2018年4月発売
1月の仕事始めの日、『城之内相談事務所』に自分の前世を知りたい、という少女・梓が現れる。朋美と所長の城之内、バイトの海斗は、梓と一緒に“いつも夢に出てくる”という清水寺に向かうが、梓は「何か違う…」と。城之内の「京都には、もうひとつの『清水の舞台』がある!」という一言で、4人は『狸さん』へ向かうー“京都の不思議”を描いた、大人気キャラミス、第二弾!
11月になり、『やおよろず』の辺りも寒さが厳しくなってきた。中秋の名月は過ぎたがお月見をすることになり、天、燦、因幡とともに準備を進める芽衣。近くの野原にススキを調達に行った芽衣は、鹿屋野比売神という神様に出会う。彼女は「夫も天さんにお世話になっている」と言うがー日本中の神様がお伊勢参りにやって来る宿『やおよろず』を舞台に、神様との心温まる交流を描いた大人気シリーズ。
神様の通う甘味処『甘露堂』で働く瑞樹は、五山送り火を見に行っていたところ、神様を憎む『ナリソコナイ』に遭遇してしまう。危害を加えようとするナリソコナイから逃げていると、ある神様が救いの手を差し伸べてくれー。京都×神様×甘味のハートフルストーリー第三弾。
桜の季節とともに、町中の至る所でひときわ目を惹く新人OLたち。真新しいスーツに身を包み、弾けるような笑顔を振りまく彼女たちに、男は癒やされ、淫心をくすぐられる。そしてひょんなことから、スーツの下の瑞々しい肢体と思う存分戯れる、望外な幸運が訪れるなんてこともあってー。初々しくも妖しいフレッシュOLと、その姿に魅せられた男たちが織りなす、極上のエロティック・ストーリー。
あなたのセックスではイケないのーそんな捨て台詞とともに妻に家を出て行かれて以来、男としての自信をなくしてしまった35歳の田辺清太郎。会社も辞めて、便利屋集団『よろず屋』に入った清太郎だが、不用品回収を頼んだ人妻や、引っ越しの手伝いをしたOLに誘われるまま、関係を持ってしまう。それをキッカケに「女性専用のお助けマン」になった清太郎は、女性たちの淫欲を次々と満たしていく。オリジナル回春エロス。
三人の侍と斬り合いをしていた、初老の武士と若い娘を助けた源九郎と菅井。初老の武士からお礼かたがた声をかけられ、源九郎は彼がかつて自分と同門で、剣の腕を競い合った戸坂市三郎であることに気づく。戸坂は上州高崎で馬庭念流の道場の師範代をしていたが、師匠が一刀流の遣い手に暗殺され、敵を討つため、師匠の娘と江戸に出てきたという。源九郎たちは戸坂と娘をはぐれ長屋で匿い、仇敵を探り始める。大好評シリーズ第四十二弾!
裏小路で居酒屋を営む八雲兼四郎の武勇を見抜き、悪を闇に葬る浪人奉行の影役目を与えた升屋九右衛門が新たな“仕事”を頼んできた。東海道の大井村近辺で殺しが頻発し、大坂へと発った大番頭の安否が気がかりでならぬという。早速後を追った兼四郎が見たものは、僧と侍の無残な骸だった。必死で手掛かりを探すなか、笑顔眩しい浜の娘おさちと出会う。大反響シリーズ、堂々の第四弾!
浜松藩井上家本家が、菩提寺である浄心寺改築のため、分家である高岡藩井上家、下妻藩井上家にそれぞれ金二百両の供出を言い渡した。困惑する正紀と正広だが、本家の意向に逆らうわけにはいかない。またもや訪れたこの危機をどう乗り切るのか!?待望のシリーズ第四弾!
