出版社 : 東京創元社
【東京創元社×カクヨム学園ミステリ大賞大賞受賞作】 私に小説のネタになりそうなコイバナを教えてください! スランプに悩む恋愛小説家の少女は、 2年2組教室で『恋愛の神様』と呼ばれる少年と出会う 恋と推理と、ちょっとの不思議が織りなす学園ミステリ 上城北高校二年二組、窓際一番後ろの席には『恋愛の神様』がいる。「彼女いない歴=年齢」なのに『恋愛の神様』として様々な恋愛相談を受ける、岩永朝司、十七歳。放課後やってきた二年三組の小井塚咲那は、「私に小説のネタになりそうなコイバナを教えてください!」と真剣な眼差しで頼みこんできた。恋愛小説家だというのに恋を知らない咲那は、コイバナと交換に『神様』の助手となり、恋愛相談を二人で解決していくのだが……。爽やかな余韻も美しい「東京創元社×カクヨム 学園ミステリ大賞」大賞受賞作。
【東京創元社×カクヨム学園ミステリ大賞大賞受賞作】 僕が先生たちの代わりに、証拠を集めます 高等支援学校に入学した15歳の青崎架月は、 初めてできた友人たちと学校生活の中で 出合った三つの謎に挑む。 彼らの日常と謎解きが静かな感動を呼ぶ、連作学園ミステリ 中学時代、クラスのお客様扱いでぼんやりと過ごしてきた青崎架月。15歳の春、この明星高等支援学校に進学したことで、そんな日常にちょっとした変化が。先輩が巻き込まれたゴミ散乱事件、ロッカーの中身移動事件、生徒失踪事件を同級生や先輩の手を借りながら解決していく。高等支援学校を舞台に、初めてできた友人たちとの対等な付き合いに戸惑う架月の青春と、彼が出合った謎を描く連作集。 「東京創元社×カクヨム 学園ミステリ大賞」大賞受賞作。
■【創立70周年記念】(1)川野芽生、嶋津輝、田中啓文、酉島伝法、町田そのこ、米澤穂信の豪華執筆陣による、書き下ろし読切。(2)本邦初訳短編やコラムなどで贈る、特集「現代英国ミステリのゆるぎなき至宝ーーアン・クリーヴスの世界」。(3)川出正樹が贈る、評論『ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション』出張版。■錯綜する証言の先に見えた、五人の本当の関係とは? 貫井徳郎「不等辺五角形」最終回ほか。
クラゲになることを選ぶ人。 木に変身した男。 冬眠する依頼人……。 ままならない日々を過ごす 私たちに起こる不思議な出来事。 読んだ瞬間から、自由になれる。 日常に解放感をもたらす、韓国発、8つの奇妙な物語! 事故で2年間植物状態になっている恋人を見舞い続ける“私”の前に、分身を名乗る幽霊が現れる。自分そっくりな幽霊が一向に姿を消さないため、“私”は仕方なく一緒に暮らし始めるが……(「幽霊の心で」)。人間をクラゲにしてしまう、変種のクラゲが大量発生する。社会に動揺が走るなか、音楽活動をやめた“私”は、自らクラゲになりたがる人をサポートする仕事につき……(「光っていません」)。所属している劇団が行き詰まり、仕方なく役割代行サービスをしている駆け出し俳優の“あたし”。誰かに代わって別れを告げたりニセの恋人になったりしているうち、ある男から、「冬眠の準備を手伝ってほしい」という依頼があり……(「冬眠する男」)。 閉塞感に満ちた日常に解放をもたらす、韓国発、8つの奇妙な物語!作家の言葉=イム・ソヌ/解説=倉本さおり ■収録作品 「幽霊の心で」 「光っていません」 「夏は水の光みたいに」 「見知らぬ夜に、私たちは」 「家に帰って寝なくちゃ」 「冬眠する男」 「アラスカではないけれど」 「カーテンコール、延長戦、ファイナルステージ」
漱石の『吾輩は猫である』の原点と言われる 教養ある天才猫ムルが自らの人生を綴った奇書! 幻想文学の鬼才・ホフマン最大の問題作を 名手の翻訳で贈ります。 猫のムルは生まれたての子猫の時、稀代の知識人にして奇術師アブラハム氏によって、橋の下から拾いあげられ、大切に育てられた。アブラハム氏の家にいるあいだにムルは、氏が書き物をするそば近くに陣取って、読み書きを習得したのだった。そして、自らの人生を回想する原稿を書き始めたが、羽根ペンで書いては、近くにあった一冊の本、『楽長ヨハネス・クライスラーの伝記』のページをちぎり、吸取紙や下敷きとして原稿にはさんだのだった。いざ、原稿を出版する運びとなった折、印刷所が、はさまれた『クライスラー伝』をうっかりそのまま組み込んで印刷してしまったというのが、本書である。つまり、牡猫ムルが自らの人生を語っている文章のそこここに、音楽家クライスラーの伝記が、はさみ込まれているという二重構造の物語(二重小説)なのである。 猫が主人公の動物小説であり、怪奇小説であり、犯罪小説であり恋愛小説でもあるという贅沢なこの物語は、当初は全三巻を予定していたのだが、著者ホフマンの死によって、第二巻で未完のまま終わっている。訳者あとがき=酒寄進一
