1997年発売
珠江は31歳、テレビ局のプロデューサー。男女雇用機会均等法直後で意気込んで就職したものの、10年目を迎えた今は人間関係のストレスと激務の疲労の中、仕事も恋愛もままならず流される毎日だ。そんなある日、同僚のヨッシーから突然、意外なプロポーズが。「会社を辞めて主夫になりたいんだ。俺と結婚してくれない?」『セカンド・ヴァージン症候群』の著者が、現代の切実な結婚事情に迫る、辛口の恋愛小説。
武士の子として生まれ、屈強な青年に成長した五王(石川五右衛門)。膂力を見込まれ、人買船の水主となった五王は、船倉に隠れていた麻耶から、生き別れた双児の兄・信平と深い関係にあったことを知らされる。海賊船と渡り合い撃破する五王だったが、羽柴秀吉の軍船に荷もろとも差し押さえられてしまう。麻耶と夫婦を装い逃走した五王は、京を目指し闇を奔り出すが…。書下し新歴史時代長篇。
勇敢な陸軍遊撃兵の経歴を持つキャメロン・ポーは待ちにまった仮釈放の日、妻と初めて会う娘のもとへ向かうため、囚人護送機「コン・エアー」へ乗り込む。だが、この機には、超厳重警備施設へ移送される凶悪犯たちが同乗していた。そして冷酷な知能犯サイラスの指揮の下、周到なハイジャック計画が実施される。機内は彼らに完全に制圧されるが、信念と友情をつらぬくため、ポーは孤独な戦いを開始する…。
崩壊した旧ソ連邦から大量に流れ込む移民、社会問題化する若者たちの薬物依存、世界に張り巡らされたユダヤ・コネクション…湾岸戦争下のイスラエルを舞台に描かれた、大型女流作家の日本デビュー作。
巨大都市の欲望を呑みつくす圧倒的な「水たまり」東京湾。ゴミ、汚物、夢、憎悪…あらゆる残骸が堆積する湾岸の「埋立地」。この不安定な領域に浮かんでは消えていく不可思議な出来事。実は皆が知っているのだ…海が邪悪を胎んでしまったことを。「リング」「らせん」の著者が筆力を尽くし、恐怖と感動を呼ぶカルトホラーの傑作。
天明五(1785)年の大噴火で、青ケ島は無人島と化した。辛うじて八丈島に逃れた島民の、故郷に還り住みたいという願いはかなうのか-。後に「青ケ島のモーゼ」と讃えられた指導者・佐々木次郎太夫の成長とともに、人間と大自然の50年にも及ぶ苦闘を描く。
夜の闇に紛れて、次々と女性を毒牙にかける恐るべき連続レイプ犯。これまで四年間にもわたって犯行を重ねながら、一切証拠を残さない狡猾な犯人に警察は、ついに特別捜査班を結成、大がかりな捜査に乗り出した。新人警官のパークマンも特捜班に抜擢され、被害者からの事情聴収にあたるが、彼女たちは一様に黙して語らない。捜査陣をあざけるかのように、犯行を重ねる犯人。恐るべきレイプ犯を追う警官たちが見たものとは。
世界の名作を多数紹介し、10億冊を超えるベストセラーとなった「イラストで読む古典」Classics Illustratedシリーズが装いを新たにして、いよいよ日本に登場。美しくわかりやすいイラストに加え、専門家による作家、背景、テーマ、登場人物、作品の意義などについての解説、原文との対訳。
世界の名作を多数紹介し、10億冊を超えるベストセラーとなった「イラストで読む古典」Classics Illustratedシリーズが装いを新たにして、いよいよ日本に登場。美しくわかりやすいイラストに加え、専門家による作家、背景、テーマ、登場人物、作品の意義などについての解説、原文との対訳。
世界の名作を多数紹介し、10億冊を超えるベストセラーとなった「イラストで読む古典」Classics Illustratedシリーズが装いを新たにして、いよいよ日本に登場。美しくわかりやすいイラストに加え、専門家による作家、背景、テーマ、登場人物、作品の意義などについての解説、原文との対訳。
精神分析医・氷室想介のもとに、奇妙な不安を訴える女性が訪れた。自分には不釣り合いなほどハンサムな男から求愛され、幸せすぎて恐ろしいというのだ。彼女が男から見せられた不思議なトランプ魔術。その裏に秘められた身の毛もよだつ残虐趣味を氷室は見抜いた(『マグネット・ラヴ』)。-魔女が操る水晶玉を通して覗く、人間世界の歪んだ恐怖を描く吉村達也推理短編集。
等身大人形師の義男は、兄嫁の春子に密かな想いを寄せている。彼の気持ちに気付いた妻の咲子は、夫が制作中のコンクール出展用の等身大人形が春子に思え、胸締め付ける嫉妬心に抗うことができず、それを壊して捨ててしまった。そのときから春子の身に異変が起こる…。幻想と現実を交差させた、震えあがるようなスリラーの世界。門田泰明の恐ろしい筆が冴える。
“僕の言う通りに動いてくれれば、君の夢をかなえてあげる”憧れの俳優・伊関拓朗と同じ舞台に立つことを夢見る東堂潮に、謎の男・来生澄雄は囁いた…。甘い罠に捕らわれ、深い闇に墜ちていく潮。彼に救いの手は差し伸べられるのか!?ふゆの仁子が贈る、衝撃の『engage』番外編、書き下ろしを加えてついに登場。