2018年2月発売
「君に謎の解き方を教えよう」少女ノゾムが、難病の治療法を見つけるために参加したデスゲーム。条件はひとつ、謎を解いて生き残ること。奇妙な青年カタリは、彼女に“Who”“Where”“How”などにまつわる、事件を推理するためのレクチャーを始める……!広大な半球密室、水に満たされた直方体、ひしめく監視カメラ、燃え上がる死体。生き残るには、ここで考えるしかないーー。 「正解だ、ご褒美をあげよう」 生存確率1%の推理ゲームーー 考えることは、生きることだ。 「君に謎の解き方を教えよう」 少女ノゾムが、難病の治療法を見つけるために参加したデスゲーム。 条件はひとつ、謎を解いて生き残ること。 奇妙な青年カタリは、彼女に“Who”“Where”“How”などにまつわる、事件を推理するためのレクチャーを始める……! 広大な半球密室、水に満たされた直方体、ひしめく監視カメラ、燃え上がる死体。 生き残るには、ここで考えるしかないーー。 フーダニット・クインテット ハウダニット・プリンシプル ワイダニット・カルテット ウェアダニット・マリオネット ウェンダニット・レクイエム ワットダニット・デッドエンド
「死者が蘇ることなんてあると思いますか?」聖信光学院の屋上から元生徒会長・美嘉見麻莉が突き落とされた。転落後、衆人環視のなか姿を消した彼女は3日後の夜、複数の人物に目撃される。学院につたわる聖女伝説どおりに麻莉が復活したと信じる生徒たち。相談を受けた人気ミステリ作家・庫院薫子は、助手の涼川晴人を現地に送る。記憶がつくる物語を鮮やかに解く本格ミステリ。
佐賀藩主・鍋島直正は、日本を欧米列強の従属国にさせないために、反射炉の建設、鉄の鋳造、大砲の製造、蒸気船の建造といった事業に藩をあげていどんだ。いくつもの難関をのりこえて手に入れた最新の軍事力は、幕府側と倒幕派双方から恐れられ、求められた。開国を迫る欧米諸国と攘夷を叫ぶ諸藩が戦火を交える中、新しい時代のために、直正は徳川慶喜との会見に臨む。
遺跡調査で掘り出されるのは、事件の予感? 考古学専攻の田中灯里は、キャンパスに生えるたんぽぽを主食にするほどハードな極貧生活をおくる女子学生。遺跡発掘調査のアルバイトで学費を稼ぎつつ、食費を浮かせるために、人はいいが影の薄い西枝教授や男前だけど隠れ甘党な古賀先輩に、福岡グルメをたかるのが灯里の日課だ。 そんな灯里は、昔から妙に運がいい。スコップ片手の発掘現場で、たびたび貴重なものを掘り当てる灯里は、運の悪さを自ら認める西枝教授にたいそううらやましがられている。ただし、灯里が見つけるのは、古代ロマンあふれる勾玉や土器の欠片ばかりじゃない。加えて五感も鋭いせいで、土の微妙な手触りの違いや植物のささいな変化に気付いてしまい、ついうっかり怪しいものを発見したり、白骨死体に遭遇したりすることも! そのたび、やっかいな騒動に巻き込まれ、灯里は古賀先輩とともに、事件やトラブルを解決するべく駆けまわることになってーー!? 注目をあびる気鋭の作家が「福岡あさくら」を舞台に描く、遺跡発掘×ミステリー!
3月23日、僕は高円寺に引っ越した。駅を出ると、炭に焼かれる焼き鳥の匂いが鼻腔をくすぐり、路上ライブの弾き語りが響いている。僕の社会人生活がいよいよここから始まるんだと思いながら眠った夜、幽霊のアカネが現れた。この世を彷徨い続ける彼女はここに置いてと懇願。呪いが怖い僕は、アカネを追い払えず幽霊と同居することに。その結果、僕はアカネにどうしようもなく恋してしまった。これは、12月24日深夜に彼女をあの世に見送るまでの僕の恋の日記であり、彼女を取り巻く人達の話だー。アカネ、僕は君をどうすれば引き留められたのかな。第18回小学館文庫小説賞受賞作。
英国全寮男子校で起こる事件を紅茶で解決! 英国パブリック・スクールの奨学生となった風森心。制服を買うお金も身寄りもないシンは「何を持ってなくとも、強い心さえあれば、どんな世界も切り開いていける」という、育った養護施設の園長の言葉を胸に、貴族の子弟だらけの全寮制男子校へ。シンの同室はため息だらけのおちぶれ貴族の息子ギル。意外にも商売上手な社交家で、貴族達にいじめられているシンの味方だ。ある日ギルは、シンの能力で人助けをしてその謝礼で生活費を賄おうと提案。シンは紅茶を飲むと少し先の未来を視られるのだ。だがこれが大事件となって。様々な紅茶が視せるのは何? 英国男子校を舞台に紅茶ミステリ! 【編集担当からのおすすめ情報】 紅茶好きにはたまらない紅茶のお話も満載で楽しい、英国男子寮事件簿です!
