出版社 : 早川書房
ご主人様はいったいどうしたんだろう?夏別荘に残された電気器具たちは、帰ってこないご主人様をたずねて、はるか大都会をめざし、野をこえ川をこえ、冒険の旅にでたが…。イギリスSF賞、ローカス賞受賞。
24世紀後半の火星。頓挫した惑星改造計画により、取り残された植民団の末裔は機械との共生社会を築きあげていた。知性ある機械生物とも呼べるそれは〈ヴィートル〉と呼ばれ、人間とお互いに助け合って生きていた。人間の相棒を盗賊団に殺された〈ヴィートル〉ローテ・ブリッツは彼らに復讐を誓った。そして新たな相棒ノルド・ヴェストを得て〈ヴィートル〉ローテ・ブリッツの復讐が今始まる!カヴァー、口絵は横山宏氏製作によるジオラマ写真で構成!
障害騎手キット・フィールディングは、レースで勝ち鞍をあげながらも心の晴れぬ日々を送っていた。馬主のカシリア王女の親類である婚約者ダニエルが、他の男に心を移しそうになっているのだ。その男は王女の甥リツィ王子。身分、財産ともにキットとは雲泥の差、しかも容貌、人柄もすぐれた紳士である。また、キットに恨みを抱く理事アラデックはレースのたびにキットをつけまわし、破滅させるチャンスを狙っていた。そんな時、カシリア王女の夫が会社の共同経営者ナンテールから脅迫を受けるという事件が起きた。王女から助力の依頼を受けて、キットは身を挺してナンテールと闘う決意をするが…。共にレースを勝ち抜いてきた王女の愛馬が殺され、デニエルやリツィの身辺にも危険が及びはじめた!前作『侵入』の主人公キット・フィールディングを再び登場させ、鮮やかなプロットに万人を魅了するレース・シーンを配して贈る、待望の最新作。
オックスフォードの〈ホーアス・ホテル〉別館3号室で殺された男は、大晦日の晩に催された仮装コンテストの優勝者だった。元日早々捜査に駆りだされたモース主任警部は、現場の状況と従業員の証言から、容疑者は別館の泊り客にしぼれると判断した。だが捜査は難航しそうだった。被害者と同室に泊った妻らしき女、そして残りの2組の夫婦が事件後そろって姿を消していたのだ。しかも、彼らが使った名前はどうやら偽名らしい。モースは不倫の匂いをかいだ。もしそうだとしたら、消えた客がわざわざ自分から名乗りでる可能性は少ない。手掛りは何ひとつなく、死体の身許さえわからない-八方塞がりに見えた事件だったが、やがて、ルイス巡査部長の地道な捜査が一筋の光明を投げかけた!
ラカルとトロナル・ウールヴァは、テレポートのタコ・カクタらとともにふたたび過去へのジャンプを敢行した。もう一度カハロに潜入し、今度こそ時間エージェントのフラスブールを生け捕りにするのだ。だが、彼らは空時転送機に捕えられ、精神と肉体を切り離されてしまった。精神だけの存在となり、なすすべもなく大宇宙の虚空を漂流する3人の運命は…?
グンダリヌはいま〈世界の果て〉にいた。行方不明となった二人の兄を捜すために。愚かな行動によって、家族の領地、財産、階級、すべてを失った二人の兄は、一攫千金を夢みて〈世界の果て〉へ行き、そのまま消息を絶ったのである。惑星ティアマットを離れ、新たな任地ナンバー・フォーで〈主導世界警察〉の警視として職務を遂行していたグンダリヌは、休暇をとり〈世界の果て〉へとやってきたのだ。だがそこで彼を待ち受けていたのは、想像を絶する怖るべき試練の数々であった!俊英ジョーン・ヴィンジが、流麗な筆致で見事に描きあげたファン待望の『雪の女王』の続篇!
マーフィーは死んだ、凶悪な犯罪者グループによって銃弾を体じゅうに射ちこまれて…。だが、優秀な警官であるかれを、オムニ社はそのままにしておかなかった。超合金製の肉体、高速反射能力、底知れぬ戦闘能力を持つサイボーグ警官ーロボコップとして、かれをよみがえらせたのだ。デトロイトの街を、怖るべき悪から守るために!超話題映画、待望の原作!
