2013年11月発売
あたし、小沢優、18歳。ダンスが好きな女子高生。バイトをしようと面接に行ったら、なんとそこは男性アイドルをたくさん輩出している芸能事務所のオーディション会場。で、言われるがままに踊ってみたら、あーびっくり、受かってしまったのだ!どうする、どうするの、あたし。-友情と絆を描く青春小説。熱く、激しく踊れ!
両親を喪って兄とふたり、道東の小さな町で暮らす少女。演劇の才能を認められ、周囲の期待を集めるが、彼女の心はふるさとへの愛と、夢への思いの間で揺れ動いていた(表題作)。苦難のなかで真の生き方を追い求める人びとの姿を、美しい列車の風景を織りこみながら描いた珠玉の短編集。
クラスで酷いいじめに遭っていた中学3年生の藤原彩菜は、ある決意をする。「クラスメイトに自分と同じ地獄の苦しみを味わわせてやる」-見え隠れするいじめの首謀者。黒幕は親友なのか、それとも…全員狩るまで終わらないー28人のクラスメイトへの、命がけの復讐が始まった!
山深い里で代々続く二階堂家に嫁いだ貞淑な美女、雪乃。長男の嫁として健気に振る舞う雪乃に、義父の平治は密かに瞑い欲望を燃やしていた。雪乃はかつて二階堂家に奉公していた女中のハルー平治を男にしてくれた女にそっくりだったのだ。そして、長男の恭平が家を空けた夜、平治はついに行動に出る。旧家を舞台に繰り広げられる濃密禁断エロス第二弾!
岡っ引き繁蔵の昔なじみが闇討ちに遭った。幸い一命は取りとめたが、淳之助は賊の真の狙いが繁蔵にあり、さらには父左門を殺めた者に繁がると推し量る。探索の末に、繁蔵の壮絶な過去と、意外な下手人が浮かび上がる…。好評シリーズ第4弾!書き下ろし長編時代小説。
五街道の宿場に押し入り、大金を盗んでいく盗賊「夜鴉一味」。その頭目が江戸に潜伏しているという。そんな折、戯作修業中の朧屋彦六は、浪人に襲われた若い女を助ける。どうやらその浪人、夜鴉一味らしい。盗賊の正体を探るうちに、彦六は盗賊の黒幕と、江戸を揺るがす大陰謀に気づき…。「世直し草紙」シリーズ最終巻!
江戸日本橋で御茶漬屋「夢見鳥」を営む女主人・お蝶。道理の通らないことには声を上げ(時には手も上げ)、困っている者には助けを惜しまない。旨い茶漬や料理が評判の店を切り盛りしながら、おせっかいもいつのまにか生業に。周りの者たちは「こらしめ屋お蝶」と呼んで慕っている。そんなお蝶の亭主・伊三郎は「御役目」とだけ言い残し、一年前に姿を消した。時々届く花だけが無事の知らせ。いとしい人の帰りを待ちわびながら、今日もお蝶は世話焼きに駆けまわるー。
吉原の肝煎、庄司甚右衛門が行方知れずとなった。花街きっての実力者の失踪は最悪の結末を迎える。誰が、いったい、何のために…。息子の甚五郎とともに、甚右衛門惨殺の真相を探る隠密廻り・桐谷左門は、やがて、吉原に隠された驚愕の秘密を知ることになる。飴玉咥えて悪を斬る、型破りの剣豪が大暴れする絶好調シリーズ第三弾!
湯瀬直之進を用心棒に雇おうとしていた呉服商の船越屋岐助が殺され、殺害現場から手代の与野造が姿を消した。葬儀のあと、岐助の女房と娘に請われた直之進は与野造の行方を追いはじめる。一方、南町奉行所同心樺山富士太郎と中間の珠吉は、町医者殺しを探索していたが…。直之進は次々と起こる殺しの連鎖を食い止められるのか!?人気書き下ろし長編時代小説第二十七弾。
乱世が生んだ機智縦横の中国的レトリックの精華。後漢末から東晋末(2世紀末〜5世紀初)、「清談」が流行し、竹林の七賢が現れる。エピソードの集積による魏晋の貴族・名士たちの逸話集。(全5巻)
地球に生命が誕生して以来、三十億年の記憶を持つ美少女エマノン。彼女の記憶が失われた!?カリブ海に浮かぶマルティニーク島に住む少年ジャンは、島を訪れていた画家ポール・ゴーギャン、記者ラフカディオ・ハーンらとともに、エマノンの記憶を取り戻すため、島の奥へと旅することに…。
イケメンさるどんに遊びれた純情かにどん(「さるとかに」)じじとばばが始めた新商売とは?(「花咲かじじい」)一寸法師が姫君を手に入れた計略(「一寸法師」)六人の地蔵と、六人の息子たち(「笠地蔵」)ほか、大人も子どもも楽しめる直木賞作家・乃南アサが贈る、ユニークな昔話集。
モンテ・クリスト伯の仇敵たちが彼の正体を知るときは、すなわち身の破滅のときである。仕組まれた復讐の第一は、メルセデスの家出とモルセール伯の自殺で終わる。ヴィルフォールは肉親の相次ぐ毒殺に遭い、ダングラールは破産寸前まで追いつめられる。
人間はからだを責めて働かな嘘やー不屈の精神で孫娘を育てあげる男の明治から昭和にわたる波瀾の生涯を描いた「わが町」。自意識過剰で不器用な青年の成長の日々を点綴した自伝的小説「青春の逆説」。織田作之助(一九一三ー四七)の代表的長篇二篇。
祖母の旧友ヴィルパリジ夫人のサロンで、「私」はゲルマント公爵夫人とついに同席。芸術、噂話、ドレフュス事件など、社交界の会話の優雅な空疎さを知る。家では祖母の体調が悪化。母、医師、女中に見守られ、死は「祖母をうら若い乙女のすがたで横たえる」。
学問のためという一念で、妻の肉体を人体実験に供する町医者。未知の分野であった人体解剖の彩色図を、憑かれたように描く絵師。娼館設置をめぐり、ロシア人に遊女たちの性病検査を迫られ苦慮する長崎奉行所の役人。幕末から明治にかける近代日本黎明期の医学秘話五篇を収録。第十四回吉川英治文学賞受賞作品。
バイトからのたたき上げである鮫島静緒は、百貨店の洋菓子部門でキャリアを積み重ねてきた30代半ばの苦労人だ。洋菓子以外にも手がけたフロアリニューアルが成功し、契約社員から晴れて正社員になったはいいが、突然の人事異動で男性ばかりの外商部に唯一の女性として配属される。実はカリスマ外商員・葉鳥の退職を控え、それまでに彼の顧客との太いパイプを繋げるべく、さまざまなメンバーが集められたのだった。これまで仕事では成功を収めてきた静緒だが、プライベートでは同僚・神野と別れたバツイチの身。勝手が違う外商の世界に戸惑いつつ、交渉成立を目指してお客様のところに足を運ぶがー。