2004年4月発売
16才。アイデアのお値段は10億円!ルックスも成績もコンプレックスだらけの女の子が、広告代理店の高校生ブレーンに。脳みそに嵐を起こすアイデア出しの修羅場で見つけたものは、自信と勇気と夢のかけら。そう、宝物は、あたしの頭の中にある。
天下統一目前の天正十八年、いまだ混沌とした荒野であった関東。不気味にそびえる髑髏城に無頼の七人が集まった。日の本を手に入れるのはあの方であったはず…。それぞれの想いと刃が炸裂する。劇団☆新感線の名脚本家が、小説界に殴り込み!21世紀にふさわしい怪奇幻想チャンバラ小説、ここに誕生。
長坂秀佳『「密室」作ります』-“喪服婦人”からメールで届いたキイワード。「密室」でそのキイワードどおりの事件が…。真保裕一『黒部の羆』-冬型の気圧配置が強まっていた。山の事故。25年前の馬鹿な男の姿が胸をよぎった。川田弥一郎『ライフ・サポート』-末期癌患者の最後の願いは「娘探し」。同行したプライベイト・ドクターは命を救えるのか?新野剛志『家路』-師走の街で通り魔に刺された男は、被害者でなく加害者だったのか。高野和明『二つの銃口』-迷い込んだ大量殺戮者と、巻き込まれた青年。極限の恐怖と、精神の深淵を描く緊迫スリラー。
川端隼人12歳、小学六年生。この夏、ママを亡くした。弟がいる。直也6歳。小学一年生。直也はまだママが「死んだ」ということがわかっていない。消防士のパパは夜勤が多い。だから、ぼくが直也の面倒を見なければならない。ぼくには泣いてる暇はない。園田栄造70歳、靴職人。魂を込めて靴を造る。そのために不要なものはすべて排除する。気安く近づいてくるやつらが大嫌いだ。用事もないのに話しかけてくんな。ガキは特に嫌いだ。わがままで、未熟なくせに姑息で、甘えてみせもする芸達者だ。じんわりと気持ちがほぐれる泣けないガキと偏屈ジジイの物語。
北海道に単身赴任した検事・霞夕子。凶悪事件の少ない落ち着いた日々だったが、事件発生の急報が入った。現場で捜査に加わる夕子の勘が捉えた、かすかな違和感、些細な事実。「いったい、どういうことなのかしら…」。夫と妻、父と娘、姉と弟-北の断崖に渦巻く人間関係のあや。人生の危うさ、心の弱さを見つめてきた著者による出色の短編集。
他愛ない内容ばかりだった。特に近づいてこようとしない相手との、安心な、心地よいメールのやりとり。今、そこから踏み出したら、その先には何が待っているの?限りない成熟?それとも不安?もしかしたら…自由?放埒と純情が乱舞する情愛小説の頂点。
史上最高の科学者フェッセンデンが実験室の中に宇宙を創った!世界中の言葉に翻訳された、名作中の名作「フェッセンデンの宇宙」をはじめ、代表作「向こうはどんなところだい?」「翼を持つ男」、切ない怪奇小説「帰ってきた男」、ショート・ショート「追放者」、さらに本邦初紹介作として「風の子供」「凶運の彗星」「太陽の炎」「夢見る者の世界」の4篇を含む、全9篇を収録。
結婚式を目前に控え、意識不明に陥った中野綾。ささやかな復讐心から、綾に呪いをかけてしまった先輩OL・立川美紀子は、綾が“眠り”に落ちてから、不眠症になった。眠れない女と眠り続ける女。目覚めに必要なのは王子様なのか?婚約者の声にも無反応だった綾が目覚めたとき、口をついた言葉は…。おとぎ話をモチーフに、女性の深層心理を描くサスペンス。
父を破産させ、家族を破滅に追いやった「宝石を食べる、この世で一番美しい不老不死の化け物」カズナ。時が経ち、一流企業のトップに成り上がった鷹倉は、復讐のためにカズナを探し始める。しかし、ついに姿を現したカズナは…意外にもボロボロの格好の貧しい青年だった!カズナを屋敷に引き取った鷹倉は苛立ちから、むりやり彼を抱くが、隠されたカズナの「真実」を知るたび、次第にカズナに惹かれていき…!?長編書き下ろし。
「葬式は人生最後の花道、最後のイベントだ」-そう言って自らの葬式の総合演出・プロデュースに取り組んでいた源田金蔵が急死した。菊島真ら五人の老人ホームの仲間が見守るなか、つつがなく葬式は進行しているかに見えたが、火葬の際に奇妙な事件が発生した。北多摩署の捜査から意外な真実が判明し、大きな衝撃を受ける菊島たち。「老い先はわずかだ。死に花を咲かせよう」と一念発起し、彼らは人生最後の大バクチに出ることを決意するが…。「老い」の概念を根底から覆す、痛快エンターテイメント小説。
新宿で助けた藤村雅子と、金沢高一はホテルで一夜を過ごしてしまう。雅子との一夜は、あまりにも甘美で金沢の心を揺さぶるものであったが、翌朝、手紙も残さずに雅子は消えてしまう。ところがその夜、金沢の妻の愛人が新宿で殺されていた。金沢のアリバイを証明できるのは雅子だけだったー。そして驚くべきことに、同じ頃、雅子の夫も殺されていた!事件を追う棟居刑事は、二人の間に隠された事実に、捜査の糸口を見つけるが…。森村誠一が男と女の間の奇妙な関係を描いた、長編・社会派ミステリ。
大手企業の総務部に勤務する江川一郎は、妹からある日、夫が同僚の女性と不倫を続け、滅多に家に帰らなかったことを告げられる。その夫とは、江川が紹介した同じ会社の後輩社員だった。怒りに捉えられた江川だったが、彼自身もかつては結婚後に複数の女性と関係を持ち、そのひとつが原因で妻は今も大きな障害を背負い続けていた…。(「不自由な心」)人は何のために人を愛するのか?その愛とは?幸福とは?死とは何なのか?透徹した視線で人間存在の根源を凝視め、緊密な文体を駆使してリアルかつ独自の物語世界を構築した、話題の著者のデビュー第二作、会心の作品集。
フルコンタクト空手の最高峰・武林館全日本オープントーナメント、開幕!!室戸武志、芥菊千代、加倉文平、志村礼二、竹智完の五人の獅子たちが、直接対決する瞬間が迫る!会場には、久我重明、羽柴彦六をはじめ、五人の闘いを見守る者が集まり始めていた。まるで、運命に導かれるように…!!不世出の格闘小説家・夢枕獏がさらに新しい領域に挑む、圧倒的傑作、第五弾。