技術が人類を自由にする 研究者、エンジニア、軌道ステーション職員…… さまざまなプロフェッショナルと、 技術予測に基づく未来の形 星雲賞受賞作『マン・カインド』で話題の俊英が贈る 人間と科学への信頼に満ちた11編を収録 宇宙で生物の「渡り」を研究する日本人と、春節に地球へと帰省する習慣を持つ華人のパートナー。それぞれの選択を描いた表題作ほか、薩摩(さつま)藩に雇われ江戸総攻撃に臨む屍兵遣いの数奇な人生を綴る「従卒トム」、大国による侵略の危機に晒される国境近くの難民キャンプで感染症対策に挑むエンジニアの闘い「距離の嘘」、軌道作業ステーションに就職した奄美(あまみ)の巫女(ユタ)が遭遇する宇宙的脅威「祖母の龍」など、国内外で発表した11編を収録。各編に書き下ろしの著者解題を付す。 テクノロジーと人類への希望を描く傑作SF短編集。解説=勝山海百合 ■収録作品 「ヴァンテアン」 「従卒トム」 「おうむの夢と操り人形」 「まるで渡り鳥のように」 「晴れあがる銀河」 「距離の嘘」 「羽を震わせて言おう、ハロー!」 「海を流れる川の先」 「落下の果てに」 「読書家アリス」 「祖母の龍」
互いが、互いにとって‶非日常″。 そんなふたりの距離は近づくか? 春の宿、夏の墓参、秋のドライブ、 そしてーー冬の宿。 それぞれの季節に一度ずつしか 会うことのなかったふたりの一年を描いた、 絵画のような恋愛小説。 自分を裏切った恋人ともうすぐ旅行に出かけるはずだった女、その恋人の代わりに旅に同行することを申し出た男。なぜか承諾してしまった女は、それまで見ず知らずだった男と春の宿で一夜を過ごすことになるーー。 春の宿、夏の墓参、秋のドライブ、そして冬の宿。火葬場での出会い以来、それぞれの季節に一度ずつしか会うことのなかったふたりの一年を四章仕立てで描いた、絵画のような恋愛小説。 『眠れない夜にみる夢は』の著者の新境地的傑作。
東京創元社創立70周年記念書き下ろし 館×大正ロマン×特殊設定×江戸川乱歩 「むの字屋敷」で巻き起こる、 死体消失に衆人環視下の殺人! レジェンドが贈る、本格ミステリの集大成 大正8年、帝国新報の記者・可能勝郎は、玉電で東京郊外の世田谷村にやってきた。富豪である守泉家が、中村座を招き「番町皿屋敷」を上演するのを取材するためだ。守泉邸は上空から見ると「む」のような形をした、通称「むの字屋敷」と呼ばれている。中村座の俳優・静禰や、伊藤晴雨のモデル・カネなどにも話を訊きながら上演日を待つ勝郎は、屋敷内で女性の死体を発見。しかし、いつの間にか消失していて……。〈昭和ミステリ三部作〉、そして〈ポテトとスーパー〉にも繋がる、長編ミステリ。
99歳と97歳の姉妹、合言葉は「いつも機嫌よく」! モールス信号での会話が得意で格闘術の心得もあり。 第二次世界大戦に従軍した姉妹に パリで勲章が授与されることに。 チャーミングな姉妹の人生を描いた愛すべき物語! 「さて、今日の“お楽しみ(エクサイトメンツ)”は何かしら?」 ロンドンに住む99歳のジョゼフィーンと97歳のペニーの姉妹は、ただ者ではない。第二次世界大戦中、姉は海軍婦人部隊に、妹は応急看護婦部隊に所属していた。戦後もそれぞれ社会に貢献する日々を送り、現在は退役者として講演をしたり、インタビューを受けたりして暮らしている。そんなとき、戦時中のフランスへの働きに対して、姉妹にレジオン・ドヌール勲章が授与されることに。二人は甥の息子アーチーと一緒にパリへと向かうことにするが、ペニーには別の思惑があった。パリでの勲章授与式の裏で、長年心に秘めてきたある計画を成し遂げなくてはーー。 モールス信号での会話が得意で格闘術の心得もあり。“いつも機嫌よく(トゥージュール・ゲ)”を合言葉に、第二次世界大戦から現在まで激動の時代をたくましく生きる最高の姉妹を描いた、勇気をもらえる感動作!訳者あとがき=高山祥子
