2015年12月18日発売
ビル・ゲイツもガンジーもウォズニアックもみんな内向型人間だった!内向型の人は、喋るよりも他人の話を聞き、パーティで騒ぐよりも一人で読書をし、自分を誇示するよりも研究にいそしむことを好む人たちだ。社交的で自己主張が激しい外向型のイメージがあるアメリカ人だが、実際にはその三分の一が内気でシャイな内向型。本書は、内向型が直面する数々の問題を浮き彫りにするとともに、内向型の強みと魅力を明らかにする。
境界とはなにか、よそ者とは誰かーー。土地に寄り添い描かれる、迫真のドラマ。地方都市に暮らす宇田川静生は、他者への深入りを避け日々をやり過ごしてきた。だが、高校時代の後輩女子・蜂須賀との再会や、東京から移住した木工職人・鹿谷さんとの交流を通し、徐々に考えを改めていく。そしてある日、決定的な事件が起きーー。季節の移り変わりとともに揺れ動く主人公の内面。世間の本質を映し出す、共感必至の傑作長編。
ナチス占領下のデンマークで書かれ、作家自身がもっとも愛した短篇小説集。北欧の春は華やかに押し寄せ、美しい夏が駆け抜けると、長く厳しい冬がひたすらつづく。ナチス・ドイツ占領下にあった冬の時代、デンマークの人びとの生の営みを、大自然のなかに灯された命の輝きとして描きだす。『アフリカの日々』の作家が物語る力を存分に発揮した作品集。〈イサク・ディネセン生誕一三〇周年〉
自分に自信が持てず恋をしたことのない璃子は、女性を知り尽くした接客のプロ、ホテルマンの槇に、勇気を振り紋って恋愛の先生になってくれるように頼みこむ。基本のデート講習、婚活パーティでのテスト、そしてベッドの中で教えられたのは…。女の子ならだれもが夢見る、シンデレラ・ロマンス!
アメリカ中西部、ウィスコンシン州の片田舎にある一軒家ーごくふつうの農家にしか見えないその建物は、じつは銀河の星々を結ぶ中継ステーションだった。その農家で孤独に暮らす、元北軍兵士のイーノック・ウォレスは百年のあいだステーション管理人を務めてきたが、その存在を怪しむCIAが調査を開始していた…異星人たちが地球に来訪していると知っているただひとりの男の驚くべき日々を描く、ヒューゴー賞受賞作。
カドム、イサリらは、ラゴスの記憶を取り戻すべく、セレスの地表に横たわるというシェパード号をめざしていた。それは、メニー・メニー・シープ世界成立の歴史をたどる旅でもあった。しかし、かつてのセレス・シティの廃墟に到達した彼らを、倫理兵器たる人型機械の群れが襲う。いっぽう、新民主政府大統領のエランカは、スキットルら“恋人たち”の協力も得て、“救世群”への反転攻勢に転ずるがーシリーズ第9巻前篇。
妻と喧嘩し、街をさまよっていた男は、奇妙な帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。彼はその女を誘って食事をし、ショーを観てから別れた。帰宅後、男を待っていたのは、絞殺された妻の死体と刑事たちだった! 唯一の目撃者“幻の女″はいったいどこに? 新訳で贈るサスペンスの不朽の名作。解説/池上冬樹
人工知能の研究で世界的な名声を博す科学者。彼が抱える重大な問題に巻き込まれたジャーナリストのミカエルは、異色の女性リスベットに連絡を取る。やがて二人は、巨大な悪の組織を相手に闘う!
NSAのネットワークに侵入したのはリスベットだった。彼女はある目的のため、この犯罪組織を追っていたのだ。犯罪組織のリーダーはサノスと呼ばれていた。一方ミカエルは、セルネル社が『ミレニアム』編集部から彼を追い出そうとしていることを知るが、さらに衝撃の事件が発生する。万全の警備システムを設置し、自閉症の息子と暮らすバルデルの家が襲撃されたのだ。警察の捜査が開始され、リスベットと連絡を取ることに成功していたミカエルも独自に調査に乗り出す。だが、今度はバルデルの息子に魔の手が伸びてきた。全力で息子を護るミカエルとリスベット。やがて一連の事件の背後に、リスベットの知られざる過去が大きく関わっていることが明らかになる。そして、リスベットに犯罪組織の暗殺者たちが、さらにはNSAの追っ手が迫る!
