小説むすび | 2020年11月26日発売

2020年11月26日発売

悪魔を殺した男悪魔を殺した男

著者

神永学

出版社

講談社

発売日

2020年11月26日 発売

悪魔の象徴「逆さ五芒星」連続殺人事件の犯人はひとり白い密室にいた。孤独な病棟にたたずむ「悪魔」はなにを黙考するのか? 嫉妬、陰謀、欲望、快楽・・・業に塗れた人間が引き起こす事件は、新たな事件を呼び、世界は騒然とする。視えなくてもよいものが視えてしまう「悪魔」を、もうひとりの凶悪な「悪魔」が追い詰める。捜査一課に抜擢された臨床心理士・志津香の奮闘も手に汗を握る。待望の「悪魔と呼ばれた男」シリーズ最新刊。神永学の神業が再び炸裂するサスペンス・ミステリー! 〔初版購入者限定特典ショート・ストーリー付き!〕 神永学が作家生活十五年の集大成として完成させた『悪魔と呼ばれた男』の衝撃を経験してもなお、続編『悪魔を殺した男』を読み終えたいま、こういわずにはいられない。前作は、この作品のための前奏に過ぎなかったのか? と……。「悪魔」と畏怖される男の、四人の人間を殺したうえ、その身体に悪魔の紋様〈逆さ五芒星〉を刻んだ惨たらしい犯行に秘められた真実。そしてある能力の存在が波紋となって広がり、物語はスリリングに激しく波立ちながら、終始読み手を翻弄し続ける。「悪魔」の手口を真似、死体に〈逆さ五芒星〉を刻むのは何者なのか? 警察組織のなかで繰り広げられる暗闘の行方は? クライマックスでの、まさかの展開の果てに立ち上がるタイトルの意味がわかったとき、神永学が「最新作が最高傑作の作家」であることを改めて痛感することだろう。-宇田川拓也(ときわ書房本店・「このミステリーがすごい!」選考委員)

るん(笑)るん(笑)

出版社

集英社

発売日

2020年11月26日 発売

スピリチュアルと科学が逆転した、 心の絆が生み出すユートピア・ニッポン! 平熱は38度で、病気の原因はクスリを飲むこと。 お祈りですべての病気を治す世界で繰り広げられる、 誰もが幸せなディストピア。 『皆勤の徒』『宿借りの星』で日本SF大賞を2度受賞した 期待の星による、連作小説集。 結婚式場に勤める土屋は、38度の熱が続いていた。 解熱剤を飲もうとすると妻の真弓に「免疫力の気持ち、なぜ考えてあげない」と責められる。 ……「三十八度通り」 真弓の母は、全身が末期の蟠りで病院のベッドに横になっていた。 すぐに退院させられ、今後はそれを「るん(笑)」と呼ぶ治療法を始めることになる。 ……「千羽びらき」 真弓の甥の真は、近くの山が昔の地図にはないと知り、登りはじめた。 山頂付近で、かわいい新生物を発見する。それは、いまは存在しないネコかもしれなかった。 ……「猫の舌と宇宙耳」 【著者略歴】 酉島伝法(とりしま・でんぽう) 1970年、大阪府生まれ。作家、イラストレーター。 2011年、「皆勤の徒」で第2回創元SF短編賞を受賞し、 13年刊行の作品集『皆勤の徒』で第34回日本SF大賞を受賞。 19年刊行の第一長編『宿借りの星』で第40回日本SF大賞を受賞。 他の著書に『オクトローグ 酉島伝法作品集成』がある。