知られざる民俗学者・中山太郎が出合った数々の謎 柳田国男、種田山頭火、宮武外骨、南方熊楠、そして平井太郎 異端の民俗学者が同時代に生きた偉人の 逸話を語る、滋味溢れる連作集 昭和21年、栃木県足利郡にてひっそりと暮らす中山太郎の元を、下野新聞の記者が訪れる。探偵小説執筆の参考に、かつて柳田国男に師事し異端の民俗学者として知られる中山の、同時代を過ごした偉人達との交流について話を聞きたいという。明治、大正から昭和初期にかけて、柳田のほか、種田山頭火、宮武外骨、南方熊楠、そして平井太郎らと過ごした日々は、謎に満ちていたーー。話を脱線させつつも、中山太郎は奇妙な出来事の数々をゆるりと語っていく。 『三人書房』で鮮烈なデビューを飾った著者による、滋味溢れる連作ミステリ。 ■目次 「オシラサマ」 「外法頭(げほうがしら)」 「百物語」 「秘薬」 「生人形(いきにんぎょう)」 「忘れない熊楠(くまぐす)」
掟か国か 竜王の侵略の足音が 精霊の恵深き国ハスティアに迫る。 だが、国を護る魔法師は 精霊の掟により魔法で攻撃することが 禁じられていた。 侵略を前に魔法師ジオラネルの選んだ道は…… 『夜の写本師』で日本のファンタジイ史を 塗り替えた著者が描く新たな世界 精霊の恵み深き国ハスティア。幼い頃から卓越した魔法の力を発揮したジルは、国に仕える魔法使いとなった。だが、平和な国ハスティアを虎視眈々と狙う者がいた。竜の血を引く王を戴くドリドラヴの侵略に、掟により魔法を使う攻撃を禁じられているフォーリたちは苦悩を深める。魔法で戦えば精霊たちが滅んでしまうというのだ。ジルたちの選んだ道は……。『夜の写本師』でデビューした異世界ファンタジイの紡ぎ手が放つ渾身の傑作。
愛媛で起きた学生の事故死と、 三十年後に東京で起きた資産家殺人。 過去と現在が交錯する時に明かされる真相とは? 強い絆で結ばれていたふたりの音楽仲間。 ひとりは転落死し、ひとりは失踪した。 日本推理作家協会賞受賞作家の新境地、慟哭と郷愁のミステリ 東京・赤羽の路上で資産家が殺害された。赤羽署初の女性刑事・黒光亜樹は、本庁から来た癖の強い先輩刑事とコンビを組まされ、彼と対立しながらも懸命に捜査を続けるが、なかなか容疑者は浮かんでこない。同じ頃、松山大学マンドリンクラブのOG・国見冴子は、仲間二人と母校の取り壊し予定の部室棟を訪れていた。すると部室の黒板に、三十年前に失踪したクラブのメンバー・高木圭一郎が最近書き残したと思しき「その時鐘は鳴り響く」を見つけて驚く。それは四年生の夏合宿で事故死した篠塚瞳を含め、五人の間で頻繁に言い交わしていた言葉だった。瞳の死後に失踪した高木は、なぜ今になって部室を訪れ、この言葉を残したのか? 冴子たちは当時の事故について調べ始めるが……。
あなたに特別な招待状を送ります 非常な現実にうちのめされかけたルーシー だが、物語の魔法が彼女を救った 『チャーリーとチョコレート工場』に捧げる 読んだ人みんなが幸せになる物語 新しい本を書きました。今回の本は世界に一冊しかありません。とても勇敢で、賢く、願いを叶える方法を知っている人に差し上げます。遠い昔、最も勇敢だった読者のみなさん数名に、本日特別な招待状をお送りします。 ルーシーは大好きな作家ジャックからの招待状を手に〈時計島〉に渡った。そこには彼女を含め四人の男女が招待されていた。ジャックの出す問題に答えて優勝した者が〈時計島〉シリーズ最新作の版権を得られる。ルーシーはゲームを勝ち抜くことができるのか、そして心からの願いを叶えることができるのか? 現代版『チャーリーとチョコレート工場』、本があなたを幸せにする、心あたたまる物語。訳者あとがき=杉田七重
「お山の腹を満たすために、遺体とその魂が必要です」 風もないのにカラカラとまわる無数の風車 死者が呼ぶ声 死の山が僕らを誘うーー 一気読み必至!俊英が描くノンストップホラー長編 やむを得ない事情で、殺し屋の遺体運搬係となった日置学。浅木というその男の指示のもと、遺体を見捨てられた別荘地の奥に埋めてきたが、そこもそろそろ手狭だという。裏社会では、学の祖母の出身地にある山に遺体をこっそり処理できるという噂があり、浅木に命じられた学は恋人の夢花と共に、祖母が六十年以上前に出たきりの山奥の集落を訪れるが……。集落の神社で祀られている山の頂では、御神体とされる巨石と地面に刺さる無数の風車が異様な雰囲気を纏い二人を誘う。一度は東京に戻った二人だが、山に心を囚われた夢花を救うために学は再び彼の地に向かう。
