2019年8月発売
国立大学の最高峰、天都大医学部の病院長・宇津々が謎の死を遂げた。自殺・謀殺説が囁かれる中、近く病院内で行われる新院長選挙。候補者は4教授。心臓至上主義の内科・徳富、内科嫌いの外科・大小路、収益の4割を稼ぐ眼科・百目鬼、改革派の整形外科・鴨下。誰が院長の座に?選挙運動真っ盛り、院長の死に疑問を持った警察が動き出した…。超エリート大学病院の医師たちの、序列と差別、傲慢と卑屈だけを描いた抱腹絶倒の医療小説!
オレオレ詐欺で裕福な生活を送る平田は、奨学金の返済に苦しむ真奈美と出会い、惹かれ合う。堅気の世界へ戻ろうとする平田だが、一度入った裏社会は沼のように彼を飲み込み放さない。イケメン結婚詐欺師・竹崎と不細工な出逢い系のサクラ・貴美子も加わり、現代社会に蔓延る詐欺師達の騙し合いの饗宴、ここに開幕。出し抜くのは誰だ?スリル満点!痛快エンタメ。書き下ろし。
キャバクラのキャストとして、日本人離れした外見と政治経済から下ネタまであらゆる話題を盛り上げるトーク力で男を虜にし、年数億の売上を生む花蘭。新宿・歌舞伎町の絶対女王だが、アパレルで働く乃愛にとっては、最愛の妹を失う原因を作った憎き女だ。復讐のため、乃愛は昼の仕事を捨て、虚と実、嫉妬と憎悪が絡み合う夜の世界に飛び込むが…。キャバクラ業界の闇を抉るエロス・ノワールの到達点!
超大型台風が上陸し、気象庁の田久保は進路分析や避難勧告を出すために奔走。関東で土砂災害が次々と起こり、田久保の家族も巻き込まれる。妻や子どもが逃げ込んだ避難所自体が危険な地盤上にあったのだ。田久保はさらなる避難を促したが、風雨が激しく、遂に斜面が崩れる…。自然の猛威に翻弄される人間の焦燥と葛藤を描く戦慄の予言小説。
雑居ビルで男性の絞殺死体が発見。被害者はなぜか“怨霊”に怯えていたという。ドSすぎる女刑事・黒井マヤは、従順な相棒・代官山、ドMな浜田とともに、この奇妙な事件の捜査に乗り出すが、唯一の「天敵」である白金不二子管理官と捜査方法を巡って対立。実は不二子は「冤罪」というトラウマを抱えていた。新キャラ満載の人気シリーズ第五弾!
神様の留守中、“神様の子”が天上界から地上を覗き込み、人間たちにこっそり手を下す。反省しない殺人者には、死ぬよりつらい苦痛を。虐待を受けた者には、復讐のチャンスを。愛する者を失った人のもとには、幸せな奇跡をー。1話3分で読める物語が42篇。時代に求められる才能がたどりついた、戦慄あり感動あり涙ありの究極のショートショート!
