1989年発売
世界をわがものしようとする悪の化身ゾウナを倒すべく冒険の旅に出たきみたちは、死と隣合わせの危険に満ちたピラミッドを抜け出して旅を続ける。東へしばらく歩いたところに、不気味な城砦都市が待ち構えていた。〈ワルキューレの冒険〉三部作は、本書で最後にして最大の冒険へと突入する。大団円はもうすぐそこだ。大長編シリーズ堂々の完結編。
ホールデン・コールフィールドが大人になったら、こんなふうに語るかもしれない。ブロードウェイの売れない役者サンディ君が、ニューヨークの街をさまよいながら語る、とびきりファニーで、ちょっぴりさびしいラヴ・ストーリー。「ライ麦畑でつかまえて」のアダルト版登場。
“関が原の戦いに敗れ、六条河原で斬首されたのは、ほんとうに石田三成だったのか?”-本多正信は黒い疑惑にとらわれた。“敗軍の将たる者が切腹もせずに、縄目の恥辱を、ああもやすやすと受けるものか?それに助命をこうにしてはあまりにも尊大な態度だった。もしや…?”歴史の常識に挑戦する巻頭の「望蜀の炎」ほか、全7編。戦国にあやなす、武将たちのくろぐろとした欲望を鮮やかに描ききった傑作短編集。
丸の内に本社を持つ山東物産では、合理化の一環として、人材派遣会社から多くの若い女子嘱託社員を採用している。そして漁色漢の社長は、これらの女性と次つぎに情事を重ねていた。社長夫人の保子は、人事課長の及木と不倫をつづけながら、社長の女漁りの対象になりそうな“名器”の女性を探して社長から遠ざけるように及木に依頼する。夫人の意を受けた及木は、名器探しに専念し、奔放に、大胆に、並み居る女性とのめくるめく性の快楽を追求していく…。-意表を衝く情事のバリエーションを生々しく活写する気鋭の新官能小説。
あたし、バレー部の佐々木クンに一目ぼれしちゃったの。だけど、最初にカレをメつけたのは、親友のアイコなんだァ。友情をとるか、恋をとるかーウーン、迷っちゃう。けど、佐々木クンとヒョンなとこで会っちゃって、あたしのハートはグビグビ大接近!でも、その佐々木クンには好きな人が。
駅でみかけたステキなアイツーあとでわかったんだけど、彼の名前、野本康隆って言って他校のサッカー部だって。わたしたち仲良し3人組、ゆう、里香子、文音はたちまちトリコになり、追っかけ開始。まず、アプローチ作戦から…幼ななじみの弘志の助けをかりて、順調にコトは運んだンだけだ、誰が恋人になれるか、が大問題。
あたし、南条キリコ、聖キャロル女子学院中等部3年生。身長159cmだけど、容貌はそれなりの線はコえてると思う。ロンドンに行ったママから送られてきた不思議の国のアリスの“鏡”から、いきなり虹色メッシュのバーニイちゃんがとび出してきて、「Hi、ベイビイ!」だって。鏡の世界は不思議がいっぱいで…!