十の輪をくぐる十の輪をくぐる

出版社

小学館

発売日

2020年11月26日 発売

2021年へ!時代を貫く親子三代の物語 スミダスポーツで働く泰介は、認知症を患う80歳の母・万津子を自宅で介護しながら、妻と、バレーボール部でエースとして活躍する高校2年生の娘とともに暮らしている。あるとき、万津子がテレビのオリンピック特集を見て「私は・・・・・・東洋の魔女」「泰介には、秘密」と呟いた。泰介は、九州から東京へ出てきた母の過去を何も知らないことに気づく。 51年前ーー。紡績工場で女工として働いていた万津子は、19歳で三井鉱山の職員と結婚。夫の暴力と子育ての難しさに悩んでいたが、幼い息子が起こしたある事件をきっかけに、家や近隣での居場所を失う。そんな彼女が、故郷を捨て、上京したのはなぜだったのか。 泰介は万津子の部屋で見つけた新聞記事を頼りに、母の「秘密」を探り始める。それは同時に、泰介が日頃感じている「生きづらさ」にもつながっていてーー。 1964年と2020年、東京五輪の時代を生きる親子の姿を三代にわたって描いた感動作!前作『あの日の交換日記』が大好評!!いま最も注目を集める若手作家・辻堂ゆめの新境地となる圧巻の大河小説!! 【編集担当からのおすすめ情報】 今作は、半分は母・万津子が青春時代を過ごした1950年代、60年代を舞台にしています。紡績工場の女工たちの過酷な労働や、炭鉱で働く男性たち、夫から虐げられる女性の日常が、鮮やかに、ときに生々しく描かれていきます。 万津子が話す大牟田弁は、著者の大牟田出身のお祖母様が監修してくださったとのこと。さらに当時のことをたくさん取材したという当時の背景描写も相まって、20代の著者が書いたとは思えないリアルさには、どこか懐かしさすら感じられるほどです。 景色も価値観も、めまぐるしい速度で変化していく東京。女性の社会進出や、LGBTQ、人種問題など、個性の在り方、捉え方は、日々アップデートされていきます。この作品は、時代とともに変化する生き方の指針にもなる傑作だと思っています。(このあたりはネタバレになってしまうので、ぜひ、読んでお確かめください!) 2020年の東京オリンピックは幻の中に消えてしまいました。明るい未来を2021年に託し、この作品を送り出したいと思います。 辻堂さんがひときわ力を入れて書かれた今作が、さらに次の世代へと読み継がれる作品になりますように。祈りを込めて編集しました。ぜひ、お手にお取りください

ドS刑事 二度あることは三度ある殺人事件ドS刑事 二度あることは三度ある殺人事件

「これから殺戮ゲームを開始します」。かつてない劇場型犯罪に立ち向かうマヤが選んだパートナーは「獄中のシリアルキラー」! 累計60万部突破の人気シリーズ最新作!  警視庁捜査一課第三係の黒井マヤは「死体が見たいから刑事になった」筋金入りの猟奇マニア。その相棒・代官山脩介巡査と、東大出身のキャリアなのに無能な浜田学警部補は、わがままでドSな性格のマヤに振り回される日々を送る。ある日、女性が殺害された現場の動画が動画配信サービスに投稿される。その動画にさらに犯行声明と今後の犯行予告が電子音声で公開されていた。「これから殺戮ゲームを開始します。ターゲットは七人の若い女性です。これは挑戦状です。捜査一課三係の黒井マヤさん」。次々と殺害動画が配信されるかつてない劇場型犯罪に捜査は難航。マヤは“師匠”であるイケメンシリアルキラー・杏野雲の協力を仰ぐために、東京拘置所を訪れる。そして事件を解決する鍵は「イマジナリーフレンド(=空想の友人)」にあるとわかるのだがーー。大人気シリーズ、第7弾!