山が好きで、会社勤めをしながら国内の様々な山に登っていた淳子。「エベレスト?女なんかに登れるもんか」その言葉に奮起し、彼女は女性だけの隊で世界最高峰を目指す。苦しい資金繰り、寝る暇もない膨大な準備、隊員同士の軋轢を乗り越え、8848メートルの頂きに立った淳子の胸に去来したのは…。登山家・田部井淳子さんの挑戦を完全小説化。
久留米藩主でありながら極道“水天宮の虎”でもある有馬虎之助。敵対する将軍吉宗が差し向けてきた熊野忍軍の頭領を捕らえ、この駒をどう使おうかと悪だくみに余念がない。一方、吉宗は巻き返しを図るべく忍びの精鋭を放つが、胸の内ではもう久留米藩を潰すしかないと心を決めて…。大人気シリーズついに完結、虎之助と吉宗、最後の騙し合い!書き下ろし。
口は悪いが、情には厚い金貸しのおたつ婆。おせっかいが高じて、人助けばかりしている。今日も、文無しの浪人を介抱し、挙句「生き別れた娘に一目会いたい」という彼の最期の願いを聞くことに。僅かな手掛りを頼りに、おたつは長屋の仲間達と奔走するが…。おたつ自身もまた、己の過去を清算すべく、ある人物を捜していた。人気シリーズ第二弾。書き下ろし。
“紫城麗美”の筆名で官能小説を書いているテンコ。内向的な性格で男性経験はほとんどない。あるときAV撮影現場で出会った助監督の楠田と関係を持つ。テンコは性に奔放な麗美を装うことで自らを解放し、過激なセックスの快楽に酔い痴れていく。「あぁ、もっと欲しいの…」。すれ違いながらも、心と体の奥底から性愛を求め合う男女の官能小説。
堀江貴文の生き方論、名著『多動力』が異世界小説になった!あなたの生き方が変わる、ホリエモン流エンターテインメント!ダメダメなビジネスパーソンも多動力を発揮して異世界での生き方も最強レベルにバージョンアップ!
株式会社秋田書店と株式会社誠文堂新光社による新たな文芸エンタテインメントを生み出す新レーベル【APeS Novels】の第二弾!! 『ブラック・ジャック』『恐怖新聞』に続き、本年7月に創刊50周年を迎える大人気コミック誌『週刊少年チャンピオン』の、輝かしい歴史を彩った名作コミック『エコエコアザラク』のノベライズです!! 「エコエコアザラク、エコエコザメラク……」どこからともなく聞こえてくる妖しい呪文と共に黒井ミサが帰って来た!! 70年代のオカルトブームの中でも、「黒魔術」を操る美少女主人公が異彩を放ったホラーコミック『エコエコアザラク』が、自身も作品の大ファンだったと語る岩井志麻子氏により小説として現代に蘇ります!! あるときは災いの象徴として、またあるときは自分に害を為した者への復讐劇として描かれることの多かった黒井ミサとその物語。 悪霊の力を借りて執行される呪術という神秘的なイメージと相まって、昏い魅力に溢れた『エコエコアザラク』のイメージはそのままに、情念を描いた作品で人気を集める岩井氏の筆によって、人々を惑わせる「運命の女」黒井ミサへと昇華され、あたかも幻想文学をも想起させる作品となっています。 黒井ミサの存在に翻弄され、愚かな者たちがさまよい続ける出口のない迷宮へ、あなたも足を踏み入れて見ませんか……? ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ●第一話 逃げる女 「私はいつでも逃げている女なの」--平凡な街の平凡な家庭に生まれ、なんの才覚にも恵まれず、唯一の取り柄である容姿も十人並みをちょっと上回る程度。高校受験の失敗からお決まりの転落を辿った女・有里が目を背け続けてきた真実とは……。 ●第二話 さまよう夫婦 有名画家の息子と美人女優の娘。親からの才能を受け継げなかった残念な二人が運命のような出会いを果たす。二人の子供時代に共通する謎の女性「黒井さん」「ミサちゃん」の記憶が、互いの結びつきをより強固なものにしていく。そして…。 ●第三話 居すわる母 留利子の高校時代からの恋人・俊博には、二人の母がいる。一人は生みの母、そしてもう一人は、俊博の家庭を壊した「父親の愛人」。父が亡くなったいまでもその女を「義母」と呼び続ける俊博の気持ちがわからず、今日も留利子は行きつけの喫茶店で、ウェイトレスの少女に愚痴をこぼす。 ●第四話 追いかけてくる愛人 裕福な家に生まれ容姿にも恵まれ、周囲にはちやほやされて育った須美香だったが、その過去にはひとつの暗い影があった。失踪とも誘拐ともつかぬままいなくなった母。最後の電話で母の口から語られた「黒井ミサ」の名前が、それからずっと須美香の心を縛りつけている。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ■目次 プロローグ 逃げる女 さまよう夫婦 居すわる母 追いかけてくる愛人 エピローグ ********************************
NYでは誰もかれもがお手軽に運命の相手を見つけようと、マッチングアプリが大流行。離婚したばかりのマテオだけでなく、八十代のマダムまでがデートの相手探しに夢中になる始末。こんなゲーム感覚で大丈夫なのかしら?クレアの嫌な予感はすぐに最悪の形で的中することに。アプリで知り合った男性に復讐を企てた女性が、よりによってクレアの店で発砲事件を起こしたのだ。被害者こそ出なかったものの、現場の動画がまたたく間に拡散されてしまい、人気デートスポットとしてもてはやされていたビレッジブレンドは、一転して閉店の危機に。そんな窮地のクレアに、アプリの創業者がいっしょにイメージ回復をしようと、ある作戦を持ち掛けるが…!?芳しい香り漂うミステリ。
ある事件をきっかけに10年のあいだ人付き合いを絶っていたスカーデイル公爵ルンデンを、旧友マシューが訪ねてきた。驚くルンデンにマシューは、一向に縁談を承諾しない妹のアメリアを説得してほしいと頼み込む。妹は幼い頃、ルンデンの言うことだけは聞いたからと。アメリアは不幸な結婚をした親友を見て、嫁ぐと自由にものも言えなくなってしまうと恐れている。自分の両親のように愛情によって結ばれた夫婦になれる伴侶を望んでいるだけなのだが、幼い頃憧れていたルンデンから、愛は子どもっぽい夢の産物だと言われてしまった。それならば自分の三つの願いを聞いてくれれば嫁ぐと言い出したアメリアに、ルンデンは渋々応じるが、彼女の出した条件を叶えようとするうち、半ば死んでいたような心が動きはじめて…
南町奉行矢部駿河守が罷免となり、配下の大川忠介は一切の行きがかりを捨てて自ら浪人となった。ふらりと町に出た忠介は、やくざ者に追われるお美也を助けるが、寝床のあてがなく、うどん屋で出会った善助の家に招かれる。しかしそこは、悪党浪人たちの巣窟「はだか長屋」の一軒だった。新参者の忠介たちから金を騙しとろうとする住人たち。欲にまみれた長屋ではあったが、彼らに人間としての生きる術を教え、仕事や役目を与えていくうちに、ごろつきたちは心を入れ替え、忠介とともに命がけで面倒ごとを解決していく。
南町奉行矢部駿河守が罷免となり、自ら浪人となった大川忠介。悪党浪人たちの巣窟「はだか長屋」に世話になることになったのだが、彼らに人間としての生きる術を教え、仕事や役目を与えていくうちに、浪人たちは忠介のために命がけで働くようになっていった。ところが、ある事件をきっかけに、新奉行の鳥居甲斐守一味から追われる立場になった忠介は、長屋仲間たちの前からも姿を消してしまう。しかし、いっこうに治まらない卑劣な魔の手。忠介は鬼となることを決め、権力を握る者どもに立ち向かうのだが…。
東京五輪代表を目指す馬術ライダー・立花詩野と元競走馬のローレンス号。立花の特集を組んだ競馬誌の編集部にある日、ローレンス宛ての不審なメールが届く。そこには13年前に起きたローレンス誘拐事件の顛末が綴られており、立花が事件に重要な役割を果たしていた。それは事実なのか?そして誘拐にまつわる殺人事件の真相とは?二転三転の物語で馬術界の深淵に迫る、著者渾身作。
捜査一課八係・八班に異動となった原麻希。そこへ平成生まれの手塚大翔巡査部長が配属されてくる。いつもスマホを手放さない手塚を、上司の広田達也は「スマホ刑事」と揶揄する。そんななか、住宅街での不自然な連続孤独死が発覚。事件のにおいを嗅ぎ取った麻希は捜査にあたるが、その裏には過去に日本を震撼させた悪質な事件が隠されていたー。キレ者女性刑事が活躍する、人気警察小説シリーズ最新作!