小説むすび | 出版社 : 花伝社

出版社 : 花伝社

忘れられた古典を翻訳する忘れられた古典を翻訳する

出版社

花伝社

発売日

2025年1月23日 発売

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アメリカ文学の金字塔に、もう一度息を吹き込む 小林秀雄や谷崎潤一郎らも注目した小説『アメリカの悲劇』。「死刑制度」「中絶の権利」「宗教二世」などを描いたこの先駆的名作は、今や忘れられつつあった。 百年の時を経て新訳に取り組んだドライサー研究の第一人者が、研究者として再発見した〈メッセージ性〉と、翻訳家として格闘したその〈難解さ〉を語る。 海外文学を研究/翻訳する時の〈落とし穴〉とはーー? はじめに 第一章 主題論 一 凡夫の悲劇 現代でも悲劇創造は可能か/悲劇的英雄のリアリティ/凡人の悲劇/悲劇的小説のメカニズム/自然主義文学と悲劇的小説と/悲劇的凡人の実存/クライドが背負う法的問題/リチャード・ライト『アメリカの息子』/理知への失望、「民主の花形」への期待はずれ 二 「宗教二世」の悲劇 宗教大国アメリカ/ドライサーの自伝性 三 人工妊娠中絶禁止の悲劇 妊娠中絶禁止狙いの検閲、弾圧/フェミニスト運動家エルシー・メアリー・ヒル 四 リンチ、さもなければ陪審制か 潜在するリンチ衝動/衆庶群民の質 第二章 文体論 一 ドライサー流自由間接話法の繁茂 自由間接話法の訳し方/バフチン流「ポリフォニー小説」/小林秀雄、谷崎潤一郎の誤読 二 「意識の流れ」の流れ エリオット『荒野』の「非在の都市」/フィッツジェラルド『偉大なギャツビー』/ウィリアム・ジェイムズ心理学の「意識の流れ」/「意識の流れ」とドライサー/ドライサーはジョイス、フォークナーの先駆け?/ルカーチの前衛主義批判とドライサー称賛/ヘンリー・ミラーのドライサー評 第三章 本文批評 ドライサー小説の制作過程/ペンシルヴェニア大学図書館ドライサー・コレクション/英語版四書の校合から見えてくるもの/単純な誤植/前出語句と後出語句の不一致/引用符の誤植/校訂困難な食い違い/架空の地図から生じる混乱/大胆な校訂 引用文献書誌 あとがき 人名索引

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