石を放つとき石を放つとき

探偵マット・スカダー・シリーズ  待望の新作 + 傑作短篇集 エレインの知り合いが名前も知らぬ男から脅迫を受けていた。 老スカダーは単独で調査を始める…… …………………………………………………………………………………… 【 堂場瞬一・解説 】 凝った構成も、あっと驚くどんでん返しもない。 しかし本作品は、何とも言えない味わいを残す。 …………………………………………………………………………………… □ 本書収録作品 夜と音楽と  窓から外へ  バッグ・レディの死  夜明けの光の中に  バットマンを救え  慈悲深い死の天使  夜と音楽と  ダヴィデを探して  レッツ・ゲット・ロスト  おかしな考えを抱くとき  ミック・バルー、何も映っていない画面を見る  グローガンの店、最後の夜 石を放つとき 原題: A Time to Scatter StonesA Matthew Scudder Novella ◆ 著者について ローレンス・ブロック Lawrence Block 1938年、ニューヨーク州生まれ。20代初めの頃から小説を発表し、100冊を超える書籍を出版している。 『過去からの弔鐘』より始まったマット・スカダー・シリーズでは、第9作『倒錯の舞踏』がMWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀長篇賞、 第11作『死者との誓い』がPWA(アメリカ私立探偵作家クラブ)最優秀長篇賞を受賞した(邦訳はいずれも二見文庫)。 1994年には、MWAグランド・マスター賞を授与され、名実ともにミステリ界の巨匠としていまも精力的に活動している。 ◆ マット・スカダー・シリーズ ◇ 過去からの弔鐘 ◇ 冬を怖れた女 ◇ 一ドル銀貨の遺言 ◇ 暗闇にひと突き(早川文庫) ◇ 八百万の死にざま(早川文庫) ◇ 聖なる酒場の挽歌 ◇ 慈悲深い死 ◇ 墓場への切符 ◇ 倒錯の舞踏  (MWA賞最優秀長編賞) ◇ 獣たちの墓 ◇ 死者との誓い  (PWA賞最優秀長編賞) ◇ 死者の長い列 ◇ 処刑宣告 ◇ 皆殺し ◇ 死への祈り ◇ すべては死にゆく(単行本) ◇ 償いの報酬 ◇ 石を放つとき(単行本)本書 【 目次 】 ◆ 夜と音楽と …… 5  マシュウ・スカダーとともに育って ブライアン・コッペルマン …… 7  窓から外へ …… 13  バッグ・レディの死 …… 67  夜明けの光の中に …… 121  バットマンを救え …… 155  慈悲深い死の天使 …… 183  夜と音楽と …… 209  ダヴィデを探して …… 217  レッツ・ゲット・ロスト …… 245  おかしな考えを抱くとき …… 271  ミック・バルー、何も映っていない画面を見る …… 301  グローガンの店、最後の夜 …… 307  著者あとがき …… 331 ◆ 石を放つとき …… 337    訳者あとがき …… 486  解説 …… 495

小説 らくだ小説 らくだ

かんかんのうを踊らせる で有名な古典落語「らくだ」 兄貴分やらくだの生い立ちにも迫り肉厚の作品にーー 是非、ご一読をーーーー桂文治 『 一緒にいることこそが、不幸せではありませんか? 』  大きな体で大酒飲みの荒くれ者で、長屋や近隣の住民たちから嫌われていた通称「らくだ」。 ある日、らくだの兄貴分、半次が長屋を訪ねると、らくだが死んでいた。 半次はその弔いの金の工面をするために、通りかかったくず屋の久六を呼び止める。 らくだの死を知らされ、驚く久六だったが、半次に脅され、長屋の月番や大家に金品要求の言伝てを行うはめに。 出し渋るところには、らくだの死骸を運んで「かんかんのう」を踊らせ、ついには香典や物品を入手する。 やがて、久六はらくだの母親のもとに使いに出かけるがーー 【 複雑な滑稽咄を人情咄として再構成 シリーズ第3弾!】 ◆ 著者について 並木 飛暁(なみき・たかあき) 東京都在住。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。塾講師(国語)との兼業作家。 ライト文芸、児童書、落語脚本などを執筆。ナンセンス・コメディの劇団所属。 主な著書に、大学落語の大会に取材した小説「いざ、しゃべります。」 (メディアワークス文庫) 児童書「牛乳カンパイ係、田中くん」シリーズ、など。 小説 古典落語 順次刊行予定  第1冊『小説 真景累ヶ淵』(奥山景布子/監修 古今亭菊之丞)  第2冊『小説 牡丹灯籠』(大橋崇行/監修 柳家喬太郎)  第3冊『小説 らくだ』(並木飛暁/監修 桂文治)  第4冊『小説 西海屋騒動』(谷津矢車/監修 柳亭左龍)  第5冊『小説 品川心中』(坂井希久子/監修 柳家喬太郎)

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