小説むすび | 2019年11月22日発売

2019年11月22日発売

ひとりぼっちの聖母ひとりぼっちの聖母

この愛をつらぬけば、傷つくのはわかってる。 だから、本当の気持ちは言わないーー 看護師のアナは癌を患った姉のため、代理母になることにした。 ところが体外受精で妊娠したのもつかの間、姉は帰らぬ人となる。 すると姉の夫は子どもはいらないと言いだし、愛人のもとへ走った。 姉の形見の子を喪うことに耐えられず、産む決心をしたアナは、 妊娠を隠したまま短期の仕事を見つけて、診療所で働き始める。 同僚のベン・コールは優秀な医師で、とても魅力的なうえに、 いつも何かと気にかけてくれて、孤独なアナの心は揺れ動いた。 そしてついにキスーーそれは心ときめく、情熱的な口づけだった。 でも、この恋はあきらめなければ……。 訳ありの子を産む私は、彼の重荷にしかならないのだから。 2017年に惜しまれつつ亡くなった人気作家のジェニファー・テイラー。読み手の心を揺さぶる感動のロマンスは、永遠に不滅です。周りの人々のため懸命に生きる本作のヒロインは、その優しさゆえに孤独で、手に入りそうになった愛すら逃してしまうのですが……。

涙色の聖夜に愛は涙色の聖夜に愛は

私の愛も死んだと思っていた。 あなたに愛されないとわかったときに。 クリスマス間近、マリアは愛する息子を連れて、 かつて夫セブと過ごしたカッターネオ家の別荘を訪れた。 仕事第一の大富豪実業家の彼に耐えられず、家を出て1年。 それでもここにやってきたのは、クリスマスを家族で祝うためだ。 夫が最近、両親を亡くしたうえ、存在すら知らなかった兄に 会社の経営権を突然奪われたことも、気にかかっていた。 家族の大切さを思い知ったというセブは、マリアに復縁を求めた。 そして、以前とは変わって家族のために努力する夫の姿に、 マリアはかつての想いを取り戻しかけるーーまさかイブの日に、 置き手紙一つでまた置き去りにされるとは思いもせず。 イタリア大富豪一族の3兄妹を描いたミニシリーズ〈カッターネオ家のクリスマス〉もついに最終話。第1話『摩天楼のシンデレラ』の主人公である長男レオの出現で、人生が激変した次男セブ。彼の不器用な愛を、イマージュの話巧者S・ペンブロークが綴ります。

忘れ形見のゆくえ忘れ形見のゆくえ

愛しい幼な子をめぐり出会った、 恋しても結ばれるはずのない大富豪……。 女手一つで子育てをしながらベーカリーを営むクララのもとに、 莫大な遺産を受け取るための手続きをしてほしいと弁護士がやってきた。 生まれてすぐに名前もないまま捨てられた彼女には、身に覚えがない。 聞けば、遺産を残したのは4年前に一夏を過ごした元恋人で、 相続人に指名されたのは、彼の子である3歳の息子だという。 亡くなった元恋人が英国貴族の血を引く名門の御曹司だったなんて……。 翌週、NYにある一族の屋敷を訪れると、そこにいたのは、 元恋人に瓜二つだが雰囲気の違う双子の弟で敏腕実業家のグラントだった。 丁寧に接してもらううち、やがてクララは心を奪われそうになるーー 境遇も何もかもかけ離れた彼に恋したところで、一縷の望みもないのに。 “愛される作家”E・ベヴァリーが、米国東海岸を舞台に描くシンデレラ・ストーリー! 自由人だった双子の兄と違い、人生の楽しみを知らない仕事人間のグラント。彼がクリスマスもろくに祝わないことを知ったクララと息子は、彼のために贈り物を用意して……。

初恋に終止符を初恋に終止符を

この想いを終わらせるために、 私は“私”を、捨てる。 メリは枕に顔をうずめて泣きじゃくった。なんて最悪な誕生日なの……。 今日で17歳になったメリは、兄の親友であるジャックに、 長いあいだ秘めてきた恋心を思いきって打ち明けたのだ。 それなのに、ジャックは困惑したような表情を浮かべ、 恋愛対象としては見られないと言い残し、振り返りもせず去っていった。 ひどいわ。確かに私は太っていて魅力的じゃないけれど……あんまりよ。 いつか綺麗になって見返すと胸に誓った11年後、ついに機会が訪れる。 実業家となったジャックが、メリの兄が建てた別荘に滞在するという。 見違えるほど美しくセクシーに変身したメリは、別荘へ向かった。 彼と一つ屋根の下で過ごし、叶わなかった初恋に終止符を打つために。 メリを妹のように思うジャックは、突然の告白に面食らって逃げ出しましたが、彼女の亡き兄に妹をよろしくと頼まれてからは、自分のスタッフにメリの近況報告をさせて遠くから見守ってきました。そうとは知らぬ彼女は、17歳の失恋をずっと引きずっていて……。

家政婦と不機嫌な子爵家政婦と不機嫌な子爵

家政婦と子爵の十年愛を阻むのは、 身分の差だけではなかった……。 家政婦クロエは、亡き雇い主の親族で子爵のルークと久々に再会した。 ふたりは10年前に身分の差を超えて惹かれ合っていたが、 無制限の手当つきでという愛人契約をクロエが拒んで以来、 徹底して顔を合わせずに過ごしてきたのだ。 今、雇い主の葬儀に駆けつけた彼を見た瞬間、彼女は心をかき乱された。 ルーク……いいえ、子爵閣下。そう呼ばなくては。 どれだけ想っていても、彼とは一線を引くべき理由があるから。 長い時を経て、愛しのルークから今度は正式に求婚されるが、 それでもクロエは断ったーーすべては、娘ではない“娘”を守るために。 亡き雇い主は10年前、赤ん坊を連れた自称“未亡人”のクロエの素性を深追いせず、身の上話に無理があるのを承知で雇いました。そして遺書で、クロエの“娘”の父親を探すよう、ルークに使命を与えていて……。切ない真実と恋のゆくえをどうぞお見逃しなく!

愛の革命愛の革命

白い結婚が幕を閉じてから、 初めて本当の愛を知ったのに……。 ダイアナは17歳のとき、両親に借金の形として老公爵へ差し出され、 以来白い結婚を続けてきたが、夫亡き今は社交界で噂の的だ。 “跡取りを産まなかった”“むこうみず”と後ろ指を指されても、 彼女は臆することなく社交を楽しんだーー 嘆くな、これからは自由に生きろ、という老公爵の遺言に従って。 貴族もそうでない者も男は皆、この若き貴婦人のあとを追いかけたが、 彼女が惹かれたのはただ一人、准男爵ネヴィルだけだった。 まじめで堅物との評判に反して、そつない会話と華麗なダンスで ダイアナを魅了したネヴィルはしかし、彼女の前評判に眉をひそめていた。 鼻の下を伸ばした求愛者リストなんぞに、我が名を連ねてたまるか! 道楽三昧で身を滅ぼした父と同じ轍は踏むまいと心に誓って生きるネヴィル。そんな彼らしく、噂の貴婦人ダイアナと出会い、美しいだけではない魅力にほだされそうな自分を戒めます。その忍耐も、いつまでもつことやら……。珠玉のリージェンシー・ロマンス!

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