誰も知らない街の片隅に、突如現れては消える不思議な店舗がある。喫茶「アクアリウム」-ここは迷える魂を抱えた者だけがたどりつく場所だ。店内はまるで深い水底のようにひっそりと静かで、マスターがおいしいコーヒーを淹れてくれ、ときどき機械仕掛けの金魚を連れた美しい少女がやってくるのだ。そして、少女キリトは今日も来訪者に告げる。「あなたは、何が欲しいの?」運よく彼女に出逢えた客は夢とうつつの狭間にある無限回廊へといざなわれ、心に秘めた望みが叶えられる。しかしそれと引き替えに、必ず何かを失うというのだが…。
ある会社員が謎の飛び降り自殺をした事件。ネットのオカルト板で、彼と同じ“悪夢”を見る人がいるという噂が広まる。森を逃げ回り、得体の知れない怪物に襲われるー私立未来世紀大学夢科学研究所。夢の研究をするフロイト教授とヲタ森、助手のあかねが調査を始めるが、同じ悪夢に悩まされているという音羽楓花は、夢の再現映像を見ると行方不明になってしまう。「マッド・モラン」-フロイトがそう名付けた夢の中の怪物。それを見る者は次々に謎の死を遂げて…。夢を手がかりに怪事件に挑むミステリー始動!フロイトたちは人を殺す悪夢の謎に迫れるか。
バベルの塔は崩落する。それが、合図だ!担ぎ込まれた病院の診察台。夢うつつの14歳の脳裏に現れた光景は鮮烈だった。巨大な樽の林立する地下工場。指揮を執る少年王の姿ー。同い歳という彼は囁くのだった。間もなく地上は消滅する。代わって自分たちが人類史をやり直すのだ…。ビール会社のキャンペーンと、黙示録的計画の関わりに気づいた二人の14歳は、秒読みの中で知恵を絞り、そして行動した。
あの店に来ていた人たちは、誰もがどことなく孤独だった。小さな喫茶店でタタンと呼ばれた私が、常連客の大人たちから学んだのは、愛の不平等やしもやけの治し方、物語の作り方や別れについて。甘酸っぱくてほろ苦いお菓子のように幸せの詰まったものがたり。
事故で婚約者を喪った額装師・奥野夏樹。彼女の元には一見額装不可能で、いわくありげな依頼ばかりやってくる。ヤドリギの枝、小鳥の声、毛糸玉にカレーポットー。表具額縁店の次男坊・久遠純は夏樹の作品の持つ独特な雰囲気に惹かれ、やがて彼女自身にも興味を持つのだが…。『思い出のとき修理します』著者が紡ぐ、心温まる手仕事小説。
急転直下の展開に感涙必至! 異才芸人が贈るハートウォーミング・ミステリーの極致。異変は、皆既日食から始まったーー驚異の現象に沸いた小学5年生の弦太たち。だが、その日から小学校周辺で謎の連続放火事件が発生する。消防士の父が殉職した過去を背負い、友人と共に“真犯人”を追う弦太。少年たちの前で「真実」は二転三転して、やがて言葉を失う「真相」が明るみに。コントの名手が物語の才を開花させた快作!
小児性愛者殺害事件を追う、異常事件専門の探偵・宇宙船。美青年だが使い物にならない助手の米平青年、鳩狩りをする姉弟コンビ、浮浪者の出で立ちで森羅万象を知る直角仙人など、一般社会からはみでた人々を束ね、捜査を進める宇宙船。その正体は、一人娘を亡くし、重いうつ病にかかった主婦だった。 調査の依頼主・お嬢さんの下着が盗まれたり、怪人・空気ゴキブリに脅かされたりしながら、事件を追う宇宙船を待ち受ける真犯人とはーー。 弱き者たちへの眼ざしと不意打ちの笑いがクセになる、奇才・前田司郎による初の推理小説!