ある高名な映画音楽作曲家の指示にしたがって、深夜の1時にマイケル少年は40年も人が住みついていない屋敷へ侵入した。ところが、彼を待ち受けていたのは不気味な人影。マイケルは死にもの狂いで屋敷を飛び出し、路地の石壁にあった門を通りぬけた。だが実は、その門こそ、妖精と人間、そしてその混血がバランスをとって暮らす異世界への入口だった!戸惑うマイケルの前に現われた3人の老婆は、彼に魔法の訓練らしきものを強要するが…。『ブラッド・ミュージック』や『永劫』で著名な80年代SFの旗頭ブアが描くモダン・ファンタジィ。
「ぼくは、ゲルニカっていう本を読んだんだよ。その中に、ちょっと、おもしろい…というか、気にひっかかることがあったんだ」TVディレクターの安田修平は、ふとしたことから、日本がすでに戦争状態にあるのではないかという疑惑にとらわれた。しかし、妻も同僚も一笑に付して相手にしようとはしない。心を閉ざし、何かにおびえ、見えざる影に追われる修平。「戦争ははじまってるんだ…いまは戦時下なんだ。…皆、見ないふりをしてごまかしてる…そうなんだろう?」おそるべき感性で、見えざる恐怖を鮮やかに描き出した問題長篇!
自然を愛するあまり違法な狩猟者を射殺し、獄中生活を余儀なくされた男ダン・マーフィ。彼が住みなれたアラスカへ舞い戻ってきたのは、事件から5年後の冬のことだった。目的はアイディタロット1800キロ犬橇レース。毎年、数十組の参加者が争う危険きわまりないレースだ。ダンはあえて死を賭けた苛酷なレースに挑むことによって、もう一度生きる証を立てようとしていたのだ。激しい雪嵐、ライバルの妨害、飢えー数々の闘いが待ちうける雪原へ、彼は犬たちを駆る!仏暗黒小説の名手が厳寒の地アラスカを舞台に謳いあげる鮮烈な男のドラマ!
純白のヴェールにおおわれた花嫁の喉元に、花婿ブラッドウイン少尉のサーベルが突き刺さり、血のしたたる切先が後頭部からのぞく。返す刀で参列者たちに切りつけたブラッドウインは、自らサーベルを呑み、身を投げて果てた!第2次世界大戦下のアメリカ陸軍士官学校で起きたこの陰惨な事件は、単なる前触れに過ぎなかった。やがて、ブラッドウイン一族の身の上に奇怪な事件が続発しはじめる。アフリカ奥地に伝わる淫蕩な蛇神の呪いが、生贄を求めて甦ったのだ!
名だたるIRAの闘士ショーン・ロウガンは、服役中の刑務所からの脱獄に成功した。脱獄の手引きをしたのは、IRAの大物コラム・オモア。やがてオモアの隠れ家にたどり着いたロウガンは、そこで重大な仕事を依頼される。組織の資金調達のため、現金輸送車を襲撃してほしいというのだ。敬愛するオモアのため、ロウガンは仕事を引き受けた。ロンドン警視庁の追跡の手が伸びる中、彼は綿密に練り上げた襲撃計画を実行に移すが…。雄大な自然が残るイングランド北部の湖水地方を舞台に、哀愁を帯びた筆致で描く冒険アクション!文庫オリジナル。
ロスでも有数の美術品店を経営する老婦人マリア・アタベリーが殺された。難病で余命いくばくもない彼女が、巨額の財産の行方を決する遺言書を書きかえたという噂が出た直後の惨劇だった…。『殺人詩篇』の事件の後、新婚旅行を楽しんでいたクリフ・ダンバーは、マリアの肖像画を描いていたため事件に巻き込まれた妹の頼みで、急遽ロスへ戻ってくる。だが、事件の解明に乗り出した彼の背後にも、狡猾な犯人の魔手が迫る。風光明媚なカリフォルニアを舞台に、軽快な冒険アクションの筆致で、ヴェトナム帰りのもと大学教授の活躍を描く第二弾。
発端は、2人の英国人が写っている1枚の古びた写真だった。1人は若き日のイァン・フレミング。だがもう1人の、黒髪でたくましそうな少年は…。彼の名前に驚いた私は、さっそく調査を始める。やがて、英国秘密情報部が意外な申し出をしてきた。私は彼の伝記を執筆することになり、彼に紹介されたのだ。「ようこそ、こちらがボンド中佐」-007号ジェイムズ・ボンドが、謎に包まれた波瀾の人生を自ら語る!数々の危険な任務、苦い失敗、愛し愛された女たち…。007への愛をこめて、ジェイムズ・ボンドのすべてを描く、007ファン必読書!
