2014年発売
「よろいち」の編集アルバイト学生恵もいよいよ就活の季節。そんななか、編集部に寄せられる情報は“幽霊”ネタばかり。臆病者の恵が渋々調査に出掛けた廃屋で目撃したものは怨霊なのか。一方、兄の稔は行方不明の父を捜し続けていた。しかし、その消息を知る男の死。現場に残るアカシアの小枝の意味は?メンバーとの別れ、就職、父との再会…恵の今後や如何に。シリーズ完結編。
フランスの暴政を嫌って渡英した亡命貴族のチャールズ・ダーネイ、人生に絶望した放蕩無頼の弁護士シドニー・カートン。二人の青年はともに、無実の罪で長年バスティーユに投獄されていたマネット医師の娘ルーシーに思いを寄せる。折りしも、パリでは革命の火が燃え上がろうとしていた。時代の荒波に翻弄される三人の運命やいかに? 壮大な歴史ロマン、永遠の名作を新訳で贈る。
五十本の茶杓の中に一本だけあるという、「ほんまもん」の利休の茶杓。はたしてゆずは目利きできるのかー?道具屋若夫婦の奮闘を描く“はんなり”系時代小説「とびきり屋見立て帖」シリーズ第四弾。
古代人のミイラに出会った科学者たちの悲喜劇。なぜか毎年繰り返される死者続出のピクニック。数多の美女と一人の醜男が王に仕える奇妙なハーレム。平均寿命1億分の4秒の微小生物に見る叡智ー。現代アメリカ文学の新潮流をリードする若き鬼才による、プッシュカート賞受賞作2篇を含む11篇。
不思議な別れと出会い。危険な“霧”の大河に初めて橋を架けようとする人々の苦闘と絆ー表題作を始め数々の賞に輝く11編を厳選。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、世界幻想文学大賞受賞作収録。
ジャンニはイタリアのヴァイオリン職人。ある夜、同業者で親友のトマソが殺害されてしまう。前の週にイギリスへ、“メシアの姉妹”という一千万ドル以上の価値があるとされる、幻のストラディヴァリを探しにいっていたらしい。ジャンニは友人の刑事に協力して事件を探り始めるが、新たな殺人が…。名職人が、豊かな人脈と知識、鋭い洞察力を武器に、楽器にまつわる謎に挑む!
夫と娘と共にレードシャール島を訪れたマリア。かつて要塞だった島は、今は船舶塗料メーカーのメリヴァーラ社が購入し、一般に開放していた。実はその島では去年、マリアの昔の恋人が事故死していた。そして今、同じ場所でメリヴァーラ家の当主が死体で発見された。警部に昇進したマリアが因縁の島で起きた事件の捜査に奔走。フィンランド人気ナンバーワン作家のシリーズ第三弾。
極北に棲む風の邪神イタカの調査に乗り出した精神感応能力者のシルバーハットは、そのさなか当のイタカに遭遇し、調査隊の仲間ともども惑星ボレアへと連れ去られてしまう。彼の地では、イタカを崇める風神教団と、邪神の血を引く“風の巫女”アルマンドラ率いる台地民軍が闘争を繰り広げていた…。タイタス・クロウに次ぐ新たなる邪神狩人の登場。シリーズ新展開の第四弾!
地震、台風と同じく自然災害の一種として、怪獣災害が存在する現代。有数の怪獣大国である日本では、気象庁内に特異生物対策部が設置されている。7年前から眠ったままの、少女の姿をした怪獣ヒメを移送中のヘリが、突如飛来した青い火球と接触、墜落した。同じ頃、つくば市に暮らす高校生、一騎の頭の中で少女の声がした。彼女は宇宙怪獣の地球襲来を警告する。『MM9』第2部。
南北戦争終結から十年後のミシシッピー州の小さな町。マチルダは町外れの森の中でひとり暮しをしていた。彼女を“魔女”呼ばわりする人もいたが気にはならなかった。栽培した花や薬草、自ら焼いたパンなどを町で売り生計を立てる気ままな日々。そんなある日、逞しい身体をしたハンサムな実業家デクランが彼女を訪ねて来る。彼は遠回しに“惚れ薬”を作って欲しいと言ってきた。マチルダは一旦断るのだが…。RITA賞受賞のベテラン作家が贈るユーモラスで官能的なお伽話風ヒストリカルの傑作!
人気絶頂の国民的アイドルグループ「アイドル歩兵団」に襲いかかる不幸の連鎖。飛び降り自殺、斬首、破裂死…団員たちが次々と奇怪な死を遂げる。恐怖に怯えるゆゆもの周辺に出没する「逆さ男」とは何者か?海豹(アザラシ)のような化け物はなぜ人を襲うのか?「アイドル歩兵団」に隠された秘密とは何か?謎の解明に中心メンバーゆゆもが立ち上がる!新感覚アイドルホラー小説!
京都の経済新聞の記者である瀬尾は、取材先でバイトをしている大学生・静音に出会い、美しい容姿と明るい性格に惹かれる。しかし、企業間の合併をめぐる熾烈なスクープ合戦に巻き込まれていく瀬尾の知らぬ間に、静音の心は徐々に“壊れ”ていくのだった。
愛する者と結ばれるためには、誰かを殺さなければならないーゼパルとフルフルが課した試練を、カップルたちは乗り越えられるのか!?一方、戦人の構築した謎に挑む古戸ヱリカは、自ら探偵宣言を放棄。ロジックエラーを狙うヱリカに、戦人は正面から立ち向かって行くー。ベアトのゲームの核心に迫る第6の物語、完結!!
警備員だった俺こと、フレデリック。突然、サンデン城へ呼び出され、強制的に「勇者」にされてしまう。俺に託されたプロジェクトは、隣町アエルシティで暴れている魔王の退治。期限は3か月、給料は1000万。怖い上司にいびられながらも共に闘う仲間をリクルートし、魔王の棲む城を目指すが…。第18回BOX-AiR新人賞受賞、汗と涙のガテン系ファンタジー!
『ペスト』(1947年)は、「不条理に人間としてどう立ち向かうか」を描いた小説として、時代を越えて読み継がれている。特に、3.11を経験し、戦後民主主義を否定する政治的な動きがある現在の日本社会において、この作品を読む意義は大きい。不条理に反抗する力とは。人間の可能性とは。カミュの思想も紹介しながら、根源から読み解く。
東京の多摩湖畔で、巨木の高枝に挟まったウエットスーツ姿の女性の死体が発見される。さらに同じ頃、現場から少し離れた住宅地で、女性社長が三重密室の邸宅内で殺害されていた。捜査本部を率いる警視庁の理事官、和久井遙香は同一犯であるとにらみ、被害者二人に共通する知人たちを聴取するが、全員にアリバイがあり、事件は迷宮入り。一方、本庁の刑事部長の密命を受けた刑事の友坂は、庁内で「ガラスの探偵」と囁かれる朝倉透に事件の解明を依頼するが!?