2012年4月発売
日本有数の製薬会社会長の所有する山中湖畔の別荘。一族が集まった正月に、悲劇の幕が切って落とされる。当主である会長が姪の摩子に刺殺されたのだ……クイーンの名作「Yの悲劇」に挑戦した傑作推理!
新たな任務を受け、再び兄妹として暮らし始めた2人。だが、隣人の女の不可解な行動から事件が起こり… 50万部超! 『ワイルドビースト』シリーズのユウが描く<殺し屋×孤独な少女>の愛の物語第III巻。
榊信一は大学時代に同郷の恋人を絞め殺しかけ、自分の中に眠る、すべての女に向けられた殺人願望に気づく。ある日、自分が病に冒され余命僅かと知り、欲望に忠実に生きることを決意する。それは連続殺人の始まりだった。榊の元恋人だけが榊の過去の秘密を知るなか、事件を追う刑事、蒼井凌にも病が襲いかかり、死へのカウントダウンが鳴り響く。そして事件は予想もしない方向へー衝撃の展開、感涙の結末。
【特集】「日本発! ファンタジー」 子どもにも大人にも人気のある「ファンタジー」。今回はその中でも、「日本のファンタジー」にスポットをあてました。 日本の作家による書きおろし6作品のほか、エッセイや小論など、日本のファンタジーの魅力や秘密をたっぷりお届けします。 今だからこそ読みたい、読んでほしい。お話を読み終えた後に心に残るものを、ぜひ味わってください。 <創作>「水玉売りの話」竹下文子/「ソラガアオイ」朽木 祥/「アリスズ・キッチンはおべんとうやさん」柏葉幸子/ 「白猫白猫、空駆けておいで」村山早紀/「時間の神様」たからしげる/「ソウタのセンセイ」岡田 淳 <ブックリスト・エッセイ>「縦横無尽な本棚ー日本ファンタジーのすすめ」幅 允孝 <小論>「日本のファンタジーの系譜ー草創期から現在まで」野上 暁 【詩】「おとなになるために」山本けんぞう 【とじこみ絵本】「グスコーブドリの伝記」原作・宮澤賢治/絵と文・つかさおさむ 【随想】あの時わたしは、今わたしは・加藤久仁生 【連載】「本を読む(4)」岩瀬成子/「リョウ&ナオ(4)」川端裕人/「ロールイチゴ(10)最終回」ひこ・田中/ 「子どもたちによろしく(12)」長崎訓子 【マンガ】「さんぱつやきょうこさん(28)」長谷川義史 【エッセイ】わたしの一冊・辻村深月/三浦太郎 【Books】絵本・及川賢治(100%ORANGE)/児童書・加藤純子/YA・金原瑞人/大人の本・穂村弘
満開の美しさも散りゆく儚さも、一緒に眺めたいと願うのはいつだってただ一人、おまいさんだけだった。幾年もの時を重ね、季節の終わりを迎えた夫婦が愛でる花。あるいは、苦楽をともにした旧友と眺める景色。桔梗、女郎花、菖蒲、小梅、桜…移ろいゆく花に、ゆっくりと熟した想いを重ね綴られる、八つの絆。江戸市井に生きる人々の、ゆかしい人情が深く心に泌み渡る、傑作短編集。
高級すきやき屋でアルバイトをはじめた中国人留学生・虹智(ココちゃん)は、何本もの紐で縛られた着物姿の我が身を「束ねられた長ネギ」に準える。「いらーっしゃいっまーせ」「かしむかりました」…慣れない習慣や日本語と格闘しながら観察する老若男女の人間模様。あこがれの店長と留学生仲間・柳賢哲との間で揺れる気持ちも描かれる、比較文化的笑いに満ちた、やさしい物語。
目覚めればそこに死体。LAPDの警官の群れ。顔見知りの刑事。んでーおいおいオレが逮捕なの?60年代も終わった直後、街にサーフ・ロックが鳴り響くなか、ロスのラリッ放し私立探偵ドックが巻き込まれた殺人事件。かつて愛した女の面影を胸に、調査を進めるドックが彷徨うは怪しげな土地開発の闇に拉致とドラッグ、洗脳の影。しかも、えーと、“黄金の牙”って?なに?ドックが辿り着いた真実とはー。
フツーの話にも、ヘンな話にも、 飽きてきたあなたへ。 絶妙にひねくれた短編12編。 特に「買いもの」は必読! ーー青崎有吾推薦 フランク・ヒューイットは芸能界の大スター。殺し屋の“わたし”は彼の殺害を依頼され……。二転三転するスター暗殺劇の意外な顛末を描いた英国推理作家協会短篇賞受賞作のほか、刑事の相棒に赤ん坊が採用され一緒に捜査を行う「マイロとおれ」、買いものリストだけで成り立つ異色作、ミステリ出版界の裏事情を語る一篇など多彩な12作。奇想とユーモアあふれる傑作短篇集です。解説=野崎六助
政治家カレーニンの妻アンナは、その美貌と振る舞いから社交界の賞賛を集める貴婦人であった。ある日、兄の離婚騒動を解決すべくモスクワへ向かったアンナは、青年将校ヴロンスキーと出会う。彼の激しい求愛に次第にアンナも惹かれていくが…。貴族社会の光と影を描いた、リアリズムの巨匠トルストイの長編小説を漫画化。
ある日、ひとりの少女が自殺をした。 名は彼女いわく姫草ユリ子といい、臼杵耳鼻科病院の看板看護婦として多くの患者に好かれていた。 しかし、彼女のある奇妙な「クセ」が真相をうやむやにしていく…。 「何んでも無い」「殺人リレー」「火星の女」の3編から成り、 奔走する少女たちを通して、この世の生き地獄を描いた幻想小説を漫画化。
日本レアメタル機構、通称「コミュニティ・マヒトツ」の職員・江波と<レアメタル生成症候群>の少女・冴矢。江波は与えられた職務をこなし、冴矢は限られた命をただ生きるだけだった。そんな二人が出会うとき、平穏な日常は少しずつ変わり始める。しかしそれは、隠されていたコミュニティの秘密を暴いてしまう、悲劇の引き金に過ぎなかったのである……。ヒットシリーズ「浜村渚の計算ノート」著者、最新SF長篇。 日本レアメタル機構、通称「コミュニティ・マヒトツ」の職員・江波。<レアメタル生成症候群>と呼ばれる少女たちの管理を行う江波は、少女たちに特別な感情を持たないよう、日々の業務を忠実にこなしている。 一方、14歳で入所したが未だにコミュニティの少女たちとなじむことができない少女・冴矢。自分が死ぬまでの運命が決められていることを知って、自暴自棄になっている。 とある出来事によりお互いを認識するようになった江波と冴矢だったが、この時点では、お互いがお互いにとって重要な存在になることに気づいていなかった。 やがて、コミュニティの一年で最も盛り上がる、体育祭の日が近づいてきたのだが……。 ヒットシリーズ「浜村渚の計算ノート」著者による、最新SF長篇!