小説むすび | 2019年発売

2019年発売

早朝始発の殺風景早朝始発の殺風景

出版社

集英社

発売日

2019年1月4日 発売

青春は気まずさでできた密室だーー。 今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。 始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆくーー。 ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイム進行でまっすぐあなたにお届けする、五つの“青春密室劇"。書き下ろしエピローグ付き。 「謎を追いかけているうちに、気付けば彼らを好きになる」 武田綾乃さん、絶賛! 「早朝始発の殺風景」 早朝始発の列車でなぜか出会った同級生(あまり仲はよくない)の思惑はどこにあるーー? 男女の高校生がガラガラの車内で探り合いの会話を交わす。 「メロンソーダ・ファクトリー」 女子高生三人はいつものファミレスにいた。いつもの放課後、いつものメロンソーダ。 ただひとつだけいつも通りでないのは、詩子が珍しく真田の意見に反対したこと。 「夢の国には観覧車がない」 高校生活の集大成、引退記念でやってきた幕張ソレイユランド。気になる後輩もいっしょだ。なのに、なぜ、男二人で観覧車に乗っているんだろうーー。 「捨て猫と兄妹喧嘩」 半年ぶりに会ったというのに、兄貴の挨拶は軽かった。いかにも社交辞令って感じのやりとり。でも、違う。相談したいのは、こんなことじゃないんだ。 「三月四日、午後二時半の密室」 煤木戸さんは、よりによって今日という日に学校を欠席した。 そうでもなければ、いくらクラス委員だとしても家にまでお邪魔しなかっただろう。 密室の中のなれない会話は思わぬ方にころがっていきーー。 「エピローグ」 登場人物総出演。読んでのお楽しみ。 【著者略歴】 青崎有吾(あおさき・ゆうご) 1991年神奈川県生まれ。明治大学文学部卒業。2012年『体育館の殺人』で鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。著書に『水族館の殺人』『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』『図書館の殺人』『ノッキンオン・ロックドドア』の他、「アンデッドガール・マーダーファルス」シリーズがある。

おやすみの歌が消えておやすみの歌が消えて

<B>小学校に、「じゅうげき犯」がきた。おにいちゃんが死んだ。 ママもパパも、もうぼくを見ないーー</B> 「パン パン パン」 小学校に、銃声と叫び声が鳴り響く。あの日から、全てが変わった。 ザックの兄で10歳のアンディは、「じゅうげき犯」に殺されて死んだ。 母は「おやすみの歌」をもう歌ってくれないし、父も様子がおかしい。 ひとりになったザックは、アンディのクロゼットを自分の秘密基地にするーー アメリカで多発する銃乱射事件をいとけない6歳の子供の視点から描く、 人間の悲しみと優しさ、家族の絆の物語。 【著者略歴】 リアノン・ネイヴィン Rhiannon Navin ドイツのブレーメンで育つ。広告エージェント業界で働く中でニューヨークに渡り、結婚したのちに退職。現在はニューヨーク郊外で、3人の子供と夫、猫2匹犬1匹と共に暮らしている。デビュー作である本書「Only Child」はアメリカでの出版権をめぐって高値で取引され、そのほか世界16ヵ国で版権を取得した。 越前敏弥 1961年生まれ。文芸翻訳者。東京大学文学部国文科卒業。著書に『文芸翻訳教室』(研究社)『翻訳百景』(角川新書)など。訳書にダン・ブラウン『オリジン』(KADOKAWA)、同『ダ・ヴィンチ・コード』(角川文庫)、E・O・キロヴィッツ『鏡の迷宮』(集英社文庫)、『世界文学大図鑑』(三省堂)、キャロル・ボストン・ウェザーフォード作/ジェイミー・クリストフ画『ゴードン・パークス』(光村教育図書)など。 <目次> 1 じゅうげき犯が来た日 2 戦いのきず 3 イエスさまと本当に死んだ人たち 4 お兄ちゃんはどこ? 5 ルールなしの日 6 オオカミ人間の遠ぼえ 7 空のなみだ 8 さいごのふつうの火曜日 9 黄色の目玉 10 あくしゅ 11 ひみつ基地 12 たましいにも顔がある? 13 ここにいちゃいけない 14 どこへ行ったの? 15 目が見えない人と歩くこと 16 あふれた赤いジュース 17 気持ちを表す紙 18 本当になったこわいゆめ 19 お通夜 20 ジャンボ・ツイン・ロール・トイレットペーパー・ホルダー 21 戦いの合図 22 さよなら 23 ころしの目つき 24 ぼうでヘビをつつく 25 幸せのひけつ 26 ニュースを作る 27 ニュースをぶちこわす 28 トリック・オア・トリート 29 雪とミルクシェイク 30 ハルク 31 いっしょに使う 32 はげしいいかり 33 もう生きていけない 34 きょう感 35 学校へ 36 あらし 37 感しゃ祭 38 こぢんまりと 39 思いがけないおくり物 40 わかれ<br