東京駅に到着した広島発「のぞみ号」車内で女性の毒殺体が発見された。被害者は沢田澄江、65歳。25年前に突然引退した女優であった。澄江の故郷である島根県日原は「岩日北線」で岩国と結ばれる予定だったが、岩国ー錦町間で計画は中止され、今は「錦川清流線」となっている。十津川は、澄江が岩日北線の全線開通を夢見て、資金集めに奔走していたことを知る。鉄道延伸に反対する者の犯行なのか。一方、澄江の引退時に黒い噂があったという…。岩日北線が運ぶのは、夢か殺意か?
戦艦「伊勢」「山城」の轟沈と引き替えに、日本軍は最重要拠点であるトラック環礁の防衛に成功した。しかし敵部隊への索敵の遅れから防戦を強いられる。旗艦「大和」が奮戦する中、ついに索敵機が補給中の敵艦を発見。機動部隊同士の闘いに向け、新型機「零戦三三型」「彗星」が発艦する。一方で米太平洋艦隊は、英艦隊と連携し艦隊戦の構えを取る。「大和」「武蔵」と米英の最強戦艦。太平洋の派遣を握るのは、誰だ! シリーズ堂々完結。
『スタア誕生』公開にちなみ、地方都市の映画館でニューフェース審査会が開かれる。揺れながらカーテンが引かれ、シャンデリアは虹色に輝き、まばゆい光のスクリーンで、私たちの“金魚の娘”ははなやかに泳ぎまわるだろうか…すずらんの香水、首筋に感じる風、数多の映画の情景、幾度となく紡ぎ直される物語。’50年代の記憶を精緻に編みこんだ切なく甘い最新長編小説。
2017年12月、第9回日経小説大賞(選考委員:辻原登、高樹のぶ子、伊集院静)を高い評価で受賞した小説「義と愛と」を改題、作品の舞台となった戦国時代の史実をタイトルにして世に問う本格歴史小説。 本作は戦国時代の有名な武将の戦や権謀術数を巡る物語でもなければ、下克上の物語でもない。主家に仕える重臣たちの内面を通して熾烈な勢力争いを繰り広げる戦国大名家の”生身の人間ドラマ”をあますところなく描ききった点で新しい。大型新人のデビュー作である。 物語は、天文19年(1550年)、九州・豊後(現在の大分県)の戦国大名、大友氏に起こった政変「二階崩れの変」を、時の当主・大友義鑑の腹心、吉弘兄弟を通して描く。 大友家20代当主・義鑑が愛妾の子への世継ぎのため、21歳の長子・義鎮(後にキリシタン大名として名をはせた大友宗麟)を廃嫡せんとし、重臣たちが義鑑派と義鎮派に分裂、熾烈なお家騒動へと発展する。家中での勢力争いに明け暮れる重臣の中で、一途に大友家への「義」を貫いた吉弘鑑理と、その弟で、数奇な運命で出会った姫への「愛」に生きた鑑広を主人公に、激しく移りゆく戦国の世の武将たちの生き様を迫力ある筆致で活写していく。派閥争い、裏切り、暗黙の盟約、論功行賞、誰に仕えるか……それらを「義」と「愛」を貫き、筋を通した兄弟を通して描くことで、現代の組織と人間との関係にも通じる普遍的なドラマに仕上がっている。良質なエンターテイメント作品だが、組織人が読めばビジネス小説の側面も併せ持っているだろう。 第一章 大友二階崩れ 一、大友館 二、主命 三、貴船城 四、戸次川 五、先生の遺臣 六、二人の軍師 第二章 天まで届く倖せ 七、星野谷 八、天念寺 第三章 一本道 九、比翼の鳥 十、義と愛と 第四章 反転 十一、初めての嘘 十二、誰がために 第五章 鑑連の手土産 十三、秋百舌鳥 十四、義は何処にありや
悪役令嬢に生まれ変わり、人生を諦めていたクリスティアーヌ 誰も信じられなかった彼女が、夢に向かって邁進する! 濡れ衣を着せられ、皇太子殿下から婚約破棄を言い渡されたクリスティアーヌ。自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生したことを知る彼女は、事態を受け入れ公爵家を出ることに。ところが半年後、町娘のふりをして宿屋兼食事処で働く彼女のもとへ、皇太子殿下がやってきた! 無実がわかり邸に戻ったクリスティアーヌは、久しぶりの学園で、店の常連客だったレオと再会する。お世話になった下町のみんなに恩返しをするため、周囲の手を借りながら市井官を目指すが……!? 「ネット小説大賞」受賞作!