小説むすび | 2010年発売

2010年発売

深夜の酒宴・美しい女深夜の酒宴・美しい女

出版社

講談社

発売日

2010年7月9日 発売

なぜ人間は生きねばならないのかーー? 戦後文学のカリスマ椎名麟三の代表的2篇! 焼け残った運河沿いの倉庫を改造したアパートに蠢く住民達。瀕死の喘息患者、栄養失調の少年、売春婦の救いのない生態を虚無的な乾いた文体で描き、「重い」「堪える」の流行語と共に作家椎名麟三の登場を鮮烈に印象づけた「深夜の酒宴」。電車の運転の仕事を熱愛する平凡な男が現実の重さに躓きつつ生き抜く様を特異なユーモアで描く「美しい女」(芸術選奨)。戦後の社会にカリスマ的光芒を放った椎名文学の代表作2篇。 井口時男 この地上にあっては、「愛」も「自由」も「幸福」も相対的で不十分な偽物でしかありえない。しかし、「ほんとうにほんとう」のものとしての「美しい女」は、地上の偽物性や相対性を裁き糾弾するのではない。むしろそれは、まがい物たらざるをえない地上の存在の卑小さや滑稽さを許容し、ゆるめ、やわらげてくれるものだ。裁き糾弾するのは旧約の神だが、ゆるめ、やわらげてくれるのはキリストの「ユーモア」である。--<「解説」より>

陸軍士官学校の死 上陸軍士官学校の死 上

NETFLIX「ほの蒼き瞳」原作 引退した名警官ガス・ランダーは、ウエストポイント陸軍士官学校のセアー校長に呼び出され、内密に処理したい事件の捜査を依頼される。同校の士官候補生の首吊り死体から、何者かが心臓をくり抜き持ち去ったというのだ。捜査の過程でランダーは、ひとりの年若い協力者を得る。士官候補生一年の彼は青白い顔の夢想家で、名をエドガー・アラン・ポオといったーー青年時代の文豪ポオを探偵役に迎えた、詩情豊かな傑作謎解きミステリ。 *第2位『2011本格ミステリ・ベスト10』海外ランキング *第2位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/総合部門 *第2位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/翻訳家&評論家部門 *第4位『ミステリが読みたい!2011年版』海外篇/【海外部門新人賞】      /本格部門 第1位/サプライズ部門 第2位/キャラクター部門 第4位 *第8位『このミステリーがすごい!2011年版』海外編 *第10位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/作家部門

陸軍士官学校の死 下陸軍士官学校の死 下

NETFLIX「ほの蒼き瞳」原作 才気煥発な青年ポオを協力者に、士官候補生の遺体損傷事件を調べつづける元辣腕警官のランダー。だが、そんな彼らの前に第二の、そして明らかな他殺死体が現れる。そして、令嬢リーへの愛に全霊を捧げるポオとランダーの関係にも、暗雲が立ちこめはじめていた。内なる孤独を抱えるふたりの男が、陸軍士官学校を震撼させた殺人事件に見いだした真実とはーー。19世紀アメリカを舞台にした、圧巻の歴史ミステリ大作。解説=川出正樹 *第2位『2011本格ミステリ・ベスト10』海外ランキング *第2位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/総合部門 *第2位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/翻訳家&評論家部門 *第4位『ミステリが読みたい!2011年版』海外篇/【海外部門新人賞】      /本格部門 第1位/サプライズ部門 第2位/キャラクター部門 第4位 *第8位『このミステリーがすごい!2011年版』海外編 *第10位『IN★POCKET』2010年文庫翻訳ミステリー・ベスト10/作家部門

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