落語小説集 芝浜落語小説集 芝浜

出版社

小学館

発売日

2019年1月4日 発売

古典落語の人気演目を本邦初のノベライズ 直木賞作家で時代小説の第一人者が、「落語の人情世界」を小説化。 夫婦の愛情を温かく描いて、屈指の人情噺として名高い「芝浜」のほか、登場人物がすべて実直な善人で、明るい人情噺として人気の「井戸の茶碗」、船場の商家を舞台にした大ネタ「百年目」、一文無しの絵描きが宿代の代わりに描いた絵から意外な展開となる「抜け雀」、江戸末期の名脇役だった三世仲蔵の自伝的随筆をもとに作られた「中村仲蔵」を収録。 落語ファンからも人気の高い演目を、細部を丁寧に描き込み、ときに独創を加え、ときに人生訓を交え、見事に調理してみせます。 高座芸である落語を小説という形で表現する、新しい試み。 聴いてから読むか、読んでから聴くか。 元ネタを知る人も知らない人も楽しめる、落語小説集です。 【編集担当からのおすすめ情報】 ありそうでなかった、落語のノベライズが登場です! 下町を舞台にした人情もので勇気と安らぎを与えてくれる第一人者が、「古典落語の人情世界」に挑みました。 身振り手振りがない活字の世界で、落語の新たな魅力を紡ぎ出します。 本書を読んで、逆に、落語の面白さにひかれる読者も多いはずです。

そして8日目に愛を謳った。そして8日目に愛を謳った。

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小学館

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2019年1月4日 発売

世界が終わる前に探し出した、本当の自分 わたしはこの世界が嫌いだ。 そんな気持ちを誰にも知られないように、周りが期待する「わたし」らしさを装って、当たり障りのないよう生きてきた女子高生の佐伯真魚。ある日、差出人不明の手紙で校舎の屋上に呼び出された真魚は、手紙の送り主がクラスメイトの九条シキだと知って驚く。いつも暗い雰囲気を漂わせて教室の隅にいる九条。だが、目の前の九条は晴れやかな笑顔を見せている。そしてその背中には、白く大きな翼が。人畜無害だと思っていた地味な男子生徒が、実は天使を演じるイタい人種だった…? そっと引き返そうとする真魚に、九条は謎めく言葉を告げた。 「佐伯さん、聞いて。あと七日で世界が終わるんだ」 世界を滅ぼすかどうかの選択者に、真魚を選んだという自称・天使の九条。そして滅亡を避ける方法は、真魚自身をこの世界から消す、というものだった。九条の言葉を信じられない真魚だが、翌日、いつもの景色から何かが失われていることに気づいてしまうーー。 世界の未来をその手に握る真魚が、最後の一週間で見つけた“答え”とは? 若者の圧倒的支持を集める沖田円が描く、感動の青春小説!

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