2004年発売
かつての恋人から19年ぶりにかかってきた一本の電話。アダルト雑誌の編集長を務める山崎がこれまでに出会い、印象的な言葉を残して去っていった人々を追想しながら、優しさの限りない力を描いた青春小説。
民俗学者にして歌人の折口信夫にはひとには話せない悩みがあった。彼は幼少の頃より顔に青痣をもっており長らくそれにより苦しめられてきたのだった。木島日記第二弾は昭和のアンタッチャブルに触れる。
三流大学卒の陽一は銀座の高級クラブ「クイーン」のボーイ。新しいママ、摩耶の入店で、度肝を抜かされているところへ持ちかけられたうまい話。街金、ギャンブル、企業恐喝と、カネに翻弄される陽一たちの思惑は。
グラハム卿ら西部領主たちが反旗を翻した。身内の裏切りによりウィンザに出陣していた国王ウォルの軍は大敗、ラモナ騎士団も壊滅する。タンガ・パラスト両国はデルフィニアに宣戦布告し、ウォルは囚われの身に…。しかし、この一大事に何故か王妃リィは姿を消し、残された人々は国王救出に奔走する。
大好きなコートニィとキスをしたその日、14歳のボビーは普通の少年からタイム・トラベラーになった。時空を越え、広大な異次元空間を縦横無尽に駆け回り、人類の未来を守るためボビーは目覚め、戦いに挑んでゆく。
アスカ島に残る七星剣の伝説。-百年に一度の赤き月の夜、大いなる力が剣に宿り、闇が支配するーアスカ島に立ち寄ったルフィたちの前から、忽然と姿を消すゾロ。そして再び現れたとき、ゾロは仲間に刃を向けた!ルフィとの対決は避けられないのか?ゾロは約束の友を、ルフィは島を、救えるのか!?劇場版アニメ第5弾が、ノベルで登場。
巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落する。白水銀行審査部の板東と企画部の二戸は、一風堂の巨額支援要請をめぐって激しく対立する。乱歩賞作家が放つ、傑作金融エンタテイメント。
父親譲りの灰色の瞳と英語力を武器に、通訳として自立をめざす美貌の女性・黒井礼子は、政治思想史の若き学究・千明広と出会い、恋に落ちる。正反対の境遇と性質ゆえに深く惹かれ合う二人だったが、兄夫婦の急死により礼子に遺された幼い兄妹の養育、千明の将来を左右する教授夫人との確執、さらに戦後政治思想史のカリスマをめぐる謀略が絡み、波瀾のドラマが展開する…。現代日本を舞台に本格ロマンの魅力を甦らせ、小説の可能性を問う傑作長篇小説。
貞淑な妻と穏やかな生活と年若き愛人との濃密な情事を手にした瞬間、人生のカウントダウンは始まっていたのかー死を覚悟しながらも、官能と恍惚を求める男の性。生と死の狭間にしか存在しない悦楽の先に待っていたものは…。文学史上かつてない、桜をモチーフに日本人の深層心理をえぐった究極の官能世界。
武田軍に平穏な暮らしを奪われた市郎太は、軍師・三浦雪幹の弟子となった。彼は師とともに全国を遍歴するが、早くから、城造りの才能を発揮しはじめる。雪幹の遺志を受け継ぎ、軍師として身を立てようとした市郎太だったが、運命は彼を近江の石積み集団・穴太衆のもとに導いたのであった-。
有名人のサインを売買し、そのあがりで悠々暮らす“直筆商”アレックス。密かな哀しみを抱きしめたまま、お気楽かつ自堕落に生きている。亡父が縁を結んでくれた古なじみの友人たちに十年越しの恋人。ロンドン郊外での代わりばえのしない日常に、少年時代から純情を捧げてきた伝説的映画女優の直筆サインが大嵐を巻き起こす。一行おきにはじける笑い、なのにじんと胸にしみる読後感。衝撃のデビュー作『ホワイト・ティース』から3年。現代社会と“シンボル”という壮大なテーマに、とめどなくコミカルな表現で挑んだ世界中の読者待望の最新作。
4人の写真家×8人の出演者による、映画「きょうのできごと」が綴った一日の、「その後」の風景。撮り下ろし写真+原作者が書き下ろした4つの短編小説。映画「きょうのできごと」の、もうひとつの物語。
ヒマラヤの壮大な旅、チベット仏教の伝説の聖地、実在の登場人物、そして奇怪な事件が…ホームズが宿敵モリアーティとライヘンバッハ滝で対決し、再び姿を現すまでの「大空白時代」を描き切った最高傑作。