小説むすび | 2016年1月発売

2016年1月発売

ノボさん(下) 小説 正岡子規と夏目漱石ノボさん(下) 小説 正岡子規と夏目漱石

子規は、今も私たち日本人の青空を疾走している。 小説家・伊集院静がデビュー前から温めてきた、正岡子規の青春。 俳句、短歌、小説、随筆……日本の新たなる文芸は、子規と漱石の奇跡の出逢いから始まった! 偉大な二人の熱い友情を描いた感動作! <内容紹介> 心血を注いだ小説の道を断念した子規は帝大も退学し、陸羯南が経営する日本新聞社に入社する。母と妹の献身的な世話を受け、カリエスの痛みをおして俳句をはじめとする文芸の革新に取り組む子規を多くの友が訪れ、「ホトヽギス」も創刊されるが、漱石はイギリスへと旅立っていく……。司馬遼太郎賞受賞作。 「子規が語られるとき、どうしても近代文学史に刻まれたおびただしい業績を中心にスーパーマンのような偉人として描かれがちだが、本書を読むと、等身大の人間正岡子規としての「ノボさん」がくっきりと立ち上がって、読者に向かって微笑んでくるのだ。ページを手繰るうちにわれわれも、「ノボさん」の友人の一人のようになり、飾らぬ伊予弁の口調になごみながら、誠実でひたむきな人柄にほだされていく。」 ーー清水良典「解説」より

謀略監獄謀略監獄

犯罪のサポートと情報の売買。それがカーラの仕事だった。だが今回持ち込まれた依頼は危険きわまりないー“プログラム”への潜入の手配である。頻発する刑務所の暴動に手を焼いたイギリス政府が導入した矯正施設、“プログラム”。ゴーストタウンとなった住宅街を接収、二重の壁で囲み、そこで受刑者たちによる「自治」が行なわれている。依頼人は元狙撃兵の殺し屋ジョハンセン。カーラの手配でジョハンセンは施設に潜入するが…。依頼の背景を調べはじめたカーラは、次々に不可解で不穏な事実にぶちあたる。かつて彼女とジョハンセンが関わったギャングの抗争。元MI5の老スパイの死、謎の失踪を遂げた女性医師。警察、MI5、犯罪者たち…この一件の裏側で何か秘められた謀略が動いている。そして“プログラム”の中では、ジョハンセンに怨みを抱く大物ギャングが待ち受けていた…。ジョン・ル・カレばりの陰謀の迷宮。スタイリッシュなクライム・ノワールの語り口。最高にクールな女性ヒーローと巧妙なプロットでイギリス出版界を揺るがせた新人のデビュー作。

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