2012年4月発売
子供たちが読書を通じて、希望と、困難を乗り越える強さを持つことができるように祈るー世界に感動を与えた美智子さまの国際児童図書評議会世界大会での挨拶(英語、日本語)を収録。
「無法請負人」モンク・イーストマン、「動機なき殺人者」ビル・ハリガン(ビリー・ザ・キッド)、「傲慢な式部官長」吉良上野介など、読者には先刻お馴染みの悪党や無法者についての史実や原話を本歌取りしたボルヘス最初の短篇集。ボルヘスによる悪党列伝。
過去を隠して孤児を育てる元「捜宝人」の宋格之。父の命を奪った彼と生きる美しい紫蘭。ささやかな希望が芽生えた町を、ある日、皇帝の陰謀が襲った。美少女仙人・僕僕先生と王弁は、鋼の手で敵を滅ぼす伝説の神を求めて湖の底へー。シリーズ第6弾。
漫画界の巨匠が遺した未発表原稿。発見された50枚の原稿には、若い女性を誘拐・監禁し、苦悶する姿をデッサンして殺害する“漫画家”なる人物が描かれ、さらには、作中の被害者の顔は、35年前の連続女性失踪事件で消えた女性に酷似していた。果たしてこれは巨匠本人が描いたものなのか?別人だとすれば誰が、何のために?作者は現実に女性を次々に誘拐し殺した犯人なのかー原稿に遺された痕跡が新たな猟奇事件を招き、驚くべき犯人像が浮かび上がるが…。二転三転から、ありえない結末へ。伝説的名作『MASTERキートン』原作者の一人。漫画界のカリスマだからこそ書けた驚愕のミステリー長編。
ハイテク企業の犯罪を知り、極微の体にされてしまった七人の大学院生。凶暴な生物や毒虫がひしめく密林に投げ込まれた彼らは、専門知識を駆使して決死の脱出を図る。巨匠渾身のラストメッセージ!
獲物をかじる不気味な物音、闇にこだまするあやしい鳴き声、鬱蒼たる森にうごめく奇怪な虫たちー。そのただなかで、身長二センチほどのマイクロヒューマンにされたピーター・ジャンセンら7人の大学院生は、持てる知識を総動員して脱出を目指していた。その一方、七人の存在が目障りなNanigenの社長ヴィン・ドレイクは、武装した刺客を“テンソル・ジェネレーター”で縮小して送り込む。だが、同社周辺で続発する事件に不審を抱いた警察が動き始めた。さらに、行方不明となった院生らを気づかう謎の人物もまた、Nanigenをひそかに監視していた。ピーターら若き科学者たちは無事にスーパージャングルを切り抜け、もとの身体に戻ることができるのか?科学とフィクションを巧みに融合させたエンターテインメントの最先端にして、大自然への畏敬に満ちた巨匠のラスト・メッセージ。
犯人と出遭った心躍る話は、みんなに話してきかせたくなる。エルベ川沿いの家を訪ねてきた背の高い男。ブレーメン出身の「鱒男」。路面電車で見た双子の片割れ。本名で呼ぶことのできない「マボロシさん」……。雲を見ていると「互い違い」な出遭いの数々が浮かんでくる。野間文芸賞受賞後第一作、待望の長編小説。 人は一生のうち何度くらい犯人と出遭うのだろうーー。 わたしの二ヵ国語詩集を買いたいと、若い男がエルベ川のほとりに建つ家をたずねてきた。彼女へのプレゼントにしたいので、日本的な模様の紙に包んで、リボンをかけてほしいという。わたしが包装紙を捜しているうちに、男は消えてしまった。 それから一年が過ぎ、わたしは一通の手紙を受け取る。 それがこの物語の始まりだった。 雲をつかむ話 第一章〜一二章
「神はおまえたちの脳にあるーー」大脳が異常発達を遂げた小学生集団が展開する、驚愕の宗教「勉教」とは!? 史上最年少の犯罪集団に、特殊能力を持つ捜査班「チームクワトロ」が立ち向かう!
アイルランドの女子大生ブリーダの、英知を求めるスピリチュアルな旅。恐怖を乗り越えることを教える男と、魔女になるための秘儀を伝授する女がブリーダを導く。愛と情熱とスピリチュアルな気づきに満ちた物語。
部活、恋愛、友達、宝物、出逢いと別れ……少年少女小説の名手たちが綴った短編青春小説6編を集めた、極上のアンソロジー。あさのあつこ、魚住直子、角田光代、笹生陽子、森絵都、椰月美智子の作品を収録。
浅見家の菩提寺、聖林寺の鐘の音が夜中に鳴り渡った。浅見光彦と雪江が不気味に思っていると、翌日その鐘から血が滴っていたと住職から知らされる。さらに半月後、顔に鐘の紋様痕をつけた男の変死体が隅田川に浮かんだ。浅見は、琴電の切符を唯一の手掛かりに四国高松へと飛ぶ。被害者の美しい妹と共に事件を追う浅見は、「カネ」にまつわる過去の死と人間の愛憎を浮かび上がらせ…。浅見の名推理を堪能できる傑作長編。
1922年、北海道・旭川で生まれた私は、両親や兄弟姉妹の愛情に包まれながらも、体が弱かったせいか人一倍臆病な子供で、無気味さと淋しさ、不安や恐怖の入りまじった中にあったような気がする。しかし小学校にあがり、級友たちとのふれあいや人の死など様々なことを経験し、「生きる」とはどういうことかをおぼろげに感じ始めるー。愛と信仰と文学に生きた作家、三浦綾子の原点が鮮やかに描かれた、長編自伝小説。
赤穂浪士を預かった大名家で発見された奇妙な文献。そこには討ち入りに関わる驚愕の謎が記されていた。さらに謎にまつわる殺人事件も発生。謎と事件に右往左往する静湖姫の前に、また素敵な男性が現れてーー。
女主人として銀の森屋敷を切り盛りするパット。幸せなはずだったが、姉や兄、そして妹までが結婚することになり周囲からは「売れ残り」と陰口をきかれるように。そんなパットが辿り着いた真実の愛情とは?
警視庁捜査一課の沢と舞子は、チョコザイと名乗る青年に出会う。彼は事件の証拠を目にすると突然、難解だが事件解決の重要な手がかりとなる単語をつぶやいた。2人はそれをもとに犯人を追い詰めていくーー。
外資系カード会社に勤務する27歳の藤崎翔は、会社が大規模なリストラ策を打ち出したことを機に独立、仲間たちと新規事業を立ち上げる。CEO(最高経営責任者)として舵取りを任されるが……青春経済小説!
17歳のおちかは、実家で起きたある事件をきっかけに心を閉ざした。今は江戸で袋物屋・三島屋を営む叔父夫婦の元で暮らしている。三島屋を訪れる人々の不思議話がおちかの心を溶かし始める。百物語、開幕!