【第34回鮎川哲也賞受賞作】 投稿作であることも忘れ手に汗握った。 読者を没入させるストーリーテリングができる方だ 青崎有吾 とにかく書きっぷりが達者で、私は作品の半ばまで読んで 「これが今年の鮎川賞だな」と確信した 東川篤哉 良質なサスペンスドラマのように、主人公が歩みを進めるたびに 真相に近づいていく展開は見事のひと言 麻耶雄嵩 救急医・武田の元に搬送されてきた自身と瓜二つの溺死体。 彼はなぜ死んだのか、なぜ同じ顔をしているのか。 「俺たち」は誰なんだ。 現役医師が描く医療×本格ミステリ 第34回鮎川哲也賞、満場一致の受賞作 救急医・武田の元に搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか、武田は旧友で医師の城崎と共に調査を始める。しかし鍵を握る人物に会おうとした矢先、相手が密室内で死体となって発見されてしまう。自らのルーツを辿った先にある、思いもよらぬ真相とはーー。過去と現在が交錯する、医療×本格ミステリ! 第三十四回鮎川哲也賞受賞作。
■第34回鮎川哲也賞選評、および第2回創元ミステリ短編賞選評&受賞作・歳内沙都「桜越しに空を撮る」掲載。■本邦初訳短編掲載などで贈る、特集「美しくも歪(ゆが)んだ世界へようこそー ジョン・コナリーの物語」。■気鋭による傑作読切 古矢永塔子「私たちの愛の巣」、嶋津輝「稲子のカフェー」掲載。■新野剛志が贈る、終戦まもない東京を活写する連作『粒と棘』、堂々の連載最終回ほか。
ミステリ作家デビューを夢見る小松立人は、学生時代にとある犯罪に手を染めた。家庭教師先のタンス預金二千万円を、知人同士四人でこっそり盗み出したのだ。ほとぼりの冷めた十年後、盗んだ金を掘り起こすために集まった小松たちは、崖崩れに巻き込まれて命を落とした。-はずなのに彼らは、死神から一週間の猶予期間を申し渡され、事故の七日前に戻る。期間中は仲間を殺害することで相手の残りの寿命を奪うことも可能だという。死までの一週間、小松はこの奇妙な出来事を小説に仕立てて新人賞への投稿を目指すことに。しかし、仲間たちは次々と…。独特な感性で描く、“特殊設定×サスペンス”長編。第33回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。
〈明治小説〉の奇想と大仕掛けを 21世紀に蘇らせる怪傑・芦辺拓の一大魔術! 推理の曙光いまだ射さぬ明治21年、 法廷で裁かれるのは16歳の尊属殺人犯。 東京を追われた記者と負け続きの弁護人、 東西二青年が敗北必至の闘いに挑むーー 日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞受賞『大鞠家殺人事件』 に続く近代大阪グランド・ロマン 明治二〇年に発布・施行された保安条例のために東京を追放された新聞記者の筑波新十郎と、負け続きのため「コマルさん」と揶揄される大阪の駆け出し弁護士の迫丸孝平。出会うはずのない東西二人の青年は、質屋一家を襲った鏖殺事件の謎に挑むが……日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞受賞作『大鞠家殺人事件』の著者が、巨星・山田風太郎の〈明治小説〉への敬意を胸に本格ミステリと伝奇時代小説の融合に挑む、圧巻のグランドミステリ!
わたしたちは、何をしたのか。 名探偵、五狐焚風。助手、わたし、鳴宮夕暮。 20年ぶりの再開を経て、かつての名探偵と助手は、 過去の推理を検証する旅に出るーー 桜庭一樹の新たな代表作、誕生! かつて、名探偵の時代があった。ひとたび難事件が発生すれば、どこからともなく現れて、警察やマスコミの影響を受けることなく、論理的に謎を解いて去っていく正義の人、名探偵。そんな彼らは脚光を浴び、黄金時代を築き上げるに至ったが、平成中期以降は急速に忘れられていった。 ……それから20年あまりの時が過ぎ、令和の世になった今、YouTubeの人気キャンネルで突如、名探偵の弾劾が開始された。その槍玉に挙げられたのは、名探偵四天王の一人、五狐焚風だ。「名探偵に人生を奪われた。私は五狐焚風を絶対に許さない」と語る謎の告発者は誰なのか? かつて名探偵の助手だった鳴宮夕暮ーーわたしは、かつての名探偵ーー風とともに、過去の推理を検証する旅に出る。