2017年6月30日発売
ニート生活の不摂生がたたって俺は突然死し、目が覚めると魔法の存在する異世界に転生していた。辺境の村の領主の息子として生まれた俺は、美しい母親、巨乳のメイド兼乳母、血の繋がらない美人妹らに囲まれて、第二の人生を謳歌する。赤ちゃんの頃から訓練したおかげで得た絶大な魔力量と、現代知識を駆使して、異世界での開拓&冒険は進んでいくが…!?-「小説家になろう」発、大人気異世界転生ファンタジー!文庫版書き下ろしパート「チートな大規模農場」を収録!
土曜日、ローズマリーは朝から不安だった。兄夫婦の死後、彼女が育てている3歳の甥を引き取りたいと、義理の姉の兄ニコラスが突然、連絡してきたのだ。葬儀にも顔を見せなかった人がどうして?石油王として知られる億万長者の彼は、結婚の意思はないが、血のつながった後継者が欲しいという。お金のことしか考えない冷たい男性に、あの子は渡せない。でも、ニコラスの条件に従って甥とともに城に移り住めば、私は人生を諦めることになる。彼への思いも封印して…。
「君のおなかに僕の子がいる以上、結婚するしかない」仕事の都合で妻を必要としているダンテの苦々しげな言葉に、パイパーははるばるローマまでやってきたことを悔やんだ。2カ月前、パーティ会場でウエイトレスをしていたパイパーは彼の誘惑に抗う術もなく純潔を捧げ、小さな命を宿したのだった。悪名高いプレイボーイ富豪のゴシップ報道を沈静化するため、彼と熱烈に愛し合っている婚約者のふりをするなんて…。とまどい、傷つきながらもパイパーは契約書にサインした。わが子の人生に愛情深い父親を与えてやりたい一心で。
親が決めた政略結婚を間近に控えたアレグラは、気の進まないまま、仮面舞踏会に出席していた。そんな彼女の前に仮面の男性が颯爽と現れ、ダンスを申し込んだ。まるで運命の導きのように二人の波長はぴたりと合い、気づけば彼に促されるまま、ベッドへ運ばれようとしていた。今夜は最初で最後の特別な夜。二度と彼に会うこともない…。数週間後、妊娠した彼女は仮面の男性の正体を調べて愕然とした。クリスチャン・アコスター嘘でしょう?兄の親友で、スペイン一の傲慢な公爵がおなかの子の父親だなんて!
役員秘書として一流企業に入社したカーラは希望に満ちていた。順風満帆な暮らしはしかし、たったの3カ月で潰えてしまう。秘書室の同僚らに陰湿な嫌がらせをされ、退職を余儀なくされたのだ。さらには家主からも住み慣れた小さな家を追い出されそうになり、カーラは思わずにじんだ涙をぐっとこらえた。わたしを私立学校に入れるために大きな犠牲を払った田舎の両親には、こんな姿は見せられないー入社を誰よりも喜んでくれていたから。新たな職を求め、従姉に紹介された実業家マックスの豪邸を訪ねると、美しき獅子のような鋭い瞳の男性が現れ、カーラは震える声で懇願した。「今日1日無給でいいので、あなたの手足となるチャンスをください」
看護師のアビーはかつて、恋人トムを深く愛していながら別れを選んだ。9歳のときに不慮の事故で両親を亡くした彼女は、愛すればこそ、救急の現場で危険な任務に進んで飛びこむ彼を見ていられなかったのだ。その後にトムの子を身ごもっていることに気づいたが、独りで産み育てる覚悟を決め、ひっそりと遠くへ引っ越した。ところが6年後、アビーの暮らす地に天災が起き、救助隊として現れたトムと思いがけない再会を果たす。ああ、あの頃と変わらない頼もしい体つき、威厳のある声…。かつて私を不安にさせた彼に安心感を覚えるとは、なんて皮肉なの?心乱されながらも、アビーは“秘密”を守りとおすつもりでいたがー