桜吹雪の吉原仲之町を道中する、世にも美しい花魁篝火。滅多に姿を拝めぬばかりか、決して客と同衾しない伝説の花魁に、今日も男たちは身悶えするばかり。だが、篝火にはとんでもない秘密があった。その正体は、若鮎の如き美丈夫ーしかも故あって幼少時より吉原に匿われていた尾張家の御落胤、徳川竜之進だったのだ。無敵の“見返り柳剣”が浮き世の悪をしなやかに斬る!!期待の新シリーズ第一弾。
蘭学を志し、大坂の思々斎塾で勉学に励む緒方章(後の洪庵)は、師匠の頼みで御禁制である翻訳蘭学書の写本を買おうとする。だが、取引の現場で闇商いの本屋が殺されてしまった。狼狽する章の前に現れ、禁書が同心の目に触れぬよう救ってくれたのは、東儀左近という名の謎めく男装の麗人だったー。後に適塾を開き、幕末明治の大物を数多く育てた緒方洪庵。その青春時代に次々と降りかかる難事件。左近に導かれながら、まだ何者でもなかった若き日の洪庵が疾走する、傑作シリーズ第一弾!
謎めく東儀左近は、千年の昔から舞楽を奉じてきた由緒ある“在天楽所”の一族だと緒方章(後の洪庵)は承知した。しかも、“在天”は大坂の町の守り神でもあるという。北前船が運んできた“隠し荷”に悪徳商人が色めき立ち、欲得ずくの騒動を巻き起こす。左近一族が動くなか、脅威の天然痘が絡み、章も医学の徒として義心のもとに奔走する。一方で、まもなく江戸遊学を控える章の、持て余す左近への思いの行方はー。痛快無比、浪華の町を悪事から守り抜くほろ苦い決意を描く、傑作シリーズ第二弾!
カレルとともにチャペック兄弟として知られる兄ヨゼフ。彼はチェコの画家・作家・詩人としてのみならず、書物の挿画や装幀、舞台美術の分野でも活躍した多才な芸術家で、「ロボット」という語の創案者としても知られる。鋭い観察眼で人々の暮らしや社会、芸術、戦争などを見つめたエッセイ二六編とナチスの強制収容所で死の直前に綴られた詩九編。
少年時代の凶悪犯罪が暴露され悪評が拡散する弁護士・御子柴。勝率九割の敏腕も依頼者が激減、事務所移転を余儀なくされた。そんなとき少年院時代の教官が殺人容疑で逮捕され、御子柴は恩師の弁護を力ずくでもぎ取る。御子柴の弁護法廷は驚愕の展開に!「贖罪」の意味を改めて問う傑作リーガル・サスペンス。
息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。「夢は学校の先生」という息子が憧れる熱血漢の担任教師は積極的に行事を企画、親子共々忘れられない一年となる。しかしその八年後、担任のある秘密が明かされる(「タイムカプセルの八年」)。家族を描く心温まる全7編。
女子寮の外で神無をいきなり抱きしめキスをする華鬼。ついに二人の愛は成就するのかと思いきや、華鬼は忽然と高校から姿を消す。華鬼の真意はいったい…?第3巻は文化祭、ハロウィンとイベントも目白押し、学園恋愛伝奇の面白さ最高潮!
一九四二年、太平洋戦争の中に始められた連載「日本婦道記」。戦中・戦後の混乱期を通し、著者が描き続けた日本人の姿、生き方とは。裕福な武家の家に嫁ぐも、自らはつましい生活を送る女。その死によって明らかになる彼女の真意とは。傑作「松の花」や名作「不断草」など、連作三十一篇を網羅した完全版、初の文庫化。
代表作にして、直木賞辞退作としても知られる『日本婦道記』。無骨者で知られる大三郎の許婚だと、でまかせを言ってしまったあきつ。だが大三郎の家では姑が喜び、あきつを迎える。戦地の良人との関係は…。名作「萱笠」のほか唯一の現代小説「竹槍」を含む、日本の美を結晶化させ紡ぎ出した小説の金字塔。