2015年9月10日発売
妹を亡くした三きょうだいは、ママと一緒にパパが残した古い別荘に移り住む。そこで彼らはオパール・琥珀・瑪瑙という新しい名前を手に入れた。閉ざされた家のなか、三人だけで独自に編み出した遊びに興じるうち、琥珀の左目にある異変が生じる。それはやがて、亡き妹と家族を不思議なかたちで結びつけるのだが…。
根生いの地サハリンへの旅と謎めいた盲目の姉の予言。あることで革命小説を書けなくなった愚哲は、西ドイツで亡命生活を強いられている人々の嘆きを知り、再起をめざすが、人生の新たな恋人との出会いを迎えることに…。地の民に投げかけられた罪と罰と生を問う永遠の小説。
かつて、カルト宗教団体が首を斬り落とす集団自殺を行った。その十数年後、唯一の生き残りの少女は事件の謎を解くために、青髪の探偵・上笠丞と相棒のフーリンのもとを訪れる。彼女の中に眠る、不可思議な記憶。それは、ともに暮らした少年が首を斬り落とされながらも、少女の命を守るため、彼女を抱きかかえ運んだ、というものだった。首なし聖人の伝説を彷彿とさせる、その奇蹟の正体とは…!?探偵は、奇蹟がこの世に存在することを証明するため、すべてのトリックが不成立であることを立証する!!
1枚のはがきが届く。それはある物語の完璧な始まりだった…学生時代の憧れの女の子を追い求める若手作家、仕事もクビになってヤケになり、ある気晴らしに耽る元天才少女、片想いの娘を“救済”しようとするストーカー体質の男、ちょっぴり居心地の悪い高校生活を送る少年少女たちー“自分の中で何かが決定的に変わる瞬間”が訪れるのを待つ人々を鮮やかに描くビタースイートな4つの青春小説。
巨額の遺産を相続したジェーンは、派手な装いと傍若無人な態度で社交界の噂の的になっている。彼女がそんな振る舞いをするのには、実は理由があった。病気の妹が成人するまではそばにいて、怪しげな治療を強要する後見人の叔父から守らなくてはという使命感から、結婚して家を離れることにならぬよう、わざと求婚者を遠ざけているのだ。ところがある晩餐会で、政治家を目指すオリヴァーと出逢ったジェーンは本当の自分を彼に見抜かれてしまう。クレアモント公爵の庶子である彼は、自らのつらい過去とジェーンを重ね合わせて気づいたのだ。孤独に押しつぶされそうだったジェーンは彼の存在によって救われていく。オリヴァーもまた、優しく見守るうちに彼女の素顔の魅力に心を奪われていった。そんな中、オリヴァーに悪意ある取引を持ちかける人物が現れて…。
「ユンヨン」「アントチーノ」「ボンボン」-そんな誰も聞いたことのないコーヒーを注文しては、バリスタたちを困らせる客がビレッジブレンドに現われた。野球帽をかぶったその風変わりな若者の正体は、IT業界の革命児にして億万長者のエリック・ソーナー!彼のリムジンを狙った爆発事件がビレッジブレンドの目の前で起き、クレアは身を呈してエリックを救出した。そのお礼にと、エリックはクレアをNY随一の高級レストランに招待する。そこで彼は、金に糸目をつけない究極の「ビリオネア・ブレンド」の開発をクレアに依頼。まさに夢のような提案だった。けれど、目的のためには手段を選ばないIT億万長者たちのゴージャスで恐ろしい世界を垣間見たクレアは、ソーナーが本当にただの事件被害者なのだろうかと疑問を抱きはじめ…!?
小泉聡は元失業者。コネで入った学習塾で冴えない清掃係をしている。昔からどういうわけか女性に警戒心を持たれず、すぐに打ち解けることができた。さらに、彼自身も節操がないため、所構わず手を出して自らの首を絞めることも多かった。そんな聡だからこそ、塾の仕事を通じて見出した自分の働き甲斐は、「欲求不満な主婦たちにスリリングな性体験を味わわせること」。ギブアンドテイクの関係に、満足していた聡だったが、主婦たちの口は軽く、次々と噂が広まり…。