日曜と重なったある非番の日、私は横須賀へ出向いた。そこで署長は意外な話を持ちかけてきた。高級クラブに勤める女が挙銃で殺され、米軍基地内の桟橋で、パリから来た男が同じ挙銃で自殺した。事件は公安部の扱いだが、不自然な状況にもかかわらず彼らは自殺説で片づけようとしている。だから、独自に捜査をしてくれないかというのだ。公安部がもみ消しをはかる事件の本当の姿とは何なのか。-日本の新しいハードボイルド小説の担い手が、その鮮烈な感性を凝縮して神奈川県警二村永爾刑事の苦闘を描く傑作。他に「陽のあたる大通り」を収録。
口がかるくてゴシップ好きで、きらわれもののカロラインに、ボーイフレンドが?でも、それってホントなの?たしかにステキなラブレターはきているし、あのコったらそれを見せびらかしているけどさァ。なぞの恋人アダムっていったいなにものなのかしら、あたしが正体をつきとめようっとーそんなジェシカに大ショック!ウェイクフィールド家がサンフランシスコにひっこすんですって?ぜったいにイヤよ、スイート・ヴァレーにさよならなんて…
やった!これでようやく宇宙に行ける!16歳の誕生日に両親からプレゼントされた小型スペースクーペを改造し、連邦基地のチェックもすり抜けて、そばかす娘コーティーはあこがれの星空へ飛びたった。だが冷凍睡眠から覚めた彼女を、意外な驚きが待っていた。頭の中に、イーアというエイリアンが住みついてしまったのだ!ふたりは意気投合して〈失われた植民地〉探険にのりだすが、この脳寄生体には恐ろしい秘密があった…。元気少女の愛と勇気と友情をえがいて読者をさわやかな感動にいざなう表題作ほか、星のきらめく大宇宙にくり広げられる壮大なドラマ全3篇を結集!
水上庵の巫女はまだ幼ない。妃の病いを癒してもらおうと辺境の地までたずねてきた年老いた木莵王イヨギは、疑った。はたして、この幼女に妻を救うことができるのだろうか。だが、子供でも巫女は巫女。しかも、最高位の〈聖なる眼の巫女〉である。妃を救うことは道にそむくこと、とはじめは拒絶していた巫女も、王の悲嘆にくれる姿を見て、治療をはじめたが…。人を疑うことしか知らぬ老王が真の愛に目醒める「あけめやみとじめやみ」、愛する相手に対して、ふと不安をいだきはじめる少女の微妙な心の動きをつたえる「紙の舟」など6篇を収録。
万年夜勤刑事から失踪人課の長へと変ったパウダー警部補だが、状況の悪さはそう変らない。公私ともに山積する難問に、不屈の熟年刑事パウダーは真正面からぶち当る!『夜勤刑事』で鮮烈な長篇デビューを飾った信念の男リーロイ・パウダーが新天地で見せる活躍!実力派リューインが、警察小説に新風を吹き込む、注目のシリーズ第2弾。
路地から表通りに突き出ている足は、オズの国で家の下から出ている“東の魔女”の足そっくりだ。だが、そこはオズではないし、倒れている女性も魔女じゃない。エマの体を汗が流れる。背中に小さな穴を開けられて横たわる女と、エマは2週間前にレストランで出会ったばかりだった…。殺されたジュリー・アービダーは、勤務する倉庫会社で過激な組合運動を行っていた。組合つぶしを画策していたらしい経営者側に消されたのだろうか。が、ふとしたことからボストンの社交界に足を踏み入れたエマの調査は、思わぬ展開を見せはじめた…!スペンサーの街ボストンに、話題のヒロイン登場。ハードボイルド界に大きな衝撃を与えた、レズビアンの女探偵エマ・ヴィクター・シリーズ第1弾!