2001年発売
ヴェネチアで次々と起こる大量殺人事件。そしてその現場には、あのパンナコッタ・フーゴの姿が…。大人気の第5部を舞台に、オリジナル・ストーリーで贈る「ジョジョの奇妙な冒険」ついに登場!!
三国志-英雄たちの戦いのドラマに、幕が降ろされた。曹操、曹丕が、劉備、諸葛亮が、そして孫堅、孫策、孫権、周瑜、魯粛、呂蒙、陸遜が、それぞれ舞台を降りて行く。三国志100年のロマンが終わる。ライフワーク完結。
夢二の絵の女に恋した男が祇園を訪れ悲劇の幕は開いた。多重人格、自分恐怖症、異常な愛欲日記、妊娠中絶。同期入社の男二人と女三人の仲間は各々恐るべき素顔を!古都を恐怖の舞台にかえる衝撃作。
通常の警備会社の手に余るような怪異現象が起きた場合、その警備を引き継ぐ「国枝特殊警備保障」。そこには3人の特殊な能力を持った警備員がいた。面妖な方法で邪霊を祓う和製エクソシスト、怪僧洞蛙坊。人の妄念を昆虫や獣の形で「見る」ことのできるバイセクシャルの美青年比嘉。すべての怪異現象は科学的・合理的に説明できると主張する元大学教授山県。3人はさまざまな怪事件を解決するが-。本格ミステリ、ホラー、SF&伝奇の鬼才が結集。まったく新しい形のハイブリッド連作短編集。
7年前に内臓の悪性腫瘍を摘出した作家の「私」は、駅のホームを照らしだす異様に透明な光を手術前夜に見て確信する。生きていてよかったと-死と隣り合う生の根源的な輝きを鋭利に描く短編集。
禁忌は、破るためにある。進まない改革、唐・新羅の侵略の恐怖。理想に胸を焦がした権力者は、焦燥と妄想の狭間で、弟を憎み、そして妹を欲した。既得権益に淫する勢力に立ち向かう困難さと、革命者の孤独と猜疑心を描いた気迫の歴史大作、ついに最終章へ。
エルシードが凶刃に倒れた!ヴァレリー、リチャードがともに膠着状態の均衡を破ろうとした折りも折り。イスラムにとって、人ならぬ神ーエルシードの不在は大きい。しかし、これ以上戦が長引けば聖都は飢えに苦しみ、徒に戦闘意欲を失う。この戦いに勝利し、休戦交渉を有利に運ばなければ、イスラムに未来はない。決意を秘めた戦いが始まった。
過去を持たず、空虚な存在として生まれた精神科医ジャックモール。その精神分析は、他者の欲望・願望を吸収して自己を満たすために施される…本書は、軽みとペシミズムが同居するいつもながらのヴィアン風味を保ちながらも、後者により比重のかかった著者最後の長篇小説である。ジャックモールのうつろで行き場のない姿を、発表後50年経った現在を生きる若者に重ね合わせてみるのも、決して無謀な試みとは言えないだろう。
打ちのめされても絶望しても、生きていれば愛にめぐりあう。学業を途中で投げだしたウブな乙女が男だけの修羅場に乗りこんで…彼女が花火だと思ったのは戦場の砲火だった。平和に慣れきった目に映る、まさかの連続。這いつくばって逃げ延びた彼女に残されたものは…。ぎりぎりの愛の強さと純粋さ。あなたの知らない世界がここにある。増えつづけるダニエル・スティールファン必読の傑作。
北朝鮮の女性将校で美人パイロットの柳英姫は、大連に留学した時に日本人商社マンの西山哲男と知り合い、恋仲になる。哲男への思いを募らせる英姫は、ソウル奇襲作戦に参加し、そのまま亡命することを決意した。一方、哲男は台湾人の叔母から、旧ソ連の怪鳥艇に関する極秘文書を託されていたが、その書類を入手しようと、中国のスパイが彼の周辺に出没する…。
韓国に亡命し、インド空軍外人部隊へ出向した柳英姫は、怪鳥艇の謎を知る哲男と再会するが、二人は、北朝鮮、中国の双方から執拗な襲撃を受ける。一方、ロシアのカスピ海に「鷲の息子」と呼ばれる強襲上陸艇があることを突き止めた中国軍は早速、その売買契約に着手。英姫と哲男も、中国の契約を阻止すべく、カスピ海へ…。アジア情勢に詳しい著者が挑んだ“大冒険ラブロマンス”。
九州制覇、文禄・慶長の役と、後半生を常に戦場で過ごしてきた薩摩の太守・島津義弘は、政局を読み取り、敵の作戦を察知する才に長け、大胆な攻撃で敵を打ち破る戦略家として、内外に恐れられた。小心者の徳川家康、官僚主義者の石田三成、保身に走る兄・義久という思いきった人物設定で、戦国武将の内面に鋭く迫り、現代の指導者たちにも熱い共感を呼んだ大作。柴田錬三郎賞受賞。