母亡き後、父に捨てられ、冷たく無情なおばと暮らすプルーデンス。良縁を探してくれると言うおば夫婦に連れられ旅をしていたとき、プルーデンスは一人部屋に泊まることになっていたはずが、翌朝目覚めると、見知らぬ男性の部屋に横たわっていた。姪が汚されたと叫ぶおばの声が、宿じゅうに響き渡る。まるで身に覚えがないし、体も痛んでいないけれど…いったい、何が?状況もわからず自室へ戻ると、彼女の荷物はおば夫婦と共に消えていた。文字どおり着の身着のままで放り出されたプルーデンスは、見かねて手をさしのべてきた例の見知らぬ男性を頼るほかなかったーまさか彼が、旅人に身をやつした、第7代ハルステッド公爵とも知らず。
4年前、父が命を奪われた日を境に、イザベルの運命は一変した。母があとを追うように亡くなると伯父に引き取られたが、美しくも性悪な従姉にいじめられ、召使いのようにこき使われていた。ある日から、従姉のもとに求婚者ジャスティンが日参するようになる。聞くところによると、彼はひと月以内に婚礼の儀をあげなければ、いま治めている領地も城も没収されてしまうのだという。好条件を引き出そうと返事をもったいぶる狡猾な従姉のかたわらで、イザベルはこの礼儀正しい貴公子に淡い恋心を抱くようになっていった。だが残り2日に迫った夜、とんでもない事態に巻き込まれるー祖末な小部屋で眠るイザベルを、ジャスティンが強引に連れ去ったのだ!
トリッシュが大富豪ネイトの屋敷でナニーとして働くことになったのは、彼女だけが彼の姪である赤ん坊を泣きやませたからだった。破格の報酬とすてきな部屋、毎日出されるおいしいごちそうに、貧しい生活しか知らなかったトリッシュは驚くしかなかった。しかも、敏腕実業家として名高い億万長者のネイトは、世間の女性から理想的な結婚相手と騒がれるほどセクシーな男性だ。けれどいくら彼と同じ家で暮らし、同じ時間を過ごしても、私は1カ月後には出ていく臨時のナニーにすぎない。携帯電話も持っていなかった貧乏学生の私を、お金持ちの彼は哀れんだだけ。恋をするなんて間違っているわ…。
スターは、安定した仕事もせず引っ越しばかりの両親のもとで育ち、10歳で里子に出された。美しく成長した彼女は高校生になると、逞しくセクシーな隣家の御曹司デイビッドと恋におち、純潔を捧げた。身分違いとスターを毛嫌いする彼の母親の目を盗んでは、重ねた逢瀬。だが、やがてデイビッドが世界を飛び回る生活を始め、二人は破局した。彼とは住む世界が違うのよー実らぬ恋だと何度自分に言い聞かせても、スターは思いを断ち切れずにいた。そんな折、デイビッドが町に戻ってきた。ところが同じタイミングで、スターの両親が金の無心に現れたのだ。スターの困惑を目の当たりにしたデイビッドは、彼女を旅行に誘うが…。
親友の双子の出産の手助けのため、クレアはイタリアを訪れた。空港で出迎えてくれるはずだった親友の夫の代わりに現れたのは、彼の弟。目も眩むほどハンサムなロマーノだった。巨万の富を誇る大物実業家の彼は、初対面から皮肉っぽい言葉や態度でクレアをいら立たせた。なんて高慢な人なのかしら。どきどきするわたしがおかしいのよ。しかも、彼は断言しているー愛など幻想だ、絵空事にすぎない、と。きっと亡くなった美しい妻を忘れられずに、心を閉ざしているのだ。こんな人を愛しては絶対にだめ。クレアはよくわかっていたのだが…。
年上の富豪キアに想いを寄せていた18歳のホープは、ある日、彼女の継父とキアの信じがたい話を立ち聞きしてしまう。キアが継父の会社を買収することになり、その見返りとして、継父はホープを差しだす提案をしたのだ。それに対してキアは、ホープは欲しいが妻に迎える気はさらさらない、と拒絶した。深く傷ついたホープは、翌日逃げるように家を出た。4年後、ホープが働く宝石店に突然キアが現れた。キアは臆面もなく彼女に4年間の空白を埋めるよう迫り、彼を忘れられなかったホープは一夜だけと誓い純潔を捧げてしまう。キアのもとを去った彼女だったが、ほどなく妊娠に気づき…。