わたしって、どっちかっつうと一人でいる方が好きな普通の子だと思うんだけど…。名前は陽子、高校生だけど、人魚の生まれかわりなの。誰も信じてくれないけどネ。で、いろいろ事情があって、親威にあずけられたんだけど、その真柴家にアメリカ人がいたんだ。小説家のお姉ちゃんもいてオモシロカった!そこで、恋って何だか知ったの。
あたし、天野美鈴、15歳。ほやほやの高校一年生。江戸時代からつづく星雲一刀流の15代目。剣道の腕前をかくして剣道部に入った。だって剣の達人なんて知られたら、大好きな矢島先輩にきらわれてしまいそう。かわいい女の子になろうとするけど、青い眼、金髪の美青年・ジミーは美鈴の心もしらず。
平和相互銀行の帝王・鬼里山秀蔵は己の事業と地位をより強固にするべく、もと地検で“カミソリ”の異名を取った菊坂重光を顧問弁護士に迎え入れる。が、野望空しく鬼里山は急死。代りに菊坂が第2の帝王たらんと、鬼里山一族はじめライバル潰しを画策する。その内紛を政財界は座視するはずがなかった。平相銀呑み込み作戦が密かに開始されたのだ。
剣の腕は東軍流免許皆伝。男っぷりは当代の人気役者・尾上菊五郎そっくりの御家人高木左京。何が不満なのか世をすねての強請り、騙りの毎日だが、根は気のいい正義漢。その左腕には脅しを効かせるための無数の刀傷。人呼んでうでの左京。そんな左京をつけ狙う岡っ引や、気っぷと男っぷりに惚れ込んだ水茶屋の女、花魁などが入り乱れる痛快時代巨編。
東の果てにあるという、神秘の国ジパング。かつて、この国を支配すべく暗躍した邪教・大門教があった。だが、火の勇者の働きに邪教は倒され、人々は平和を得たのである。しかし…、それは束の間のことであった。地獄の底から大門教が復活し、平和な暮らしに魔の手が伸びる。火の勇者のうち、ナメクジ族の綱手、ヘビ族の大蛇丸までが捕らえられ、どことも知れぬ場所に封じられた。最後の火の勇者、ガマ族の末裔・自来也はただひとり、大門教を倒す旅に出る。目指すは江戸城、大門教の頭領・邪神斎を倒す。-その頃江戸城では、蒼く妖しい光の中で、マサカドの怨霊が蘇りつつあった…。
ヘアンを目指して旅を続けるヨシツネ一行は、途中、生き別れていたヨシツネの兄、ヨリトモと出会う。ヨリトモはヘアンへの侵攻を狙う復興ハラー族の大将となっていた。再会を祝すヨシツネとヨリトモ。しかし、一刻も早くヘアンへと血気にはやるヨシツネを、ヨリトモはおさえる。“我等はハラの直系。むざむざ命を落としてはならぬ”。ヨリトモは、一の腹心カーツ・ヨシナカをすでにヘアンへ派遣していたのだ。が、都より届いたのは、“ヨシナカ乱心”の知らせ。ヨシツネは兄ヨリトモをなだめ、ヘアンへ向かう。ものすごい邪気にあふれるヘアンの空は、紫色に染まっていた…。
あたし、桑名まゆり。ある昼さがり、例によってあたしは、お気に入りの隠れ家へ行ったの。と、その時、あたし、思わず息をのんでしまった。ネズミでも、ネコでもリスでもない、奇妙な生き物が、目の前を通り過ぎるじゃあないっ!クラスメイトで、ちょっぴり近よりがたい雰囲気のユウキが世話をしている、というその生き物、チャマ。ケイスケとトオルも乗りだしてきて、あたしたち4人、チャマに導かれて、どうやら不思議空間にワープしちゃったみたい…。
東京湾に500メートルもある巨大な桃(モモリス)が打ち上げられた。モモリスが出ている『笑撃波』なる奇怪な音波が原因で東京湾周辺住民が突然笑いだすという事件が起こった。危機を感じた日本秘密謀報局の長官(ミスッタM)は、桃太郎(00モモ)に、モモリス解除の命令をくだした。スパイになった桃太郎は、モモリスの秘密を暴くために東京の街へ繰り出す。続々登場する敵スパイたちとの、壮絶なチエイス!果たしてモモリスの正体は?好評シリーズ第3弾。ここに登場。
星好き少年のボク、山村宏明は、その夜も天体観測に没頭していた。と、…隕石発見!ボクはあわてて、隕石落下地点の裏の公園へと急行した。しかし、そこには隕石などなく、そのかわりに妙な機械と、男の死体があった。その妙な機械をいじったとたん、ボクは気を失って…。気づくとそこは、戦国時代。しかもそこでは、歴史を狂わそうとするマインドロボットと、それを阻止するタイムパトロールとの壮絶な戦いが繰り広げられていたのだ。日本の未来をかけた戦いが、戦国の地で始まった。キミは歴史を守ることができるか?
フラナリーは下水道を点検中、まっぷたつに切断された男の死体を発見した。男はラテン系で、検屍官によれば、鰐に噛みちぎられているという。果たして大都市シカゴの下水道に人喰い鰐が棲息しているのか?折りしも愛鳥を何羽も盗まれたという女性が、フラナリーに助けを求めてきた。捜査にのりだしたフラナリーはやがて、一見無関係なこのふたつの事件の間に思わぬ接点を見出すが…。