小説むすび | 2017年9月29日発売

2017年9月29日発売

愛の忘れ形見愛の忘れ形見

私はただの繭。赤ちゃんを産んだら、 からっぽになって去るだけ……。 天涯孤独のアリナのお腹には今、小さな命がすくすく育っている。 でも、その子と彼女に血のつながりはない。 度重なる流産の末とうとう子宝に恵まれなかった友人夫妻のために 代理母を買って出たのだが、不幸な事故で夫妻はこの世を去ったのだ。 悲しみのなか、アリナは亡き友の兄で大富豪のイーサンを訪ね、 お腹の子の保護者になってほしいと頼む。 赤ちゃんには、本当の親族に愛され幸せになってもらいたいから……。 だが、イーサンの答えはアリナの予想をはるかに超えていたーー この代理母契約のことを知る者が他にいないとわかるや、彼は言った! 「だったら、この子供は僕ら二人の子供にしよう」 イーサンが提案しているのは便宜上の結婚。そこに愛はなく、永遠に続くわけでもない。けれども、一緒に過ごすうちにどんどん彼に惹かれていく自分を止めることができなくて、アリナはその切ない愛に苦悩して……。孤独に生きてきたシンデレラヒロインの物語!

伯爵と記憶をなくした娘伯爵と記憶をなくした娘

名前も身元も定かでない娘が、 伯爵の心に留まるはずもなく……。 嵐が迫るなか、ずぶ濡れの娘は夜道を当てもなくさまよっていた。 寒さと疲れで事切れる寸前、通りがかりの伯爵ジョナサンに救われ、 彼女は近くの牧師館へ運ばれたが、自分の名前も出自もわからなかった。 牧師夫妻は彼女を仮に“ベス”と呼び、親戚として共に暮らし始めるが、 一部の上流階級からは怪しまれ、冷遇されてしまう。 ああ、わたしを助けてくれた優しいあの人にまた会いたい……。 自分の名前は忘れても、彼のことは一生忘れられない。 そんなベスの願いは叶うこともないまま半年が過ぎたころ、 夢にまで見たジョナサンと再会を果たすが、彼の挨拶に色を失った。 「はじめまして。自己紹介させてもらえないか?」 記憶喪失に陥ったベスはひけめを感じながらも伯爵への想いを募らせますが、半年ぶりに会ったジョナサンは彼女のことをまったく覚えていないうえに、彼は上流階級にふさわしい花嫁を娶ることを求められていて……。悲しい定めに翻弄される娘を劇的に描いたリージェンシー。

秘密を抱えた家政婦秘密を抱えた家政婦

私は彼を欺いているーー この世でいちばん愛しい人を。 家政婦のセイディは雇い主の命令で、愛するザカリーの住む町を訪れた。 罪なほどセクシーな町の英雄ザカリー・ガトリンと激しい恋に落ち、 別れも告げずに姿を消して5年になるが、今も彼は夜ごと夢に現れる。 本当はやりたくない。ザカリーの身辺を嗅ぎまわるなどという仕事は。 でも、病気の妹の高額な治療費を稼ぐ方法はほかにない。 だから、雇い主であるザカリーの異母弟に協力するしか道はないのだーー 遺産相続を阻むためにザカリーの汚点を探れ、という卑劣なことでも。 高鳴る鼓動を抑えこみ、勇気を振り絞ってザカリーを訪ねたセイディは、 冷ややかな黒い瞳に一瞥された。「ここは君のいる場所じゃない」 それでも愛の残り火は燃えあがり、セイディは思いがけず妊娠するが……。 決死の思いで再会した初恋の人は、近寄りがたい成功者となっていて……。どこまでも不遇で健気なヒロインと、どこまでもゴージャスでセクシーなヒーロー。数奇な運命に弄ばれた二人のドラマチックなラブストーリーです! 『天使を抱いた氷の富豪』関連作。

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