小説むすび | 2012年10月発売

2012年10月発売

ペガサスの挽歌ペガサスの挽歌

【2025年2月現在、新本が定価(2,400円+税)で購入可能】 「激しく、罰せられている。私は、罰せられている。」(「黄泉の女」より) 燦爛(さんらん)たる幻想。自由への憧れ。性の冒険。狂気と孤独。貴重なデビュー前の児童小説を含む、待望の1970年代単行本未収録作品集。皆川文学誕生の秘密がここにある。  「私の中に巣喰う狂気が、さまざまな夢を見させる。文字に定着してしまえば、未だ寒々と貧しい世界。いつか華麗な狂気の世界を、文字の上にもあらわしたいと、一枚、二枚、書きつづけています」  小説現代新人賞受賞の言葉でそう語った皆川博子は、初めから、恐ろしいほどに完成されていた。同人誌発表のシュールな詩のような児童文学4篇を含む、単行本未収録作品12篇を収録。皆川文学の妖美な特色は、むしろ未収録とされた作品のほうに色濃くあらわれている。 ※七北数人氏を監修者に迎えた「シリーズ 日本語の醍醐味」は、“ハードカバーでゆったり、じっくり味わって読みたい日本文学”をコンセプトに、手に汗握るストーリーではなく、密度の濃い文章、描写力で読ませる作品、言葉自体の力を感じさせる作品を集成してゆきます。 初期児童文学作品  花のないお墓  コンクリ虫  こだま  ギターと若者 地獄のオルフェ 天使 ペガサスの挽歌 試罪の冠 黄泉の女 声 家族の死 朱妖   解説/七北数人

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