ケルダが13歳のとき母が再婚し、新しい兄ができた。再婚相手の大富豪の御曹司で、見とれるほど美しいアンジェロだ。彼はなぜかケルダに厳しくあたり、彼女の育ちの悪さを咎めた。だがそんな二人の関係はケルダが18歳のときに一変する。あるパーティの夜、成り行きでキスを交わしてしまったのだ。それを見た継父は激怒して、すぐさま彼を家から追いだした。6年後、ケルダは偶然アンジェロに再会した。なぜか彼女の窮状を知る彼は、愛人になれば援助してやると言い、やがてケルダが彼の子を宿すと、強引に結婚を迫ったのだった。
タラが世界的に有名なホテル王マックスに見初められてから1年。彼女は最近、ふと不安な気持ちに襲われるようになった。多忙な彼と会える時間はわずか。しかもいつもベッドの中だけ。つまり、彼にとって私は都合のいい愛人なんじゃない?しかもタラはここ最近、吐き気と体調不良に悩まされてもいた。-じつは彼女は妊娠していたのだ。マックスに知られたら堕胎を迫られる…怯えたタラは家を出るが、彼は金の力で強引に捜しだすと、驚いたことに結婚を申し出た。なぜ今になって突然そんなことを言い出したの?結婚よりも本物の愛を欲していたタラは、彼にある提案をする。
カルロが亡き姉の忘れ形見を引き取ると言い出して、1年。カサンドラは姪を連れ、あてどなく街から街へと移り住んでいた。あの日、妊娠を伝えた姉に、中絶費用を送りつけてきたカルロ。無言の侮辱に耐え、姉は出産したが、そのときの非情な仕打ちを思い返すだけで腸が煮え返る。そんな男に姪を渡す気はない。海から少し離れたところに宿をとっていたカサンドラは、浜辺から戻ってくるなり、フェラーリに気づいてふと足をとめた。車から、一分の隙もない身のこなしの男性が降りてきたからだ。それは、冷酷な人でなしー大富豪カルロ・バレンティだった。
突然、病室に現れた義兄モーガンの姿にセリーナは茫然とした。セリーナの事故の知らせを聞きつけて、やってきたという。母親が再婚したとき、セリーナはまだ12歳だった。孤立しがちな彼女を年の離れた義兄だけが気にかけてくれ、その優しさに触れるうちに、次第に彼を好きになってしまった。後ろめたい思慕を隠そうとしたのに、いつしか知られてしまい、17歳のセリーナは悩んだあげく、家を出たのだー二度と義兄に会わないと決めて。もがき苦しむセリーナに、モーガンが低い声で突きつけた。「きみを家に連れて帰る」
パリで住みこみ家事をしている学生クリスタベルは、女主人に用事を言いつかって、その義兄ローランの住む、ブルターニュの奥地へやってきていた。深夜に古城に辿りつくと、待ち受けていたのはひとりの男。浅黒い美貌に、嫌がらせのような皮肉な笑みを湛える彼に、「誰の差し金だ。ぼくを誘惑しにきたのか」突然犬をけしかけられるや、憎々しげな目で一瞥されたのだ。何年も城に引きこもっており、気難しいと噂の城主だったが、あまりにもひどい侮辱に、混乱するクリスタベルは唇をかんだ。
億万長者の娘マーリンは身分を隠し、自立できるように、屋敷の住み込みアシスタントとして働き始めた。充実した日々を送っていたが、ひとつだけ悩みがある。雇い主の息子で、ハンサムだが冷血漢なキャメロンの存在だ。彼はマーリンのことを貧乏で品のない女と決めつけて侮辱し、顔を合わせるたびに、首にすると脅すのだ。ある日、風呂上がりにくつろいでいたマーリンは、あやまって寝室のドアを開けたキャメロンに裸を見られてしまう。すると彼は、「ぼくを挑発する小悪魔め!」と罵り始めた。
絶縁状態にあった末弟の急死により、美しい病身の若妻が遺されたことを知った家族。肉親に代わって弟の夢を叶えた女ではあったが、その言動はあまりに不可解だったー書き下ろしリアル・ミステリ。