グローバル企業CEOの若き大金持ちグレイは、女性に対してある「ルール」があった。だがアナスタシアと出会って、彼は変わっていく……映画化され大ヒットした激動の愛の物語を、彼の視点から
周りのすべてを支配することで自分の欲望をコントロールし、巨万の富を築いたグレイにとって、ロマンティックな恋愛を求めるアナとの関係は、“初めて”のことばかりだった。そのアナの純真さは、グレイを夜ごと苛む悪夢を追い払うことができるのか。それとも彼の暗い欲望は、アナが与えてくれた希望の光を消し去ってしまうのか。全世界で累計一億部突破した究極の愛の物語、シリーズ最新刊。
一九二五年に創刊された、アメリカの歴史ある文芸誌《ニューヨーカー》。その掲載作品から名アンソロジストが選んだ傑作を収録。当代一流の翻訳家陣が参加するアンソロジーの新定番がついに登場
この世界とは少し違う、別の物理法則に支配されている宇宙。女性科学者ヤルダは世紀の大発見を成し遂げるが、惑星滅亡の危機が判明し……。現代最高のSF作家イーガンの宇宙SF三部作、開幕!
享保七年(一七二二)に将軍吉宗の命により江戸庶民の病を癒す理想を掲げて開設された小石川養生所は、わずか九年で、悪徳医師らの巣窟と化し荒みきっていた。将軍家剣術指南役の柳生家一万石の第六代藩主となった俊平は、将軍吉宗から直々に影目付を命じられ、“一万石大名の契り”を結んだ伊予小松藩主一柳頼邦、筑後三池藩主立花貫長と、養生所の悪党どもに立ち向かう。
巽真之介は北町奉行所きっての凄腕同心で、「閻魔の使い」とも呼ばれていた。その鮮やかな十手捌きと悪人に対するのとは全く違う江戸町民への優しい眼差しに、旗本の娘音乃が惚れる。女だてらに剣術や柔術にも秀でた男勝りの娘だったが、結婚してからは内助の功を尽くしていた。ところが知り合いの娘の不審死に、夫と下手人探しに奔走、音乃の機知が冴えるが…!?
エミリ・ブロンテ『嵐が丘』が蔵する謎を手がかりに、この小説の核心に迫る。 『嵐が丘』の読者は数多の謎に遭遇する。謎を解くためにテクストから証拠を拾い上げてゆくと、また新たな謎が出現し、これまで見えなかった作品の一断面が、鮮やかに浮かび上がってくる…… 好評を博した旧版『「嵐が丘」の謎を解く』(創元社、2001)に3つの新章を加え、全面的に改稿した増補決定版。 第1章 序説ーー『嵐が丘』の謎はどこから生じてくるのかーー 第2章 「許されざる者」とは誰かーー『嵐が丘』の神学的解釈ーー 第3章 ヒースクリフは何者かーー「分身」のテーマの変容ーー 第4章 時間の秘密ーー年代記を解読するーー 第5章 空間に埋め込まれた秘密ーーイメジャリーを解読するーー 第6章 隠された会話ーーある劇的瞬間ーー 第7章 第二世代物語論(一)--鏡の世界ーー 第8章 第二世代物語論(二)--ファンタジーとしての『嵐が丘』-- 第9章 『嵐が丘』の起源ーー新・旧「伝説」をめぐってーー 第10章 『嵐が丘』のトポスーー「荒野」物語についての比較文学的考察ーー おわりにーー『嵐が丘』の謎の性質とはどのようなものかーー (付録)『嵐が丘』年代記とその推定方法
雪の日の午後、アリスは暖炉の上の鏡を通りぬけて、現実とは逆さまの世界へ入り込んでしまいます。 チェスの駒が歩き回り、花々がしゃべる世界で、奇妙なチェスゲームに参加したアリスは、奇妙奇天烈なものたちに出会います。トゥィードルダムとトウィードルディー、ハンプティ・ダンプティ、ライオンとユニコーン、いばりくさった赤の女王、混乱している白の女王ーー。 『不思議の国のアリス』が最初に刊行されてから150年。その続編となる本作にも、国際アンデルセン賞受賞画家イングペンが魅惑的な挿し絵を描きました。 突拍子もないユーモア、機知に富んだ韻やリズム、きらめくような言葉遊びは、新しい読者を楽しませると同時に、古くからのアリスファンへ捧げられています。カラー豪華愛蔵版。