振舞いに言い難い疼きをおぼえる。やがて義母と通じたことが父に知られ、対決の時がおとずれる。青年は自らの出生の秘密を訴えて父を詰り、緑が氾濫する早朝に家出を敢行する。青春期の真只中にいる若者を行動に駆りたてるものは何なのか?一青年の内面と行為を活写する!
フィッツジェラルド、その神話の中に僕たちはいた。-主人公デスリフとモールトンは輝きと栄光に満ちたスコットとゼルダの、1920年代のスタイルを信じて青春の日々を送った。夏の別荘、素敵なパーティ、美しい娘アリスとの恋、そして結婚…。現代版『偉大なるギャツビイ』とも言える物語を魅力的な文体で翻訳した、お酒落で哀しい長編恋愛小説。
子供ごころに両親の不仲を感じとっていた瑶子は、父の愛情に育まれ、工芸デザイン科に進んだ。大学卒業と同時に母は弟をつれて家を出た。それから10年、父と娘の生活に終りがくる。複雑な過去をもつ彫刻家の作品に圧倒され、いつしかその男の生き方を愛した瑶子。父を捨てたように、愛する男から今捨てられようとしている…。愛情と芸術の間で、自立してゆく女流彫刻家を描く長編小説。
あたしの名前はキラキラヒメ。ニューヨーク・ジャイアンツのエースを目指す9歳の女の子。パパと別れてブロードウェイのスター女優を夢見るママ・ガールに連れられて、ある夜突然、カリフォルニアからニューヨークへやってきたの。気まぐれなママ・ガールは、興奮したり悩んだりで大忙しだけど、あたしはそんなママ・ガールが大好き。この街で一緒に、夢を追いかけてゆくの…。
〈将軍〉と呼ばれたレイルトン一族の首領が死去した。各地から集まってきた一族の者たちは、草創期にあったイギリス情報組織の密謀によって、諸国へ散ってゆく。いっぽう、ドイツでは、イギリス軍下士官に片脚を奪われた男が〈漁師〉という暗号名を持つスパイとなり、イギリスへの復讐の刃を研ぎ澄ましていたーボンド・シリーズの著者による、爆発的スリルに満ちた大河スパイ小説。
第一次世界大戦、アイルランド独立運動、そしてロシア革命ー。揺れるヨーロッパで任務に就くレイルトン一族の者たちの運命は、忠誠と流血、そして裏切りに彩られてゆく。血を分けた人々がつぎつぎと倒れてゆくなか、チャールズはついにグラスゴーの駅で目指す〈漁師〉を発見した。同じ列車に乗り込んだふたりは、コンパートメントの中でいよいよ生命を賭けて対決するのだがー。
韓国訪問を予定しているローマ法王を密かにKGBが狙っているー。法王を守るためその側近たちが出した結論は、アンドロポフ書記長暗殺だった。〈法王の使者〉として選ばれた男は、亡命したポーランド秘密保安機関のエリート少佐。妻を装った若く美しい修道女を道連れに、クレムリンへの長く危険な旅が始まる!大胆な構想で展開する、息もつかせぬポリティカル・サスペンス。