出版社 : 講談社
江戸・深川の町で、人知れずもめ事を闇に葬る男たち。その“始末人”の一人が全裸で殺された。裏稼業の覇権を狙う男たちと繰り拡げられる凄絶な闘い。謎の一味の正体は何か。渋沢念流の達人・蓮見宗二郎の刃が妖しくきらめき、人斬り忠左の「追切りの太刀」と火花を散らす。痛快剣豪ミステリ。
雪に囲まれた廃墟の塔で密室殺人が発生した。現場には塔へ向かう足跡が一筋だけ。殺されたのは発見者の一人、祐今の父だった。かつて同じ密室状態のこの塔で祐今の母が殺され、容疑者として逃亡中だった。事件が解決せぬままに呪われた塔では三度目の殺人が。新本格ミステリ第二世代の旗手が密室を変えた。
武器はニセ1万円札。復讐に挑む男の情熱。 友人のために始めた偽札づくり。涙と笑い、友情と闘いを描く傑作。 ヤクザの追跡を辛うじて逃れた道郎は、名前を変え復讐に挑む。だがその矛先は、さらなる強大な敵へと向かい、より完璧な1万円札に執念の炎を燃やす。コンピュータ社会の裏をつき、偽札造りに立ち向かう男たちの友情と闘いを、ユーモアあふれる筆緻で描いた傑作長編。予想もできない結末に思わず息をのむ!!
しっかり者の新地の芸者蝶子は若旦那柳吉と駆落して所帯を持ち、甲斐性なしの夫を支えて奮闘するー大阪の庶民の人情を自在な語り口で描いて新進作家の地位を確立した「夫婦善哉」のほか、「放浪」「勧善懲悪」「六白金星」「アド・バルーン」、評論「可能性の文学」。作家生活僅か七年、裏町人生のニュアンスに富んだ諸相を書き続けて急逝した織田作之助の代表作六篇を収録。
14世紀イタリアのフィレンツェでペストが猛威をふるった時、7人の淑女と3人の紳士が森の館に避難し、毎日交代で面白い物語を話して聞かせることになった。──イタリア・ルネサンス期の巨人が残した世界文学史上不滅の古典に新たな生命を吹きこむ苦心の訳業。本巻には前半の第5日第7話までを収録(第3日、第4日は省略)。
名高い予言書「鄭鑑録」をもとに植民地支配者たちに対し、「皇帝」による縦横無尽、艱難辛苦のドン・キホーテ的反抗劇が展開される。現代韓国の人気作家による小説仕立ての韓国近・現代史。
a weird love story *【weird】 とても奇妙な、ミステリアスな、この世のものとは思えない、 22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。そして勢いをひとつまみもゆるめることなく大洋を吹きわたり、アンコールワットを無慈悲に崩し、インドの森を気の毒な一群の虎ごと熱で焼きつくし、ペルシャの砂漠の砂嵐となってどこかのエキゾチックな城塞都市をまるごとひとつ砂に埋もれさせてしまった。みごとに記念碑的な恋だった。恋に落ちた相手はすみれより17歳年上で、結婚していた。更につけ加えるなら、女性だった。それがすべてのものごとが始まった場所であり、(ほとんど)すべてのものごとが終わった場所だった。 ●[スプートニク] 1957年10月4日、ソヴィエト連邦はカザフ共和国にあるバイコヌール宇宙基地から世界初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げた。直径58センチ、重さ83.6kg、地球を96分12秒で1周した。 翌月3日にはライカ犬を乗せたスプートニク2号の打ち上げにも成功。宇宙空間に出た最初の生物となるが、衛星は回収されず、宇宙における生物研究の犠牲となった。--(「クロニック世界全史」講談社より)
イラストレーター森田康一は、共同事務所『鮮酔館』の発起人であり、いまや中心人物でもある。そこではフリーランスのデザイナーやカメラマンが、昼夜の別なく精力的に仕事をこなしている。フリーには文字通り自由がある反面、様々な限界もある。クレジットカード一枚作るのも、住宅ローンを組むのもたいへんだし、大きな仕事も取りにくい。何より、病気やスランプで無収入になったらどうするか…。『鮮酔館』を会社組織にしよう。そう決意したときから、森田の人生は大きく変わっていった。
佐々本家にかかってきた謎の電話。それは次女・夕里子を恋人にする、という不気味な宣言だった。謎の男は夕里子の恋人・国友刑事を卑劣な罠にかけ、長女・綾子を異様な病院に閉じこめ、三女の珠美も誘拐、監禁してしまう。やむをえず夕里子は犯人の待つホテルへ向かうが──。大ピンチの三姉妹は果して?
心をこの世に残しつつ死の際に立った男が愛する女と交るーーと、1ヶ月後にその女胎を裂いて男が再誕する。妖異凄絶の忍法「魔界転生(てんしょう)」。血風の中に甦る大剣鬼は天草四郎を筆頭に、宮本武蔵、荒木又右衛門、柳生但馬守(たじまのかみ)……。背後で操る森宗意軒(そういけん)と由比正雪(しょうせつ)。紀伊大納言頼宣をそそのかして天下を大乱に導くか!?
将軍家病篤(あつ)し、の報に紀伊大納言は今や藩をあげて命運を賭すべく、魔界より甦った怪異の剣豪を供に江戸へ向ったーー魔人たちの大陰謀は大詰めに!この天下覆滅の奸計に立ちはだかる柳生十兵衛。柳生谷に伊勢船島に……隻眼まなじりを決し、孤剣を抱いて馳せ向う。壮絶無比の大死闘はいよいよ最高潮に!
首無し死体となって発見された美人女子大生、菅野香織。彼女の死と殺害方法は、ミステリ小説の中で、何故か予告されていた。首は見つからぬままに、再び発見される女子大生の首無し死体。異常なる連続殺人の背後には、密室の中で首を切断して自殺した作家の存在があるという。事件と対峙するのは、笑わぬ男、安藤直樹。安藤が最後に微笑むとき、明らかになる「世界の謎」、そして驚愕の「切断の理由」。若き才能が、ミステリ・ルネッサンスの先を見つめ、自らの存在を賭けて挑む超絶のエンターテインメント。
「山手夫人」を巡って壮絶な諍いを起こした二人の男。一方の本橋が殺され、凶器のナイフには、相手の藤木と、謎の指紋が残されていた。藤木は、死者への憎しみを露わにするが、鉄壁のアリバイを主張する。ルポライター・浦上伸介と前野美保は、事件の発端と思われる、正体不明の「山手夫人」に迫る。真犯人は誰。